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亜人はBARに居る 外伝 第11話 「また会えたらいいね」

目次 現行スレ

661 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:01:00 ID:c38ed7f2




        ━┳┳━━┳━━ ━┻ ━ ┳┳━

            誰に言われるまでもなく

            親とは子供の幸せを望む

            ━┳┳━━┳━━━┻ ━ ┳┳━ ━



.





663 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:02:24 ID:c38ed7f2




        ━┳┳━━┳━━ ━┻ ━ ┳┳━ ┻    ━

              その笑顔の為ならば

              どんな苦労も意に介さないだろう

              その涙の為ならば

              どんな苦難も意に介さないだろう

            ━┳┳━━┳━━━┻ ━ ┳┳━ ━┳━ ━┻┻



.


664 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:02:56 ID:c38ed7f2




        _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_
        /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
   }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ        
    ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/      ヽ     ━┳┳━━┳━━ ━┻ ━ ┳┳━ ┻    ━
    /::::::::::::::::::::::::::::::{  _,、  __,,,、}       
     {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.  {__,ィぅ }"\         自らの親もそう願い、そう在ったことを
  {  }:::::::::::::::::::::::rミ:::|   `ー く.  ヽ
  .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,`  、_       -ィ′      己自身が良く知っているからだ
。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__   ``、  _..._ノ      
        j{ニニニニ=- _        ̄}       ━┳┳━━┳━━━┻ ━ ┳┳━ ━┳━ ━┻┻
         .j{ニニニニニニニ=- _     ヽ
        j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \
: : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=-   `、             {``ヽ
7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=-    .`、              {ヽヽ \
ニニニニニ_/ニ|: : : : : :≧s。ニ=-く      V         .{ヽ } /} .}  }
二二_/ニニ::|: :        /}ix,: : : .     V          V V } ,' ..}
ニ__/二二ニ|       ./ニV }ix,: : .   }          V/ }/  }
,/ニニニニニ_:|        ./ニニ:V   \: :.....}          /    ./}



.


665 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:03:19 ID:c38ed7f2







                      ┌─────────────┐
                       亜人はBARに居る

                       BAR -AXANAEL-
                      └─────────────┘

                     外伝 第11話 「また会えたらいいね」







666 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:03:43 ID:c38ed7f2


時計は四時を指し、そろそろ夕刻になろうかという時間帯

私――ジルは食材の買い物を終え、そろそろ夕食の準備を始めようかと
思っていた頃合であった



                 ノ)
              ,,/""ソ,,,,,,,,,,,
            /:::::::/"",,,,,,,,,,二=-----;
       .,,,,-、_,,/:::::/´´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::(   、、
       |:::::::::/:::::/:::::::::::::::;;;--""::::::::::::::::::::::ゝ、  ヽヽ
       |::::::::|::ジ:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::、::::ミミ、、、`-"ソ::::\         n.____◎ __      __,n__◎        __   
       、;;;;;;;|(、:::::::::::::/ ;;;;;------;;;;; \::::;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::\          |┌‐┘ └┘/7  └┐r┘  に二二l └┘/7 
       ゝソゝヽ:::::::::::|/::::::::::::::::::::::::::`\::::`ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ        L.二コ   <ノ    <フLK゙>         <ノ 
       ..|/ へ、ゞ;;;;;;;/;;;;;;;;;;;r""""`--、、丶、::::::::::::::::::::::/⌒ヾ)
       .\/  ヾ"'     """""ヾ::::``ゝ:::::::::::::::ヽ:::::|
        /             彡::::```ミ:::::::::::::::ヾ:::::|
        |   ┐「        `ヾ、、、;;;::::、:::::::::::::::ヽι、
        ゝ___)∟,,,,,====、,,,,,/  `、ミミ;;;;--、:::::::::::ヾ::::ヽ
        ( ヽ、./バ;.   ●)     `´彳ミ |:::::::::::;;:::::::::|
        .ヾ ソ//:.:.:ヾ、___ノノ     / ノノ  /"ヽ::::::::|   /
         | //.:.:.:.:.:.:.\  ´     rー'ノ  .|  `|;;;|  /
         ノノ   )         /ー'|    |   ソ /
        丶‐―一´                |   /\
          ヾー―---      /    /    /:::::::::::\
           ヽ`ー      ,イ´    /    /::::::::::::::::::::::|
            )    ,,,,,-".:.:\   /   /:::::::::::::::::::::::::::::|
            `ー‐-´ ヽ:.:.:.:.:.:.:`ゝ   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::|
                  ゞ.:.:.:.:_/  ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|



来客を知らせるチャイムの音が聞こえる

おおよそ几帳面なほど同じ時間、同じ回数、チャイムは鳴らされた



     ',     lllllllllli      !、 __,r‐‐-、   `、
      ',      illllllllli    /~    ̄`''、    i
       i,.     illllllllli   ./         ` 、,,_ , '
.      i,    illllllllli /               /` 、
.         i,    illlllllr'‐'''""~~"''‐,,.     /::::::::`、
        i,    illll!'     (| i  ` 、  ./;;;;;;;;;;;;;;;'.,
          i,    illl      ""   、 ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',
.         i,    illi、          i,.';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i
         i,    illllllli、          /',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!
.         i,    illllllll| ~"'=‐--‐''´  ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'
         i,    illllllll|             `::::;;;;;;;;;;;;;.'
            i,    illllllll|



私は、その訪問者を知っている

そのため、私はいつものように扉を開ける



               .ノ 、 、
                  ● ●) l
               (人__) |
               ヽ    ノ         「どうもこんにちわ、おじさん」
               /    ヽ
                 l|    | l
                (|    |_)
                    し   .J



  {::::.\::::::::::_;. -‐'    / -‐::::::::  ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
  \:::::::ヽ::::ア     //.::::  ‐-ミ   V  jう トミ:::Y:::::{/
    }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ   ==rく    ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
   人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃   ノ     レ /::::\::::/.:.:.:.: 
  (:::::::ミ=\ ,ィ  __ヽ ∨ ト-‐      }  r《∧::} ∨.:.:.:.:.:    「これはこれは
    ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ.       /  | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
        ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》        | ノ ,′.:.:.:.:.:.     ようこそ、やらない夫くん」
         /.:.:.\、   V , _ア      _,  ,′  '.:.:.:.:.:.:.:.:
.        /.:.:.:.:.:.:.`丶、 `  _  -‐   ̄   /   |:.:.:.:.:.:.:.:
      |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7   /    .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
       |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\        /     |_  -‐…
        |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\      /        |:::::::::::::::::



玄関の扉を開けた先にいる小さな少年
隣の家に住むご家族の長男――やらない夫くんを、私は笑顔で出迎えた


667 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:04:05 ID:c38ed7f2


               .ノ 、 、
                  ● ●) l
               (人__) |...   「あの、今日は…会えますか?
                /^)  .ノ
                 ヽ   ヽ     しーちゃんに…」
               |   | |
               ゝl  lし'
                    `(_ノ



こちらの様子を伺うように、遠慮がちに彼は聞いてくる



        _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_
        /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
   }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ      
    ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/      ヽ
    /::::::::::::::::::::::::::::::{  _,、  __,,,、}           「…申し訳ございません
     {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.  {__,ィぅ }"\
  {  }:::::::::::::::::::::::rミ:::|   `ー く.  ヽ         ジャンヌは…まだ…」
  .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,`  、_       -ィ′  
。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__   ``、  _..._ノ    
        j{ニニニニ=- _        ̄}
         .j{ニニニニニニニ=- _     ヽ
        j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \
: : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=-   `、             {``ヽ
7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=-    .`、              {ヽヽ \
ニニニニニ_/ニ|: : : : : :≧s。ニ=-く      V         .{ヽ } /} .}  }
二二_/ニニ::|: :        /}ix,: : : .     V          V V } ,' ..}
ニ__/二二ニ|       ./ニV }ix,: : .   }          V/ }/  }
,/ニニニニニ_:|        ./ニニ:V   \: :.....}          /    ./}



               .ノ 、 、
                  ≡ ≡) l         「…そうですか
               (人__) |
               ヽ    ノ
              (ξ___)          あ、じゃあこれ、プリントです
                    |   |
                    ゝl   |.          しーちゃんに渡しておいてください」
                   `(_ノ



沈んだ顔で答えた私に、やらない夫くんはそれ以上聞き返さなかった

私は差し出された紙の束を受け取る
彼の左手には、まだ包帯が蒔かれていた



               .ノ 、 、
                   ● ●) l
                (人__) |       「それじゃあ
                (^ヽ     ノ
                  \     .ヽ.        …また来ます、おじさん」
                    |   | |
                    ゝl  し'
                   `(_ノ



「はい、ありがとうございます」、と御礼を返し、私は彼を見送った

玄関の扉が閉まる音と同時に、私は溜息を一つこぼす

無意識に寄っていた眉間の皺を指でほぐしながら
中途半端になっていた食事の用意を再開するため、私はキッチンへと歩を進める


668 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:04:31 ID:c38ed7f2


その途中に、私は視線をバスルームに向けた



   |「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 θ)
   |「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 ____  | |
   |「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 ||  /   ||  〓
   |「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 ||//   ||  ||
   |「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 || ..: :::: .... ||  ||
   |「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 「 ||..::: ::::::.....||  ||
   |_______     ̄ ̄ ̄ ̄   ||
  / ______/|   _____ .{ミ}..||
/ /          /  | /凸凹〔[]〕 ///...||
./        /    |└────┘ ∪ .||
          /    .|───────
        /     /∠ ∠ ∠ ∠ ∠
              /∠ ∠ ∠ ∠ ∠



バスルームからは小さな水音が聞こえている
自分の他に家に居るのはもちろん娘のジャンヌ一人

だが、あの子が入浴している訳ではないのを、私は知っている



        _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_
        /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
   }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ      
    ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/      ヽ
    /::::::::::::::::::::::::::::::{  _,、  __,,,、}     
     {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.  {__,ィぅ }"\
  {  }:::::::::::::::::::::::rミ:::|   `ー く.  ヽ
  .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,`  、_       -ィ′  
。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__   ``、  _..._ノ    
        j{ニニニニ=- _        ̄}
         .j{ニニニニニニニ=- _     ヽ
        j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \
: : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=-   `、   
7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=-    .`、  
ニニニニニ_/ニ|: : : : : :≧s。ニ=-く      V 
二二_/ニニ::|: :        /}ix,: : : .     V 
ニ__/二二ニ|       ./ニV }ix,: : .   } 
,/ニニニニニ_:|        ./ニニ:V   \: :.....} 



静かに、耳を傾ける
しばらくして聞こえてきたのは、大きな水音

それはあの子が、浴槽の水に自らの手を叩きつけた音だ



         ∧     ∨ i{从)h、 \ ./ !:}/:::::::::::::::::::::::}!_/7__.リ  .'/, .i  ,
           .∧     ∨:イア 示弋、_/ iノ :::::::::::::::::::::::i ./7 /  ̄ヽ .'/, !  ,
            ∧    〉 |ヾ::::::::::::::     /i/i/i i {/{ i{    } '/,.|
          ∧  /i :i ∧:::::::::  '             i {/{ i{--─__.! '/,:!   !
           ノ´∨ i :|  { /i/i   __          i {/{ リ≦三ア  '/,:|∨ |.     「どうして…
          .7  ∨!|  乂     (:.:.)       /!  |  ! }! ! {__}! ∨.i
          .{-==-}:.!|  | 〕iト          ィ(: : :{  |  ! /:! /!/ Ⅵ .Ⅵ
             . ̄了 !|  |∨:.:.:.:.≧s。 。s≦ ィi〔 ̄}h リ i/:. i/ /  リ  リ.    どうしてなんですか…」
                Ⅵ  !∨ i .∨,。 -===イヽイ    ノ:.} /。s≦ ̄ ̄〕h、
                  .Ⅵ ! ∨/ ̄\       >=====ァ/´´     Y
                 >''~ ̄ヾ}___.\___>''~: : : : : : :/{=-         }
            /  -=ニニ } __≧~~}≦ ̄ ̄ ̄\/\:.:.  ヽノ:.:.   !
             /   >''~´´!: : : : >ゝイ、 ̄ ̄``~7   .ヽ: : : :ノ:.:.   i
           j{  /  : : :{_>''~/: : : i:.:}\: : : : :.:7     ∨: : :    ノ
             j{/ : : / ̄7ノ、7/    !:.} !:.}\: : :7       ∨: : :   ,
            ./ : : /{   ´~~~`   }_.i_i_.{   ̄ \     ∨: : :  {



搾り出すような娘のその声に、私は胸が締め付けられた


669 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:04:59 ID:c38ed7f2


ジャンヌは、サラマンダーと呼ばれる亜人だ
その力は「発火能力」であり、自らの手のひらから体液を燃焼させる力を持っている

幼いながらも、聡明なあの子は生まれ持った力の危険性を理解しつつ
自分の意思でコントロールしていた



                   <`ヽ、
                       ヽ.: メ{
                   ,. イ  } .: .:て
                      (: . { / .:7⌒ヽ   `       \ 、 从
                    \.V .: .{        ”      ヽ V⌒`
                   ` :..、ヽ  `    ,    ヽ、   } |   ,;
                 从     ).ノ ”  \、       )`ー' ,ノ
                ⌒ヽ、  ( '  . .:    }ヽ  ,   ( . .:.:r'    ”
                   }て \  。 : ノ .: ソゝ; .  ヽ,.ソ  从
                  r人 {   ` 、 "  .:   ,; .: ., /  ⌒ヽ`-ァ
                  }. :. ノ  ,  ,;:. ) .: , "       /     }/
               从,,ノ.:/   ,;.:  '   .ノし': .: ," (      /
                  ⌒ヽ .;/  .: ,,; 从    .:..,   从   ヽ    /
                }/  `,;.: ",, ;.:て , ,, ,,, .:. `,;"   〉  '
                  ノ{  ゙  、 ,”,; ,   .: ,; "   /  ,, ; ”
                 ⌒ヽ   ノ{  .: ."   ∴.:  ,;    .:"
                      \”. :. ,し'/;  ,;;:    ; :..
                 ` . ,. .:  (   .:  #. .:ノ{从:.: . "



だがあの時から
幼馴染のやらない夫くんに、その力で怪我を負わせてから

あの子は力をコントロールする術を失ったのだ



                        ,,、- 、、
                        ァ'゙,ィ''⌒ヾ
                    { 〔
                        >''´  ̄ `''<
                    ァ'´           ` 、_
              __.ア__           '/∧
              V//只//               '//〉
              マイ//V              ',
               ////|                 ',
                 /////| ハ           /   乂
             ,イ/ア |//|   ヽ      ,イ.    l㍉
             ,ィ//アY´|//|     ヽ   /     从 ㍉
            ///,ノ辷|//|                 /l_ノ   '㍉、
.        ///      |//|∨\∧ハ∧/\/ヽ.イ/ l.     ヾh、
      ,イ/ア       |//|''´ゝ、.        ノ、|//|.       マヘ
.       ///.        /|//|   `''^''^''^''^''^´   ヾi|        マiム
      ///.        / .|//|                   V       マiム
     ///.       ,ィi7  |//|              }.         マiム
    l//|       〈//  |//|                厂          l/ハ
    |//,|.      _/.   |//|             \        |///l
    |//∧  (´ ヽ    |//|                    \,、、、    ////|
     寸√   廴   ⌒ヽ|//|                (   )  ,イ////
      ヾ      乂     |//|`⌒^''^⌒^''^⌒^''^⌒^''^⌒´  ノ  ⌒寸ア



それ以来、あの子は恐れている

やらない夫くんだけではない
私も含め、親しい家族や友人を「自分が傷つけてしまうのではないか?」という事に

故にあの子は家に閉じこもり、人と接することを止めてしまったのだ


670 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:05:29 ID:c38ed7f2


だが、あの子は、それでもまた前に進もうとしている

具体的な手立てが思い至らない現状でさえ
こうして自分の心と戦おうとしているのがその証拠だ

私は噴出してくる暗い気持ちに再び眉を寄せながら
浴室とのガラス越しに声をかけた



 `ヾ: : : : : : : : : : : : : : :\: : : : : : : :. ヽ,_
: /: : : : : : : : : : : :-======≪: : ‘:, : : :}: : .  \
`ヾ: : : : : : : : : : ィ彡'"´      \ : ‘; : :j: : : : : '.
/: : : : : : : : : : : ニ=-           \:}: :./: : : : : :'.
: : : : : : : : : : : 彡″             \/: : : : : :  〉
: : : : : : :/⌒ヽ: :/    |       :、  、    `ー―‐┐: : :/
: : : : : :.:/ ,ハ V/   ┴- 、     \ ヽ         |: : ハ
リ : : : : : {  (} リ  冫´ ̄ `ヽ      \}   /   {: :> ´.    「…ジャンヌ
:|: : : : : ハ       { ,仔ハ   :,      ゝ '' / ´   リ
‘,: : : : : :ハ      、乂;ツ  } ゝ   / /       '..       あまり根を詰めるものではありません
:.:|: : : : : : ゝ      ヽ.,_,.ィ / /    〈_,,.. -‐ヽ/.:ハ
/:ヽ: : ://:/ |         /   {    / /   ,.rァ:.:!.:.:.:.l
: : :‘:,: / j/   i|                /  :,  {;ツ:.:.:i.:.:.:.:|       さぁ、もうじき夕食の時間です
: : : :.:ヾ′ |   .! 、   \       、  /  /   `¨/> .,i.:.:.:.:|
: : : : : : :\     i  :,     ヾ::、    \__/     /: : : : :j`ヾ:.!.       そろそろ上がりなさい」
: : : : : : : : :.\  j   ′     \:≧ュ..,__     /: : : : : :,′: :j  
: : : : : : : : : : :.:\   \     `<__,::ア´/: : : : : : : /: : : .′ 
: : : : : : : : : : : : : :\   ヽ   \__   /: : : : : : : : :/: : : :.,
: : : : : : : / ̄ ̄ ̄`ヽ   丶      /: : : : : : : : : :/: : : : /、
: : : : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧   \__/―- 、: : : : : : :/: : : : /:::::\
: : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\: : /: : : : イ:::::::::::::\
: /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\: : : /:::::::::::::\::::::\



           ト、         ___
           | ハ     _、丶`.: .: .: .: .: .:` 、
.          乂.:`.:‐ァ'".: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:`、
             ̄∧.: .: .: .: .: .:「 ̄`ヽ、.: .: .:`、
               ∧.:/^ヽ __ ノ 」^ヽ __ h、、`、
.             ∧.:/ __  /ト、   _k  戈ハ_〉`、
           ∧.:/ j (⌒ 〉-く /. .: .: ∧   }!.: .:`、
.            jI斗ヘ ∨ ̄`ヽ」L j!.:i{ イ|.:」   }!.: .: .: \      「………
          」{k仆_〉〕.: \.: 〕  乂i{笊心ト、。}!.: .:ヘ⌒`
            }|.:∧ハ ∨:::::心   /::::::::::::レ^^Y.: .: .:>‐
            }|∧》.:ヘ 。〉 :::::::::`ヽ/:::::::::::::j   j》 .:、.:\_..    …はい、お父さん…」
           ∧》.: Y^^ヽ     '     ト─rヘ》.: 「 ̄
            ∧》.:i.:_|__,|)h、    ' ^  、イ7.:/∨}rヘ
.          {...|.:/|.:.ハ}.:乂__/}「^ー‐ぅ爪.:.:/:/:}.....}_
.           {...|{ レ',、 \「i:i八.:.:.:.__.:.:.:.:.:.イ:.:.}.....}i:i:i:`ヽ
         {...||  /i:i:i:i:i:i:ノ.:.:「 ̄〕〔 ̄ ̄ 〕:.:}.....}i:i:i:i:i:i:i∨
         {...|{⌒^i:i:i:i:厂.:.:.心イiハ``~、」.:リ....八i:i:i:i:i:i:i∨
.           {...|{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /i:i∨∧i:i:i\ /..../i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}!
.          {...|7^ヽ _、丶7i:i∨  ∨i:i:/..../`ヽi:i:i:i:i:i:i:i:}!
            {...|{     / 7メ、:i:i{\{ノハ:i:/....∧.:.:.乂i:i:i:i:i:i:∨
          ノ〕...、  /  {//\|/\//....//∧.:.:.:.:.:ヽi:i:i:i:i∨
       ィi〔//〕 、..\     「¨¨¨´   7... ,'ー‐イハ.:.:.:.: `⌒ヽ\
r─ ィi〔/////厶ィ\....ヽ  |      {......{   / ∧.:.:.:.:.:.__.:.`ー〕
|  |//////ィi〔.:.:.:.:.:.:.)....} /〕iト _  ;  _{......{イ〔|   乂__ノヽ.:.:.:.:(
|  |//ィi〔   \.:.:./..../ 厶イ  Y⌒Y {......{   {     ∨//∧.:.:.ノ



覇気のない声が返ってくる

あの子と同じ力を持っていないとはいえ、具体性のない励まししかできない自分に
私は無力さを感じずにはいられなかった


671 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:05:54 ID:c38ed7f2


キッチンへと戻り、夕食の準備を再開する私だったが
ふと携帯電話の通知に気づく

一旦手を止めて、その内容を確認する
それは私が留学していたフランスの友人からだった



                           _
                            , ´:::::::`ーァ
                       __/´:: ̄::~::::::::::::::::::::: ̄ ̄乙 ― - 、
                     | ̄::::::,-、:::::_ - ―‐-- 、:::::::::ミヾ.、/////`丶、
                ヤーソ::_/ ヽ`´ , -― ´  ゙ヾ、:::::::::::\//;:;:;:;:;:;:;:;\
                ノリ゙,!:::/ _. _   〉〈 ,z-―‐ - 、 ~ミ ヾ:::::::::\;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\
              /;:;:;:;:;〉:::Y,´‐ 、` iヽ/ / ァ. ⌒゙ 、 }::::::\:::::ヌ゙;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\
              /;:;:;:;:;:;:;:;~|ζ ● ゙i / ソ ヾ ! ●   i ヽ_|:::::::::::::〈 ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヘ
.           /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:!λ_  _ ノリ,_,/  ,〉.ゞ__ zシ  |::::::::::::::::冫/////;:;:;:;:;:;:;:;:;|
.        /リ//////////'゙i  ̄/え_N゙7   ゙\     |::_:::::::::::::i゙ ///////;:;:;:;:;:;:;:|
.         /リ/////////// |  ´   ___    `    刎:::::::::::ハ //////////;:;:;:;|
.        ,リ/////////////ヾ、 圷ニニニニ`ァ   / _) ,!:::::メ从 ////////////;:|     「……おぉ!
.        i////::;:;:;:;:;::;:;:;:;:///ハ  マ::::ァ´ ̄`丶ソ  ´ ._ム_ツ´/、|リ .//////////////
.        |//;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/ノリネ ルー―‐zシ´   / W ノリ |/ ;:;:;:;:;:;:;:;://///////     ……おおお!!」
.        |;:;::;:;:;;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;;:|  .弐 ` ̄ ̄ ´  xク´ / ゙ミ| ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:///////
       ヤ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|    爪       / /_/ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;//
        孑;:;:;:;:;:///////\./| ` ̄ ̄ ´,ヌ´////|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::_´/|
....._ , -=,.´;://\.///////////\| _, ィf´/////////|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:,z´/////|
_マヽ、ー= 、////``ー-- 、//////`廴.///////////ノ - ー .´|\..////////|
゙;:;:`Y,´ヾ竺ミ 、 //////// ___________///////////;:;:|;:;:;::\.//////|
:;:;:;:; ヤ  \Ξミ 、 __ ,,'辷彡 三ニ= 三 二 ミソi;://////;:;;:,|;:;:;:;:;:;::\////|
_:;:;:;: |   Ο ≧ミミ~|~孑彡´´ヌ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄il||;://////;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:\//|,
;:;:;:;:; |      ゝ⊂ニニ⊃´`i              |l|l;://///;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\|;:;:,.,
:;:;:;:;: |      |.      |`~´               |l|l;:;////;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
:;:;:;:;: |      |.ニニニ.|.   ム               |l|l;:;:///;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
;:;:;:;:; |    |i   |.      |  /マi           |l||;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
////|  _il.|. ゙i |. ̄ ̄ ̄|.  {  |           |l|l;:;:;;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
////|  ,f´゙l. |.|    |   |  |            |l|l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
////| /  | ハ|    |  /.  {              |l||;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
...///`〈.  〈_  `,ー,モ__. ヘ./   ハ           |l|l;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
.../////\_ ̄ .刈    ̄´   /.           |l|l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
..//////`ヾ、`ヽ、        |.            |l||;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
../////////|\_ ー         |________.||i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
.../////////`ー- 、           廴         ̄´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;
...//////////////`- 、          ̄`ー- _____
                  \



先程の沈んだ感情が嘘のように、私は歓喜の表情を浮かべた

私とて、娘の危機にただ手をこまねいて居たわけではない

探していたのだ
いまの娘にとっての「理解者」を



        _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_
        /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
   }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ     
    ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/      ヽ
    /::::::::::::::::::::::::::::::{  _,、  __,,,、}  
     {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.  {__,ィぅ }"\
  {  }:::::::::::::::::::::::rミ:::|   `ー く.  ヽ
  .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,`  、_       -ィ′ 
。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__   ``、  _..._ノ   
        j{ニニニニ=- _        ̄}
         .j{ニニニニニニニ=- _     ヽ
        j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \
: : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=-   `、             {``ヽ
7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=-    .`、              {ヽヽ \
ニニニニニ_/ニ|: : : : : :≧s。ニ=-く      V         .{ヽ } /} .}  }
二二_/ニニ::|: :        /}ix,: : : .     V          V V } ,' ..}
ニ__/二二ニ|       ./ニV }ix,: : .   }          V/ }/  }
,/ニニニニニ_:|        ./ニニ:V   \: :.....}          /    ./}



私は急いで友人へと返信を返す
そうしながら、私の胸中は無意識に祈りを捧げていた

おお神よ、どうか娘を救いたまえ、と


672 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:06:18 ID:c38ed7f2


   ┌──────────────────────────────── ── ─
   └────────────────────────── ── ─
   ┌──────────────────── ── ─
   └──────────── ── ─
   ┌──────── ── ─
   └── ── ─



 `ヾ: : : : : : : : : : : : : : :\: : : : : : : :. ヽ,_
: /: : : : : : : : : : : :-======≪: : ‘:, : : :}: : .  \
`ヾ: : : : : : : : : : ィ彡'"´      \ : ‘; : :j: : : : : '.
/: : : : : : : : : : : ニ=-           \:}: :./: : : : : :'.
: : : : : : : : : : : 彡″             \/: : : : : :  〉
: : : : : : :/⌒ヽ: :/    |       :、  、    `ー―‐┐: : :/
: : : : : :.:/ ,ハ V/   ┴- 、     \ ヽ         |: : ハ
リ : : : : : {  (} リ  冫´ ̄ `ヽ      \}   /   {: :> ´
:|: : : : : ハ       { ,仔ハ   :,      ゝ '' / ´   リ
‘,: : : : : :ハ      、乂;ツ  } ゝ   / /       '.       「ジャンヌ、お客様がお越しです
:.:|: : : : : : ゝ      ヽ.,_,.ィ / /    〈_,,.. -‐ヽ/.:ハ
/:ヽ: : ://:/ |         /   {    / /   ,.rァ:.:!.:.:.:.l.      降りてご挨拶なさい」
: : :‘:,: / j/   i|                /  :,  {;ツ:.:.:i.:.:.:.:|
: : : :.:ヾ′ |   .! 、   \       、  /  /   `¨/> .,i.:.:.:.:|
: : : : : : :\     i  :,     ヾ::、    \__/     /: : : : :j`ヾ:.!
: : : : : : : : :.\  j   ′     \:≧ュ..,__     /: : : : : :,′: :j 
: : : : : : : : : : :.:\   \     `<__,::ア´/: : : : : : : /: : : .′
: : : : : : : : : : : : : :\   ヽ   \__   /: : : : : : : : :/: : : :.,
: : : : : : : / ̄ ̄ ̄`ヽ   丶      /: : : : : : : : : :/: : : : /、
: : : : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧   \__/―- 、: : : : : : :/: : : : /:::::\
: : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\: : /: : : : イ:::::::::::::\
: /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\: : : /:::::::::::::\::::::\



連絡を受けてから四日後
訪れた客人をリビングに通した私は、二階の部屋にジャンヌを呼びに行った



       |
       |                   }Y
       |.        ,,、 ‐……‐ 、,,      ノ }
       |  ,ィzx>''´ ‐''~ ̄|     `''<ニノ
       | 《/////》<⌒) ヽ..     ヽ
       | /ア'''´  ,、、、   `''ー―‐ 、 V
       | //l    / / } {`''´ ヽ ノヽ ', ',
       |//.|  /\/ .//__  ノ `^ゝ l }
       |/ └‐vィzzムr'゙   ∨/⌒l   ィzvzx
       | /   / 辷ソ! 〈〉  / イ /  《/〔〕/》
       |/∨ 从""  ヽ _.ィzz≦´イ  /ア/ゞ'
       |.  ∨ヘ   '   Vン》<  /. |/|
       |   {  )h. -    ""/  マ'、 l |/|
       | /77≧x  `''=― イ_//{   Y |/|
       |///////廿≦≧x,ァ^⌒Vゞ=彳|/|
       | ̄////  |\////     '/ V |/|
       | ////  _|//\/.      l   |/|
       |.////},ィ:::::|//| ',     }.  |/|}l
    __,、、|/// ~弋::::|//|  '。\.   l   |/|マ,
   {::::::::::ヾ―、、 _/.斗!  ',   ー〈   |/|. マ,
  〈`::::::::::::/   }::::::::::::::',  ',    ',  |/|  マ,
.   `''ー<   ノ――==',  ',    ',   '/,  マ,
       | `^^Y ―''''"´ ',  ',    ',ヽ '/,  マ,
       |ゝ~<    /  ',  \_/ }. |/|  マ,
       |   )       ヘ.       / /i/.   l/l
       |`^''^´  /      ヘヽ、,,、、、,イ /i/   /i/
       |         ム.   l    ,イア    ,イア
       |    /   l:i:l.   l
       |     l    |:i:il   |
       |     |     |:i:i:|.   |



部屋の扉が開き、娘が顔を見せる

客人のことは事前に話してはいるのだが、娘の表情は暗い
それは見知らぬ人物とは言え「人と会う」、ということ自体が彼女にとってストレスであるということなのだろう



      /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧  /...........
    〃/´::(:::::::/__:::::::::/:::::::_:::::::::::::::::::::::::</ ...............
   {乂 :::::::::/´  , ̄ミx /::::::::`ヽ::::::::::::::::/` ‐──‐‐
    ヽ. _/      ’ )  \::::::::::::::::Y:::::/
      {  ─r‐‐<    `Y⌒ヽノ::::/
         `Y  {   Y      ノ)}::/
         }   ≠ミノ   丿   ノ/´ ̄`ヽ
        ノ             /................ \
.         {__          /..........................\         「大丈夫ですよジャンヌ
.            L ___ '      /.............................. / /
           └r       /................................//        大丈夫です」
             }__  ノ⌒/\..........................X ___
                  /  丶.............../  |\
                      ′    \../    i|......\
                  {       / \___|............\
                  |       .′\.............................
                  |    / :::::::::::\.......................
                  |     .′:::::::::::::::::` ̄ ̄ ̄ ̄
                  │  /:::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::
                  |__/}:::::::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::
                  |......./:::::::::::::::::::::::::::: \ :::::::::::::
                 /...../ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶:::::::::
                   /...../ | ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                  《./}  ト :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                     |  |::::ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                     |  l::::::::::\ :::::::::::::::::::::::::::::::::
                     |  l:::::::::::::: \:::::::::::::::::::::::::::::



娘の頭を撫でながらその手を引き、先導する形で階段を降りていった


673 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:06:47 ID:c38ed7f2


リビングへの扉を開くと、ソファに腰かけた男性が私たちの視界に入る
開閉音に気づき、その男性もこちらを向いた

端正な顔立ちのその男は、私、次にジャンヌと視線を交わすと
こちらに軽く会釈をした

私は同じく会釈を返す
娘は緊張のためだろう、私の後ろに身を潜める



           ト、         ___
           | ハ     _、丶`.: .: .: .: .: .:` 、
.          乂.:`.:‐ァ'".: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:`、
             ̄∧.: .: .: .: .: .:「 ̄`ヽ、.: .: .:`、
               ∧.:/^ヽ __ ノ 」^ヽ __ h、、`、
.             ∧.:/ __  /ト、   _k  戈ハ_〉`、
           ∧.:/ j (⌒ 〉-く /. .: .: ∧   }!.: .:`、
.            jI斗ヘ ∨ ̄`ヽ」L j!.:i{ イ|.:」   }!.: .: .: \    「お父さん
          」{k仆_〉〕.: \.: 〕  乂i{笊心ト、。}!.: .:ヘ⌒`
            }|.:∧ハ ∨笊心   / Vrツレ^^Y.: .: .:>‐....  この人が…?」
            }|∧》.:ヘ 。〉 Vrツ`ヽ/  `¨´j   j》 .:、.:\_
           ∧》.: Y^^ヽ `¨  '     ト─rヘ》.: 「 ̄
            ∧》.:i.:_|__,|)h、    ' ^  、イ7.:/∨}rヘ
.          {...|.:/|.:.ハ}.:乂__/}「^ー‐ぅ爪.:.:/:/:}.....}_
.           {...|{ レ',、 \「i:i八.:.:.:.__.:.:.:.:.:.イ:.:.}.....}i:i:i:`ヽ
         {...||  /i:i:i:i:i:i:ノ.:.:「 ̄〕〔 ̄ ̄ 〕:.:}.....}i:i:i:i:i:i:i∨
         {...|{⌒^i:i:i:i:厂.:.:.心イiハ``~、」.:リ....八i:i:i:i:i:i:i∨
.           {...|{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /i:i∨∧i:i:i\ /..../i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}!
.          {...|7^ヽ _、丶7i:i∨  ∨i:i:/..../`ヽi:i:i:i:i:i:i:i:}!



もちろん、彼のことは事前に伝えてある
「はい、そうですよ」と肯定すると、ジャンヌが私の後ろから顔を出した

それを確認したように、男は優しい表情を向けると
娘に仰々しい仕草でこう告げる



            /:::::::::::::::::::::::/:::::::::::`,:::::::::::::::::::::::::ヽ
          //::::::::::::::::::::::/::::::Λ:::::::`:::::::::::::::::::::::::::` ,
        / ´:::::::::::::::::::::::/:::::::::l l::::::::::`::::::::::::ヽ::::::::::::::',
         /:::::::::::::::::::::::::,'::::::::/|l  l| ',l`,::::l`::::::::::::::::::::::::::::.
        /:::イ::::::::::::::::::::::/l:Yl:l l  il l| ';:l V:::::::::::::::::::::::::
       /:://::イ:::::::::::::::::ノ lノ Y   ! ,.zニ';lニムV::::::::::::::::::::l
.       l/ .:/.:::::::::::::::::::Y--==ヽ     ィエ:::ツァ/::::::::::::::::::::::l
        / .::::::::::::::::::l:lzェ:::ツヽ         イ::::/ l::r ヽ::::::l
.         .::::/ lハ::Λl'       :       l/  l人 } }:::::l       「Enchante Mademoiselle Jeanne
.         l:/  l! l::{ ',       ノ        ノ  fノ//リ .       (初めまして、ジャンヌ嬢)
.         !   !' Ylゝ,      ヘ:) ´        l´//
              ト、,     ,.  --  .,     ノ::イ.           私はロイ・マスタング」
               从              ノl/
                 Y>_r-、         ´ l
             > " ̄  | ll }.      /--fnヽ--<
             l   tfTi| { ll {>  < l  fj| l/´ \ "ヽ
.            }   l)リノl l ll l ̄Λ   l   lll/  λ `,  l
            /   LY」 l ll l / l  ./   イ  / 々.,_l__ l
          .:________     l ll l/  ト、l     /  ̄    }
    ィN> ィN></// ̄ -=.,l ハ \   l  rY(i    "---´ ト
_ィN>≡≡≡≡≡<'"          \ /, ´ゝイ ヽ     ___、 }≡
≡≡≡<                  / K ̄ ̄ ̄フ)  /--イノ



そう言って彼――ロイは唐突に、指をパチンと打ち鳴らす
その指先に一瞬、炎が生み出され、瞬く間に消えた

ジャンヌはそれに一瞬怯え、驚く



           /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
            /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
            i::::::::::::::::::::/i:::::::∧:::::::::::::::::::::::.
            /::::::::::::::::,イ =_|::::/ |ハ_=ヽ::::::::::::i
         /:イ,::::::::/ヒ rテx:/   |xrテ アヽ }:/
            ノ::::/i /    |/        | /      「貴女と同じ、サラマンダーです」
.          八ヽ ',       i       「
                 ',      |:     /
               _ ヽ__ー-- ‐‐  /
   ..................:::::::::|:::::::::::::::::::::∧____ /ー≧ヽ
....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧_ __/::', | | ∧::::::::::::ヽ
:::::::::::___:::::::::::/   |  ヽx - 、/::::\:::::::::/三ニ== _
:::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::|::::... 」 ヽ 」/   ト::::::::::::\/::::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::: / :::::|:::. _ノ   |:::    ヾ 、:::::|:::::::::::√::::::::::::::::::::..
:::::::::::::::::::::/:::::::::::::|/    人:     ',ヽ_:::` ̄7::::::::::::::::::::::::::::::.
:::::::::::::::::::/:::::::::::::/    /       ∧ ヾ:::::::|ニ7:::::::::::::::::::::::::.
::::::::::::::::::|:::::::::::::::`≧-‐´   /   / ノ   )ヽ/:::::::::::::::|::::::::/::::::.
::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::/    /   //  / /:::::::::::::::::::|:::::/:::::::::.
::::::::::::::::::|_//::::::::/    /     / /::/::::::| |::::::::|::/::::::::::
::::::::::::::::::::::::/::::::::::i   ノ`ー - -‐‐‐ ´:::::/:::::::::| |::::::::|/:::::::::::.



その言葉と同時にジャンヌの小さな口から「あ…」と感情が無意識に漏れた
様々なものが入り混じっていたが、それが暗い感情でないことは私にも分かった


674 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:07:13 ID:c38ed7f2


手早く三人分の紅茶を用意した後、私とジャンヌ、そしてロイ君が机を挟んで向かい合う
話の口火を切り出したのは、私からだ



                       ___
                         >:::::::::::::::‐- .
                -──‐… ∠ニ==-::::\::::::::::vヘ
.           ∠.. __   /::::::-=ニ>⌒丶\:::::}::::::\
         /      ∠/:::::::::::::{  _ノ   `\ノヘ::::/
...... ___/        /:::/:::::::::::ノ 〔,. -‐ 、 ∨ / }/
 二_ \ /    . -──⌒}/::::{⌒}′ 八 (;;) }廴{_人__〕    「まずはロイ、感謝致します
......-─  ̄ ′ /       ∨:::::V  ',   ー  / | {(;;}
       |/          ∨:::ノ|   }    { 」__」 「.    わざわざ日本まで足を運んで頂きまして…」
. ..  -─|         /⌒ ∨八     fニ=== 、 ′
 /   /|       /     ',   \   \⌒ヽ/∧
..  /  :|         /        '.    \    ̄ /  '.
. /     :|      /       \   / 丶 __/   :}\
.  ̄ ̄ ̄ノ\     .′     /⌒ \:{ /        :}\\
    ̄  /\  :l       /       ∨ ̄ ̄ ̄`ヽ / ̄   \
.     /  ,/ \|    /        |        ∧ \     ,
   /   ,'__ \   ′       |        ∧ ',  \   ,
. /         /  \,'           |     / | ,   |\ ′



                       _
                     ,-';´;;;;;;;;``ー‐;,、
                    ;';,,,,,,,,,,....;;;;/|;;;;;;;;ヾヽ    「相変わらず堅苦しい喋りだな、ジル
                    l;;;j;;/‐廾/ |N;;;;;;;;l
                    l;rリ  ̄  ヽコ;;;;;リ       気にしないでくれたまえ
                    ヾ,i  ,..., '  /ハ!
                     ト、 '、_,ノ /       友人の子供――加えて美しい女性の為ならば
                    「``下ァr'"┴、.       私は協力を惜しまんよ」
                ,,...、 - へO/V∧, -'´ミゝ、_
              r'´i≡ /   。 ヽ、    `ヾミ入
              ノ  l //    ,'  o )       ヽ
              ',  |//-大ー-'    /___,,,_ . :   |
              /ヽ,| /フイ「フ    /  ̄「「'' :::::/ /ヽ
             l  i ;レ / ||'    /    l|   :::/  ',
             |  l /  ト、_o/    ∥   |::.::   ',rヽ  _,.,,
         __ノ _レ   ||        l:|   |:::   ,,ノ //  '-r、
    (ニー'⌒ヽ、 ヽ、   ::|   ||       l |   |:::  /,ィ ,ノ     ''¨
    ,,.,7、._  ヽ::: |  ..::l    l|       |l.   ト:::::l l::l  ゙  ,ィ'´
   (,、     ,... ,}  l :::::::l====L…――――L__l |::::||:::l_,.../;/
    .ゝ-ィィー'"ノ::::/ , -' l``… r-------r r--'ヘ  ヽ-'、::::::::::/
       ´ヽー-…' ´  /  / /  ,' ,'  l l ',  {ノ     ̄
               l   l |   ; ;   |. l   '、



学生時代と変わらないロイの口ぶりに、思わず私は懐かしさを感じていた


675 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:07:39 ID:c38ed7f2


娘の力の暴走が起きた後、私は問題解決のためフランスの友人
サラマンダーの亜人であったロイに連絡を取った

サラマンダー、という亜人はまだ数えるほどしか居ない
だがそれは日本での話

生まれる亜人の特性というものは、地域や人々に根差した文化に
非常に強く影響を受けていることが、研究の結果明らかになってきている



                       /|
                   _ -7 .| ̄ ̄〕iト    -7
             γ ' /  !      .>" /
               / /: ゝ_ノ,..      (  /
            '     |y(./ィ  /  !ゝ/∧
           / /   」,, -、!_ノ  /_ |   ,
          ,ィ     <.(紗._」ヽ _.心 ヽj ノヘ
         / i      |==   ´, "zz/イ丶
          { 〈Ⅵ  、  ',==  r.ュ zz'   }!
           乂ゝ >ヾニ〕iトヽs。_ _ イ    |゙,
          マニニニニニニニニニヽヘvW/ /| / }!
              マ/" <ニニニニニニニニニヽ,"/
           j      " <ニニニニニニソ
           ,        \`守/⌒<
           ,__  ヽ i    \ ヽ  ヽ
            j   〕iト..Ⅵ   ___ 丶 v 丶
             /      〕斗≦― ̄―≧ュ, \
        /       !ニニニニニニニニニニニ}  Y
       /         |斗=======W7===}  !
      /          |ニニニニニニニニニニニ!  ∨
    /            |> ´ ̄ ̄ ̄ ̄`"ヽ   ∨



たとえば日本ならば「妖怪」と分類される存在の特性を持った亜人が
非常に多く生まれる傾向にある

まだ仮説にすぎないらしいが、父親や母親がその記憶や肉体に蓄積してきた「文化」が
生まれる子供に影響を与え、亜人としての特性を有するのだという

私も妻もフランス育ちであるがゆえ、ジャンヌがヨーロッパ諸国に伝わる
サラマンダーとしての特性を持ち生まれたということなのだろう



            ,  ――-
             ,.'         マ
         /        _   ∨
           ト      ' ,.=ミ  !
            j::,!      ん沁 l
         l.´   ,   ` ̄´ l    ,,     jヽ
         ヽ __ , - vア. 〔   _>'.l!    ,!:::l.\
       l¨`<_ヽ-----" ,.    ̄    >   f:::_::ヽ_.ヽ
       <    ¨` ー‐.<       イ    l!'::::l/.......}
        > .._ ,'´ ⌒ ヽ.  ┬<      マ'"..........l!
            `!     !  ∨       ヽ,从{/
             j!      l    ∨       ノ /l!´
               /l     l    ∨___>  /./
             / !       〉'     ∨   / /
           l    \   l!      }-一 ' /
          ヽ    >-.┴ 、    l---.<
          r' 、,.、 /       !     l_
          ` ̄ ̄       `ー―-'



つまりは、私の母国にはサラマンダーという亜人は非常に多く存在しているのだ

それゆえ、ロイのようにサラマンダーとして生まれ、生きている人が
一番娘の助けになれるのではないかと思い、彼に来てもらったと言うわけである


676 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:08:04 ID:c38ed7f2


    , -‐'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;``'' ‐、_
,、‐'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
 ̄/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;‐、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
‐'/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/イ;イ;;;;;l    「さて、このまま世間話を続けたいところだが
./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;メ/ // l;;;;ト;|
イィ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;///;;;;イ/ ト/、X, l:イ l....  お嬢さんの手前、生憎とそういうわけにも行かないだろう
  |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l '´///'´   ┘ !リ      早速、本題に入らせてもらうよ
  |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト,. Y         '、
 rイ;;;;;;;;;;;/  'ー'           ン     さて――ジャンヌ嬢、君の現状はお父さんから聞いている
ノ ヽ='´'             /       その上で、いくつか確認させて頂きたいが…いいかね?」
く   ``ヽ、_   、    -‐‐r<
;;;ヽ、  ,、 ,、 `ヽ、_ヽ.,_   ,イ´  L..
;;;;;;;;;\ヽ ソ `〉 /小ー、` 〉ノにソ `ヽ_
;;;;;;;;;;;;;;`ヽ`ー' / ハ | /、'"   / 、ノ



そう言うとロイは真面目な顔つきに切り替わり
テーブル越しのジャンヌと目を合わせる

私とロイの世間話を見守っていた娘は、唐突に話題を振られ戸惑っていたが
漂わせる雰囲気と私たちの会話から、彼を不審な人間ではないと理解していたようだ

納得したように、こくりと頷いた



                      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                /:::::::::::::::::::::::::/:::ハ::::::::::::::::::::::::.
               /::::::::::::::::::/::乂/::::/ |:::/ヽ:::::::::::::::ヽ......「では、まずは確認だ
                 ノイ:::::_::::::::/::/  `メ -}/  {ハ:::::::::ハ}
                  ノ:::/  ∨   セ㌘ア    `ー|::::|    君はいま発火能力が制御できない状態にある
                    }::|  (              t㌘ァ|:::N
               八:ヽ __        _  |    ハ}     それはつまり 「以前は出来ていた」
                }:/::::i         ´   /       そして出来なくなった理由は「友人に怪我をさせたから」
                  /:: \:::..       ‐ --   /
    _ ______く :::::::::::: \:::.           /.         …間違いないかね」
.  /:::::`ヽニニニニニ:ヽ :::::::::::::: \:::.....  _ /____
 /::::::::::::::::::::ヽ::::::::::ヽヽ:::::::\ ::::: /イ/ /_ ̄       ヽ
./:::::::::::::::::::::::::::\::::::::}-i::::::::::::\/::://:/ /  ,        l__
|::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::j_|::::::::::::::::l:::::::> ヽ_ /  / ,  __ ノ ∨ヽ
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:::} j:::::::::::::::::::::::`フ\`ー´,_/ ィ´ヽ  /:::::::::::}



                       -=ニニニニニ=-
                   ´   -=ニニニ=-        `ヽ、
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             __/  /     } >=====)h、  .\     ヽ
           /`~~~~´, 、     ノ'       '    \ ___ >=ミ
             ' >、_   /  ゝ--ァ   >=ニニ=<  >==={:.:.:.)_`}!
          / ./ _≧/__    〈   /      !  ヽ \ニ=‐〉爪ヽ__]! ∨
        j{ //  >=ミ  {/ ̄`'  7  .∨  i  ∧  ヽイ }7 '/,~~ !∨
          j{ {/  ,'  '.∧  _'/,__  { .∨ ∨ |   ∧    /7 i! '/,   ! '
          {!    {  ! ∧ ^'/,´  ', ∨ ∨ |∨  !.}!  /7 i{ '/,  ! '
        j{!    {  !  i∧  '/,   乂|Ⅳ ∨_}_∨__| }!  /7  i{  '/, ! ',
         ∧     ∨__i! }  、     /:iィ≦ア ̄ヾ〉 }! /7  i{  '/, i  ',
         ∧     ∨ i{从)h、 \ ./ !:}/ {:.:.し:.:.リ }!_/7__.リ  .'/, .i  ,
           .∧     ∨:イア 示弋、_/ iノ   乂zzタ i ./7 /  ̄ヽ .'/, !  ,
            ∧    〉 |ヾ v:し:}     /i/i/i i {/{ i{    } '/,.|.       「は、はい
          ∧  /i :i ∧弋ツ  '       U  i {/{ i{--─__.! '/,:!   !
           ノ´∨ i :|  { /i/i   __          i {/{ リ≦三ア  '/,:|∨ |      そうだと…思います」
          .7  ∨!|  乂     (:.:.)       /!  |  ! }! ! {__}! ∨.i
          .{-==-}:.!|  | 〕iト          ィ(: : :{  |  ! /:! /!/ Ⅵ .Ⅵ
             . ̄了 !|  |∨:.:.:.:.≧s。 。s≦ ィi〔 ̄}h リ i/:. i/ /  リ  リ
                Ⅵ  !∨ i .∨,。 -===イヽイ    ノ:.} /。s≦ ̄ ̄〕h、
                  .Ⅵ ! ∨/ ̄\       >=====ァ/´´     Y
                 >''~ ̄ヾ}___.\___>''~: : : : : : :/{=-         }
            /  -=ニニ } __≧~~}≦ ̄ ̄ ̄\/\:.:.  ヽノ:.:.   !
             /   >''~´´!: : : : >ゝイ、 ̄ ̄``~7   .ヽ: : : :ノ:.:.   i
           j{  /  : : :{_>''~/: : : i:.:}\: : : : :.:7     ∨: : :    ノ
             j{/ : : / ̄7ノ、7/    !:.} !:.}\: : :7       ∨: : :   ,
            ./ : : /{   ´~~~`   }_.i_i_.{   ̄ \     ∨: : :  {


677 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:08:34 ID:c38ed7f2


                ,.-ァ^''"´ ̄ ̄ ̄`"''ヽ、
                '.,:'.::.::::;:;::;:;:;::、:::::::::::::::::::::ヽ
                /;:::::::/!i.!ヽヽ,,..、ヽ::::::::::::...ヽ       「次に、実際に発火能力が暴走するのは
               .//;::::::i_,!j i ´'-’ヽ ヽ::::r-、::i
                !'i::::::!か       ヾ;):ノ:;!.     感情が高ぶった時
                ' !'!'ii  i       ::i'":/.      ……いわゆる泣いたり怒ったりする時で
                  !、 .ー      .:::jィ'
                   ヽ  ''"~´  .:;/i::ト-、       それ以外、例えば寝て起きたら周囲が焦げていた
                    ヽ ___,,,,...-''::;/;:-'.,:::ヽ.     なんてことは無いのだね」
                   _,.-''ゝ、 :::::::::::iiヽ.:::::::::::ヽ
                   .!,ヽ.::!r'ヽ :::iヾ!!::ヽ、:::::::/==- .....,,,,,_
            _,.... --,-,ー:!i:::ヽj ;i´::::::/:i、!:::::::::`ー'::::      .:ヽ
           / .ヽ  /./:: ノ-‐::ヽ、ヽー!::!,-'::::::::::::::::::::..     .:::;':i
          / .:::ヽ/_,'-..,,,_    /:!/::::iヽ、:::::::::::::::::、::::..   .::::/:/
         .ノ _,.-‐"´:::::::::::::::::`i  .ノ../.::::/  ::ヽ、:::::::::::::、::::.. .:::::;';:(
       ,.;"-'..........:::.:::::::r_、:ヾ!::i、/::/: ..::/   :::::。ヽ:::;--‐、:、:::::;:;:;:;ヾ
      ,.;ニ-!:::::::::::::;;-::::::、ヽ、ヽj-'ii:::::/..:::::/    ::::/ニ i ̄´;:;:;:';;;;;;;;;;;;;;



ジャンヌは頷く

その後もカウンセリングのような事実確認を何度か繰り返し
「ありがとう、参考になったよ」とロイが締めくくった

彼は口中を潤すために、テーブルの上の紅茶に口を付ける
そして顎に手を当て、しばし思案の後に、私へと視線を送ってきた



        _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_
        /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
   }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ      
    ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/      ヽ
    /::::::::::::::::::::::::::::::{  _,、  __,,,、}     
     {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.  {__,ィぅ }"\
  {  }:::::::::::::::::::::::rミ:::|   `ー く.  ヽ     「どうでしょうか、ロイ…?」
  .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,`  、_       -ィ′  
。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__   ``、  _..._ノ    
        j{ニニニニ=- _        ̄}
         .j{ニニニニニニニ=- _     ヽ
        j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \
: : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=-   `、     
7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=-    .`、    
ニニニニニ_/ニ|: : : : : :≧s。ニ=-く      V   
二二_/ニニ::|: :        /}ix,: : : .     V   
ニ__/二二ニ|       ./ニV }ix,: : .   }   
,/ニニニニニ_:|        ./ニニ:V   \: :.....}   



私の問いかけに、ロイは小さく頷いて返す
その表情が訴えかける答えに、私は喜びと、同時に悲しみを抱いて思わず天を仰いだ



           ィi〔     }〕iト   \
         ./ / (    ノ    \  v
        , ,/   ー=≦ /⌒\  .\.∨/ハ
      . //  ,/⌒\ ☆ {  ハ .ハ .r.:⌒}!rヘ{
       /:.l l   i{ } + 乂  :}!  ir 乂/⌒
_   〈⌒){__,.::} {  /iV  :!   〉斗j/ L  } \\
-_   {r_クrー' /〉Ⅵ--\∨ / ィぅ示テ}!⌒r=ミ
--_  ノ.://.:}// ィfぅ示メ ヽ/  乂ツ,゛ム {  _、     「あ、あの…
_--_ノ//.:::;ヽイ\ {ゝ乂ツ   ,      }  r'__,ノ
 --_ /.:::/  :}!   ̄"^            /} /iト、: |.     わ、私は…その…どうなんでしょうか?」
  --_..::/⌒ヽj! 从ハ u.  ( )   イ , ./ リ、!.V
  --_   .j/}ハ  \>   _/{: ノイふ、__
 /ヘ--_     j{\「 ̄⌒^⌒冖r⌒     ) ⌒\
/{  --_   /   (\       斗---ァイ    /
:.;   ./^\/     ゝr≦⌒≧=rく:.:.:.:.:.:}!:{    /.:
/  /斗'⌒ハ     _}:.:.:.:.:.:.:.__jしr=≠ミ、〉   /.:/
{   }i:i:i:i:´i:i〈  _r⌒ ノ.:./⌒ア⌒ゝ:.:.:.:.:.:)}  /.:.;
乂  j:i:i:i:i:r-、}⌒^.: j ゝ--=≦/ .; ヽ:.::. ̄:.、 //
:.:.:)rヘ:i:i:i:i:{--_  __,r/.:.:.:.:.:.:/、_l_斗 V.:.:.:.:.У′)ヘ
(⌒ {:i:i:i:i:i}--_イ//.:.:.:.:.:.:.:./ニ=-=ニニV.:/.:/{
乂(  ゝ.イヘ--_//ィ^ヽ:.:.:.:./=- ⌒ -=,/.:.:/、Vrヘ
_,ノゝ _,,,,ノi:i--_  l⌒ ヽ/ ̄     /.:.:.:./ーヽ!ハ.ゝ



私とロイの反応が気になったのか、ジャンヌは恐る恐る問いかける


678 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:09:05 ID:c38ed7f2


そんな娘の緊張を解きほぐそうとするように、ロイは優しい笑顔を浮かべた



             /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
.            /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
           /:::::::::::::::::::::::/i::::;イ:::::::∧::::::::::::::::::::::::::::\    「安心したまえ
        /イ::::::::::::::::::::/__/::/_|::::::/ ヽ:::::::::::::::::::::::::::|ハ
.        /´/x/ヽ:::::::::/_ /|/  |:::/  __.|::∧:::::/::::::|ヽ}     君の症状は精神的ショック症状のようなものだ
        〃/  ∨::ハ/テi/ミ_ l/   √|/` ∨:::::::::|
            {  ∧:/  `/ ` /    rテ‐y 〉:::∧|.     精神の均衡を失ったとき、肉体も不安定になる
         ヽ   /               // 〉         人間というものはそう出来ているのさ
           `┤        l.      /ノ
              j八        j〉     /            ジャンヌ嬢、君は確実に以前の君に戻ることが出来る
           x 、iヽ  `ー-----    ′         私が断言しよう」
             }:::::::::::::::::::::≧x    _´__
           -〈::::::::::::::::::::::::i´| |- ´{ i |::::::::::::{



ロイの言葉に、ジャンヌの顔がぱっと明るくなる



      /::::::::::::::::::::::::::::::::::` 丶、:::`ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::\
     /:/:::::::::::::::::::::|ヽ::``丶、\`ヽ、>、:::::::::::::::ヽ`ヽ:::、ヽ
     // /::::::::::::::::::|l::|  \   >'´, -‐ァ`丶、、::::::ヽ、 ';::',\
     /' ':::::::::::::::::::::| ',|   \ /r'ヘzソ    ` \::ゝ, ',::',.    「しかし、ジャンヌ嬢
    /  |:::::::::::::::|:::::| ',                ヽ|ノ }::ヽ
      |::l::::::::::::',',:::|  ヽ__               __/::::l                  コ コ
      l::|;:::::::::::ヽヽ| '´= ヽ              ヽ:::::::;::|.    そのためには貴女は日本にいることは出来ない」
      ',:|',::|::::::::::ヽ メヾノ                |、:::::ト、    
      ヽ',::lヽ'、:::::\     、            l ヾ|     
       ヽ '、\\:.ヽ、    └、´   ,. -      /  \ ,. - '
         ヽ\ \`      , -'´        /  , - '    , 、>::::;;;::::::::::::::::/:/
              ヽ、              / , -'´    /::;;;;/::;;;;:::::::::::::::;;;;:::/::::
                ヽ、          /'´      /::;;;;;;;;;/:::;;;;:::::::::::::::;;;;;;;:/::::;;
                  `丶 、    ,.../´       /::;;;;;;;/:::;;;;:::::;::::::::::;;;;;;;;::|;:;;;;
                     `` ヾ´ ノへ      /::;;;;/:::::::;;;::::;;;;::::::::;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;
                     _ /,へトヽ',\    /::;/::;;;;:::::;::::;;;;;;:::::::;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;
                    / \ト、 '、 ',',:::\   |:::/:::;;;;;;;:::::::::;;;;;;|:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                    | (:\ヽ_>,J } }::::::\._.Y:::;;;;;;;;;;;:::::|::;;;;;;|::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                    ', ',::::::\ヽ:く.,| | :::::::/::/::::;;;;;;;;;;;;;::::/:;;;;;;;|::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                     ', ',:::::::::::>、.| |  ::|:: l:::::;;;;;;;;;;;;;;;:/::;;;;;;;;;|::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                     /! ',:::::/::::::」.」  ---l:::;;;;;;;;;;;;;/:/:;::;;;;;;;;;|::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                    ノ:::l /!:に二 -‐―‐|:::;;;;;;;;;;;/:/:;;;;::;;;;;;;;:|::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                  //:::;;;;;;;;;;|:|        |::;;;;;;;;/:/:;;;;;;;;::;;;;;;;;;|::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;



だがそのまま続いた彼の言葉に、その表情は長く続かなかった



                    -====-
                   >''~           ~''<
                  / >==ミ        _   ヽ
            / /    \_____/ \ ∧
             ' , '           X         ∨∧
             '  /   >==ミ 、‐イ ヽ__     ∨∧
           '  '   ./ /  / ', }   / __   ∨∧
         '   '   / / .//' ,' !  ̄\} ./ } .i \ r==z二}
         / / ,'   ' ! /i /i/ | ! }     /i ! .i !}',ゝイ!ヽ
         }/  .{   { i/)≧s、 リ丿   /リⅣ !/ | ! .! ! }∨
       /.i ./ ∨ ∧{イ んhミ!    ∨≦示h、i/  ! ! .Ⅵ
        i// /∨ ∧'〉乂zツ\  / U:::リ 〉7  /! ! Ⅵ         「………
        i/ / r=、<∧      ヽ' 乂zツ ノ/  / .! !  Ⅵ
         i/ .ノzz{ i 〕'!           /__/ヽ.! ! / .Ⅵ
          i/~~´∨Ⅵ、)h、   。     /! ̄/ {___}Ⅵ'  .}ノ       ………え?」
                  ∨! ヾ )h、_  。s≦´ノ }/}/`~~´.',}
             >''~弋          )/
           /     弋_  _ノ~´  \
              /     r=ニニニ}二{ ̄ 〕iト    ∨/
          /       ∧ / / ∧\ ヽリ     .∨/
        /、      ∧__./'  ∧ ヽノ、     .∨/
       /~~~~''<__/7 // ,  i ∧Ⅵ∨ヽ     ∨/
        {         / // /  :!  ∧Ⅵ∨ .\__ノ~~ヽ
       \       └┴、{::::\_!/::::}/~~`        }
         ``~、、__/==‐ ~~´``~、、__ノ\___,.。 ≦
           /,   i{               リ   ∨
          ,イニニニ7i!              /λ-=彡
          /ニニニ'人              /{__ 'ニニニ,
         ,ニニニ/\     )      /} ',ニニニ.∨/
         ,ニニニ/  \          /  .∨.',ニニニ∨/
        .,ニニニ/      〕h、     ィi〔    .∨ マニニ∨/
          ,ニニア\     / ̄\     /) .マニニニ∨/
        ,イニニア   〕h、   {    }  、丶`  ∨ マニニニヽ
     ィ(ニニニア      〕iトゝ===彡 ´       .∨ )ニ>''~ヽ



娘の表情は、凍り付いていた


679 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:09:28 ID:c38ed7f2


               、
  _..  -‐―――-'.:\  ト、
. :´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\}.:.∨
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}__
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.           「…君の症状は、亜人に共通して見られる
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__,.:.:./. /.:.:.厶:.:<⌒'ト、.:.:,           ト ラ ウ マ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:___/.:././ /./.∧jハ.:.\j从「``        心的外傷による能力の暴走だ
.:.:.:.:.:.:.:.__,r'j/i/}/i/j/}/},人 |ハ「    ̄`.
⌒ヽ.:./   ̄  ‐-  __,,\__       ト、.       それを回復させるためには専門家の下で
⌒>i.:{     冖艾テ=ミ´ 〈/∨ヽ    l         君自身の治療も必要になってくる
, 〈{|/           ̄ ̄ ,   ∨}  }   l
、`く}           、j   \ /   |.        いまそれが最も適切に受けられるのは
/\)                /′.           日本ではなく、私の母国
  i   .、             イ  、,.  |
. 八   `        __  ハ/     |         ジャンヌ嬢、フランスへ移り住むことが
\  ヽ '、;、     -‐     / ,   ___ ∨.      貴女がいまとれる最善の行動だ」
. . .`'.‐-   .           〈  ′/  |`7
. . . . . . . . . `≧    ..___,ノ1  |,/i ';.   | {
. . .__. . ┌- . . . . >‐く__/ !  { 八 '  |/
\|  」     i//「 | i |  \|\/\
、 \. .└   //|.| | |   ノ/ . . /,



端的に、事実だけをジャンヌに突きつける事
そうロイに頼んだのは、私だ



                 ノ)
              ,,/""ソ,,,,,,,,,,,
            /:::::::/"",,,,,,,,,,二=-----;
       .,,,,-、_,,/:::::/´´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::(   、、
       |:::::::::/:::::/:::::::::::::::;;;--""::::::::::::::::::::::ゝ、  ヽヽ
       |::::::::|::ジ:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::、::::ミミ、、、`-"ソ::::\
       、;;;;;;;|(、:::::::::::::/ ;;;;;------;;;;; \::::;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::\
       ゝソゝヽ:::::::::::|/::::::::::::::::::::::::::`\::::`ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
       ..|/ へ、ゞ;;;;;;;/;;;;;;;;;;;r""""`--、、丶、::::::::::::::::::::::/⌒ヾ)
       .\/  ヾ"'     """""ヾ::::``ゝ:::::::::::::::ヽ:::::|
        /             彡::::```ミ:::::::::::::::ヾ:::::|
        |   ┐「        `ヾ、、、;;;::::、:::::::::::::::ヽι、
        ゝ___)∟,,,,,====、,,,,,/  `、ミミ;;;;--、:::::::::::ヾ::::ヽ
        ( ヽ、./バ;.   ●)     `´彳ミ |:::::::::::;;:::::::::|
        .ヾ ソ//:.:.:ヾ、___ノノ     / ノノ  /"ヽ::::::::|   /
         | //.:.:.:.:.:.:.\  ´     rー'ノ  .|  `|;;;|  /
         ノノ   )         /ー'|    |   ソ /
        丶‐―一´                |   /\
          ヾー―---      /    /    /:::::::::::\
           ヽ`ー      ,イ´    /    /::::::::::::::::::::::|
            )    ,,,,,-".:.:\   /   /:::::::::::::::::::::::::::::|
            `ー‐-´ ヽ:.:.:.:.:.:.:`ゝ   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::|
                  ゞ.:.:.:.:_/  ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|



ロイに娘の事を相談した際に、私はこの事実を知っていた
だが、自分の口からは言うことが出来なかった

これまでの日常を取り戻そうと、誰よりも尽力していた娘の姿を
他ならぬ私が、ずっと見てきたからだ



            /:::::::::::::::::::::::/:::::::::::`,:::::::::::::::::::::::::ヽ
          //::::::::::::::::::::::/::::::Λ:::::::`:::::::::::::::::::::::::::` ,
        / ´:::::::::::::::::::::::/:::::::::l l::::::::::`::::::::::::ヽ::::::::::::::',
         /:::::::::::::::::::::::::,'::::::::/|l  l| ',l`,::::l`::::::::::::::::::::::::::::.
        /:::イ::::::::::::::::::::::/l:Yl:l l  il l| ';:l V:::::::::::::::::::::::::
       /:://::イ:::::::::::::::::ノ lノ Y   ! ,.zニ';lニムV::::::::::::::::::::l
.       l/ .:/.:::::::::::::::::::Y--==ヽ     ィエ:::ツァ/::::::::::::::::::::::l
        / .::::::::::::::::::l:lzェ:::ツヽ         イ::::/ l::r ヽ::::::l    「…親子だからこそ言えないこともあるさ
.         .::::/ lハ::Λl'       :       l/  l人 } }:::::l
.         l:/  l! l::{ ',       ノ        ノ  fノ//リ.     だが逆に、他人だからこそ言えることもあるだろう」
.         !   !' Ylゝ,      ヘ:) ´        l´//
              ト、,     ,.  --  .,     ノ::イ
               从              ノl/
                 Y>_r-、         ´ l
             > " ̄  | ll }.      /--fnヽ--<
             l   tfTi| { ll {>  < l  fj| l/´ \ "ヽ
.            }   l)リノl l ll l ̄Λ   l   lll/  λ `,  l
            /   LY」 l ll l / l  ./   イ  / 々.,_l__ l
          .:________     l ll l/  ト、l     /  ̄    }
    ィN> ィN></// ̄ -=.,l ハ \   l  rY(i    "---´ ト
_ィN>≡≡≡≡≡<'"          \ /, ´ゝイ ヽ     ___、 }≡
≡≡≡<                  / K ̄ ̄ ̄フ)  /--イノ



そう軽く言って、ロイは辛い役目を引き受けてくれた

どれほど年月を経ても変わらないその友情に
私は強い恩義を感じずにはいられなかった


680 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:10:02 ID:c38ed7f2


だからこそ娘を納得させることが
その恩義に報いることになるのだろう



        _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_
        /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
   }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ     
    ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/      ヽ
    /::::::::::::::::::::::::::::::{  _,、  __,,,、}    
     {:::::::::::::::::::::::::::::::::}.  {__,ィぅ }"\
  {  }:::::::::::::::::::::::rミ:::|   `ー く.  ヽ     「ジャンヌ…とても辛いでしょうが
  .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,`  、_       -ィ′    私もロイの提案に賛成です
。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__   ``、  _..._ノ   
        j{ニニニニ=- _        ̄}.      住み慣れた場所や親しい友人から
         .j{ニニニニニニニ=- _     ヽ.    離れるのはとても辛いことでしょう
        j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \        ですが、体の病気でも素人判断や自然治癒より
: : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=-   `、     正しい医療を受けるのが最も早く治癒するものです」
7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=-    .`、  
ニニニニニ_/ニ|: : : : : :≧s。ニ=-く      V 
二二_/ニニ::|: :        /}ix,: : : .     V 
ニ__/二二ニ|       ./ニV }ix,: : .   } 
,/ニニニニニ_:|        ./ニニ:V   \: :.....} 



あくまで優しく、しかし諭すように私は言葉をかける
ジャンヌは顔を伏せたままそれを聞いていた



                        ,,、- 、、
                        ァ'゙,ィ''⌒ヾ
                    { 〔                    「………
                        >''´  ̄ `''<
                    ァ'´           ` 、_
              __.ア__           '/∧       そう…ですね
              V//只//               '//〉.     それがいい…と思います
              マイ//V              ',
               ////|                 ',               ロジカル
                 /////| ハ           /   乂.       …とても論理的です」
             ,イ/ア |//|   ヽ      ,イ.    l㍉
             ,ィ//アY´|//|     ヽ   /     从 ㍉
            ///,ノ辷|//|                 /l_ノ   '㍉、
.        ///      |//|∨\∧ハ∧/\/ヽ.イ/ l.     ヾh、
      ,イ/ア       |//|''´ゝ、.        ノ、|//|.       マヘ
.       ///.        /|//|   `''^''^''^''^''^´   ヾi|        マiム
      ///.        / .|//|                   V       マiム
     ///.       ,ィi7  |//|              }.         マiム
    l//|       〈//  |//|                厂          l/ハ
    |//,|.      _/.   |//|             \        |///l
    |//∧  (´ ヽ    |//|                    \,、、、    ////|
     寸√   廴   ⌒ヽ|//|                (   )  ,イ////
      ヾ      乂     |//|`⌒^''^⌒^''^⌒^''^⌒^''^⌒´  ノ  ⌒寸ア



そう、ジャンヌは幼いながらも感情的ではなく理性的思考を持っている
私の言いたいことも、その正当性も理解しているのだろう

だからこそ、きゅっと握られた小さな手が、娘の葛藤を物語っていた


681 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:10:33 ID:c38ed7f2


                      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                /:::::::::::::::::::::::::/:::ハ::::::::::::::::::::::::.
               /::::::::::::::::::/::乂/::::/ |:::/ヽ:::::::::::::::ヽ.
                 ノイ:::::_::::::::/::/  `メ -}/  {ハ:::::::::ハ}
                  ノ:::/  ∨   セ㌘ア    `ー|::::|.    「…そう悲観することはないよ
                    }::|  (              t㌘ァ|:::N
               八:ヽ __        _  |    ハ}.      医学がそうであるように、人間は
                }:/::::i         ´   /.        あらゆる物事に対応してきた実績がある
                  /:: \:::..       ‐ --   /
    _ ______く :::::::::::: \:::.           /..          何しろ―――」
.  /:::::`ヽニニニニニ:ヽ :::::::::::::: \:::.....  _ /____
 /::::::::::::::::::::ヽ::::::::::ヽヽ:::::::\ ::::: /イ/ /_ ̄       ヽ
./:::::::::::::::::::::::::::\::::::::}-i::::::::::::\/::://:/ /  ,        l__
|::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::j_|::::::::::::::::l:::::::> ヽ_ /  / ,  __ ノ ∨ヽ
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:::} j:::::::::::::::::::::::`フ\`ー´,_/ ィ´ヽ  /:::::::::::}



ロイがそう語った言葉が、途中で途切れた



    /:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:............  ヽ
   /  /::::::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:!
     / /:::::::::::::::::::/::l:: ト;::',\:::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
    / /イ:::::::::/::/l::ハ \. ヽ、\:::ヽ、::::::::::::::::::::ト
    l / |:l::::::/l:/ |  ',  ヽ,  ,\ニヽ、ヽ:<ヘ::::::l
     ! |ハ:::/ たヵ|、  'r 、 イ ゞ‐'-' ヽ! (丶'}:::l!
       | l::ハ `  ヽ    ``      rク/:;リ
        |  ',               l-イ:/
            ',   :l           l lリ
           '、. .::ヽ         ノ  l_
            ヽ、:::::::'、--‐=ヽ  /   l;;;;;>`:i
           r r;;>、.  ̄ ̄ `∠..-‐ ''"´::::::::::::::l
           /7::::i´`i「;;ー― 「 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
          //:::::l 「 | /! 「 | | l::::::::::::::::::::::::::::::::::::L
        ,--ノV:::::l |. |/ リ| ! | |:::::::::::::::::::::::::::::::;、久
    __rァ‐'"´:(ヽ、_」 l::', | ノ lノ /! l::::::::::::;::、-‐'''´‐^`ヽ
  /;ヲ 'フ;;::::::::::::``ヽ、」ヾ V//::L ―''´-‐'''::´:::::::::::::::



彼は焦った表情でこちらを―――いや、ジャンヌを見ていたのだ
だからこそ、私も気づくことが出来た



               } ト、
            ―く )ヽ  _,
               (  :| ⌒)ノ
              ,イ  ) /  (
            /   /'´  ,ィ
           /しl、     /:::し!             _, -‐ ´
           |  ノ―ァ ノ: ::イ.      _, -‐' ´
      トト、゙、(  /-'´: : :::ノ   , '´
  ,ィイ! ノ::ノ.. ⌒)r―''´ ̄.... ,/            _
 (:::::八 |'´      リ.    /´         ,  -‐ ´ ̄
  `ヽ | rイ         / /        l
    リ ノ し!...   /   l    , -   ,'
    (  :::ム   / 、_ノ   l'´ 、―‐ '
      ̄´ヽ|...../  ,イ ,'   ,l  l
.           / .〃 /   八  .l
.         / ノ / く_ イ.l | /
.         '-‐' ./ /   l /  ヽ'
            く_ノ      ̄



顔を伏せていたジャンヌの手から吹き上がる―――炎に


682 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:11:06 ID:c38ed7f2


          ,、、-、、
          ア/'´      _,,、、、、、、、、,,_
.         Y {    >''"     .ィzzzx `''<
          乂_ゝ/   ,斗zzzx_/:i:i:i:i:i:iヘ`ヽ  ` 、
         /'" ̄ ̄〈:i:i:i:i:i:i:i:i:◇:i:i:i:i:i力       ` 、      _,,、
.         ァ'/⌒>イ <ヾ:i:i:iア´\\`<:i:i:ニ=- _ \_,,,、、≦:i:i:i
       /ノ , ― ミ  ∨¨´ ∨ \:i>、`~"―==ニ::iニ=-<´
.      ∧,ィ./ \ /`ヽ      ∨  `'<:i:i:ii≧s、、、、,,,,,_ \≧=-      「――――え
.     < 〈 {. ',、 /Vヽハ____,斗''⌒~''< ``~、:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
.      | |,、 ',  | /,ィァ气'´ ヽ   人  /⌒}      ̄ ̄ ̄∨、 \
.       | l   |ヽ,炊ハ    ヘ     \辷ツ ヽ    \   \∨ `hヽ    ―――やだっ!?
      | l.  |. | 弋},/    ヘ    ∨乂__ >――‐- 、、,,_ \
.      ヘ ヽ |. | /////    ヘ    l´  /          `''ー''´.    いやぁっ!? 止まってぇっ!!?」
       ヘ ',`ヵ′      u. ヘ∧. | /         /
.      ヘ_} ノ     ,ィフヽ    } ハ } /        /
       Y^Y)h、  //: : : :}   ノ {  V,′
       <  > ` 、ゝ、:_:_ノ     〈   /
       `¨´ ∨ヽ )h。    , イ〈乂〈/心⌒ヽ、, - 、、
         >'゙ヽ\へ.≧≦   /:i:i:i:i:i:ヘ      `''ー''⌒⌒´
       Y´     ̄ ̄\ }zxヽ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}≧x、
.      ァ'´ヽ、      ,,ィ:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}- 、  `^''~~、、,,_,,、、丶



ジャンヌ自身も気づいていなかったのか
自らから吹き上がる炎に怯え、混乱していた

手をがむしゃらに振るのだが、それでも炎は消えない
それがさらに混乱を助長する



                           _
                            , ´:::::::`ーァ
                       __/´:: ̄::~::::::::::::::::::::: ̄ ̄乙 ― - 、
                     | ̄::::::,-、:::::_ - ―‐-- 、:::::::::ミヾ.、/////`丶、
                ヤーソ::_/u.ヽ`´ , -― ´  ゙ヾ、:::::::::::\//;:;:;:;:;:;:;:;\
                ノリ゙,!:::/ _. _   〉〈 ,z-―‐ - 、 ~ミ ヾ:::::::::\;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\
              /;:;:;:;:;〉:::Y,´‐ 、` iヽ/ / ァ. ⌒゙ 、 }::::::\:::::ヌ゙;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\
              /;:;:;:;:;:;:;:;~|ζ ● ゙i / ソ ヾ ! ●   i ヽ_|:::::::::::::〈 ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヘ
.           /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:!λ_  _ ノリ,_,/  ,〉.ゞ__ zシ  |::::::::::::::::冫/////;:;:;:;:;:;:;:;:;|
.        /リ//////////'゙i  ̄/え_N゙7   ゙\ u.    |::_:::::::::::::i゙ ///////;:;:;:;:;:;:;:|   (手を 炎を消すのだ
.         /リ/////////// |  ´   ___    ` u.  刎:::::::::::ハ //////////;:;:;:;|    水 近くにはない
.        ,リ/////////////ヾ、 圷ニニニニ`ァ   / _) ,!:::::メ从 ////////////;:|    タオル 包む 燃えてしまう?)
.        i////::;:;:;:;:;::;:;:;:;:///ハ  マ::::ァ´ ̄`丶ソ  ´ ._ム_ツ´/、|リ .//////////////
.        |//;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/ノリネ ルー―‐zシ´   / W ノリ |/ ;:;:;:;:;:;:;:;://///////
.        |;:;::;:;:;;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;;:|  .弐 ` ̄ ̄ ´  xク´ / ゙ミ| ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:///////
       ヤ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|    爪       / /_/ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;//
        孑;:;:;:;:;:///////\./| ` ̄ ̄ ´,ヌ´////|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::_´/|
....._ , -=,.´;://\.///////////\| _, ィf´/////////|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:,z´/////|
_マヽ、ー= 、////``ー-- 、//////`廴.///////////ノ - ー .´|\..////////|
゙;:;:`Y,´ヾ竺ミ 、 //////// ___________///////////;:;:|;:;:;::\.//////|
:;:;:;:; ヤ  \Ξミ 、 __ ,,'辷彡 三ニ= 三 二 ミソi;://////;:;;:,|;:;:;:;:;:;::\////|
_:;:;:;: |   Ο ≧ミミ~|~孑彡´´ヌ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄il||;://////;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;:;:;:\//|,
;:;:;:;:; |      ゝ⊂ニニ⊃´`i              |l|l;://///;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\|;:;:,.,



私はジャンヌを止めようとするのだが、錯乱する娘の姿に
自分自身も混乱していたため、最善の行動が判断できずに立ちすくむ

どうすれば――――そう呟きかけたとき



                        _,,..,,_   / \\
                       /  ヽ.〉/     〉 .!_ __
                       /     ./ ヽ   /// ヽヽ
              ,..---...,,_   ..< \___ /    `¨¨.//    〉l
         /     、>´      /       / <    //
            {       \     ./.      /   ヽ.__/ , ′
            ヘ        >../.      /    __  /
.       / ̄.ヘ            >...    /    /  ヽヽ
.      /     .ヘ..           ><     /     / !
     {..:::..     ヽ:::...           >... / ヽ   / .'、
      ,.ヘ:::::::::..     \::::..             >... `¨..:::, ′\
    /  ヘ:::::::::::::...     \:::::..                 \/     \
.   i.::::.  ヘ:::::::::::::::::::.    \:::                 \___   ヽ
    !:::::::.  ヘ::::::::::::::::::::.    \                    \ `ヽ    、
    ∧::::::::.   ヽ::::::::::::::::.                        \     ∨
.   / ヘ:::::::::..   \:::::::::::        ::ヽ::.                      ∨
  {.:::. ヘ:::::::::::.    \:::::::         :::::::.                      ∨
.  ヘ:::::::.  、:::::::::::...   !::::::::.          :::ヽ.                 ∨
   ヘ:::::::.. \:::::::::::.  ::::::::                             ∨
.   ∨:::::::.  \::::::::.    :::::::..                          |
.   ' ∨::::::::::::... i:::::::::..    \::::..                          |
   i  ∨::::::::::::::|::::::::::::::::...     \:::::..                       |



ジャンヌの手を―――優しく包みこむ両手があった


683 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:11:38 ID:c38ed7f2



その手の持ち主は―――ロイだった



         /
         /         ,イ /| |', ',\    ヽ、
         /        /:::|/: :'、 | ヽ ', ヽ、\
        /イ     /|r- 、:::l|:: ヽ l ヽ ', ヽ\、
         |イ /  /|  トえ::ア|ト、_ヽヽ  ' ,_, -;-__\
          l/ イ/::      ̄ヽ-、'´ '、` ヘ`ー'- '::::ト
          ヾヽヽ!:                :::::lノl
           ト、`l!::               ..:::ハ|
          r--- /ヽ.          |:.  ...::::::::/ l
        _l ``ー-ゝ、_  ,_ ` '´:,,.::::::::::::/
       /` ー 、_    ``ー--,-、 ̄::::::::: /
 , -‐‐‐‐  ̄ ̄ ` ー---、_-、_ /fv- | ||:::::::; イnゝ
               `ヽ \、ノ /| |- '´ヘ| ||,;|
   ------- 、_        ヽ、\、ハ N ハ/ハ|::|\
           `ヽ、    ', ヽ  \',ヽ//::::ll:::', ヽ
                        ヽ|:::::::::Vヽ \



彼はまるで王女の手を取る騎士のように、恭しくジャンヌの両手を包み込む
その両手は噴出す炎をも飲み込んでた

炎の熱とは違う、人の手の優しい暖かさに包まれる
それを感じ取った娘は、徐々に落ち着きを取り戻していく



                    -====-
                   >''~           ~''<
                  / >==ミ        _   ヽ
            / /    \_____/ \ ∧
             ' , '           X         ∨∧
             '  /   >==ミ 、‐イ ヽ__     ∨∧
           '  '   ./ /  / ', }   / __   ∨∧
         '   '   / / .//' ,' !  ̄\} ./ } .i \ r==z二}...   「………あ
         / / ,'   ' ! /i /i/ | ! }     /i ! .i !}',ゝイ!ヽ
         }/  .{   { i/)≧s、 リ丿   /リⅣ !/ | ! .! ! }∨
       /.i ./ ∨ ∧{イ んhミ!    ∨≦示h、i/  ! ! .Ⅵ...   熱く…なかった…ですか…?」
        i// /∨ ∧'〉乂zツ\  / U:::リ 〉7  /! ! Ⅵ
        i/ / r=、<∧ /i/i   ヽ' 乂zツ ノ/  / .! !  Ⅵ
         i/ .ノzz{ i 〕'! u.       /i/i /__/ヽ.! ! / .Ⅵ
          i/~~´∨Ⅵ、)h、   ‐     /! ̄/ {___}Ⅵ'  .}ノ
                  ∨! ヾ )h、_  。s≦´ノ }/}/`~~´.',}
             >''~弋          )/
           /     弋_  _ノ~´  \
              /     r=ニニニ}二{ ̄ 〕iト    ∨/
          /       ∧ / / ∧\ ヽリ     .∨/
        /、      ∧__./'  ∧ ヽノ、     .∨/
       /~~~~''<__/7 // ,  i ∧Ⅵ∨ヽ     ∨/
        {         / // /  :!  ∧Ⅵ∨ .\__ノ~~ヽ



ようやく冷静さを取り戻したジャンヌの言葉に
ロイは微笑をもって答えた


:::::::::::::::::::::::::::::::; ' ,l':::::::/   l::::;l'    'i;::l ヽ:::l \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::;,i´ i::::::/    l::,i       i;:l  ヽ::! `、:::iヽ::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::;::::/..、_l:::;;´    .l::;i      i;:l  ヾ   `、:i_ヽ::::i、::::::::::::::::::
/l::::::;i::::::/!/ ...___|:;i´ニ`_ー-、|;!       il _,,,:-'iニ 二 、!__ヽiヽ:::::::::::λl
..l:::::il:::::/i,i´ `-.j,i己≡)ヽヽ. l'`       1 .〃P≡フ }.Y ヽiヽ:::::::::|!|l
. l:::l !::::イ !'    !'   ̄   !         i     ̄  ヾ  ヽλ;::::|i'       「心配ないさ、ジャンヌ嬢
 l ト.l ! i|                               ∨)ヾl.!
 ヾ !|`-,|                                 |'" λ         言っただろう
   ` 、l,                              l'_ イ _                ・ ・
,. -ミ'~:/`ヘ              i               ,l7: : |: :ヽ.        私と君は、同じなんだ」
;;;:: -//: : :ヽ               |               /; : : : !、F=
.ノ.ニ!:: :: : : :ヽ             !、 ,..            /;: : : :: ::!Y:::,,
;-ー! !: : : : : :::ヽ                          /; : : : : : :! l _
=-::!.!: : : : : : :;:;:;ヽ         --- - ー ー ー ~~     〃;: : : : : : : :! E::,,
/;;!.!: : : : : :;:;:;:;:;:;::;ゝ、                    //;; : : : : : : : : ! ト:、
:;:;;;:! !: : : : ::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;ヾヽ、               ,//:;: : : : : : : : : : :! !:;:;
:;:;:;:;! !: : : :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;ヽ.`ヽ.、       . -'", '~:::;:;:;:: : : : : : : : : : ! !;:;:
:;:;:;:;'! !: : :: /ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;;;ヾ :::`::`::ーーー::'".r=ニ::、:;:;:;:;:;:;:;: : : : : : : : :! !:;:;
:;:;:;:;:'!;i : ::::ヽ .ゝA.;:;:;:;:;:;:;:;i- = ヾヽ、:::::::::::∠!;;;;;;;;;;;;l::;:;:;:;:;:;:;:; : : : : : : : ! !;:;:;


684 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:12:07 ID:c38ed7f2


                       _
                     ,-';´;;;;;;;;``ー‐;,、
                    ;';,,,,,,,,,,....;;;;/|;;;;;;;;ヾヽ
                    l;;;j;;/‐廾/ |N;;;;;;;;l
                    l;rリ  ̄  ヽコ;;;;;リ
                    ヾ,i  ,..., '  /ハ!.      「私もよく…こうして貰ったものさ」
                     ト、 '、_,ノ /
                    「``下ァr'"┴、
                ,,...、 - へO/V∧, -'´ミゝ、_
              r'´i≡ /   。 ヽ、    `ヾミ入
              ノ  l //    ,'  o )       ヽ
              ',  |//-大ー-'    /___,,,_ . :   |
              /ヽ,| /フイ「フ    /  ̄「「'' :::::/ /ヽ
             l  i ;レ / ||'    /    l|   :::/  ',
             |  l /  ト、_o/    ∥   |::.::   ',rヽ  _,.,,
         __ノ _レ   ||        l:|   |:::   ,,ノ //  '-r、
    (ニー'⌒ヽ、 ヽ、   ::|   ||       l |   |:::  /,ィ ,ノ     ''¨
    ,,.,7、._  ヽ::: |  ..::l    l|       |l.   ト:::::l l::l  ゙  ,ィ'´
   (,、     ,... ,}  l :::::::l====L…――――L__l |::::||:::l_,.../;/
    .ゝ-ィィー'"ノ::::/ , -' l``… r-------r r--'ヘ  ヽ-'、::::::::::/
       ´ヽー-…' ´  /  / /  ,' ,'  l l ',  {ノ     ̄
               l   l |   ; ;   |. l   '、



そう言ってロイは落ち着きを取り戻した娘の手を離し
安心させるように傷ひとつない手のひらを娘に見せた

どこか郷愁を感じさせる彼の言葉で、私は気づく



                 ノ)
              ,,/""ソ,,,,,,,,,,,
            /:::::::/"",,,,,,,,,,二=-----;
       .,,,,-、_,,/:::::/´´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::(   、、
       |:::::::::/:::::/:::::::::::::::;;;--""::::::::::::::::::::::ゝ、  ヽヽ
       |::::::::|::ジ:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::、::::ミミ、、、`-"ソ::::\
       、;;;;;;;|(、:::::::::::::/ ;;;;;------;;;;; \::::;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::\
       ゝソゝヽ:::::::::::|/::::::::::::::::::::::::::`\::::`ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
       ..|/ へ、ゞ;;;;;;;/;;;;;;;;;;;r""""`--、、丶、::::::::::::::::::::::/⌒ヾ)
       .\/  ヾ"'     """""ヾ::::``ゝ:::::::::::::::ヽ:::::|
        /             彡::::```ミ:::::::::::::::ヾ:::::|
        |   ┐「        `ヾ、、、;;;::::、:::::::::::::::ヽι、
        ゝ___)∟,,,,,====、,,,,,/  `、ミミ;;;;--、:::::::::::ヾ::::ヽ
        ( ヽ、./バ;.   ●)     `´彳ミ |:::::::::::;;:::::::::|
        .ヾ ソ//:.:.:ヾ、___ノノ     / ノノ  /"ヽ::::::::|   /
         | //.:.:.:.:.:.:.\  ´     rー'ノ  .|  `|;;;|  /
         ノノ   )         /ー'|    |   ソ /
        丶‐―一´                |   /\
          ヾー―---      /    /    /:::::::::::\
           ヽ`ー      ,イ´    /    /::::::::::::::::::::::|
            )    ,,,,,-".:.:\   /   /:::::::::::::::::::::::::::::|
            `ー‐-´ ヽ:.:.:.:.:.:.:`ゝ   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::|
                  ゞ.:.:.:.:_/  ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|



ロイは先程、ジャンヌに「貴女と同じ」と言った

それは同じ亜人というだけではなく
もしかしたら彼も同じ経験を―――



                       -=ニニニニニ=-
                   ´   -=ニニニ=-        `ヽ、
                  /  /    r-----<  `ヽ、     \
             __/  /     } >=====)h、  .\     ヽ
           /`~~~~´, 、     ノ'       '    \ ___ >=ミ
             ' >、_   /  ゝ--ァ   >=ニニ=<  >==={:.:.:.)_`}!
          / ./ _≧/__    〈   /      !  ヽ \ニ=‐〉爪ヽ__]! ∨
        j{ //  >=ミ  {/ ̄`'  7  .∨  i  ∧  ヽイ }7 '/,~~ !∨
          j{ {/  ,'  '.∧  _'/,__  { .∨ ∨ |   ∧    /7 i! '/,   ! '
          {!    {  ! ∧ ^'/,´  ', ∨ ∨ |∨  !.}!  /7 i{ '/,  ! '
        j{!    {  !  i∧  '/,   乂|Ⅳ ∨_}_∨__| }!  /7  i{  '/, ! ',
         ∧     ∨__i! }  、     /:iィ≦ア ̄ヾ〉 }! /7  i{  '/, i  ',
         ∧     ∨ i{从)h、 \ ./ !:}/ {:.:.し:.:.リ }!_/7__.リ  .'/, .i  ,
           .∧     ∨:イア 示弋、_/ iノ   乂zzタ i ./7 /  ̄ヽ .'/, !  ,
            ∧    〉 |ヾ v:し:}     /i/i/i i {/{ i{    } '/,.|
          ∧  /i :i ∧弋ツ  '            .i {/{ i{--─__.! '/,:!   !
           ノ´∨ i :|  { /i/i    __       i {/{ リ≦三ア  '/,:|∨ |
          .7  ∨!|  乂    V: : : :ア    /!  |  ! }! ! {__}! ∨.i
          .{-==-}:.!|  | 〕iト     ̄    ィ(: : :{  |  ! /:! /!/ Ⅵ .Ⅵ
             . ̄了 !|  |∨:.:.:.:.≧s。 。s≦ ィi〔 ̄}h リ i/:. i/ /  リ  リ



ジャンヌも同じことを思ったのだろうか

ロイを見る娘の表情には、信用や尊敬、憧れ
そんな感情がきらきらと溢れている―――そんな風に見えた


685 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:12:35 ID:c38ed7f2


             /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
.            /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
           /:::::::::::::::::::::::/i::::;イ:::::::∧::::::::::::::::::::::::::::\
        /イ::::::::::::::::::::/__/::/_|::::::/ ヽ:::::::::::::::::::::::::::|ハ..   「ジル、 悪いがキッチンを貸してくれたまえ
.        /´/x/ヽ:::::::::/_ /|/  |:::/  __.|::∧:::::/::::::|ヽ}      何か温かいものでも作ろう
        〃/  ∨::ハ/テi/ミ_ l/   √|/` ∨:::::::::|
            {  ∧:/  `/ ` /    rテ‐y 〉:::∧|         ああ、気にしないでくれ
         ヽ   /               // 〉          君はジャンヌ嬢を見ていてやって欲しい
           `┤        l.      /ノ
              j八        j〉     /             頼んだよ」
           x 、iヽ  `ー-----    ′
             }:::::::::::::::::::::≧x    _´__
           -〈::::::::::::::::::::::::i´| |- ´{ i |::::::::::::{



立ち上がるなり矢継ぎ早にそう言って
ロイはすたすたとキッチンへと向かってしまう

相変わらず女性に対しては気遣いの塊のようだ
まるでどちらが客人か分からないではないか

そう思いながら私は再びソファに腰を下ろし
同じくソファに座っているジャンヌを見る



  {::::.\::::::::::_;. -‐'    / -‐::::::::  ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
  \:::::::ヽ::::ア     //.::::  ‐-ミ   V  jう トミ:::Y:::::{/
    }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ   ==rく    ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
   人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃   ノ     レ /::::\::::/.:.:.:.:..  「……良かったですね、ジャンヌ」
  (:::::::ミ=\ ,ィ  __ヽ ∨ ト-‐      }  r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
    ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ.       /  | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
        ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》        | ノ ,′.:.:.:.:.:
         /.:.:.\、   V , _ア      _,  ,′  '.:.:.:.:.:.:.:.:
.        /.:.:.:.:.:.:.`丶、 `  _  -‐   ̄   /   |:.:.:.:.:.:.:.:
      |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7   /    .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
       |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\        /     |_  -‐…
        |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\      /        |:::::::::::::::::



そう言って、私はジャンヌの肩をそっと抱きしめた



                    ___
               >''¨¨¨¨´    `''<__
.            /     >''´ ̄ヽ    \ヾ'<
          ァ'―<フ、// ⌒ヽ ヽ _ノ ヽ \\
        ,<_//i|  \  ̄ ̄ _,..イヽ  < ∨ ヽ ヽ
       ,イ  // ハ  _〉 ⌒ヽヽ⌒>´>   }!.  ヘ ',
      /  / / | |l ̄ /    }! |/∨/l ハ!\ }ノ
    //   l l. |. |. >=-,<|ハ /    /.  l レト、ノ
       | //l l | ト、.斗<灯㍉从    //  } ハ
.      从 / l l | |{ __ヽ ゞソ ヾヘ_斗=ァ∨レ' 八
      / ゝ| |. | |乂ツノ`ヾ     {ソ〃大彳`ヽヽ
.     ∥ // / ', ', `ヽ ヾ弋=-ァ '  .イ  i{   ヽ}ノハ.        「……はい」
      {{./ //´. ', ∨⌒ヽヽこ´ イ=ミハ  ゝ彳 ヽ
       | Vァ'.    ', i{   ヽヽ_/   ヽ ヽ ∨ヾ,、、
.     / //     ,、、、、zzz、、__〉__〉___ }ヽ斗zzzx `ヽ
  /  //    ミ _   `'' 、::::::::::Y>―',ィ::::::::::::::::::::::)  )
 /   //     八 ゝ_   ヽ{;;>::| ゝ-'/:::/:::::>''^  _ノ ̄ ヽ
. ′   |/_>―''"  /::::h、   ):::`:::ヽ,/:ノ:::ノ:ヽ-ァ-''"|  /⌒}!
..{  /        ,イ::::::::/~''゙::::::::::::::ノ<::::::::::::ノ/::::::::/イ: : : : 八
八/   _  ―/::::::::: ,'==-ミ==-''゙     `''アイ:::::::::/ム : : /
./ _,,..イ: : : : :.//:::::::::::::,{ ,ィ‐、、_      丶 ノ:::::::::::/: :ムィ
{ ´.: : : : : :. :. :.//!:::::::::::::/^´    ⌒ヽ   _ハ::::::::// ム
 )h、 _: : : :/ ハ::::::::::,イ~ヘ⌒⌒ゝ__ ヽ / ノ、;;;イ   ム
     { ̄ヽ| |__ゝ<: : : : :.}!   ', 乂ァ'⌒ヽ l     〃
    ∧  | |  ̄ }!>―.∥    ',   (.   ハ
    / ∧  |_| イヽ.  〃.     ',  Y⌒ヽ ',
    / ∧ ヽ(   ノ  /       ', (   ソ  ,



娘はそれだけしか言わなかったが
その顔が笑顔に違いないことは十分に分かる

それが何よりの喜びだった


686 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:13:05 ID:c38ed7f2


   ┌──────────────────────────────── ── ─
   └────────────────────────── ── ─
   ┌──────────────────── ── ─
   └──────────── ── ─
   ┌──────── ── ─
   └── ── ─



      (;; ,,,;;゙);;゙)
  (;;;;;(;;;;;;;;;;;,,,,, ;;;;,)  ,,,,
  (<;,;;;; ;;;,, ,,,;;;;;;;;;;;;゙) ,,,,;;;゙) 、   ,,,,,         ,,, ,, ,,  ,,  ,,, ,,,
 (rill;;::(;;;,,,,  ,,,,,;;;;;;;;; ヾ,,,,;;;;,,;ゞ :::::)  ;;;;;;;        ;;;;;;;  ;;;;;;; ::::: ;;;;;;::;;;;;;
  丶;;;l;;;;il;;;;;,,, ;;;;;;;;;; 、'゙,;;, ,,;;)::::)::) ,. ,,!!,,       ,. ,,!!,, ,. !!,, ,, ,. ,,!!,,,,!!,,
   ((;;;;;;;;;;(リ;;;;;;,,ゞ ,,,;;;;;;,,,ゞ;;,,,ゞ ,..,,.',,,,..'      '' ,,,..',..,',..,'.,.',,,,..,,.',,,,..'',.',,.',,,,..
    ~゙'''''';'レ;;;li:;;ヾ゙~ ';;lii;_ヾlii;_ヾ
        ヽ;ii;l;l     !ii,|   .|:;|_-,,                 {,`、~;~:~:~; : : : :
        |ll|i;|    lil;|  /|:;|,//7   ___       ___      `、`、; ; : ; : ; : : .
rrrrrrァ、    l;;lii;l ,:、ー|;il;lーァi~i~//7 i´,.-、`!  _  i´,.-、`!  ___  `、`、; ; ; : ; : ;
VV/V/i!ifーーl:;;lil|ll~~ll~~ll~~llr'ヽ/7  ,!_!  !_|,i´,.-、`!,!_!  !_|,i´,.-、`!  `、`、; ; : ; :
V/V/Vi!,l ,~|;;ill;|ll~~/ll",γヽ/7       ,!_!  !_|,    ,!_!  !_l,   `、`、_;_;_;_
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       人: :. `¨´ }              |:::::::::::::::: ;'
      ハ ‘t_: : : : :ノ              |,,_)ヽ:::::::'           __  nn 
      〈__> |::`⌒i´                | ,、r }::::;'            └‐┐ |  UUノ゙7
    :::..... l| l::::::::::{               _」':::::::::::;'             ┌‐┘ |   く/
     ::::::l| ヽ-―',::..         〃 、!:::::::::::;^ヽ           ̄ ̄      
      ::ヾ、   ノ::::::::::..      {  ` ー-‐'  }
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           : :::::::::::::::::::::::::::::::::::∧:::::::::::::::{                    ┌‐┘ |   く/
              :::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ::::::::::::',                     ̄ ̄      
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                 :::::::::::::::::::ヽ」>、 \, -‐\
                     ::::::::::::::::li     ',:..
                            :::::::ゞ.     ノ:::::..
                           `  ̄´






               , ,ノ 、
                 l (● ●
                 |  (__人).       「………!
                 ヽ    ノ
               ,イ ⊂ 二〕       しーちゃん…」
                  /     /
                 (J  /ヽ \
                  Lノ  \__)



           ト、         ___
           | ハ     _、丶`.: .: .: .: .: .:` 、
.          乂.:`.:‐ァ'".: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:`、
             ̄∧.: .: .: .: .: .:「 ̄`ヽ、.: .: .:`、
               ∧.:/^ヽ __ ノ 」^ヽ __ h、、`、
.             ∧.:/ __  /ト、   _k  戈ハ_〉`、
           ∧.:/ j (⌒ 〉-く /. .: .: ∧   }!.: .:`、
.            jI斗ヘ ∨ ̄`ヽ」L j!.:i{ イ|.:」   }!.: .: .: \
          」{k仆_〉〕.: \.: 〕  乂i{笊心ト、。}!.: .:ヘ⌒`.     「………
            }|.:∧ハ ∨笊心   / Vrツレ^^Y.: .: .:>‐
            }|∧》.:ヘ 。〉 Vrツ`ヽ/  `¨´j   j》 .:、.:\_     お久しぶりです、やーくん」
           ∧》.: Y^^ヽ `¨  '     ト─rヘ》.: 「 ̄
            ∧》.:i.:_|__,|)h、    ' ^  、イ7.:/∨}rヘ
.          {...|.:/|.:.ハ}.:乂__/}「^ー‐ぅ爪.:.:/:/:}.....}_
.           {...|{ レ',、 \「i:i八.:.:.:.__.:.:.:.:.:.イ:.:.}.....}i:i:i:`ヽ
         {...||  /i:i:i:i:i:i:ノ.:.:「 ̄〕〔 ̄ ̄ 〕:.:}.....}i:i:i:i:i:i:i∨
         {...|{⌒^i:i:i:i:厂.:.:.心イiハ``~、」.:リ....八i:i:i:i:i:i:i∨
.           {...|{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /i:i∨∧i:i:i\ /..../i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}!
.          {...|7^ヽ _、丶7i:i∨  ∨i:i:/..../`ヽi:i:i:i:i:i:i:i:}!
            {...|{     / 7メ、:i:i{\{ノハ:i:/....∧.:.:.乂i:i:i:i:i:i:∨
          ノ〕...、  /  {//\|/\//....//∧.:.:.:.:.:ヽi:i:i:i:i∨
       ィi〔//〕 、..\     「¨¨¨´   7... ,'ー‐イハ.:.:.:.: `⌒ヽ\
r─ ィi〔/////厶ィ\....ヽ  |      {......{   / ∧.:.:.:.:.:.__.:.`ー〕
|  |//////ィi〔.:.:.:.:.:.:.)....} /〕iト _  ;  _{......{イ〔|   乂__ノヽ.:.:.:.:(
|  |//ィi〔   \.:.:./..../ 厶イ  Y⌒Y {......{   {     ∨//∧.:.:.ノ


687 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:13:36 ID:c38ed7f2



               .ノ 、 、
                  ● ●) l...   「…いきなりデンワしてきて
               (人__) |
                /^)  .ノ      ここでまちあわせって…
                 ヽ   ヽ
               |   | |.    どうしたの?」
               ゝl  lし'
                    `(_ノ



                          }Y
            ,,、 ‐……‐ 、,,      ノ }
....   ,ィzx>''´ ‐''~ ̄|     `''<ニノ
.     《/////》<⌒) ヽ..     ヽ
.     /ア'''´  ,、、、   `''ー―‐ 、 V
....  //l    / / } {`''´ ヽ ノヽ ', ',
...... //.|  /\/ .//__  ノ `^ゝ l }
...... / └‐vィzzムr'゙   ∨/⌒l   ィzvzx.     「やーくんに…
....  /   / 辷ソ! 〈〉  / イ /  《/〔〕/》
...... /∨ 从""  ヽ _.ィzz≦´イ  /ア/ゞ'      言わなければいけないことがあります」
      ∨ヘ   '   Vン》<  /. |/|
.       {  )h. ()   ""/  マ'、 l |/|
....  /77≧x  `''=― イ_//{   Y |/|
...... ///////廿≦≧x,ァ^⌒Vゞ=彳|/|
......  ̄////  |\////     '/ V |/|
.     ////  _|//\/.      l   |/|
    ////},ィ:::::|//| ',     }.  |/|}l



            /〈     _ ___
.              \_>`........、`...............`ヽ、
.              /.....................、─ 、........... `、
               /\__、丶`y─ 、\...........`、              「………
            /¨¨(  人、、 ノ )\ \」L_,、イヽ
              N(\}r'_-_-_〉 ァ─ ミー┤i:i:i:〈〕i:i:i:i:〉
.            爪 /ヽ〉_/_〈 /..!.........i..∨ヽ、i:i:,ヘ:i≪`、         私は…ちゃんと自分の力…
           iζj......{ 7L_ j{...|...i/|....|   `「..∨ヘ...`、
           | ∧...ハ〕〔` \ィ了rぅi     |......∨ヘ\\         サラマンダーの力を使えるようになるため
           ト、‐‐X k   )ァ/ 乂ツ〕iト、c%.........∨ヘ:i:\\
           |...∨...了\_/   `¨¨i..|....フ^ヽ........∨ヘヽ ∨.〉.    フランスに行くことになりました」
           }フ^Y.....} 、 ` __    |..|..〈,,⌒,,〉、.... ∨i ∧∨
         /廴_」....リ..i.>x  _ ,、ィ爪リ......7「..|.....\..}i:| ∧∨
         /i:i:/  }/^乂}/: : :>‐'" : : : _,、丶`⌒ヽ、 レ′ ∧∨
...   __,,/i:i:/_、丶`: : :/ ̄`ヽ_jI斗‐‐≪´: : : : : : : :/,^: :ヽ ∧∨
..,丶`: : : ̄⌒>、 _ 、丶〈__ィ〔    /: : : : : : :/i:i/ : : : : \∧∨
;: : :~"''~、、: : : : : : :≫'" ̄/^^{ `ヽ、_/: : : : : :/i:i:i:/: : : : : : : : ヽ、∨
 jI斗ャくフ `ヽ、: /i:i:i:i:i/  ; 」i:i:i:i:i{{: : : : /i:i:i:i: / : : : : : : : ´ ̄``~、、
.fセ7///〔   /i:i:i:i:i///ヘ / ∨i:i:i乂 /i:i:i:i:i: /: : : : : : : : : : : : : : : : : ``~、、
..///////〉_,、└ヘ_/}////\//∨i:i:/:i:i:i:i:i: /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_)〉
..//ィf(´: : : : : : : : : : : |-イ   `¨7/i:i:i:i:i:i:i/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_>''~ノ
´   }: : : : : : : : : : : ハ      /i:i:i:i:i:i:i/⌒ヽ : : : : : : : : : /⌒>''~.:.:.:.:./
....   ; : : : : : : : : : /-_\___,、/i:i:i:i:i:i:i/、.:.:.:.:.:.:.` ̄ ̄ ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:_ 、丶`
.   八: : : : : : : : /-_Y´ ̄/i:i:i:i:i:i:/-_-_>x: : : : : : : : : : : : _, 、丶`
.      ` ̄ ̄ ̄/_‐_∧ /i:i:i:i:i:i:/-_-_-_-_-_-_>==彡'´⌒~


688 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:14:04 ID:c38ed7f2



                , ,ノ 、  て
                  l (○ ○)   そ
                  | (__人).|
                  ヽ    ノ.           「え……!」
               ,イ ⊂ 二〕
                  /     |
.              (J  く/  /
                `ー'\__)



                       -=ニニニニニ=-
                   ´   -=ニニニ=-        `ヽ、
                  /  /    r-----<  `ヽ、     \
             __/  /     } >=====)h、  .\     ヽ
           /`~~~~´, 、     ノ'       '    \ ___ >=ミ
             ' >、_   /  ゝ--ァ   >=ニニ=<  >==={:.:.:.)_`}!
          / ./ _≧/__    〈   /      !  ヽ \ニ=‐〉爪ヽ__]! ∨
        j{ //  >=ミ  {/ ̄`'  7  .∨  i  ∧  ヽイ }7 '/,~~ !∨
          j{ {/  ,'  '.∧  _'/,__  { .∨ ∨ |   ∧    /7 i! '/,   ! '
          {!    {  ! ∧ ^'/,´  ', ∨ ∨ |∨  !.}!  /7 i{ '/,  ! '       「…驚きましたか」
        j{!    {  !  i∧  '/,   乂|Ⅳ ∨_}_∨__| }!  /7  i{  '/, ! ',
         ∧     ∨__i! }  、     /:iィ≦ア ̄ヾ〉 }! /7  i{  '/, i  ',
         ∧     ∨ i{从)h、 \ ./ !:}/ {:.:.し:.:.リ }!_/7__.リ  .'/, .i  ,
           .∧     ∨:イア 示弋、_/ iノ   乂zzタ i ./7 /  ̄ヽ .'/, !  ,
            ∧    〉 |ヾ v:し:}           i {/{ i{    } '/,.|
          ∧  /i :i ∧弋ツ  '          i {/{ i{--─__.! '/,:!   !
           ノ´∨ i :|  {      __          i {/{ リ≦三ア  '/,:|∨ |
          .7  ∨!|  乂     (:.:.)       /!  |  ! }! ! {__}! ∨.i
          .{-==-}:.!|  | 〕iト          ィ(: : :{  |  ! /:! /!/ Ⅵ .Ⅵ
             . ̄了 !|  |∨:.:.:.:.≧s。 。s≦ ィi〔 ̄}h リ i/:. i/ /  リ  リ
                Ⅵ  !∨ i .∨,。 -===イヽイ    ノ:.} /。s≦ ̄ ̄〕h、
                  .Ⅵ ! ∨/ ̄\       >=====ァ/´´     Y
                 >''~ ̄ヾ}___.\___>''~: : : : : : :/{=-         }
            /  -=ニニ } __≧~~}≦ ̄ ̄ ̄\/\:.:.  ヽノ:.:.   !
             /   >''~´´!: : : : >ゝイ、 ̄ ̄``~7   .ヽ: : : :ノ:.:.   i
           j{  /  : : :{_>''~/: : : i:.:}\: : : : :.:7     ∨: : :    ノ
             j{/ : : / ̄7ノ、7/    !:.} !:.}\: : :7       ∨: : :   ,
            ./ : : /{   ´~~~`   }_.i_i_.{   ̄ \     ∨: : :  {






               .ノ 、 、       「うん…
                  ≡ ≡) l
               (人__) |
               ヽ    ノ         でも、そうか
              (ξ___)
                    |   |        だからなんだね…」
                    ゝl   |
                   `(_ノ



                    -====-
                   >''~           ~''<
                  / >==ミ        _   ヽ
            / /    \_____/ \ ∧
             ' , '           X         ∨∧
             '  /   >==ミ 、‐イ ヽ__     ∨∧
           '  '   ./ /  / ', }   / __   ∨∧
         '   '   / / .//' ,' !  ̄\} ./ } .i \ r==z二}
         / / ,'   ' ! /i /i/ | ! }     /i ! .i !}',ゝイ!ヽ
         }/  .{   { i/)≧s、 リ丿   /リⅣ !/ | ! .! ! }∨
       /.i ./ ∨ ∧{イ んhミ!    ∨≦示h、i/  ! ! .Ⅵ         「え…?」
        i// /∨ ∧'〉乂zツ\  / U:::リ 〉7  /! ! Ⅵ
        i/ / r=、<∧      ヽ' 乂zツ ノ/  / .! !  Ⅵ
         i/ .ノzz{ i 〕'!           /__/ヽ.! ! / .Ⅵ
          i/~~´∨Ⅵ、)h、   。     /! ̄/ {___}Ⅵ'  .}ノ
                  ∨! ヾ )h、_  。s≦´ノ }/}/`~~´.',}
             >''~弋          )/
           /     弋_  _ノ~´  \
              /     r=ニニニ}二{ ̄ 〕iト    ∨/
          /       ∧ / / ∧\ ヽリ     .∨/
        /、      ∧__./'  ∧ ヽノ、     .∨/
       /~~~~''<__/7 // ,  i ∧Ⅵ∨ヽ     ∨/
        {         / // /  :!  ∧Ⅵ∨ .\__ノ~~ヽ
       \       └┴、{::::\_!/::::}/~~`        }
         ``~、、__/==‐ ~~´``~、、__ノ\___,.。 ≦
           /,   i{               リ   ∨


689 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:14:34 ID:c38ed7f2




                  , ノ  、 、
.                l(● ●)|
.                | (_人_) |     「だから…ガッコウにこれなくなったんだね
.                 ヽ    ノ
                   /    ヽ.       みんなとおわかれするのが、ツラいから」
              ||    ||
.                 (|      |)
              .し    J




           ィi〔     }〕iト   \
         ./ / (    ノ    \  v
        , ,/   ー=≦ /⌒\  .\.∨/ハ
      . //  ,/⌒\ ☆ {  ハ .ハ .r.:⌒}!rヘ{
       /:.l l   i{ } + 乂  :}!  ir 乂/⌒
_   〈⌒){__,.::} {  /iV  :!   〉斗j/ L  } \\
-_   {r_クrー' /〉Ⅵ--\∨ / ィぅ示テ}!⌒r=ミ
--_  ノ.://.:}// ィfぅ示メ ヽ/  乂ツ,゛ム {  _、
_--_ノ//.:::;ヽイ\ {ゝ乂ツ   ,   /:/:/:}  r'__,ノ
 --_ /.:::/  :}!   ̄"^/:/:        /} /iト、: |       「………!」
  --_..::/⌒ヽj! 从ハ   /⌒ヽ イ , ./ リ、!.V
  --_   .j/}ハ  \>   _/{: ノイふ、__
 /ヘ--_     j{\「 ̄⌒^⌒冖r⌒     ) ⌒\
/{  --_   /   (\       斗---ァイ    /
:.;   ./^\/     ゝr≦⌒≧=rく:.:.:.:.:.:}!:{    /.:
/  /斗'⌒ハ     _}:.:.:.:.:.:.:.__jしr=≠ミ、〉   /.:/
{   }i:i:i:i:´i:i〈  _r⌒ ノ.:./⌒ア⌒ゝ:.:.:.:.:.:)}  /.:.;
乂  j:i:i:i:i:r-、}⌒^.: j ゝ--=≦/ .; ヽ:.::. ̄:.、 //
:.:.:)rヘ:i:i:i:i:{--_  __,r/.:.:.:.:.:.:/、_l_斗 V.:.:.:.:.У′)ヘ
(⌒ {:i:i:i:i:i}--_イ//.:.:.:.:.:.:.:./ニ=-=ニニV.:/.:/{
乂(  ゝ.イヘ--_//ィ^ヽ:.:.:.:./=- ⌒ -=,/.:.:/、Vrヘ
_,ノゝ _,,,,ノi:i--_  l⌒ ヽ/ ̄     /.:.:.:./ーヽ!ハ.ゝ



                        ,,、- 、、
                        ァ'゙,ィ''⌒ヾ
                    { 〔
                        >''´  ̄ `''<
                    ァ'´           ` 、_
              __.ア__           '/∧
              V//只//               '//〉.       「………
              マイ//V              ',
               ////|                 ',
                 /////| ハ           /   乂       ええ、そう…です」
             ,イ/ア |//|   ヽ      ,イ.    l㍉
             ,ィ//アY´|//|     ヽ   /     从 ㍉
            ///,ノ辷|//|                 /l_ノ   '㍉、
.        ///      |//|∨\∧ハ∧/\/ヽ.イ/ l.     ヾh、
      ,イ/ア       |//|''´ゝ、.        ノ、|//|.       マヘ
.       ///.        /|//|   `''^''^''^''^''^´   ヾi|        マiム
      ///.        / .|//|                   V       マiム
     ///.       ,ィi7  |//|              }.         マiム
    l//|       〈//  |//|                厂          l/ハ
    |//,|.      _/.   |//|             \        |///l
    |//∧  (´ ヽ    |//|                    \,、、、    ////|
     寸√   廴   ⌒ヽ|//|                (   )  ,イ////
      ヾ      乂     |//|`⌒^''^⌒^''^⌒^''^⌒^''^⌒´  ノ  ⌒寸ア


690 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:15:03 ID:c38ed7f2



               .ノ 、 、
                  ● ●) l
               (人__) |
                /^)  .ノ..   「…いつ、ヒッコシになるの?」
                 ヽ   ヽ
               |   | |
               ゝl  lし'
                    `(_ノ



           ト、         ___
           | ハ     _、丶`.: .: .: .: .: .:` 、
.          乂.:`.:‐ァ'".: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:`、
             ̄∧.: .: .: .: .: .:「 ̄`ヽ、.: .: .:`、
               ∧.:/^ヽ __ ノ 」^ヽ __ h、、`、
.             ∧.:/ __  /ト、   _k  戈ハ_〉`、
           ∧.:/ j (⌒ 〉-く /. .: .: ∧   }!.: .:`、
.            jI斗ヘ ∨ ̄`ヽ」L j!.:i{ イ|.:」   }!.: .: .: \    「…たぶん、今月中には
          」{k仆_〉〕.: \.: 〕  乂i{笊心ト、。}!.: .:ヘ⌒`
            }|.:∧ハ ∨笊心   / Vrツレ^^Y.: .: .:>‐
            }|∧》.:ヘ 。〉 Vrツ`ヽ/  `¨´j   j》 .:、.:\_.     いろいろ片付いたら、学校にも挨拶にいくと思います」
           ∧》.: Y^^ヽ `¨  '     ト─rヘ》.: 「 ̄
            ∧》.:i.:_|__,|)h、    ' ^  、イ7.:/∨}rヘ
.          {...|.:/|.:.ハ}.:乂__/}「^ー‐ぅ爪.:.:/:/:}.....}_
.           {...|{ レ',、 \「i:i八.:.:.:.__.:.:.:.:.:.イ:.:.}.....}i:i:i:`ヽ
         {...||  /i:i:i:i:i:i:ノ.:.:「 ̄〕〔 ̄ ̄ 〕:.:}.....}i:i:i:i:i:i:i∨
         {...|{⌒^i:i:i:i:厂.:.:.心イiハ``~、」.:リ....八i:i:i:i:i:i:i∨
.           {...|{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /i:i∨∧i:i:i\ /..../i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}!
.          {...|7^ヽ _、丶7i:i∨  ∨i:i:/..../`ヽi:i:i:i:i:i:i:i:}!
            {...|{     / 7メ、:i:i{\{ノハ:i:/....∧.:.:.乂i:i:i:i:i:i:∨
          ノ〕...、  /  {//\|/\//....//∧.:.:.:.:.:ヽi:i:i:i:i∨
       ィi〔//〕 、..\     「¨¨¨´   7... ,'ー‐イハ.:.:.:.: `⌒ヽ\
r─ ィi〔/////厶ィ\....ヽ  |      {......{   / ∧.:.:.:.:.:.__.:.`ー〕
|  |//////ィi〔.:.:.:.:.:.:.)....} /〕iト _  ;  _{......{イ〔|   乂__ノヽ.:.:.:.:(
|  |//ィi〔   \.:.:./..../ 厶イ  Y⌒Y {......{   {     ∨//∧.:.:.ノ





                   , ,.ノ  、
                    l (● ●
                    |  (__人)       「そっか…
                ヽ    ノ
                 ハ   ヽ
                   l l    ll.      ……さびしくなるね」
                  ( |    |)
                   し  .J




                      }Y
.           ,,、 ‐……‐ 、,,      ノ }
     ,ィzx>''´ ‐''~ ̄|     `''<ニノ
    《/////》<⌒) ヽ..     ヽ
    /ア'''´  ,、、、   `''ー―‐ 、 V
    //l    / / } {`''´ ヽ ノヽ ', ',
   //.|  /--/‐''//__  ノ `^ゝ l }
   / └‐vィzzムr'゙   ∨/⌒l   ィzvzx
    /   / 辷ソ! 〈〉  / イ /  《/〔〕/》     「…はい
   /∨ 从   ヽ _.ィzzx\イ  /ア/ゞ'
.     ∨ヘ   '   Vン》<  /. |/|.       とても……寂しいです」
      {  )h、.ヘ     /  マ'、 l |/|
    /77≧x  `''=― イ_//{   Y |/|
   ///////廿≦≧x,ァ^⌒Vゞ=彳|/|
    ̄////  |\////     '/ V |/|
    ////  _|//\/.      l   |/|
.   ////},ィ:::::|//| ',     }.  |/|}l
   /// ~弋::::|//|  '。\.   l   |/|マ,


691 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:15:31 ID:c38ed7f2



        i/ / r=、<∧            ノ/  / .! !  Ⅵ
         i/ .ノzz{ i 〕'!           /__/ヽ.! ! / .Ⅵ
          i/~~´∨Ⅵ、)h、   ‐     /! ̄/ {___}Ⅵ'  .}ノ
                  ∨! ヾ )h、_  。s≦´ノ }/}/`~~´.',}
             >''~弋          )/
           /     弋_  _ノ~´  \
              /     r=ニニニ}二{ ̄ 〕iト    ∨/
          /       ∧ / / ∧\ ヽリ     .∨/       「………やーくん…」
        /、      ∧__./'  ∧ ヽノ、     .∨/
       /~~~~''<__/7 // ,  i ∧Ⅵ∨ヽ     ∨/
        {         / // /  :!  ∧Ⅵ∨ .\__ノ~~ヽ
       \       └┴、{::::\_!/::::}/~~`        }
         ``~、、__/==‐ ~~´``~、、__ノ\___,.。 ≦
           /,   i{               リ   ∨
          ,イニニニ7i!              /λ-=彡
          /ニニニ'人              /{__ 'ニニニ,
         ,ニニニ/\     )      /} ',ニニニ.∨/
         ,ニニニ/  \          /  .∨.',ニニニ∨/





            ∧    〉 |ヾ                i {/{ i{    } '/,.|
          ∧  /i :i ∧     '             i {/{ i{--─__.! '/,:!   !
           ノ´∨ i :|  {      __          i {/{ リ≦三ア  '/,:|∨ |
          .7  ∨!|  乂     (:.:.)       /!  |  ! }! ! {__}! ∨.i.    「いつになるか分かりません
          .{-==-}:.!|  | 〕iト          ィ(: : :{  |  ! /:! /!/ Ⅵ .Ⅵ
             . ̄了 !|  |∨:.:.:.:.≧s。 。s≦ ィi〔 ̄}h リ i/:. i/ /  リ  リ.    でも、…また私と会ったら―――」
                Ⅵ  !∨ i .∨,。 -===イヽイ    ノ:.} /。s≦ ̄ ̄〕h、
                  .Ⅵ ! ∨/ ̄\       >=====ァ/´´     Y
                 >''~ ̄ヾ}___.\___>''~: : : : : : :/{=-         }
            /  -=ニニ } __≧~~}≦ ̄ ̄ ̄\/\:.:.  ヽノ:.:.   !
             /   >''~´´!: : : : >ゝイ、 ̄ ̄``~7   .ヽ: : : :ノ:.:.   i
           j{  /  : : :{_>''~/: : : i:.:}\: : : : :.:7     ∨: : :    ノ
             j{/ : : / ̄7ノ、7/    !:.} !:.}\: : :7       ∨: : :   ,
            ./ : : /{   ´~~~`   }_.i_i_.{   ̄ \     ∨: : :  {






                 \ヽ
               _...‐ヽ、――――-..                  |ヽ
              /  ‐、        ,:-、\                l
         /¨l / /   \____/  \ \               l
         | ((  |.´       ,・、      `: lヽ、,∧            j
         ヽ,\_/  ,.‐ 、ヽ´__ `/,..―。、  l  ))  l           /
          /  | /    ヽ ´ ` ・   ヽヽ  |ヽ´`"          /
  '' ..   _..ィ'jl/  |  l l   λ|ヽ|   |/、,,|、 l   | `:、\        <\
     ̄''千''‐jソ  ..ィ´~ |l `‐|ヘ| l   l ‐ヽl \|¨\l ヽ‐`ヽ\     / `l/
    /´  / /´:::::::〉 |ヽl==‐-、ヽ/ f広刃l / /⌒ヽ|  i\ \  ./  /
   /    /( `ヽ /  |´乂Zツ     ゝ―イ/ノ {:::::::::::}  \\ / `./
  /     // | ` ィ\ ヽ` ///  `   /// /|(,' ̄`ヽ)  `>"  /
.//    //i ヽ |  l  \ \    (__)   /;´ i¨¨¨ ノ  / /\.            「…一緒に………遊んでくれますか…?」
./   // |  /、/|`、 |,.( ≧s。    。s≦、/ | /l´ヽ// /  \ \
| //  | / |{ l 〉(   ´¨、- 、 _ ( ⌒ヽ;   / /     \ヽ
|//    ヽ  |、 l  ( l      ´  `    、)/ /        \l
..レ´      |   /´ ̄\|___,,  、      / /_           ヽ
 |        l  /    (  _.‐`∩-―、_ / /  \
 ヽ       /      〉´...‐¨ ∪`ヽ/`\./     |
  .\    /       {,:´,―、/ l /;;;;;;;;;;;;;|       |
、  \,-/´ ̄`´~ヽ  。s≦    ) l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~~ヽ    l
.\/"   / ̄ヽ。s≦;;/  /´;;;;;;`ヾ\;;;;;;;;;;;;/  `l   `:、
 \   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`_  i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|´(`ー´    )    |
 l´  〈;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ヽ‐\;;;;;;;;;;;;ー' (、 _ 、/\____|
 (   \;;;;;;;;;;;;;;;;;/ |  / /l;;;/   \l;;;;;;;;;;;;;;;;;\   \
  (   )` ー   // /         l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\   `l


692 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:16:05 ID:c38ed7f2



                  , ノ  、 、
.                l(● ●)|
.                | (_人_) |.       「…うん、もちろんだよ、しーちゃん
.                 ヽ    ノn
                   /      ,た) .     ヤクソクするよ」
              ||    「
.                 (|      |
              .し    J




           ィi〔     }〕iト   \
         ./ / (    ノ    \  v
        , ,/   ー=≦ /⌒\  .\.∨/ハ
      . //  ,/⌒\ ☆ {  ハ .ハ .r.:⌒}!rヘ{
       /:.l l   i{ } + 乂  :}!  ir 乂/⌒
_   〈⌒){__,.::} {  /iV  :!   〉斗j/ L  } \\
-_   {r_クrー' /〉Ⅵ--\∨ / ィぅ示テ}!⌒r=ミ
--_  ノ.://.:}// ィfぅ示メ ヽ/  乂ツ,゛ム {  _、
_--_ノ//.:::;ヽイ\ {ゝ乂ツ   ,   /:/:/:}  r'__,ノ
 --_ /.:::/  :}!   ̄"^/:/:        /} /iト、: |      「………」
  --_..::/⌒ヽj! 从ハ   /⌒ヽ イ , ./ リ、!.V
  --_   .j/}ハ  \>   _/{: ノイふ、__
 /ヘ--_     j{\「 ̄⌒^⌒冖r⌒     ) ⌒\
/{  --_   /   (\       斗---ァイ    /
:.;   ./^\/     ゝr≦⌒≧=rく:.:.:.:.:.:}!:{    /.:
/  /斗'⌒ハ     _}:.:.:.:.:.:.:.__jしr=≠ミ、〉   /.:/
{   }i:i:i:i:´i:i〈  _r⌒ ノ.:./⌒ア⌒ゝ:.:.:.:.:.:)}  /.:.;
乂  j:i:i:i:i:r-、}⌒^.: j ゝ--=≦/ .; ヽ:.::. ̄:.、 //
:.:.:)rヘ:i:i:i:i:{--_  __,r/.:.:.:.:.:.:/、_l_斗 V.:.:.:.:.У′)ヘ
(⌒ {:i:i:i:i:i}--_イ//.:.:.:.:.:.:.:./ニ=-=ニニV.:/.:/{
乂(  ゝ.イヘ--_//ィ^ヽ:.:.:.:./=- ⌒ -=,/.:.:/、Vrヘ
_,ノゝ _,,,,ノi:i--_  l⌒ ヽ/ ̄     /.:.:.:./ーヽ!ハ.ゝ




                   ァ''⌒ヽ,
                  ,' ,'´⌒ヾ
               _ -‐{ {=====‐- 、、,,_
              >'^ヽ  乂、.    ァ'^'< ` 、
.            /    `''<___>'´.    \ 丶
          , '         , 、        ヽ. ∨
            /     , - 、 , ‐'  ヽ 、 , - 、.    ヽ. V
        /    // / ヽヽ    ノ./. | |  \  ,,、ヘ V__
     {≧廿≦ / / l. i.  }.{_,、-、,,_}.{  | |', ', ヘ {/,廿//     「…はい
.     {ア/寸| | /  |斗‐/      v― 、、,,_}!. l〈//八/〉
.      ///  | lイ´ l |.〈.        〉/V | ハ |  Vヘ         約束、です」
.       ///   l. 从 l| `、.    /./_ . レ l l   Vヘ
     ,イ//l|    ',  |.ィニニミ、\ / /ィニニニミ、l /   ハ/∧
.     ////.ハ   ァ' ヘ'"´//  ,  /// //\   ' V.∧
   //// / ', /   乂     __     /イ / ヽ/   V.∧
   ////l/イ Y⌒Yヘ  ヘ`ヽ  l´    `l    // Y⌒Y } l//ヘ
   |///,| { ノ,-ゥ、',: :ヽ ヘh、  ゝ     ノ   ,イ:/ ./,-ュ-',. } |///}
   |///ハ 从ゝ=彳', : : \',:>。、    ,。<: : :/ ,ィ(ゝ==彳,'/////
   V////\  |ヘ >-<ト''''^ヘ≧≦-''^'‐/イ、 / }  /イ//ア


693 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:16:38 ID:c38ed7f2


   ┌──────────────────────────────── ── ─
   └────────────────────────── ── ─
   ┌──────────────────── ── ─
   └──────────── ── ─
   ┌──────── ── ─
   └── ── ─



やらない夫くんが、ジャンヌに手を振りながら公園を後にする
娘は手を振りながらそれに応えて、彼を見送った

物陰からその光景を見守っていた私は
振り終えた手を力なく下ろす娘の元へ、ゆっくりと歩み寄る



  {::::.\::::::::::_;. -‐'    / -‐::::::::  ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
  \:::::::ヽ::::ア     //.::::  ‐-ミ   V  jう トミ:::Y:::::{/
    }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ   ==rく    ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
   人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃   ノ     レ /::::\::::/.:.:.:.:..    「…お疲れ様でした
  (:::::::ミ=\ ,ィ  __ヽ ∨ ト-‐      }  r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
    ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ.       /  | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:.       頑張りましたね、ジャンヌ」
        ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》        | ノ ,′.:.:.:.:.:
         /.:.:.\、   V , _ア      _,  ,′  '.:.:.:.:.:.:.:.:
.        /.:.:.:.:.:.:.`丶、 `  _  -‐   ̄   /   |:.:.:.:.:.:.:.:
      |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7   /    .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
       |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\        /     |_  -‐…
        |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\      /        |:::::::::::::::::



.           /〈     _ ___
.          \_>`........、`...............`ヽ、
.          /.....................、─ 、........... `、               「…聞いていましたか、お父さん?
           /\__、丶`y─ 、\...........`、
        /¨¨(  人、、 ノ )\ \」L_,、イヽ
          N(\}r'_-_-_〉 ァ─ ミー┤i:i:i:〈〕i:i:i:i:〉.         やーくんは私が閉じこもっていたのを
.        爪 /ヽ〉_/_〈 /..!.........i..∨ヽ、i:i:,ヘ:i≪`、           ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
       iζj......{ 7L_ j{...|...i/|....|   `「..∨ヘ...`、.        引っ越しのせいだと思ったんですよ
       | ∧...ハ〕〔` \ィ了rぅi     |......∨ヘ\\
       ト、‐‐X k   )ァ/ 乂ツ〕iト、c%.........∨ヘ:i:\\
       |...∨...了\_/   `¨¨i..|....フ^ヽ........∨ヘヽ ∨.〉   怪我をしたのは…やーくんなのに」
       }フ^Y.....} 、 ` __    |..|..〈,,⌒,,〉、.... ∨i ∧∨
..     /廴_」....リ..i.>x  _ ,、ィ爪リ......7「..|.....\..}i:| ∧∨
     /i:i:/  }/^乂}/: : :>‐'" : : : _,、丶`⌒ヽ、 レ′ ∧∨
 __,,/i:i:/_、丶`: : :/ ̄`ヽ_jI斗‐‐≪´: : : : : : : :/,^: :ヽ ∧∨
. : : ̄⌒>、 _ 、丶〈__ィ〔    /: : : : : : :/i:i/ : : : : \∧∨
..''~、、: : : : : : :≫'" ̄/^^{ `ヽ、_/: : : : : :/i:i:i:/: : : : : : : : ヽ、∨
.ャくフ `ヽ、: /i:i:i:i:i/  ; 」i:i:i:i:i{{: : : : /i:i:i:i: / : : : : : : : ´ ̄``~、、
.//〔   /i:i:i:i:i///ヘ / ∨i:i:i乂 /i:i:i:i:i: /: : : : : : : : : : : : : : : : : ``~、、
..///〉_,、└ヘ_/}////\//∨i:i:/:i:i:i:i:i: /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_)〉



やらない夫くんとの会話で溢れてきた歓喜や安堵、自虐や不安
様々な溢れる感情を抑えた結果、ジャンヌの表情は泣き笑いの形になっていた



                   ァ''⌒ヽ,
                  ,' ,'´⌒ヾ
               _ -‐{ {=====‐- 、、,,_
              >'^ヽ  乂、.    ァ'^'< ` 、
.            /    `''<___>'´.    \ 丶       「もう何とも思っていないんでしょうね
          , '         , 、        ヽ. ∨
            /     , - 、 , ‐'  ヽ 、 , - 、.    ヽ. V        本当に…優しいです
        /    // / ヽヽ    ノ./. | |  \  ,,、ヘ V__
     {≧廿≦ / / l. i.  }.{_,、-、,,_}.{  | |', ', ヘ {/,廿//
.     {ア/寸| | /  |斗‐/      v― 、、,,_}!. l〈//八/〉.     でも…それじゃあダメなんです
.      ///  | lイ´ l |.〈.        〉/V | ハ |  Vヘ
.       ///   l. 从 l| `、.    /./_ . レ l l   Vヘ     やーくんが許しても…私が、私を許せないから…」
     ,イ//l|    ',  |.ィニニミ、\ / /ィニニニミ、l /   ハ/∧
.     ////.ハ   ァ' ヘ'"´     ,        //\   ' V.∧
   //// / ', /   乂     __     /イ / ヽ/   V.∧
   ////l/イ Y⌒Yヘ  ヘ`ヽ  l´    `l    // Y⌒Y } l//ヘ
   |///,| { ノ,-ゥ、',: :ヽ ヘh、  ゝ     ノ   ,イ:/ ./,-ュ-',. } |///}
   |///ハ 从ゝ=彳', : : \',:>。、    ,。<: : :/ ,ィ(ゝ==彳,'/////
   V////\  |ヘ >-<ト''''^ヘ≧≦-''^'‐/イ、 / }  /イ//ア


694 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:17:09 ID:c38ed7f2


私は体を小さく震わせるジャンヌの前にしゃがみこむ
こちらを見てきた娘と視線を合わせて、頭を撫でながら言葉をかけた



 `ヾ: : : : : : : : : : : : : : :\: : : : : : : :. ヽ,_
: /: : : : : : : : : : : :-======≪: : ‘:, : : :}: : .  \
`ヾ: : : : : : : : : : ィ彡'"´      \ : ‘; : :j: : : : : '.
/: : : : : : : : : : : ニ=-           \:}: :./: : : : : :'.
: : : : : : : : : : : 彡″             \/: : : : : :  〉
: : : : : : :/⌒ヽ: :/    |       :、  、    `ー―‐┐: : :/
: : : : : :.:/ ,ハ V/   ┴- 、     \ ヽ         |: : ハ.   「ジャンヌ…
リ : : : : : {  (} リ  冫´ ̄ `ヽ      \}   /   {: :> ´
:|: : : : : ハ       { ,仔ハ   :,      ゝ '' / ´   リ       貴女もとても強くて…とても優しい子ですよ
‘,: : : : : :ハ      、乂;ツ  } ゝ   / /       '.
:.:|: : : : : : ゝ      ヽ.,_,.ィ / /    〈_,,.. -‐ヽ/.:ハ
/:ヽ: : ://:/ |         /   {    / /   ,.rァ:.:!.:.:.:.l .       その心がある限り、この先に何があろうと
: : :‘:,: / j/   i|                /  :,  {;ツ:.:.:i.:.:.:.:|
: : : :.:ヾ′ |   .! 、   \       、  /  /   `¨/> .,i.:.:.:.:|.     貴女は素晴らしい女性になれるでしょう」
: : : : : : :\     i  :,     ヾ::、    \__/     /: : : : :j`ヾ:.!
: : : : : : : : :.\  j   ′     \:≧ュ..,__     /: : : : : :,′: :j 
: : : : : : : : : : :.:\   \     `<__,::ア´/: : : : : : : /: : : .′
: : : : : : : : : : : : : :\   ヽ   \__   /: : : : : : : : :/: : : :.,
: : : : : : : / ̄ ̄ ̄`ヽ   丶      /: : : : : : : : : :/: : : : /、
: : : : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧   \__/―- 、: : : : : : :/: : : : /:::::\
: : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\: : /: : : : イ:::::::::::::\
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           V::::::/:::::::;'       、       /         ミ:::::::::::::::',::::〈´
            }:::/:::::::::::;        ヽ   /        }::::::::::::::::::::{ヾ..    そして、また会いに来ましょう
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         リ:::/:::r-、!   /,rfニニミ、  {   }   ,ィfニニミ、  }:-、:::::::::∧:::,
         {:/:::::リ ィ ヽ  ゝ   ノ  / }  .{ハ   ゝ.   ノ  ハ. } :::::::∧:',.    胸を張って堂々と、ね」
            V:::八 {  ハ    ̄    { |   | }         ,' } 八::::::/ }:::!
         リ!:::::::ヾーヘ.',.          |   |        / ツ/::::::::::{  ,j:リ
         / |:::::::::::ゝ..__)       ヘ. |   | r      (.__ノ:::::::::::/ /:/
         '  |::ハ:::::/:::::::ハ       ヽ!.___.!ノ      ,ハ::::::::::::::/
          ,リ }:::{::::::/::∧   ゙ー ------ ― '   ,イ:::}:::::::::,イ
           ノ:ハ::/!::::::::ヽ     ニ二ニ    / |:::ハ::::::/:::|
          /´ ノ::{ ヽ:::ハ::}. \          /   i:/ .}::从:人
              //  }/ リ   \       /   / /´
                  ヽ       ` ---- ´    /
                  \               /
                   > ..   __ .. <


695 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:17:39 ID:c38ed7f2


私の言葉に、ジャンヌは泣き笑いの表情を崩す

ぼろぼろと大粒の涙がこぼれはじめ
大声で泣きながら娘は私の胸に顔を埋めてきた



                 _
.  //    _>''"_,,、*''二ヽ ̄ `''<
     >''´         ` 、、,,_\.`\  `''~、、,,
。s≦≧s。           _ `''< \  \⌒
ニニニニニ心  ___,,、、‐''´>=ミ、 '。  ∨  ヽ
ニニニニニニ|''´/^ヽ     / ト、  ヽヽ_} {≧x,,__,,x沁、
ニニニニニ/ {,イ~} ╋  {``''ー、、,_',   }///冂///{ >
ニニニニ=/_{ / ノ\ / Ⅵ\ ヽ  }`¨¨¨¨|//|∨∧
ニニニニ∧  { ィ气 (O). ノ,ィ===ミヽ{     /l//l. ∨∧
ニニ=- 八 ∨∨。 \/\{  。 ヾヽ\ /ミl//{ ∨∧
=-   ヽ |. /^Y.l|           |   {  V//, . ∨∧
      |/  } ヘ             |   {.   V /,从∨∧
      ゝ=彳 \  ^^    ,ィ|ハハ. ゝ==彳//,.  ∨∧
       ∨ ム |  |ヽ _ ,、< _ァ''^ヽ ハ. | '//,   寸∧
      // |∧ハ/´⌒"''~''´⌒    V: : ',| '//,   寸ヘ
.     //.  |斗'ツ           ノ-、,,_  '//,    寸/\
.      //.  /  {ニ≧s。__。s≦ニニY".    `ヽ '//, 、   \
    //,  /  / {ニニニ冂二二ニニ}        ', '//, \
.     '//,  {__//乂ア'゙⌒ヾニニニ刀ヽ、.       ', '//,  \
.    '//, く /ニニ/  /    V==彡、. ⌒ヽ、,,_  ', '//,   \
.   '//,  {/ニニニ/、 ,,ィ:i:i:i:i:i:iニニニヘ.      ``´ヽ'//,    \
   '//,  /ニニニ/:i:i六:i:i:i:i:i:i:i:i:iVニ二ヘ        } '//,
.   '//, /ニニニ/:iア  'く:i:i:i:i:i:i:i:iVア⌒ヾ`ヽ-、、,,,,,、ノ: :l//l
  l//l lア⌒寸!   |  `¨¨¨¨´ \ ,,イ      l: : : : :.l//l\
  l//l      l|    :}      ,,、‐''´ /l     l. : : : : l//l : \
  l//l     ハ         ,ィ´.    l l     l.: : : : :.l//l: : : :ヽ
  l//l      | ',     /    //. l     l.: : : : :.l//l : : : : ',



私は泣き続ける娘を優しく受け止め
あやす様に頭をゆっくりと撫でつづける



:::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::., ´  ̄ ヽ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... ....::::::::::
.. .. . ... .::::.. . . .:: : :.. . ...      ... .. .::. .. .                  :: : :.. . ...
  .. . .. .:::::      :: :.. ゚       ノ   ... :... . .:::: ...::::.. . . .:: : :..
... .. ..   . ... ...    ..::   . ...` - ´...      ..::   . .. . :::::      :   :::: ::
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  ....:::: ::                  :::::                :::::         :::::



いつのまにか日が沈み、茜色に染まった景色が青く染められている

その青く美しい光は私と、愛しい我が娘を優しく照らしていた


696 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:18:15 ID:c38ed7f2




                    ●


                    ●


                    ●



朝日が瞼に差し込んでくる

目覚めきっていない頭が、何度か寝返りを打たせた後に
私はようやくベッドから体を起こすことが出来た



                      。  -‐-  。
                 。 ‐ '' "´         `."´ ≧tx
                 。'",xt       ,  "           ヘ
            /x≦jニ{     /    _              .ヽ
             , ',x《ニニ!j込,   , '     ,/≧、  、      ,    .ヽ
          /./ニニニニ!ニ>x 。。 ,,.。 x<ニニニfヽ .ヽ     .;      .‘,
          ,'.ムニ/i"iニ.}ニニニ==t≦ニニニニニニニヘ.  '.,    ;     ‘,
           ,' ムf/ ! 仁|ニニニニニニニニニニニニニニニニjヘ  '.,    .',       ',
         .,' ,ム:j! .i .,!fjニニニニ>''"¨¨` tマニニ ニニニ‘, ',    .',       ',
        / Ⅳ|!'i !.ム!ニ ニニ/ |  i   | マニニ ニニニ‘! .i    .;      ',
       , ' ..Ⅳ|! i ./j/ニニニニ!  !  |  .| }ニニ ニニニニ} .i    .i      ヘ
     /_, イ.Ⅵ≧《f{ニニjニニム ,.ハ  !  | }ニニ ニニニニ}  !    .!  ,   , ヘ        「………
           ! .}t|代iⅥ ≧ft<,》'. ‘, i  .! ムニニニニニニi  .!    .i   !    ',x,\
        i .ム'i゙ `'Ⅵニニj>'"  ‘,i  !仁.ニニニニニj'  !     !   .|    ‘,`.`
        ,' ム' !    `¨¨´     ≧tx..、仁ニニ=t‐''''´  ,'   ;  !  .ト,    ‘,        …懐かしい夢、ね」
       ./ ./ i              乂::i::シ!ニニi" i    ; ,'    i .;   .! `<   ',
       /.イ  ‘,   ;         `¨´ !ニニ! ,'  .,イ .,'     ! !   !   `<ヘ
        |   ヘ              Ⅵ|j ./  ,' .!.,'     .| | ,  |     `
         ‘,   ヘ            / Ⅵ!イ  ,' |,'     | .リ .V .!
         .‘, | ヘ  ` ー      /   V |  ;  ' ./    ハ !V ', .!
          |リ  ヘ         //イ” | /!./~| /|  . ,' `、! ', .Ⅳ
          |!    ー -- .┬ '' " ~ ´   .|! .i.!ノ:|/ .| ; /     'ノ
                 ,xtハ      , zt≦彡j|  .Ⅳ|.,'
                 {f込トzzttf77三>彡"///!.、  !
            .,xt f f≧}≧tttt≦~//////////ノ/ノ
           .,.′     }//////////////////f}__
          /, , xt</j}////////////>''"x<///f|!
          ,'x≦////」j{///////>f''"_,x<////////` .*。



思わず苦笑してしまう
随分と長い間、この夢を見てはいなかったのに

原因は分かっている
それは自分の心の底から沸き立つ喜びなのだろう


私は、あと少しでここ――フランスの地を離れ、日本に帰るのだから


697 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:18:49 ID:c38ed7f2


ただ、不安が無いわけではない



     /  / /   / /:::::::::::::::::::::;;;;;;:::::::r-ヽ
   / /./  / // /.:::::::::::::::r ´ i∧i:::(::(::::)
  / / ./ _i斗 ´ /:::::::::::::::i   i i/ i }::::::::イ
 ´ / / i  \    / 、______ノi  iノヘ,\ }:::::::ノ
 ー フ /i  , `ー__/:::i  i i  iノ /.i/:ノノノ:::::::::/
   /   い   / i::::::i / 、iV /  '´//}/
    斗品:::\ /i i  i\ii  \i     .i
 r:::::::::::::::::::品::::V::i i i i i    、  _ .i
 :::::::::::::::::::::::::::品rヽ::V V 、  -i::´i ̄
 :::::::::::::::::::::::::::::i</、 > 、i/_ヽ´::::::::::i
 ::::::::::::/:::::::::::i彡\i::::::i   i::::ノ ヽi
 :::::/:::::/::::::::::i:::::::::::__\  /
 /::::::::/:::::::::::i::::::::::\ ̄\
  ̄ ̄ ̄ ̄i__絽品品彡、 i
 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i i i:::::::::::::::><,
 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.し {:::::::::::::::::iii: >。
 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\/\:::://:.:.:.:.:>,
 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./::://:.:.:.:.:.:い



遠い異国の地で生きることへの支えであった「あの人」は
自分の心の拠り所としてきた「あの人」は

私を―――覚えているのだろうか



.        /      ′ 、       \  \
.       /      /      __      丶
       /       /      /ニニニ≧s。     ,
      ′  _       /ニニニニニ\   ,
     |  /ニニ≧=─=≦ニニ>‐<ニニニム    ,
     | /ニニニニニニニニニ/    ヽニニニム   、
     | /ニニニ><ニニニニ{   |  ∨ニニム   ヽ
     |.iニニニ/   \ニニニ、   .!  |ニニニ!   、',
     |.{ニニニ|     寸ニニ、  斗 < }ニニニ| ',   、',.        「………
     |.{ニニニ| .从   }ニニニ、ハ/   __,, ̄`YⅣ ∧ ',\
.     ハニニニ{ | \斗《ニニニ/ rz云苅 ㌻ 'ニ.V.∧、 ヽ
.     | Vニニ∧ ̄ ̄__z、`ー‐  '" ゞ''´  .| 'ニ| ∨∧\',       なーんて、ね」
.     |  ∨ニニ》 ≪ 芒ッハ         /|. Lニ」  、 .!
.     |   ー ヘ"\从 ¨´    、       / .! | Ⅳ  |ヽ|
.     |  /::| .∧  ヽ      ,- ァ   イ / | |`ト、/
     从 'ニ、 |∧   \ー    ̄ ,ィi{:i:i}ニニ! /ニニ\
     | Ⅵニニ .!ニ ゝ ___! )、:i:i:i:i爪:i:i:i:/ニニ|/ニニニニ 、
      /ニニニ/-_-_-_-_-〉ニ≧=≦ニニニ\ニニニニニ
      |ニニニ'-_-_-_-_-./ニニニ/::::∨ニニニ\ニニニニ_
      /!ニニニ/-_-_-_-_-/ニニニ/::::::::::∨ニニニニヽニニニニ=- _
.     /ニニニ'-_-_-_-_-_'ニニ=─  ̄   ≧s。ニニ∨ニニニニニニ_
    /ニニニ/-_-_-_-_-_′ニニ{   =────= ミh。、Vニニニニニニ}
.   /ニニニ/_-_-_-_-_-_'ニニ/ ̄:::::::::ヽ:::r'"::::::::寸ニ=-、Vニニニニニ=-
   /ニニニ/-_->へ_-_/ニニ/:::::::::::::::::::::、!:::::::::::::::∨ニニヽニニニ/_-}-、
.  /ニニニニヽ/:::::::::::::Ⅵニニ/::.:.:.:.:.:.:.:::::::::ハ::::.:.:.:.:.:.:.:}ニニニ}!ニ/_-_-,、/、/ > 、
 /ニニニニ人:::::::::::::::::∨ニニ{:::::...:.:.:.:.:::::::::::::}!:::.:.:.:.:.:.:.|ニニニ}/-_-/ヽ /⌒/ヽr、_」



あんな夢を見たせいだろう
沸いてきたセンチメンタルな感情を押し流すように、私は吐き捨てる

人の心と言うものはとかく、移ろいやすいものなのだ

年を取れば取るほど、幼い思い出なんて薄れていく
覚えている、と言うほうがよっぽど異常なことだ


698 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:19:21 ID:c38ed7f2



それでも、もし



::::/ ./:l  ノ-r― '"       l‘,l`-= ′      (`′,
://   ! /ニニ} Λ     *   l ‘ |            、 *
.    ./ニニ|  Λ    ‘,  l ‘,!         ノ  ‘,
   (くニニニl|‘, Λ    *  !          /    ‘,
    >`<リ Λ |'Λ   ‘, l           l   lΛ
.       ̄>' / 、`|'Λ    }、|    __ _ /    l,'Λl
  |  :|/ l / -- ` 'Λ  }、j} `      ノ |、{、  l,'
`、|, !   l   ---_ ,Λ/ ′       , ´` |  \l
ニ`、|_ |       ----- _         /   `、|
ニニ`ニ`ニ‐  _r― =〈        , '
ニニニニニニニニ|l|l|l{ニニ、       ̄
ミ、ニニニニニニ!l|l|l!ニニ,
ニニニミ、ニニニニ!l|l|l!ニニ,



もし、覚えていてくれたのなら――――



.


699 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:19:51 ID:c38ed7f2


コンコン、と部屋の扉がノックされる

思考を中断した私は「はーい」と返答を返す
扉が開き、エプロンを身に着けた私のパパが顔を見せた



  {::::.\::::::::::_;. -‐'    / -‐::::::::  ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
  \:::::::ヽ::::ア     //.::::  ‐-ミ   V  jう トミ:::Y:::::{/
    }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ   ==rく    ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
   人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃   ノ     レ /::::\::::/.:.:.:.:...   「おはようございます、ジャンヌ
  (:::::::ミ=\ ,ィ  __ヽ ∨ ト-‐      }  r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
    ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ.       /  | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:      そろそろ朝食にしますよ」
        ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》        | ノ ,′.:.:.:.:.:
         /.:.:.\、   V , _ア      _,  ,′  '.:.:.:.:.:.:.:.:
.        /.:.:.:.:.:.:.`丶、 `  _  -‐   ̄   /   |:.:.:.:.:.:.:.:
      |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7   /    .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
       |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\        /     |_  -‐…
        |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\      /        |:::::::::::::::::



            _____
        ィi〔     ≧=-
      ィi〔ィi〔 { ィi〔=ミ     \
    / :/ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ム  \
    j{.:/‐r‐v‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ム        ∨ /
    i{ {:‐:| /}‐ ‐ /⌒Y‐ ‐ム v:    ∨ /
   ∥iシ:!′‐ ‐:{_/_,ハ‐ ‐ ‐}: W   v∨
 ‐=∥,イ/ i∨‐ ァ'77zj}:‐ ‐/: :|ム   (: ヽ.      「おはよう
  ⌒j}:| : :!`ィ'゛  乂シ〕Ii<,'  :|  \  {
    j}:レハ 、    //  i:\_j :! :{\!         今行くわ、パパ」
      ':/ム   ´  j{:j /{⌒ミ⌒i  {\{
      ⌒ ` -=≦i{ノイミ}〉 /\{i\{:v
         r‐≦i:i{:i:i:i:i:i〕iト⌒`'<:〉 v
        /‐ }i:i:i: {::\:i:i:i:i:i:i\
       /≧≦i:i:i:i:i{:::::::\:i:i:i:i:i:i\
    ./:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i: {:::::::: : \:i:i:i:i:i:i:\
   ./:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i:{:::::::::::::::: \:i:i:i:i:i:i:ヽ
   W:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:::}ハ:i:i:i{:::::::::::::::::::::::`'<:i:i:i:iヽ
    V:i:i:i:i:i :i / : j}:ハi: {::\::::::::::::::::::::::::`'<i:i
    `'<:i:i:/:::::/:i:i:iハ:i}:::::::\::::::::\::::::::::::::`'



パパはにこりと笑うと、扉を閉めて階段を降りていった

階段を上がってくる音にも気づかないほど集中していたのだろうか、私は
そんな自分に苦笑し、私はベッドから立ち上がる


700 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:20:28 ID:c38ed7f2


窓際まで歩を進めてカーテンを開け、そして窓を開ける



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:::: .::::::::/.:.:/. :| |i:i:i| :|_|/:;.:,ノ  ..:.:',:;.:, :;.:, :;.:, :;.:, :;.:|  |; ; |  |乂i__i乂__________,||_______,|i:i:i|: : .
:: .::::/.:.:.:./ .:.:| :|二二二二二{  ....:.:.:}二二二二二二|_|二二二{_;__;_}二二二ァ'´ ̄|| ̄`Y゙二二二二|: : : . .
: /.:.:.:.:.:/.:.: .:|: : . . .      ゝ ..__,,ノ         .:.:.:  .:.:.:  .:.:.:.:     ゝ  __ノ    .:.:.:.:.:`丶、



早朝の気持ちよい空気が部屋と、私の肌を撫でていく
気持ちを入れ替えるように、深呼吸をした

清涼な空気を目一杯に吸い込む
その行為は自然と、私の感情を優しく整えていた



                   /    /三三三三三` 、  ト
                 ,     /三三,ニ ' ` 、三三三三‘
               /     /三三/   // Y三三三三` ,
              /      /三三/   / /:/l三三ニニr-、ニl
              /      /三三/   `/、 /:// ノ三三三/l ',ニ,
              /      L=- '   /  / - //三三三l l  lニl
             /        l    ,イfヲ笊ミ、  〈三三三ニi__,l- l三l
           /         l   / ヽ乂ツ イ  /\三三/ イY三ノl..   「そんな事…
          /           | i l l        /.::/ `-ィチ示l l / l
          ̄ ̄/      l  i / l l             (、乂ツ l l '  l     会ってみてから考えればいいのよ」
           /  /l   l  l l il            〉//イl/   l
            ̄ ̄ V/  乂l  l `、li     ` -  __,    / l   /
               l  /  `. l i `、       -    , / l    /
               | /  | ` l  `             , / /  ./
               レ   V `、、   ` 、  ,    / /i /
                   /    `, -_   `、     / / .l /
               r-=-=、`ミ 、       }   / /  i/`=--
         _____--===    `  、フ       ト。 ' '      / l
       r ’"   "=-、       0 ` ----  '  0。        /  l
      /         `Y  0゜             `  、 l  l



感情を口にすることで、気持ちはすっと前を向いた

そうだ、思い悩んだところで所詮はただの「思い込み」

万の思考より一つの行動が最善であることなんて
いくらでもあること

自分の考えくらいは、前向きでいいはずだ


701 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:20:57 ID:c38ed7f2



だから、もし



::::/ ./:l  ノ-r― '"       l‘,l`-= ′      (`′,
://   ! /ニニ} Λ     *   l ‘ |            、 *
.    ./ニニ|  Λ    ‘,  l ‘,!         ノ  ‘,
   (くニニニl|‘, Λ    *  !          /    ‘,
    >`<リ Λ |'Λ   ‘, l           l   lΛ
.       ̄>' / 、`|'Λ    }、|   ` -  _ /    l,'Λl
  |  :|/ l / -- ` 'Λ  }、j} `      ノ |、{、  l,'
`、|, !   l   ---_ ,Λ/ ′       , ´` |  \l
ニ`、|_ |       ----- _         /   `、|
ニニ`ニ`ニ‐  _r― =〈        , '
ニニニニニニニニ|l|l|l{ニニ、       ̄
ミ、ニニニニニニ!l|l|l!ニニ,
ニニニミ、ニニニニ!l|l|l!ニニ,



もし、彼が私を、覚えていてくれたのなら――――


.


702 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:21:29 ID:c38ed7f2


あの時、離してしまった小さな手を
しっかりと繋ぎなおそう




                     , -/`ヽ
                        _/,   ー' ⌒>― 、
                  //    ′      人|              _,.  -‐..::::´
                〈_,./     , ――<  `丶、   __  -r へ:::::::::::::::::::::::::
                / |     /_,ノ _       丶.ヘ、  \::::::ヽ  ヽ:::::::::::::::::::
                  `て}   ヽ--‐'´   }ヽ、      `~ヽ、  ヽ:::::::',   ,:::::::::::::::::
                 〈|         八:::\_         ',    ',::::::',  ':::::::::::::::::
                   〉          /               l    ':::::::!  !::::::::::::::::
                 /       / 丶.. _     _,,. --|     |::::::|  |::::::::::::::::
              ,  ´        ノ´         ̄ ̄   V/,|     |::::::| __,ノ_;;::: -‐
    /` 丶、_,,.    ´           /               ヽ.|    ノ_/´
 ̄ ̄´    \           /                   ̄ ̄
`ヽ、       ヽ        /
   \     il   }       /




もう二度と、離れないように


                                                  【オワリ】


.


703 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:21:59 ID:c38ed7f2




                            (乂_: : : : : : : : : :|::|: : : : : : : : : :_乂)
                              (乂_: : : : : : : : :|:」: : : : : : : : : _乂)
                                  (乂_:_:_:_:_:,...:':.:´:. ̄.:.::.:二:.:.、:_:_:_:_:乂)
.    これにて                     . (乂乂乂/.:,:.:.´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:\乂乂乂)
.    外伝 第11話は終了かしら            ..____/.:∠.:.:_:_:.:.:.:.:.i'⌒Y⌒゙i:.:.:.:',
                              }厂¨¨7:./\:.:.:.:.:.:.:.:.:.ト={薔}=イ:.:.:.:.}        \
                               {{   ;':.:;   `ー─==\仆/、_:_从__, -y' ̄:ヽ__)}
                                     ,{:.:.{       ィテ=ミ   f; )〃:/〃:{/{:イ\:ノ
                                    八:.:.'. ⌒_     {ト:::::j}   _厶{{:.:{:.{:.{'  ̄ \
                                   \:\r=ミ    " ¨´   /人  ̄  ̄      !
.     閲覧ありがとうございます                 }:从   、     /r=、::\  、    |
                                 f^Yi     /´ }:,>.. _ー ´_/r{ニ}__j!:::::::\ ヾ\  ノ
.    ..::ー-、                           .\|     ( /ヾ:_(\「:|〃  しi|::||:c:::::::l \__ イト、__
.  〃::::..  ',                                 {ヾ:__(\}::ト、   `||〈j!:::::c:ノ   \ゝ く__ ̄\
.  j:::::::::ji:... |                         (___ノミ:}( \}レ{,_  〈j \ ̄介    / |」\]   \
.  (::::::`¨:j:¨´                          ` ̄ ̄´( \ノ:|〈フ)、____ノ \    |
.  ∧:::::-:::イ                                     ̄,|:::|_У} ヾ    〈_\ 介|
.rー'   ー‐' |                                   /::}:::K_丿 :   /ヾ  r^y|
.弋ミNイ::}_{:.. ヽ                                  {::::[]::::}   |   /   _(У |
.从 (::..... Yアミ  \                            \:::ノ、__/   /  _(У: : |
.  ヾ::::.从:::....... Y `ヽ                                  /  (.У: : : :|


704 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:22:36 ID:c38ed7f2


             ./ ̄ ̄ ̄`ヽ.   
             /          ',    
              | ―  . ―  |...       今回のお話はジャンヌさんの過去です
              | 三 .  三  |.   
              | ⊃ .、_,、_, ⊂ ,'..        まぁ本編で出てきた内容の
        /⌒ヽ...ヘ   .ゝ._)  /./⌒i.     詳細版というところですね
      \  \`>,、 __ , .イ./ ヽ./. 
.         \  r― , ., ‐┐ /
.           `i {::::::::::} {::::::::{. ./



       _ _
      (´ `)) _
       -' 「 、__ `f⌒ー-'⌒l!
      / /\ ー、 ゞfニ薔ニヲ
    //, '/   `ー-=ヘ、/メヽ      話の骨格だけは最初から決まっていたので
     { l! /          ヽ._ l i|     書きやすかったんだけど
     `i |l ノ    `ヽ  ツ メノ
     `|l ●   ●  ノ |/.       …出力がね…遅いったらないかしら…
.      |ヘ⊃ 、_,、_,⊂⊃{ミ'/
.     ≦/⌒l. __,  イ゙ァ`ヽ
      /  /><l |   │
      |  l. /:|  人  ノi


705 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:24:00 ID:c38ed7f2


                             
                 ,.  ..::=::... 、    
                 /....::::::::::::〃   \.       さて、次回なんですが
              / ⌒):::::::::::| ! :   ヽ .       数えたら恐ろしいことに三年ぶりの本編になります
               , .:.....:::::::::::::::| :. ::.   i  
                l ::::::::::::::::::::::| :: j::::: |     そしてお知らせですが
             」 :::::; -‐ミ::::ノノ∠...  L、
              /ヘ ⌒<こ>:::. .:: <こ>,  うハ
               {::〈 .::::r‐' 7.:: :::.  _):::.  〉.:}.    次で 「最終話」 とさせていただきます
             ヽ::. 、::::::::::::〈_.:::; ヽ::::::: .::ノ
              ゝ!::.ヽ::::::::/_J_   }::;  /`ヽ- 、
           /  ∧:::::.::::::::''ニニヽ }  ∧     >‐- .
          _/   ///ヽ :.::::::::(⌒_ノ  イ ∧         丶、
       ,.  ´     ////O 丶、:::::::  .イ O/∧_____  ´  ̄ `ヽ
    -‐'"´  ̄ __ /////////ヽ  ̄ ////////三三三三≧x ___



                ,ー、--―--、-、 _
             rーく__  `ー-、 _r-、,-、_\_
            / ,j\ \  ノ`r' ̄ ヽrク=rヽ_
            i ,イ   \ `ーr┤___,-riー、 `イi
           ///     \  ))::::::::::f { fハ!} j`}
           ソ/       `ーLヽ ̄ヽ二トク:\!.       本当に…本当に悩んだの
           V ー '     ` ―ヽメト、  _ィノヽ:|
              | ,=、      , ==、 ゝrクィ"l  |        皆さんからキャラのリクエストまで頂いて
            f!イ:::::r     イ:::::::iヽ _ゝ, -、 ノ.        それも全部消化しきっていないのだけれど…
         γ゜ i| ゞっ'      r-ク   リ r /ク-、
           ,ィ/// 、     ///   _ノ/ ´  _>       いまの状況だとこのお話を「絶対終わらせられない」と思うかしら
          / ,∧   、 _       _r ー'ヽ/,/_i-─、<
          ヽ、イ> 、       _ イ     ` く , ―r_   加えてこんな投下ペースにつき合わせているのも申し訳ないので…
           /´f rー/`7ーr....√_:./       `f´ ̄ _)
           /  ヽ´三匕メ-イL./            |ヽ-ニ-、
             /    f rj lil::|o |::|入          ) `-ノ
          ゝヽ   ffノi |L! oL:i  \|      ノ rー、_'
           `7    /ノノ  o   ノノ |    rイV   ノ
            l   く > == =‐'  ,|    L_-L--<二`─--



           ___
       ,........´    `  ,
     ./:::::::: ..::   {¨ ヽ .ヽ
     /:::::::::::: .::::   .',  .ヽ:.',
   . ,:::::::::::::...:::::::.    `ー‐.' ::.,
   . |_::::::::::::::::::::::::::::::::.//  ...::.|.     無理に続けて「未完」よりは
    ,´_ ',::::::::ヽ二¨ゝ::: ..., - , ,.      中途半端でも「完結」の方が良いと考えますので…
   ,'//}.}::::::::.   :: .,'::|` ー '. ,'
   ',.ヽ' {ヽ::::::::........._|:::|    |.      ということで、恐縮ですが次回の本編で終わりになります
   ∧ .| ::'.,::::::::: {_ ,' :::::::::/
  . ,'::`¨! ::::!::: ..:      :::::::/.         …ご理解をいただければ幸いです
   {:::::::∧:::{::  . ー―― .::, i
  /`'  ,:::::::ヽ::.  .:::..  ...../::|`,       次回の本編ではこれまでのキャラを可能な限り
. /    丶、:丶、:..   /::: |/',      再出演と考えております
/ .\     .ヽ:::::`¨¨¨¨´{::/ |


706 : ◆jsXgrE.VEg : 2020/07/20(Mon) 21:24:33 ID:c38ed7f2


       |、   (⌒×⌒)
       | `二¨ヽ〈 八 〉 |    
       |   _ ` トイ'、l..             さて、今日はこれでおしまい
       |  ィこ:Y_| Vハ/..             また次のお話しまでお待ちくださいかしら
       |   {しリ`イ ソ        
       | ̄ }   ,、.ノイヽ   ..::ー-、.
       |ー_'_ イヽ Lヽソ〃::::..  ',.  
       |lヽ⊥〉  ハ {ソj:::::::::ji:... | 
       |ー|┘    V´(::::::`¨:j:¨´
      r-、_ 〈 、 l, ィ、ヘ ∧:::::-:::イ                 投下の際には、いつも通り
     └j  !\-くノ:ト、〉}   ー‐' |                 前日に予告させていただきます
       {_ ノ|    |」l_!イミNイ::}_{:.. ヽ. 
       |:::::j      人(::..... Yアミ  \..          では、今晩はこれにて
       |_:ムzェ--'´   \:::.从:::....... Y `ヽ.  
       |   └ヒュ、_    }三三ニV jハ .j... 
       | l   l └'冖=ュォ’三三三チ | || イ  
       | l    l  l 丿ミ三三彡' :| || }. 
       | ヽ   l  l イ   }={    :: || j
       | 、 ヽ   ノ ネ、  }={    :: ヾ ヽ
.


707 : 普通のやる夫さん : 2020/07/20(Mon) 21:31:15 ID:606ce6b6

乙でしたー。
寂しくはあるけど、終わらずに朽ちていくのも悲しいからなあ。
最終回楽しみに待ってます。


708 : 普通のやる夫さん : 2020/07/20(Mon) 21:43:51 ID:110d2154

乙津


709 : 普通のやる夫さん : 2020/07/20(Mon) 22:11:24 ID:4c594e73

乙ー
いろいろ事情があるからそこは仕方ない
最終回楽しみにしてます


710 : 普通のやる夫さん : 2020/07/20(Mon) 23:26:35 ID:58c36287

乙です
最終回は寂しいな


711 : 普通のやる夫さん : 2020/07/21(Tue) 09:18:22 ID:1bcc0481


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