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亜人はBARに居る  第09話 「踊る赤ちゃん人間」

目次 現行スレ

84 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:00:32 ID:bac703c0


座敷童子
日本の東北地方に伝わる妖怪であり、5歳ほどの子供の姿をしている

おかっぱ頭に、着物やちゃんちゃんこを纏った格好で描かれることが多いが
男の子や女の子、もしくは影のような姿で目撃されることもあるため
はっきりとした姿は分かっておらず、その姿は伝承や媒体によって変化する


           ゝ ,,ヽ
          { ̄: : : :ヽ
         {<: : : : : :_,,},, ------ ,,,_
         \: ,,-''": : : : : : : : : : : `'' . 、
          /: : : : : :,,: : : : : : : : : : : : :.\
        /: : : : : : : ハ: : : :|: : /: : : : :|: : }
          / : : : : : : : :/  |: : /|: :八: : : /|: : }ヽ
       {: : : : : : : /---レ' リ  サ-- ,,,,/ : :{
       |: : : : : ノ   _,,,,,ヽ    ..._,,, レリ"|: : |
       _{: : : : : {  /{:::o:}`    {:::o::}ヽ /} : :}
     /∧: : : :∧. 弋:タ     弋少 " }/: :/ ,
    /   ヽ: : : : ヽ,       )     /: /  \
    ゝ    `'' .._: :三彡 ┌‐ - ┐   彡:/    }
    /       `‐<    ヽ _. ノ  .ノ         |
    {           `' ,,_    _,,  "        {
    |            ヽヽヾ ̄|  } ヽ          |
    |            ヽ ヽ }  | ヾ         |
    {          {     /  .{  }        ノ
    ヘ       _,, - }    ./  |   ヽ ,,,,___,, ‐'¨
     ゝ--- '''''''"   /   _/___ /<)__/'''''''ヽ、
             ゝ,,/三=/  ノヽヽ¨ヽ  \
               }三三/   //   }  i   /
             /{   L,,,,__ "  |  ,, - "
               / .|      ゝ,  }ゝ-"
               /  |          `'''" }
              /  .|           |
           く.   |            }
            `‐ |          _,,,ノ
               | ̄¨¨''7'''''''i'''''''''¨7
               {   /   }   }
               /    {   /    i
            /    |  ィ   .|
            {    }   {   .|
              |   /    |   .|
           |   /    |  .|
           {  }      |  |
           /  .(     /,, {
         / _.}     { :  "'' ,,_
         /""i‐-‐|    「 - ,,,,,ソヾ"_)
         E ‐-"'' 」    L ,,,,__ "''''" }
         ¨''''''''''¨          ̄ ̄


家の中に住み着く妖怪とされており、その姿は家人以外には見えない

また、座敷童子が住んでいる家は栄え、去った家は衰退するという伝承があり
家の守護霊や、福の神の化身と見なされることもある
.




85 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:00:57 ID:bac703c0


亜人としての座敷童子だが、その存在を証明することは現在でも出来ていない

目撃情報は複数あるし、実際に隣に立っているという事例もある

問題なのは、特定の人物以外には見えないし、その言葉も聞こえないという存在のため
不特定多数に認識させることができないのだ


                                         -‐-
                                     _ イ-=ニニヽ
                                       _/-=ニ:}-=ニニニハ
                                      //-=ニ/-=ニニニ|/ヽ
                                    {/-=ニ/-=ニニニ:|'//
                                _/-―――=ミ-=ニ V {
                             ,. .: '"―/: : :._ ̄ ̄\:\-==i }ミ:、
                             /:/_-_-/___/〕〉: . : : : \:\z| 〕 〉〕
                  _       /:/--_-/ -=7:/ノミ_-_\: : : _: \/〉{/{
                /-==-\  /:|_-―:/-/ ヽ{/8― \-_-X_-_\::\_,ノ
                __/-=ニニ\``~/: : /-=..:::/ 〕ノ-―ミ ∨: : \_-_\: : :>― ミ
          /-=二/-=/⌒ヽ-∨ /: : : / へ::::/ -―-ミ   |=|: : : : : ヽ ―/-=ニ=- \
         /-=ニ / //  ̄V-=∨: : : :{  ノ:/vへ    ` ヽ  ハ人_____/=/-=ニニニ==-\―――=ミ
          /-=ニニ // 〉⌒〈/-=ニ|: :.:/:7:::::{ 乂ソ___'   V::::|ニi-=ニ/-=ニニニニニニニ\__-_-_-_-\
       /-=二 / _/)_人 \__}/:::::/:::::::::/::::::::::::::::V芯 }/::,_/- /-‐…‐--=ニニニニニニ=-\_-_-_-_\
      /-=- -‐━━ 人{ {ヽハ_):/:::::::::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::トミ_/:::/_/-i{// /   >-=ニニニニ=-\_-_-_-_)
     /- /イ_-_-_-_-_-_- \ーイ/:::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::`ト ':::::/ノ >'" フY----=≦/       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    /-_-//_人_-_-_-_-_-_-/__∨:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::イ  r'_ノ_一_ /―――彡
   、_-_-_-_-_-_-_-_-/ ̄.:::{ ̄/::::::::::::::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/∧:.、 (/ノノノ    ,,_,,_,,
    `¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´   、:::\{::::::::::::::::::::、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  \:::..... ̄  /`〈   〉__
                 `¨ 7:::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::(\ __)::::::::> 〕   ァ=ミ  〈-―…‐=ミ
                     {:::{::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::: \:::::::::::::::::::〕 ̄ 乂__ノ _{-=ニ二ミ:\
                    人::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::人  /    >::\:::::::::::::::::\
                    ≧=‐- _:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /   ヽ/___彡' \::::\ :::::::::::::::)
                           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                 ):::::::)::::::::::/
                                                _   /::/:::::::/
                                                (、⌒_彡/:::::::/
                                                ` ―――― 彡


また、通常の亜人のように、生まれた子供が座敷童子になるという事例は報告されていない
死産した赤子や、病気で死亡した生後まもない赤子が、座敷童子になるというそら恐ろしい噂もある

真相は定かではない
                 ・ ・
証明は出来ないが、確実に居る
座敷童子という存在は、そういうものなのだ
.

86 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:01:21 ID:bac703c0



(;ノ";";~);;/  (ヾ ;";(;;";)
     ((;ノ ;;;";"ヾ';''ヾ;( ̄```' ‐ .、._,,
             (;ノ ̄```' ‐ .、._,, ̄```' ‐ .、._
            ヾ人);;;::::::.......    ̄```' ‐ .、._"'ヽ
              |(;ノヾ;;;::::::......          ヽ ヽ
              | (;ノ;;;::::::......           ヽ,..;;'.           これはそんな座敷童子が
              |((;ノ;;;::::::......           , i.;:::|
              |(;ノヾ;;;::::::.......         /二二二二二/i     自らの安住の地を得た
              |((;;;;:::::.....,           | BAR   ...;;| |
______________,,| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l       |: AXANAEL .| |.     一つの夜の物語
__|__|____|__,,| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l;;;   |_____;|/
_|__|__|__|_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l   |:|∥.;:| |:| ∥
__|__|__|__,,| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l ,|:|∥.::| |:| ∥
"""'''           """'''~  """'''" ""'''"""'''"""'''"""'''"""'''



.

87 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:01:44 ID:bac703c0






                      ┌─────────────┐
                       亜人はBARに居る

                       BAR -AXANAEL-
                      └─────────────┘

                        第09話 「踊る赤ちゃん人間」








88 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:02:12 ID:bac703c0


その日は深夜12時を回っていた

最後の客となっていたやらない夫と虎徹は、そろそろいい時間だな、と互いに思い
ハクに会計を頼み、支払いを済ませた


                   __ _
                {¨'<::::...ヽ::::`ー- .、
              _f´..:::::::::::::::::::::::::::\::ハ
             <:代:::::::::::::::::\::\::::::::::\
            イ::/丿〉\::ト、::::\::\:::ヽ:::\
         ___///ミV::ヽr彡≧\ミ\:::\ミ=ー    「そいじゃハクちゃん、ごちそうさま」
      >'´'y / ///レ'ィfテy、;, <代ソ〉 ヽ〉㍉、:::\
.     /  (ニ'_/_/フ¨ア/:ハ  ̄/ ヽ  ̄  リ jソハ::ヾ''\
-一f¨{´   -一 ⌒ / /イ:::ハ  ヽ -  、   rイ:::::',ミ=ー
  代弋__,, 、_ 彡'     |/ ヽ  ー ニニ7   jl::ヽ::::ハ
  -一≦            /Vl `==一  / {::::ハ\',
         _        />ヽイ_ト彡'イ  ,込:::ハ ヾ
: : : >、/ヽ、/.:>.、_r..、_ ´ ///ヽ、__彡: : : : /ミニ==ー-- ___
: : : : : : : : : : : : : : : : : : }`ヾミ彡 /q/::ヽ、: p: :/    ̄¨¨¨''''r
: : : : : : : : : :: : : : : : : : :.l     j{ ∧φ:/\/         /
: : : : : : : : : : : : : : : : : : j     'レ: ノ::Y: : : : /       /:
: : : : : : : : : : : : : : : : : :;'    ,: : /::o:l : : : /       /: :
` ー-ミ: : : : : : : : : : : :./      {: /:::o::l: : : /        {: : :
    \: : : : : : : : /     |: l::::o:::|: : /         ': : :
      `ヽ: : : : :/       |::j:::o::::|: / lニニニニニニニl   '; :



                         / ̄ ̄\
                         /_ノ  `⌒ \
              _           | (⌒ ) (⌒ ) .|
             | !        | (__人___)   |      「ごちそうさまでした」
             | !        |  ` ⌒ ´   .|
             | !   ,.-,    |         |
           _,ノ ┴、/ ,/       ヽ       r
          r `二ヽ ) i      ヽ _ 、___,   ト
           |  ー、〉 /     _,,,,ノr  `   /i\,,,,_
            |  r_,j j__,,.. r''''"/::;| \`'/   ,'::;;;r;;;;;;;;;;;;:: r ‐-、
            |   ) ノ ::::::::;;;;;;;/::;;;;|  /\  /::;;; l;;;;;;;;;;:: ::;;;;;;;:: ヽ
          ノニ-、 ,/::;;|:::;;;;;;;;;>::;;|/(::::ノ \/::;;;く;;;;;;;;;;;;:: i::;;;;;;;;;;;:: }
       √..:::;;; ヽ、〉;:;;|::::;;;;;;;;{ ::;;;;;|  "::く  /:::;;;;/;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;:. ノ }
        /..:::::;;;;;;;;;;;;;;;〉;;;;|::::;;;;;;;;;:{ ::;;;;| |:::::::| /:::;;;:/;;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;;;;;;;;:: }



                   _
              , -― 二_  ̄`ヽ
           ,ィ´'´ ̄     `ヽ  )
             ,イ´           } ノ
         /         , -ー'´ー  ̄ ̄`ヽ、      r、
         /        /             ヽ.     |ハ
        ,'       , イ           、     \.  ト'´
        !       /                 ',     ヾト、.!|
        ヽ   , /    i ',      i     ',      V|j|
          `ー' ,'  l  l ハ      ト、   ',      !|ノ
             ,   |  ! l ',       !__ヽ_ l      Y
             l   | l j-‐ヾ´    l  \  ̄l     |
             !   l  j   ゝ 、   ',    ` i     i l   。
             | i  !  i  ___ ヽ',   ', ´___ jヽ  i| !  ゚      「はーい、ありがとうございましたー
             l |  !  ゞ===  !\_{ ===ツ  ! ハ !
                 ! |i !  l , , , ,        , , , ,j  /イ‐リ          気をつけて帰ってくださいねー」
              ', i ゝ',  i                ,'  / ノ//∧
             rヘ l/ハ ハ    、_  _,。   ノ /イ/////ハ
             !/ハ!//ハ ',ヽ、       , イ/ ////_//
             Y_>-| 、 V/ > 、  ィ  // , ハ ̄ _/
             ヽ__l ハ ゝ'/ハ     イィ /|/77//
              V///リハ Vj´      / ハヾ、_{`ヽ,、
            , ゚ ̄ ̄77ハ  リ`ヽ   イ´! l///ハ./i ̄ `ヽ`≧ュ、
                 // /l  !       l |ァ-ュ、ハl|    Y//ハ
           l       l/,イl|  j       l lj///`ヽ!|     l///|
           !   ヽ j////j ハ   ., '  r! !//////l{ /   l///j
           l   ,' ,ィ'///// /ハ: : . . i  ノハ V/////ハ',   ヾ_ノ
               i  ,'/////ノ//ハヽ: : :l: . / /ヽ V//////ヽ  jヽ
           r'-='//////´////∧ \ : / ////ゝ!//////ハ ̄ヽ \
           l__{/////////////ゝ,、Y_, イ/////////////l-、_ { 、ヽ
          イ///!////////////ハ__ノ//////////////j///j  ハ \
           }///ハ////////_////l   |/////////////ノ///|   ',ヽ  ヽ
          j/////`ゝ///////≧、!   ト//////////,イ////ハ   ', 丶  ',
          l/////__>=---‐''7!   ヽ/77777777≧,-、///}   ',  ヽ }
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          !//////////////,ィ/////////////////  / ヽュ }    l  ソ


89 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:02:34 ID:bac703c0


              / /:::::::::::::::/      _   \
             //::::::::::::/      /_    冫
           / /::::::::::::/      ,;´ "|□匸二 了
           ゝ L:::::::::::L__  ..z:: ‥"´ ̄\  `、\ _
         <:::::::=ニ二::::::::::::::彡",ィヽ、、\ へ  \ \__ 二ニィ       「ハクちゃんも気をつけなよ?
         厂ト、  `ゞ_トェ,,\ヽ rヒ壬iゝ\、ヘ ト\ ヽ、 、\
        : ; |    `ャ依l \、`      l/ 」ヽ  ト 、. \.         ほれ、この前の謎の音とか」
        ;  :; |     ヤ|          「r|  \ ヽ `  ヽ
    _厂ヽ |  : :|     ヽ ―`   .,ィ    / ,/ォ ハ` .\   `
   r" :; Y ヽl  ;  |       \ヤニニ" 、  / :; l /―┐ `
   |  ;  : 冫 ̄ コ  _     Vl |\ lゝ´/ ,:/ "   ヽ
   ヽ__ト┘ヒ二二ミ| / _〕    ヾー`ヽ  ::/     ___`:ュ
    ト、 ヽ    _ Y  /   ┌──ァく冫´     /´  \::::::::\
    |  `:; /    ∨    / / C^.::\ c/  /     \:::::::::..\
    ヽ   У    /    _/ ,  イ::;;;/ >、 /         \:::::::::::::::ヽ 、
    ∧_ヽ _ /   ┌:什 / レ´::::/  / /          /" ̄ ̄ ___\
   ∧  フ  /    / / У C::::::/  /           /   /      |
   /` ミ二二フ   /  | / /::::::::/ /            /   / /´ ̄ ̄ 了
  /   /  / r‐ァ´     / C::::::/ /             /  /      _  冫
/   /  / イ ∠     / /::::::::/ /             /  /        \ 冫


二人を見送るハクに、虎徹はさらっと捨て台詞を残していく


             __ . -‐…‐- .    へ
          ,∠マハ          `ヽレ⌒ヽ
        /⌒ヾマハ  u       `ヽ
       ォ     マハ     /}   }  :.
        {       以   ./:i:i,   ,/|  :}
  ヽ三ミァ、,      彳 i{: /i:i:i:i/ /} !  ′
   ヾミミミk    f^!  l|/:i:i:i://i:i/: | /..       「ちょっとーー!?
    ヽ ̄ゝ     {圦  |:i:i:i,/:i:i:i:/ : j/
.       `〆ソ /⌒:. ヽ i|⌒ー~~{ : /           忘れてたのに思い出させないでくださいよ!」
     ./三/     !㍉、{(⌒> イ/
    <三ミ/ 1   |イ }`7 爪/ ′
    / ./`ー '|==='|.ノ_」 /  :/n /)
  ,    ,   .!ニニ|仁_] : ∠⌒Y∠ノ)
  |    |   |ニニ||ニア´ニニ} |-‐ぅ nハヘ
  |    |   |ニニ}∠ニニニニニ} |ァ´⌒'///j
  |    |   |ニニニニニニニニニレ 1‐┬‐ ' ´
  |    |   {ニニニニニニ=‐≦ニ{ {__/


先日のホラー現象を思い出し、顔を青くするハクを見て虎徹は意地悪く微笑みながら
「じゃあなー」と手を振って階段を下りていく

やらない夫はそんな二人を見て



.            /        丶
.          /             ヽ
.           /               |
         | `ー゙  丶__ -  |      「マジだったら御祓いしましょうね
         | ( ⌒ )  ( ⌒ )  |
.           |           wW |       費用は折半しますよ」
            |          _,ノ  |
         !  ゝ__ゝ‐ ´    |
         \         /
           \       7 ̄`> ‐― 、
           〉 ぃ     /  /      `T.:ヽ
           /l  〉ハ   人  V´  ̄ ̄   l.:.:.:.',
        ,. イ / ,.イ .i l/ //ト、/ , -─‐   l::::::::',
    ,. . : : : : ////ヽV // l: : :〈       jト、:.:.::',
   /: : : : : : ://: : :/ 「 ̄`7  l: : : :(´ ̄ ̄  ノl  ヽ:.:ヽ


などと言いながら、彼も店を出て行った


90 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:02:56 ID:bac703c0


二人が去り、店内にはマスターだけが残された


:::;:::;|,|:::;:::;:::;:::;:::;:::;|,l:::;:::;:::;::;::;::;|,i:::;::;::l.l::;:::;li:::;ii:::;:::;::/l:::::::::::::::
::;:::;:|,|::;:::;:::;:::;::;:::;::|,l:;:::;:::;:::;::;:::;|,i:::;:::;:l.l::;:::;li::;:ii:::;::_/./
_.γ_._ヽ≡≡__γ_._ヽ≡≡γ_._ヽ_/_ヽ_.∩.∩≡l/:::::::::::::::::
::;:::;:::;:::;:::li=========il|┌──┐|~~l
::;:::;:::;:::;:::liⅡ∀Ⅱ∀|i|l__l§l__l§|i||│    │| . |:::::::::::::::::::
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____________________,.ノ     //
 旦,,、   ,,旦_   _日_         /l/:::::::::::::::::::::::::::
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________________,l/i:::::::::::::::::::    
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:::::::::┳┳:::::::::::┳┳:::::::::::┳┳:::::::::::::l/l/i,'.,,;: .,;: .,;: .,,;:
:::::::::: 从::::::::::::::: 从:::::::::::::: 从::::::::::::::::l/l/.,,;: .,;: .,;: .,,;: 
:::::::┏┻┓:::: ┏┻┓:::::┏┻┓:::::: : l/.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;:
.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;:     
.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;::           


人の気配は当然のごとく消え去り、店内の音源は有線の音楽だけ
よりにもよって、その時流れているのは物悲しい洋楽のバラードだ


               イ       -――-  .    厂!
              / { .  '"´-―- ミ       .  L」
             _ 廴'" -―-      ` ッx     ` |:|
         . '"                  マ:i>、   |:|.
        / /   ′   i             寸心 |:|‘.
       . ' . '     .|    、              マ:i:ハ.|:| ‘.
      ./イ/     .|     |\            W.才|. :!
       .′      |     |::::::::、           V/:l:|ヽ l
       .′     Λ    l、__,,≧、'´        .Ⅵリ.ハ.l
        i        i:::::.     ':::::::::x抖刄¨㍉      か-'/l.'     _--┐
        | i     |:::::/、  ':::〃 Wrツ \     V==リ  _-二二二ニ .     「…ああもう
        | l     .斗'_..ィ云.  '::::::、'´ ̄    `ト、    V.ン'-=ニ二二二二:
        | Λ    〃 V::ツト、  ':::::::  | | |  .| \   W二二二二二二       虎徹さんが余計なこというから」
        |′‘.    l:::::“´::ノ \. '.         .|   \ l.'二二二-   ̄-
            ‘.   l、::::::: ヽ   \'.         |   |、` |=-::::::::::::::::::::::::/
          ‘.   lハ         _ 、    .|   | マ:::::::___::::::{
           、  l ‘.      r'ニ -‐'     .|   |  ‘二二二二二リ
                \| .! 、           /.|   |   ‘二二二二.-
              ヽ|  `  .,        '   .|   |   ‘`≦ッ-=ニ
                    |   i/≧=-- ヘ    .|   |    ヽ:.:.:l≧''"´ ̄ ̄`
                    |   |\.イ二二癶  .|: i  l    .l:.:.:.:l
                    |   |   }ニニア:.:.:.〉 .Ⅵ  ;    /:.:.:.:.:,
                    |   |   _. /:.:./}  ∨  . ̄ /:.:.:.:.:.:.:.,
                    |   i:|  /:.:.:.:/' ̄`   V  . /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,  ,,
                /|   l:|/:.:.:.:.:./       V  .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,/
              .:|  l: | ヽ:.:.:.:.:/     ,,  V  ':.:.:.:.:._:.:.:.-‐:.、i
              | .|  l: |/:.:.:.:.′  /   .Λ  ':.:.:.:.>:.:.:.:.:.:.:',


しかしながら、店内の掃除をしないわけにもいかず
ハクはカウンターのグラスやお皿を片付けようとした


91 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:03:22 ID:bac703c0


             , --―-
          , ' ,'
         ,  (
           l  λ、__, --―-_
         `ー    ヽヽ  |::::| ヽ
          , '  、    ', ',  ||   ',
         ,     人     '.   ||   ',
          {   ナーモ--、   r-||、   '          「……あれ?」
         |r,  ll ┰-,`ヽ l   {:::::::|   |
         リ丶 || ┃     |   }:::::::| ,--,/、
         丿     u |   |:::::j/.:.:ヽ.:.:.:` 、
          \     ,イ   |イ |.:.:.:.:|ヽ.:.:.:.:ゝ
            ヽ    /  /,,,-┤.:.:.:| ゙, ト /、
            ゝ __.,´ `ー ___ ト、_j| l ヽ.:.:.:.\
               ,-―-、: : : : : Y.:.:|   ゝ_/
              r    ヽ: : : : : .|..:.:| ゙   \
               |       |: : : : : L__|、    \
               |     ノ: : : : : : : : `、ヽ   ヽ
               l     /: : : : : : : : : : :ゝ ヽ    ` 、
               l___イ: : : : : : : : : : : : ヽ        ヽ
              l:::::::::::::|: : : : : : : : : : : : : : ゝ      メ
              l:::::::::::::|弋: : : : : : : : : : : : :`,       ゝ


お通しや料理の皿を重ねている最中、ハクは気づく
まとめた覚えの無いグラス達が一箇所に集まっていることに


.              _____
             |       |
             |      |
             |      |       ._ ,,,,,,,,,,,_
             |      |    .r ニ,,..,  ,,,  ニヽ
             |      |   .τ.::ll l     l .l
             |      |    `.J~ i     i  l. l
             |,‐‐‐‐,|     .l .!        ! l,⌒ヽ
               ̄ ̄ ̄     l .i !    .! ci. l´ ) .)
          _______    .l {l i   i  l}.l,'/. /
          |i:¨ ̄     ̄¨.: i   .l .l      l. l,_,ノ
          |i:          :i|   . l .l      l. l
          .|i:  、      :i|  ....l└  ゚-  ┘l
           |i /ヘ:\.__ :|    `"'ー--‐‐''"
           |〈`_、/´.l'´ ̄ ;i :i|
           |i '、 ;'´'il:  :;」i :i|
         ─|`ー=====一 |


ぞくり、と彼女の背中をつめたいものが走った
視線の届かない場所から、無言の重圧を感じ、鳥肌が立つ

言い知れぬ不安感を払拭するように
ハクは口調だけ明るくして、無人の店内に呼びかけた


                            __
       ,. -‐                 ‐-|::!
    , '",. -─=‐             ヽ   |:jヽ
   /´/ /   /    /    ヽ     ヽ  ||  ',
    /´7   / i     /!  i  :.:`、:.   ヾx||   !
     / イ  ,' !  l  / l  l  _ :.:.:',:.:.ヽ.  l Ⅶヽ.:|.                「…だ、誰か居るんですか?
     / / |  l  l  _| 斗!'´!   !ヽ ~::T!ー::l-: l. : :|Ⅳ}:
     |,'  l  ! .:| ト|,ィ==ミ  ! ケ=ォ、ヽ! / : : l-〃    _ .-┐.       …居るなら出てきてもらえると
     i  l l  .:l ヾ {;;゙ー_ソ \|  !.;;゙ン '~ レ    |:/:/{. : ´: : : : : : !.    
       ヽ|  .:|  | ´            `  |   l/_/: : : : : : : : /.        嬉しいなー……なんて」
          ト、 :l   l      `   | | |   l   |: :!:_:_:_: : : : : : /
          ヽ!  人     -       ノ! :. l_:_:_:_:_: : :-─!
           | !  :.>、        ィ j  :i. l .-.-.一: :´ ̄ll
           jハ  :.:.| `ヽ、_,.、-:'´::  l  .:i i`ヽ_ : : : : : : :l
           :.:.:\ :.:.|  / /ハ:::::  ノ .:/リ:::ノ  `''ー::、  _!


92 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:03:46 ID:bac703c0


その時、ハクの目の前で不思議なことが怒った


≧ュ、            || /三/      ,ィク'〃
ニ三≧ュ          ii/三/      ,ィク'〃
 `寸三ム         i三l/     ,ィク'〃      __,r≦
   `寸ニム        iニ/     /ニ〃    .,r≦三ニ-‐''´
      `寸ム      iク'      ,l|ツ"   ,ィ幺ニ/
     ㍉ マ/ム      i/     ,l|'   ,ィ幺ニ>"      _
      ㍉`寸ム     ii     l||   ,ィ幺>"  __,r≦三三ニ
        ㍉゙マム    |    l||'  / / ,,-''" ̄__ ノノ
         ㍉゙ム   |    ii|   /" /,,-‐'' ̄
、          `マl,   ',    |i /./ ´    ____
 丶、         ゙、   ゙、   l. /./  _,,-‐''ニ三三三三三三二ニ=-
   \ ,,,_      ヽ  \  l l/ ,-''      ___`丶、
___  `守ミュ、    丶、     -‐''' ̄ ̄''‐-=ニ=-、   `丶、
 ゙゙̄ミ三ミニュ、__ `ヾュ、_ ,,-‐      ̄`丶、      ヾ三ヽ
    ` ゙゙̄''‐=三二ニ=-─'''"" ./l. ', `ヽ   丶、\      ヽヽ
                _,ィ//  |   ヽ   マ ム       \\
   _,,_          /ニニ/  ,l|     ゙、   ゙マニl       \
 ,ィ幺ニニ=‐-=,,,,___ _,ィ≦ジ"  ,ィl|'    ,l|l   'lニl,
,ィク'  ___-=ニ三>"   ,ィ≦l    /|ll    マム
,ィ≦ニ="" ̄ ̄ ̄      ,ィク /    /l||l    ゙マl,
""´             ,ィク  ノ    // l|l     'l|l
            ,ィ≦/_,,/     {l{ '|l       'l|
         __,ィ≦ニ/        l|l ,l|    \ |
         }ニl/ニ/          l|l,ィ      ヾ|l,
         /三/           lシ        }ヾミュ、



突如目の前の空間に、黒い影のようなものが集まり始めたのだ
集まった影は一度収束し、そして黒い塊を形づくっていく



      ,〆   ,*′          ─━==ニニニ==━─               "*.,、
     ξ''  ,.メg*゚’    ─━==ニニニ==━──━==ニニニ==━─         ^%,
    ‰  ,。♂f'      ─━==ニニニ            ニニニ==━─        ^%,
   r√ %  ψ                                         ゚'%x
  γ ‰   ∬  _,.             ノ(__,      __)心、                   ^%、
. ψ〆    £,.♂″        ,乍闇{、    }/i:闇i心、                    ^%,
φ‰    ,。少″          ノ{闇闇i:心、_.ノ/i:闇/闇}iハ                     ^%,
∬     ,g*"               ,乍匁闇闇闇闇/i:闇i/闇/闇}       at*∞∽*ts..,_       ‘k
%    ‰"                  {闇闇\闇闇i:/i闇i:i/闇/闇/           ⌒“'冖*g.,    ‘k
{    %''                  寸闇闇i\闇/i闇i:/闇/闇/            ^%、  ^%,     ∫
   φ                      寸闇闇闇>、闇/闇/闇/  “゚'∽g。,        ゚'g。,  ^%,    ∬
  ∫                      V闇闇闇闇/闇/闇iハ      ⌒“'*。_     ‘''x、   ゚%。  )k
   %                        i闇\闇闇闇/闇/闇〉         ゚%。     ^%,   ゚%。 '%,
   ∫                   }闇闇\i闇i/闇'闇/ハ           ''‰、    ‘k   ゚%x'k
   x                      }闇闇闇闇'闇/闇/闇}             ゚%,    ゚%,    水x、
   *                        }闇闇闇i/闇/闇/i闇i}                 ゚%,   ^%,     ,8 '*、
!  ∫                        }闇闇闇'闇/闇/闇闇}                  '、   '*  ,g*爻
k  *                        Ⅵi:闇/闇/闇/闇闇/                  ,‰*''’  ψ
‰。'*,                    }闇/闇/闇/闇闇/                  〆 ψ   ‰
  守c。                        L/闇i/闇i/|闇闇'                 φ ,%'   ‰
   ゙'爻x                      〈闇/i闇i/i:|闇Ⅳ                 ψ γ_,.斗イ ξ
゚%, ”{s^*、                   }/闇i:/闇|闇{                 ,。k*''"´   ψ
  ゚%。 守ast*∞c。             〈i:闇/i闇i|闇',              ,。♂"φ    ,。♂″
   ‘*。乂_,。,_ ”8s、           /闇/i:|闇八闇',           ,。♂″ φ ,.斗*''
     ‘*。⌒“'冖*氷.,,_            〈闇/  |闇'⌒\_〉          ‰   ,s*≠*''"
       ‘*。   ゚%。')k,           ∨  |/              φ   ‰ メ
         ‘*。、  ゚%。'マk、          |              ψ ,。♂^゚″
          ^''*。.,x%x  '*k                     ,。♂″*''
              ─━==ニニニ            ニニニ==━─
               ─━==ニニニ==━──━==ニニニ==━─
                     ─━==ニニニ==━─


その形状は、まるで翼を閉じた悪魔のようであり、見るだけでハクに不吉な予感を与えてくる



          ..  ---   、
       .  ´         ヽ
     /              \
   /    /              ヽ
  /     /   .i i   .|       │
  ,'    ,' /.. /|、 |i    l\ |      ',、\
  l   i  イ´  / l .! |  .,'|  .l  .|  l │.     「ちょ、ちょっとなに?
  |  .l  .|  ./  l/ l  / l ./ ヽ l   |  l
_.', r |  l./c○  |ノ  ○っ ! / l  ,'ヽ |      なんなんですか!?」
!::::::ヽ| l  | |l|i           |〈 | /
ヽ::::::::ヽ.|  l             U / l 'i
 ヽ ̄ .l  |._   r ―--、  .  ' |  |
  l /:|  l.:/l   ― <i´   l  l
 〈::|:::::::/l  |'| ヽ   |,、\:!ヽ   |  |
  \:/.::|  l へ\ l' .ヽ l::/   l  l



ハクが半泣き状態で戸惑っている間に、黒い影は一つの形となり、固定された
そしてぽん、という音とともに影が四散する

ハクが悲鳴と共に目を開けた次の瞬間―――


93 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:04:10 ID:bac703c0

                                    /ヽ
                              >´    |
                             >ゞ三‐---=:|
                      ___/.    ゙̄''===|
                     _..:‐''¨ ̄     `> 、    ,,;;;|
      ', ̄三二ニニ==‐-.::<                 \   ,,,;;;;;|
      ',     ノノノ ..::/             ____    \;;;;;;;;;'
      ',   ンン .:::/       、<´ ̄i_」    L_./ \ \;;'
      マ彡" .::::/     >ヘ,> _..==三三==≦、 `> Y
         ゝ  ::::;'   <´  彡´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ゝイヾ      「マホ!」
        ヽ :::|  ,、y ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_:::::::ヽ/ |
.           ヽ:| /  /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;-''彡"´::::::丿  ト、
            ', .ト、./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::y'´:::::::::::::/,へ    ヽ
           イ.r-┘i:::::イ二ニニ=-:::::::::::::::::::::::::::/イ   ヽ ノ´ヽ
           マ ヽ ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::::_彡=≦''"`ヾイ´    ヘ
              .マ ヽ=ニニ二二ニ三''´ ̄ヾ_彡''"´.       ヘ
            メ   ゝ<____,,,,,..--‐< ≧/´          ヘ
          /:::;;;ヘゝ=ニ_____,,,...>彡´;;;;;'         , ヘ
       /"´   ヽゝヽム;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡´|         / .ヘ
.      /       |;;ヽ ト 、`゙,≧‐---‐≦´ >´Y      /  /
.      |        | ;;:'ゝ-─''"´ ̄ ̄`ヽ≦  ,'     /  /
       |     /:: |彡ヘ /       ム=≦!    ./  /
       `ヽ、   |ゝ-イ  冫         ノ  |  ./  /
         ` ̄´     ヽ、__        /    ', /  /
                    ゝ    ./       ',  /
                      ` ̄´       .',/



彼女の目の前に現れたのは、青いマントを着たような小さな丸い生き物の姿だった



          ..  ---   、
       .  ´         ヽ
     /              \
   /    /              ヽ
  /     /   .i i   .|       │
  ,'    ,' /.. \|、 |i    l/ |      ',、\
  l   i  イ´  / l .! |  .,'|  .l  .|  l │
  |  .l  .|  ./  l/ l  / l ./ ヽ l   |  l       「……………まほ?」
_.', r |  l./三三 |ノ  三三 ! / l  ,'ヽ |
!::::::ヽ| l  | 、、、       、、、|〈 | /
ヽ::::::::ヽ.|  l                 / l 'i
 ヽ ̄ .l  |._    ∠l   .  ' |  |
  l /:|  l.:/l   ― <i´   l  l
 〈::|:::::::/l  |'| ヽ   |,、\:!ヽ   |  |
  \:/.::|  l へ\ l' .ヽ l::/   l  l



いきなりの状況に頭の処理が追いつかず、おうむ返しにそうつぶやくハク


94 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:04:34 ID:bac703c0


                    /ヽ          >、
               /-‐ム       , -=´ミミ、!
               ,'ィ==ム   /      ヾ!
              ,'   >''´三_ ` ''<   .i
              | ./>彡:::::::::::::::ヽ`> ヽ、i
               | ._ヘ::::::::::::::::ィ彡'::::::ヽヘ ム                   「……マホ?」
              |//:ィ彡'::::::::::::::::>─‐t 、_|
                   i-!::::::::r ''´ ̄ ̄`丶、',二i}l `i  /´ヽ_..-、_.. -、
              マム/{        } ̄`'''-},-〈  ..::'' ´    ノ
              〉 'r'´人_..-<二フ ̄r'\   ヽ_ヽ __..>´
              `マ‘/  `>、- ' 、ィ'  .,\   ¨´ /  >
               /`{       >、_>´''''''\ ./  /
                 /ヽ、マ       _.. >、    マ'  /
              ` -...ヽ__... -‐ ´   ._ヽ   .',/
                 ¨ヽ__.. -‐ ´ ̄



丸い生き物は、自分を見たまま固まっているハクの姿を見て首をかしげる
なぜ彼女がそうなっているのか分からないのだ

なので、丸い生き物はとりあえず話の続きをすることにした



               /\
           /,;;彡=\
             {彡''´ ̄`ヽ ___ _,>───-.._
           .{   r<´ヽ {   } `>、   ヽヽヽ /
           y ´.マ _,,,,,ニ,,,,,,,,,,,,ミィ  `> 、 マム /
          /  Y.:'::::γヽ::::::::::::::::::::ヽ <  ム マソ
        ,.-─=:.y´:::::::::{  }::::::::;-─‐ッ- y´ ̄`メ、.         「マホ! デタ!
       イ     }"';::::::::'..ノ::::::::'´ ̄:;;;i./     |
.         {      }-'-=ニニニニニニ=-{     ./!        ハク! オネ、ガイ!
       乂    ノソ. |´: : : : : : : { i二!}i乂   ノノ
        `≧ニ´_  !───‐┴─┴i 二ィヘ__        キタ! デタ!」
.       { ̄ ̄ム    ¨r─''≧‐---‐≦''マ"´   ./   }
       マ.   ム   /、/>   ,-,  .マヽへ  /    ./
      マ    ゝ/< < ._/ マ_ヘ  ><   /
         ヽ_.. イ;;;;;;;;;;;;≧‐-=ニ三ニ=-‐≦ ;;;;;;\/
          `''''''::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::''''''´




ハクは茫然としたまま、その生き物の声を聴いている
身振り手振りは大げさ、そして特徴的な喋り方であったが、なんとなくその意味は伝わってきた
そして名前を呼ばれたことで、この生き物が自分のことを知っているのだとも理解する

ようやく呆然としていた頭がハッキリしてきた頃
ハクはひとまず、目の前の不思議な生き物に問いかけることを選択した



                            __
       ,. -‐                 ‐-|::!
    , '",. -─=‐             ヽ   |:jヽ
   /´/ /   /    /    ヽ     ヽ  ||  ',
    /´7   / i     /!  i  :.:`、:.   ヾx||   !
     / イ  ,' !  l  / l  l  _ :.:.:',:.:.ヽ.  l Ⅶヽ.:|               「え、ええと…
     / / |  l  l  _| 斗!'´!   !ヽ ~::T!ー::l-: l. : :|Ⅳ}:
     |,'  l  ! .:| ト|,ィ==ミ  ! ケ=ォ、ヽ! / : : l-〃    _ .-┐...   きみは私が出てきてって頼んだから
     i  l l  .:l ヾ {;;゙ー_ソ \|  !.;;゙ン '~ レ    |:/:/{. : ´: : : : : : !
       ヽ|  .:|  | ´            ` u |   l/_/: : : : : : : : /.      出てきてくれたの?」
          ト、 :l   l      `        l   |: :!:_:_:_: : : : : : /
          ヽ!  人     -っ       ノ! :. l_:_:_:_:_: : :-─!
           | !  :.>、        ィ j  :i. l .-.-.一: :´ ̄ll
           jハ  :.:.| `ヽ、_,.、-:'´::  l  .:i i`ヽ_ : : : : : : :l
           :.:.:\ :.:.|  / /ハ:::::  ノ .:/リ:::ノ  `''ー::、  _!



                    /`ヽ
                  /  __ヘ
              /ィ ´ ---ミヘ
                 ,'ィ ´<´ ̄`.ヘ              ___
                 ,'ィ ´  ,> ´  ̄ ̄`>:._.. -≦、´ ̄ 、  }
                 !   , 、_/ ̄¨7  , 、  `    ヽヽ ヽ /
             {./<    ___ `''-  `>. \   マム.`/
                /ヽ´ >''::::::::::::::::::::`<  <  .、 ヽ   1/
            /7 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ´ ヽ `::/         「マホ!」
            、' `/::::‐=ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  r‐'  |、
           >、{:::::::::::::::`::::::::::::::,===-::::::マ ‘ー┐.-<
          /ヽ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i_>''´ /  _.. -‐ 、
            /__} |`>、..::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ彡>'}  ヽ/  ヽ. ヽ
     /´ ̄/   ヽ_.. -─-、─- ..二二「二彡´} }_.ィ  /_    }  ム
.     /    .,'  >´     }____{ {_彡´ィ , <´` <;;;;::: /   }
    {     .{>´       ノ' ⌒ヽ__二二彡´        `ヽ   /
    {     /      >´:::.........ノ  _ γ⌒ヽ`:::、      /` メ、
.    ',   .{  ..._>´;;:::::::::/´|__|  マ_.{   }::ノ ヽ   ./     }
.     マ / マ::::::::::::::::::::::::_..ノ‐-=__.. --┘   .{    マ<´       ノ
     V  ヽ::::::::::::::>´r ‐ ¨´          〉     ',       /
             ` ̄    .{       ........::::::::/      |__.. ‐''´
                ` ー、:::::::::::::::::::::::>´
                   ー── ''´´



不思議な生き物はハクの質問に肯定しているようだ
楽しそうに身体を揺らしながら微笑んでいる
.

95 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:05:00 ID:bac703c0


改めてハクはこの不思議な生き物を見てみる


                  __
               , "     ゛ーヘ- 、_       、
          rニ;,   /             !ヾヽヽ、       )ヽ.
          {r、}   /         /     |  \ヾー--- "  j
        ヾ.'、 /  /j       /      !   \ヽ` ー-- "
           ヽ`、j //   !    /!     j    ヘ ハ
.            ヽr=! !     i!   i! | ,イ   ハ       }! |
            {::::ヘ}|!  | ,ハーt--r' |  i!ート,    i| !i
       ____  ;ヾ=ェi|  i|/ィオテミ!ソ  ! ,!xャァj!  ハ. ! i !
.       {::::::::::::::`ヽゞミj|   |《{゚し:::)   i. /fo::}イ   j | | j !
       ヽ::::::,;;;-----;|   | ー '"   j/ ゝ-' ハ  イ.j/ノノ
.       `く  _;;ー|   | ""     ,  "/ i / j,/
          >´::::::::::::::|  |\.   -=    イ 'イ |
.       _,,ゝ、:::;;;;;;;r|  |_ `   ーr<.´jノ  |  |
.      //::::/7;;;;;;;},.!   | \__  .{   `!'、   |  |
.    / /:::::::/'/  ヾ!   |   ¨ハ  `ヽ{! {ー‐| |
     { /::::::/./     }!  i!   { ヽ、 i} `7、 |  i|ヽ.
    ヽー '¨`{     }!  |\ jヾ、  7 ヽ〈\,|  i| |
.     \   ヘ     ソヽハ!  ` \ヽ. `ヽ }> 〉 \j |
       \.  ヽ     }y'       ヾニニ{  `r'  \|
    、    )   ハ //         `ヽトー;'     ヽ.
    i`ー '"    / <  {            i} ヘ       }
.    ヽ、____ ノ   } ∧            .イ!  }    ノ



サッカーボールより二周りほど大きい身体が
青いマントのような服をたなびかせて、空中に浮いている

手袋を付けた手も浮いており、自由に動かせるようだ



               r- .               .. -イ
              ',   >、          ,.<ヽ. __/
.  γ´ ̄`>、    ',ニ彡´ >、.. --- ..,.< `ミニ./   ,<´ ̄`ヽ
   ‘、  ,.--  ヽ.  ',       _,,..r==..,,_      ./ .∠ -- 、  ノ
    ゞゝ- '、_ツ  マ  ,_>:::::::::::::::::::::<,   /  ヾ_.,ゝ-'‐´
             / .t'/::::::::::::::::::::::::::::::::::マムヘ   
               _r{ /`i:::‐=ミ、::::::::,,ィ=‐:::i´', }、_
         /¨7‐-<{ `ー:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::-'_´ }..>-‐マム
        ,'. ,.'     マ_ |`>=====彡ii´ |_/     マム
       .i .,'      `≦=::____{{彡"≦.         ', !
     //      >´、 ''-=ニニニニニ=-'' ィ `<.     \\
    ./ /     .>´    `≦-======-≧´    `<    マム
    .! .!  _.. -''´                         `''- .._ ! !
    .|_..>´                                `<..!



亜人の中でも、絶対数は少ないが飛行能力を持つものも居る

しかし目の前に居るこの生き物は、亜人の「人型で、二足歩行を行う、特殊能力者」という
基本的な定義からは外れているように思えた

やらない夫が以前言ったような、前例のない亜人か、それ以外の生き物なのかもしれない
.

96 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:05:22 ID:bac703c0


.              _____
             |       |
             |      |
             |      |       ._ ,,,,,,,,,,,_
             |      |    .r ニ,,..,  ,,,  ニヽ
             |      |   .τ.::ll l     l .l
             |      |    `.J~ i     i  l. l
             |,‐‐‐‐,|     .l .!        ! l,⌒ヽ
               ̄ ̄ ̄     l .i !    .! ci. l´ ) .)
          _______    .l {l i   i  l}.l,'/. /
          |i:¨ ̄     ̄¨.: i   .l .l      l. l,_,ノ
          |i:          :i|   . l .l      l. l
          .|i:  、      :i|  ....l└  ゚-  ┘l
           |i /ヘ:\.__ :|    `"'ー--‐‐''"
           |〈`_、/´.l'´ ̄ ;i :i|
           |i '、 ;'´'il:  :;」i :i|
         ─|`ー=====一 |


そう思いながら、ハクは少しだけ視線を滑らせる
彼女が見ていたのは、整理された空のグラスだった

ハクはそれらを指さしながら、ふわふわと浮いている生き物に質問する


                   , -  ̄ ̄  ‐-  ,,,___      __
              ./  ,,,,  ニニ====- . _ ̄ 二ニニ _フ
            /  /. ´     ,,__   > .
            ./  /.´           .へ      .\
           / ./i              \      \
            .ゝ__,                     \     .、ヽ
            /          , _             ヽ、 .   ソ            「…ねぇ、もしかしてこれ
              /           ム、`‐、 ____  _ 二.ムー-= _ \
            .{   .\      ムヽ、 \ ,≧ー---、__ ト、 ヽ i.          私を手伝ってくれたのかな?」
             l   .、 `ト、 __,,,, ム `>  xz==x、 ` .ム   .\
            i   .ム  」/、   .ム    .イb:::::::} 》、  ム>、  ムー--
            .マ  .ムマ.ム   __L,,, \   辷:ソ   マ、..ム.|`ー ,,__
            .マ  .i.l ヽム..,示 ̄ムー‐‐    ̄ ̄   .トリ、 .ム/ ,
       ___ ヽ、 リ 、 . 《 .b::::::;}           ./ リ..ト、.リ  _/ニニ≧‐- ,__
       l´/ / _,,, ).」 iヽ ムヽ ..` ゞ´     ,    ,   .ノ 乂ーノ /.≦三ニマ     `>、
    , -- リノiノ-、= .ノ__ヽ_ヽ . . ム     ___    ,  | .(  ̄.{_ノ三三三ニマ       /  ` ー
   /  .,  ̄  ー-´´/  マムヽ、 \        ./ . ..i .ム三三三マ三三ニム  _ <
.   /       _,,, -‐´  _ムム__>=-ミ≧ー - ´  ..├-.ム≦三ニニ=====-´
  /     ,ー´      マ三ヽ|三ニ≧-ヽ}       ム::、 :::::::`:y´               /
. /      /             守三≧-=´ /_ノ ヽ         .`ー、:::::::: \            .> ´
      ./         , -‐  ̄フ´: : /´ノ          ,  ム :::::::::::: \       > ´
. .    /        /   /:::::::::_ ム .ー-- 、   , - ‐    }-‐- ,_::::::::ム  .,= =≦ム
     .        .<   /::: __ /ヽ ム              /::::::::::: ≧ュ、_ ≦ニニニニ三ム
    .{      .<    ./ _ /.ノ ::::::::::: ム             { :::::::::::::: ム  .{ヽト、
.     i  <´       ̄   /::::::::::::::::`>、   ヽ  /  ノ:::::::::::::::::::`>.」   \
    .i´           ', .ノ::::::::::::::::::::::::::::::\   .y .   / :::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ    .\
... .   ノ           .>-./:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ム.  ',  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム  \ \
  /        >´  .{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム i ./ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ム .   ヽ \



丸い生き物は、彼女の問いかけに小さな手を天高く上げながら応えた



                       {´ヽ   .. 、
                  /ヽ      ',.  ヽ´ヽ、|
              /_..=ム    r''¨7    ', |
               ,' ´   ム_.. --ヽ `     } |
                |   > -,......==_ヽ、_.ノ .!.            「マホ!  テツ、ダイ!
                 | /ィ'..:::::::::::::::::_..-、::ヽ,、ヽ.!
               !/ i /:ト‐┐:::::::::ー--::::::マ'_.'i           ハク! テツ、ダイ!」
             i ,'/::::: ̄´-────-;; __',
              |.ィ ''´-‐ ''  ̄ ̄ ̄{{二}}`! ¨}  ..-─‐┐
             { i´ -‐ '' ̄ ̄ ̄:::::::7ヽ_--'γ´    ヽ-、
         _.. -‐マ''´  /::::::::::::::::::::/ィ、' /`''ヽ.. _ヽ-、_ヽ!
      _.. ´‐- 、     /_ `'='-='`¨  /''''''''''''''`<./ /
      ` <   ヽ /;;;;;;;;<____> ´        \/
         ` </


97 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:05:47 ID:bac703c0


その言葉はたどたどしかったが、ハクを笑顔にさせるには十分だった



           〉: : :/.    /  / _ `ヽ. / :/     }   / /ヽ. ヽ.
           / : : :     /  /≠≡ミz、厶イ    /  / /‐-、} l }!:
           〈: : : :|    !/ ./::..     `ヾ' | !:  厶イ' /    || '    /  |
.            〉: : :|l   / /!::::::::::::::::    | ! // ,' /ノニニ., ..! |/:   / ,  !
         ..イ,. -‐||  /イ} |         ::.〃 /ノ ´ ̄`ヾ.メ/ // / / ∧
      x≪, :´   八  ノ 八__.ノ     厶ィ      :::::::::::: '/ 〃 / / /:::}:7
   x≪::>:/    ノ ハ l  个ー‐'         /        _.イ/ / / / /.:::/7
 x≪>: : : /       .イl:|  |          ′          / /レ'! 厶イ::::/ /
 ∨: : : : /.       /ノ l |  ト、     、           -=彡'  八ノ 〃:/ /
.  }: : : : :     / : : : 〃   |:. \     ー―      /'    /厶イ: ::/イ
  !: : ::|    /: : : :./ |  |.: : :\            ..イ|    〃ヽ : |: ∧/
  |: : :.:.|     |: : : :/   |  |  : : :.ヽ.    _  .....:.:::l : | !  //  ヽ/X.          「そっか…
  |: : :.:.|    !: ::/  ヽ..八 |ヽ._ : : : : : ̄ : : : /   ! : !:|  //     }\\
. /L_/|  /} :/     \ヽ. |   .:: : : : : : : :/    |:|  '∧    :.: :.\\..      うん、ありがとう」
/  /  | /: /:!/      \リ    ヽ:_: :        |:.:| 〃: ::.     /: : : : 〉/
    //: : :/::/        ヽ.        ___ -―' | : j//: : : : 〉  / : : : //
.   // : : : .イ                      ´      |: : 八: : /.  /: : : :/′
. /〈: : : : :/: |           :::::::::::          |: : : : /   /: : : :/
Y´: : :∨ : /: : |          、:::::/             ! : :/!    イヽ: :/
:|: : : : :∨/.:.: |          v ´           o   K: : :〈    / |l ヽ
::. : : : : :ト、: : : :!            }          。 |: :\ハ  /: !l
八: : : :.:|: ヽ : .ト、          ;               ノ : : : \ンイ: ||
:::∧: : : ヽ: : : ノ: :ヽ         ノ          /: : : : : : : 〉. |  ||
./::::ヽ : : : \ : : : : \      .:.           /: : : : : : : / }: !  |!
{::::::::::\: : : : `: 、 : : : \   .. ':::        /: : : : : : : /: : ∧|  ハ
|::::::::::::::::ヽ :_ _厶<: : : :个ー'':::::ゝ、      /: : : : : :,: : :´ : : ノ |l /  :.
ゝ::::::::::::::|:::: ̄ ̄:::::ヽゝ=入_ニ≡==ヽ. _,.. <:___. : : :´: : : : : イ l ノ! /ヽ |
:::ヽ:::::::::::|:::::::::::::::::::::::|:::::::| ` ー-===ニネ._: : : : ::: : : : : : : /| :| :!イ::|/   } !
∧:::::::::::::!:::::::::::::::::::::::!:::::::|  |: : : : .イ:::::::|:::::丶.__: : .. ィ:::::::| :|ノ ノ':   ノ'



そう言いながら、彼女は不思議な生き物に手を伸ばし
優しく、その頭を撫でた



           へ
          /___ヽ           _,,..-─┐
            / ̄,,==ヽ        _,,::≦ `ヾ  |
           .i彡"´  _::└‐┬‐t≦   `゙ヾミ;;;/
         |  >彡 __ニ二__ `>   ::::/
         |./´`´イ´::::::::::::::::::二ヽ`ィ:‐、Y
         メ、 /:::::::::::::::::::: 彡-‐'::::::マ ';;ム       「マホ! マホ!」
        i_」 /イニニ=、::::::::´:::::::::;;;;;;;;;;;マ┘ム
        |  i::::::;;-─=二二三三三王 ̄`゙ミ、
        〈{_..-=ニ_,,./       `ヽ||: :|   ‐-〈
       冫  |ニイ ,.---.、    ハ二__.......}
        .ヽ  .{ ' イ      ̄ ̄ソハ    _二`:.、
        く,__..入_人____彡ゝ´,、X  /    ヽ_
     ┌─=Y   ノ .≧‐-‐≦´ > ゙ .`メ          ̄ ̄ノ
       .マ   ヽ /゙''''´ |__|´ Y´    ノ::ヽ、       /
        マ  /;;;;ゝ           /;;;;;;;;;;;\,,..=-─ッ
       ヽ´;;;;;;;;;;;;;≧‐-=ニ三ニ=-‐≦;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
         マ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ン
               ''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''



頭を撫でられて、嬉しそうに身体を揺らす
まるで小さな子供のように
.

98 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:06:11 ID:bac703c0


子供
その単語が頭に浮かんだ時、ハクの頭の中で歯車が噛み合う音が聞こえる


                         ,, -‐┐
    {i⌒>ュ、          ,ィ≪⌒㍉  i}
    {iレ゙ ,ィ㌃\  -‐…‐-<   ⌒≫ュ\j}
     V^´   ´ r‐‐┐  r‐、  、   レ゙
      〈    /)イ   `¨¨´  〉  ヽ /
  ,へ   V^V  '´ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ、ヽ´\ `ヽ
 《: : :.\ 》 /           \  〉  )x
  `¨ヽ.:/ 《/            ,zzz、   `、┐イム
『¨¨¨¨} {7 '⌒㍉   ,ィア´     ,ィi´  ∧
.`¨¨¨´__ 》__  ,,'"´ ̄`ヽ、 _ ,ィi´_ィヘ  〈 入
  /:./ 《 >‐‐f´       「r=ニヘV//>     ヽ
 《/  《 {i `⌒)‐…‐ミ   小  _》ソ´ ,イ
     ,ィヘ{i  ´       )xイr匕´__, イ ト、
.   /  /ヽ         イ===≠⌒「     厶i}   イ
 ∠   //¨ヽー‐t<⌒ー‐´rヘ_,ノ     /  i}/.:
/⌒\ /    `丶、¨´ `ー‐┘      彡'  {i: : : :


そうだ、「この子」はまるで子供のようだ
小さな体もそうだが、単語だけで話すような喋り方も、大げさなほどのリアクションも
感情を素直に表に出す行為すべてが、幼い子供そのままだ

それに気づいたとき、ハクの胸中にあった恐れはもう無くなっていた



           -― 、      r、
          /´ ̄ ヽ }      マ{
      /     _ }/ー'´ ̄ ` マ
     /    , ィ´ /         う 、
        イ              ヽ \
       イ/         ヽ\、     ヾ 、\
      / /           ', ハ ヽ }  ヽ. ハ ヾ 、
      i/   ! ,イ l     ー!┼-キ!‐ !  ',  リ
      l|   i  ! l |x     ハ jzュキ-ァ lヽ
      マ   l | メ{ ',    ! 仆!jリ 'リ jト. Y !         「ねぇ、あなたの名前はなに?
      V    ヾ!/ X!zテ   j `´~、`/l ', } |
     r-ュ、    ∧xチtjレ゚\ノ 、   ′! マ j、.         教えてくれるかな」
     マニム  メ ゞ゚´、`      ,   イ  Y ヽ
      マニム   \、_,   -   .人 ム  ト、  :.
       ゝ ̄ ヽ  ヾ ̄.._    イ ト、 ム  マ \l
       _〉ニア⌒ト、 \{   ̄   ! j マム  ト ̄ :.
     ´アム /    ! ヽ. \、_   j /  マム !  `ぅ、
  ィ´ イニ Y    |   \ ヽ  `      lム|     。
    ムニニ ム   i  /ヽヽ ハ   _   /  i ハ!     Y
    〈ニニ ニム   l イl    Y\}   `ヾ{   !/      }
    `ヾj /⌒、  i/ V   L_リ >。_  ヽ j: !      ム
     /    / ハ    !      `≧ュ>、 V:,ィ      イニヽ
   /   /    :.  ハ        `ヾ>:/:l._ , ィニニニ\
      /    ィ7ヽ/人         )、_: ィ:{ 八ニニニニニ
   j    ′  ノ`! lマ ∨ニ>。      彡´| : : : 〈  マニニニニニ
   |!  ;'  , 〔ニレ!ム  ヾニニ≧=、 ´ /ヽl!: : : : l!  マニニニニニ
   li  {  ムニニ<`マヽ Yニニニニムー'  ィ| : : : : ト.  マニニニニニ
   l |! {ニニニニ 、ヾ≧!ニニニニニrニニヽ: : : :|_ム  マニニニニニ
     l  いニニニニ>ュ マニニニニニ、 ニニヽ: :jニム  マニニニ



彼女がそう言うと、不思議な生き物は空中を飛び跳ねながら、こう名乗り上げた



               /\
           /,;;彡=\
             {彡''´ ̄`ヽ ___ _,>───-.._
           .{   r<´ヽ {   } `>、   ヽヽヽ /
           y ´.マ _,,,,,ニ,,,,,,,,,,,,ミィ  `> 、 マム /
          /  Y.:'::::γヽ::::::::::::::::::::ヽ <  ム マソ
        ,.-─=:.y´:::::::::{  }::::::::;-─‐ッ- y´ ̄`メ、
       イ     }"';::::::::'..ノ::::::::'´ ̄:;;;i./     |        「マホ、ロア!
.         {      }-'-=ニニニニニニ=-{     ./!
       乂    ノソ. |´: : : : : : : { i二!}i乂   ノノ        マホ、ロア!」
        `≧ニ´_  !───‐┴─┴i 二ィヘ__
.       { ̄ ̄ム    ¨r─''≧‐---‐≦''マ"´   ./   }
       マ.   ム   /、/>   ,-,  .マヽへ  /    ./
      マ    ゝ/< < ._/ マ_ヘ  ><   /
         ヽ_.. イ;;;;;;;;;;;;≧‐-=ニ三ニ=-‐≦ ;;;;;;\/
          `''''''::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::''''''´


99 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:06:35 ID:bac703c0


          ,. '´⌒ゝ'"   ̄  ̄`   、
      /  , '⌒ヾ} ´ ̄  `ヽ.    {ミ}
.    〃 /           \  {ミ!、
.     {  /    /    }、    ヽ || '
.       ′    /il∧  ‐十寸=‐   ハ|| !
      {1   ‐大{'=、   ;x-刈、}   !:jjヽ
.     从N   以=x , /,ォ示=ァ! |ヲノ ,′.         「マホ、ロア…
.       八 个゙Vrリ ∨  Vrソ|l  レ' ∠-‐. :7
         ヽ ゞ ¨´ ,    "" |l   レ'_:::::::::::/      マホロア?  それがあなたの名前?」
        | }、  マ _フ     リ  ′.、ヽ/
        |   |i≧ァ- = ≦イ /iK:::::::Y
         Ⅳ、ル∠__ト  -}__! /」 |:::\:|
           γ/{〈|  / 〉j/^ヽK ヽ:\
             {/ l l !ノ_〃 Y   }、::::、ヽ:.\
.             (  {  ̄/   ノi== i ';:::::> ´ ̄`
            L_〉 .{___ ,{ |:::::|∨
           |:::}/  j    | |:::::: |
           |:/ヽ/    ‘,|::::::::|
           |{[i[二]ニi]ニニ|:::::::::|



                                /',
                               /  ',
                        /=ミミヽ,|
                     _/    `ミ;;|
                 >'''¨´  `¨'<.    1
                  /     __  _ ヽ  .,'
.         ,.>-=テ7¨ ̄/   ,<¨i_」  i__」>; ';/
       ヽ  /〃   ,'  /ヘ>  _,,...--;::< '<ヘ
          ヽi i !   i  マ _...::::::::::::,  ',::::::::ヽ ヘ,
         γ⌒ヽ,i /`´,;イ´`,:::::::::::',  i::::::::::::マ,ハ_             「マホ!」
          {   ヘヽ, ./:::',   ,::::::::::ゝイ::::::::彡´ t=ii´ ̄`ヽ
          _.>     ムi i:::::::乂_ノ::::::::::::::::::::'''¨´ _,.;ヘム}.}.  /
        /     `ヽ;;:::::::::::::::=-‐'''''¨´ _>´: : : ムソ}  /
       /         `i ̄´  _,,,,..::-‐≦: : : : 彡´/ム  `ヽ
       {           ノ    マ: : : : : : >'''¨´/;;;;:ム--イ
      .マ      __∠__  ヾ-‐'''¨´_,.-=;;ソ |;;;;;;;;ム
       ヽ    /   |.      ̄ ̄¨T''''¨´   ;:ソ'''''''''i |
        `>イ     |.         |,/'7_/'''i/     i/
              |.         |  __,.:/
                |        ;'''¨´
               ,'‐-...,,__,,,,.../
                /        /
              `¨''‐-=::.,,___/



                  __
               , "     ゛ーヘ- 、_       、
          rニ;,   /             !ヾヽヽ、       )ヽ.
          {r、}   /         /     |  \ヾー--- "  j
        ヾ.'、 /  /j       /      !   \ヽ` ー-- "
           ヽ`、j //   !    /!     j    ヘ ハ
.            ヽr=! !     i!   i! | ,イ   ハ       }! |
            {::::ヘ}|!  | ,ハーt--r' |  i!ート,    i| !i
       ____  ;ヾ=ェi|  i|/ィオテミ!ソ  ! ,!xャァj!  ハ. ! i !
.       {::::::::::::::`ヽゞミj|   |《{゚し:::)   i. /fo::}イ   j | | j !         「そっか、それじゃあ改めて…
       ヽ::::::,;;;-----;|   | ー '"   j/ ゝ-' ハ  イ.j/ノノ
.       `く  _;;ー|   | ""     ,  "/ i / j,/           初めまして、マホロア…くん? ちゃん?
          >´::::::::::::::|  |\.   -=    イ 'イ |
.       _,,ゝ、:::;;;;;;;r|  |_ `   ーr<.´jノ  |  |               んん…どっちだろ……」
.      //::::/7;;;;;;;},.!   | \__  .{   `!'、   |  |
.    / /:::::::/'/  ヾ!   |   ¨ハ  `ヽ{! {ー‐| |
     { /::::::/./     }!  i!   { ヽ、 i} `7、 |  i|ヽ.
    ヽー '¨`{     }!  |\ jヾ、  7 ヽ〈\,|  i| |
.     \   ヘ     ソヽハ!  ` \ヽ. `ヽ }> 〉 \j |
       \.  ヽ     }y'       ヾニニ{  `r'  \|
    、    )   ハ //         `ヽトー;'     ヽ.
    i`ー '"    / <  {            i} ヘ       }
.    ヽ、____ ノ   } ∧            .イ!  }    ノ


100 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:06:56 ID:bac703c0


                    /ヽ
                  /三ミ、}
                /    .‐'- .._  ____
               /  ´       <´ \\ヽ/
               /            マム/
                 /´’==、 >          ,;'
             /:::::::::::::::::::::ヾ ヘ        ィ、.           「…クン?
      γヽ,-‐、  iヽ、::::::::::::::::::::::ヽ'_     ´ / }_
        {   ヽ ヘ <_ヽ:::::::::::::‐==-:::i ム    / ,' ´ ̄i¨i.       …チヤ?」
       マ    ヘ マ ゙'' =::..___|_.].. ‐''   /    .i .i
       ヽ __.ノ !`≦-..{{二}}二7  _.> ´.....    ,' ,'
                |   ヽ;;;`ミ─ ''      .....:::::::::::! |
                 |     ヽ¨ ` <         / /
                  | ̄ '' ─-ヽ   ` <     //
                 ` ''─-- ..._ヽ     ` <//
                       `          ̄



マホロアは首を左右にかしげている
ハクの疑問の意味がわからず、混乱している様子だった



                            __
       ,. -‐                 ‐-|::!
    , '",. -─=‐             ヽ   |:jヽ
   /´/ /   /    /    ヽ     ヽ  ||  ',
    /´7   / i     /!  i  :.:`、:.   ヾx||   !
     / イ  ,' !  l  / l  lヽ _ :.:.:',:.:.ヽ.  l Ⅶヽ.:|
     / / |  l  l   |,/  !   !  ヽ、::!ー::l-: l. : :|Ⅳ}:            「…じゃあ呼び捨てでもいいかな?
     |,'  l  ! .:| ト| ´ ̄ ヽ  !   ̄`` ヽ!:/ : : l-〃    _ .-┐
     i  l l  .:l ヾ z==s \|  z==x  レ   |:/:/{. : ´: : : : : : :!      初めまして、マホロア」
       ヽ|  .:|  |                |   l/_/: : : : : : : : /.
          ト、 :l  ⊂⊃    `      ⊂⊃    |: :!:_:_:_: : : : : :/  
          ヽ!  人   r──┐    ノ! :. l_:_:_:_:_: : :-─!
           | !  :.>、 ヽ _ ノ  ィ j  :i. l .-.-.一: :´ ̄ll   
           jハ  :.:.| `ヽ、_,.、-:'´::  l  .:i i`ヽ_ : : : : : : :l
           :.:.:\ :.:.|  / /ハ:::::  ノ .:/リ:::ノ  `''ー::、  _!



                       {´ヽ   .. 、
                  /ヽ      ',.  ヽ´ヽ、|
              /_..=ム    r''¨7    ', |
               ,' ´   ム_.. --ヽ `     } |
                |   > -,......==_ヽ、_.ノ .!.          「マホ!」
                 | /ィ'..:::::::::::::::::_..-、::ヽ,、ヽ.!
               !/ i /:ト‐┐:::::::::ー--::::::マ'_.'i 
             i ,'/::::: ̄´-────-;; __',
              |.ィ ''´-‐ ''  ̄ ̄ ̄{{二}}`! ¨}  ..-─‐┐
             { i´ -‐ '' ̄ ̄ ̄:::::::7ヽ_--'γ´    ヽ-、
         _.. -‐マ''´  /::::::::::::::::::::/ィ、' /`''ヽ.. _ヽ-、_ヽ!
      _.. ´‐- 、     /_ `'='-='`¨  /''''''''''''''`<./ /
      ` <   ヽ /;;;;;;;;<____> ´        \/
         ` </


同意してくれたので、彼女はとりあえずは呼び捨てにすることにした


101 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:07:19 ID:bac703c0


          ,. '´⌒ゝ'"   ̄  ̄`   、
      /  , '⌒ヾ} ´ ̄  `ヽ.    {ミ}
.    〃 /           \  {ミ!、
.     {  /    /    }、    ヽ || '
.       ′    /il∧  ‐十寸=‐   ハ|| !
      {1   ‐大{'=、   ;x-刈、}   !:jjヽ
.     从N   以=x , /,ォ示=ァ! |ヲノ ,′..        「それじゃあ挨拶も終わったところで
.       八 个゙Vrリ ∨  Vrソ|l  レ' ∠-‐. :7
         ヽ ゞ ¨´ ,    "" |l   レ'_:::::::::::/        ちょっと聞きたいんだけど――」
        | }、  マ _フ     リ  ′.、ヽ/
        |   |i≧ァ- = ≦イ /iK:::::::Y
         Ⅳ、ル∠__ト  -}__! /」 |:::\:|
           γ/{〈|  / 〉j/^ヽK ヽ:\
             {/ l l !ノ_〃 Y   }、::::、ヽ:.\
.             (  {  ̄/   ノi== i ';:::::> ´ ̄`
            L_〉 .{___ ,{ |:::::|∨
           |:::}/  j    | |:::::: |
           |:/ヽ/    ‘,|::::::::|
           |{[i[二]ニi]ニニ|:::::::::|


ハクは、驚きと混乱で棚上げになっていた疑問
すなわち、マホロアが何故ここに居るのかを聞こうとしたのだが

狙い済ましたかのようなタイミングで、店の扉が音を響かせて開く

入ってきたのは、先程帰ったはずのやらない夫だった


             / ̄ ̄ \ -、_
          _,ノ ヽ、__   / / ,〉、
         (=)(= )/ ´/ /)
.          (__人_) {    , ' ´,/.        「すみません、ハクさん
          '、`⌒ ´  V __, <´
           |     〈´/::::Λ           携帯忘れちゃったみたいで…
           |       ヤ::::::::::::::Λ
          `ュ`ー─ー V::::::::::::::Λ.         椅子のあたりにありませんかね?」
          /ム _ , -./V::::::::::::::Λ、
.     _,. -/:/:::ハ ,/´..::/i:::::::::::::::::::Vヘ
    //./.:::/:::l y .::::::/::::i::::::::::::::::::.∨}
    j ::::::::>.:::/:::::l ./ .::::::::::::::::i::::::::::::::::::::レ;
   i :::r :〈 ::::i::::::::レ .::::::::::::::::::::〉、:::::::::::::::::ノ
.  i :::| :::::'., :i::::::/.:::::::::::::::::::::::::::`::-==::イ
.   | :::| ::::::::', :i::/.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/


どうやら忘れ物をして戻ってきたらしい
ハクはとりあえず、先程までやらない夫の座っていたあたりを探し
椅子に乗っていたスマートフォンを拾い上げ、彼に手渡した

                 ____ ____
                 /¨ ̄   ̄`ヾヽ‐==ニミ 、
                  /  ,,.x≦⌒   、  `ヽ \
               /  //   γ´{        .: .
               / /  .,             . {ミ}、
               ,: / , //  ;    、   ヽ   ', {ミ!',
               ,  i ,: {   i {  .:i !   i   i : || :}
              ,: i  | {人 ノ{ハ  }{__}:i  }}  | ::|| ::}
              i {:  l i:|イヾ }ハ  :iハ リ`ミリx i}: jjヽ}
              }人  从  __ `ヽ{ __ !i リヲノ}ノ}       「あったあった
          r―=ニ =ミ}ヽ i:《 z==ァ    ィ==zj/ハ V ノ
          {:::::::::::::::≫}/|:从           // ハ }ヽ.       はい、気をつけなきゃだめだよー
          ';::::::::;   / |:|八      '      八:::jリ  \
          ヽ:::/   {  ハ{ 个.、   ` - '  ,.イ::::::/ム    :、
           / {     //ヽ:::::{≫x、  ,.x≪ }::::::ハ ',     }     あ、それはそうと、やらない夫君
          く::;ム    ;//:::::::::::; ヽ `´  /  ;:::::::ハ ',    /
           /∧  { {:::::::::::::{  ー=、 ,. -‐ }::::::::::} }  ,.     いまお店になんだか不思議な子が居るんだけど」
         / / ∧ 人ヽ、::::::ヽ       j:::::::::ノノ .D/
.        /   / //∧  \\:::::::\ Y   /:::/イ  /
       /     /{{  〉   {: : >x:::::ヽ;  /=≪: : ノ /{
.      / i .; / / ,ヽ、∧  ヽ `ー=彡'个:}i,ィ个ー=彡' /}:i
      { i ; /!   /::/{{二二ハ   ヽ{: : : : ノ    /二}}::i
      V { i{ |  ,..:::/:::}////八  \个ー=个   ノ///j::|:i
       Ⅵ从{  }::::}::::ハ//////` ー={: : : : :}ー=ァ'/////,::|:|
       ヾ{ ヾ: j::::|:::::::ハ///////Ⅵ : : : ::|__ ///////:::|:}
.         ヽ、 /::::|::::::::::ム///////V : : : : Ⅳ//////:::::}リ
           `ヽ:|:::::::::::::}ヽ.////// : : : : :///////|::::ノ}
.               |:::::::::::::|:::::\///{:.: : : : ///////:::}ィ' }


携帯を渡しながら、ハクはマホロアの方に視線を向けた


102 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:07:42 ID:bac703c0


     _____  -‐…‐-   ____
     ∨/´ /v‐'¨ー'¨ー¨ーv \ V\/
       V / >// ∩//∩//ヽ<丶 v
      V 〈'////∪//∪///∧ヘ、/.           「マホ!
       ┌==ニ二二二二ニニ==コ
       〈 {//////////「⌒l}'/} 〈.            ヤラ! ヤラ、キタ!」
   (⌒ヽ、`ーァ=======┷ー┷┘ 〉 f⌒)
.f⌒´    )x「7弌……………y‐…'Y´ ,'⌒¨¨¨〉
弋    _メ///`弌==zz==七∧  (⌒ー'     /
  `¨ア⌒ヽ////,\      //∧  \    /
  <  \/////////////////,∧/  >¨´
    \_/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ/


「ヤラ」とは、おそらくやらない夫のことなのだろう
マホロアはぴょこぴょこと跳ねながら、彼を歓迎しているように見えた

しかし、やらない夫は予想外の反応をしてくる


                / ̄ ̄ \
             _,ノ ヽ、,__   \
             (●)(● )    |.        「え? 不思議な子って…
               (_人___)   U  |
                '、       │
         <二ニヽ        |         ……どこに居るんですか?」
.         /-‐   `i 、 ___,. イ i
.         {/´、     ',┐__>ーメ ┴ュ
        しrヽ    V:::Λ  / : : :>、_
          ,.<ハ、_/ ̄ V ∨ : : / : : : : :_>-.、
.         「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : /: : : : : `、
        /. : : : : ∧ : : : : : : :ヽ : : : : : :/ : : : : : : : : }
     / y : : : : : Λ : : : : : : : \ : : / : : : : : : : : : }
.     / : :.i : : : : : : Λ : : : : : : : : :ヽ:ノ/ : : : : : : : :j
    ノ. : : :| : : : : : : :.∧ : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :ィ


                       _
                         /'⌒ `
                        __( /
                    ⌒へ〈>ヘ、
               /          ヾ
.               //    |
              /:     八    }     }
               レ′/`ー‐.   Λ  }l  }
.          __/ / |「巧列、 {__`ー八 メ、
            {//レク{、 l|  ̄  ヽ{巧列 | `ヽ_)__
          {////Λ八    '  `^'人|  ////}
          { ̄ ̄ ̄レ个  ¬ u くl}: 八/ ̄ ̄}
            V77>‐ |l.l!/) 〕l爪 [ ̄}/ト ミ 7777.       「え?  ええ?
.           ∨  ./レ/厶    ]  | |ヽ V//
            { /=ミ{ ′ ,ハ     ]/| |ヽ〉 }        ドコって……そこだけど?」
           。 レ'⌒{    J    }丿{、  }
           ,′/ ,>|  /     /   {\/
.           {___レ{//{  /\ ノ、/     } }}
          /7 / 人'Λ ////〉彡_____/ /}
.        ///{////≧=--イ竺7________ノ〈
        ////{//////////[/__]>'´ ̄ V///〉
        \///////////_ノ[.__]__ノ{///′
         \///////厂  [___]    {///}
           ̄ ̄} ̄    [.___]   {//八


ハクは再度、マホロアの居る場所を指し示す
やらない夫もその方向を見る


             / ̄ ̄\
            /   _,.ノ  ヽ、_
            |    ( ○) (○)
           | U  (___人__)      「誰も……いませんよ?」
            .|       __ノ__
            |     _/ ___\ヽ_
               人、   '-/____ ヽ  |
            _,/( ヽ、  __'-〈 、 ヽ  |
   _, 、 -― ''" :l : :.\  ヽ,、.゙,/ヽノ}   ト、
  /. : : : : : : : : : :|_: :.ヽ、 ∧:::〈ヽト{   〈j)、
 丿: : : : : : : : : : : : /: : :.∨ |:::::', |: ゞニニ彡〉,
. i : : : : : : : : |: : : : : \ : : : `、|::::::|,|:〈: : : : : : : ∧
/. : : : : : : : : !: : : : : : : \ : : :.'、:::::| : 〈: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : \: : :'.,:::|: ;∧: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : 丿: : : : : : : : : : :.\: :V:./-∧: : : : : : : : v
: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : レ : : : ∧: : : : : : : :}


しかし、やらない夫の反応は同じだった


103 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:08:06 ID:bac703c0


ハクは混乱する

確かにマホロアはそこに居るのに、やらない夫には見えていないという事実


そして彼女は、最終的にこう結論づけた


                   , -  ̄ ̄  ‐-  ,,,___      __
                 /  ,,,,  ニニ====- . _ ̄ 二ニニ _フ
            /  /. ´     ,,__   > .
               /  /.´           .へ      .\
           / ./i              \      \        「もしかして…
.            ゝ__,                     \     .、ヽ
            /          , _             ヽ、 .   ソ        私にしか、見えて…ない、の?」
              /           ム、`‐、 ____  _ 二.ムー-= _ \
.            {   .\      ムヽ、 \ ,≧ー---、__ ト、 ヽ i
             l   .、 `ト、 __,,,, ム `>  xz==x、 ` .ム   .\
            i   .ム  」/、   .ム     ,´{ 。 } 》、  ム>、  ムー---    ----  ,,,____
.            マ  .ムマ.ム  x==- \   ゝ. ノ   マ、..ム.|`ー ,,__
               マ  .i.l ヽム..,イ 。`.ー‐‐     :::::::::::::: トリ、 .ム/ ,
       ___ ヽ、 リ 、 . 《 .ゝ _ノ           U ./ リ..ト、.リ  _/ニニ≧‐- ,__
       l´/ / _,,, ).」 iヽ ムヽ ..`≧:::::::::::   ,       / 乂ーノ /.≦三ニマ     `>、
    , -- リノiノ-、= .ノ__ヽ_ヽ . . ム        _   ,  | .(  ̄.{_ノ三三三ニマ       /  ` ー.
   /  .,  ̄  ー-´´/  マムヽ、 \     '   / . ..i .ム三三三マ三三ニム  _ <
.   /       _,,, -‐´  _ムム__>=-ミ≧ー - ´  ..├-.ム≦三ニニ=====-´
  /     ,ー´      マ三ヽ|三ニ≧-ヽ}       ム::、 :::::::`:y´               /
. /      /             守三≧-=´ /_ノ ヽ         .`ー、:::::::: \            .> ´
.      /         , -‐  ̄フ´: : /´ノ          ,  ム :::::::::::: \       > ´
     /        /   /:::::::::_ ム .ー-- 、   , - ‐    }-‐- ,_::::::::ム  .,= =≦ム
     .        .<   /::: __ /ヽ ム              /::::::::::: ≧ュ、_ ≦ニニニニ三ム
.    {      .<    ./ _ /.ノ ::::::::::: ム             { :::::::::::::: ム  .{ヽト、
.     i  <´       ̄   /::::::::::::::::`>、   ヽ  /  ノ:::::::::::::::::::`>.」   \
.    i´           ', .ノ::::::::::::::::::::::::::::::\   .y .   / :::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ    .\
    ノ           .>-./:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ム.  ',  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム  \ \
  /        >´  .{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム i ./ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ム .   ヽ \







             ______
            /     \-一ヽ、 __r‐- 、_
         /    __,ノ ヽ、_,7    7 } : : : :\__
          |    ( ─)(─)/` ‐  / /: : : : : : : :` ‐-、
          | U  (___人__)‐-─≦/ : : : : : : : :.゙___.. 、
          |     ` ⌒´ノ    └‐-、__:゙>''¨´     `¨''<
          |           |.          /  _...=ニミ      `''<..,_
          ト、       |         〈<,. /〃,:'⌒ヾヽ   γ  〃r`¨''<_
          ハ、.,ヽ., ___ ,__ノ--─一⌒V.゙,':! ,〉! {{人___.ノ,i}}    {   { {i   /
.    .=彳: .'、 ヽ、___  ヘヽ:.\: : : : : :、.._|::i '''iヾ`゙==イ ノ    ゝ  ゞミ>''´
. _<: : : : /: : : i   /:::ヽ  V : :ヽ: : : : :.゙{ヽi,,,「__`‐---‐´     ` -イ       「マホ? マホ?」
 : : : : : :<: : : :∧、 ∧::::::∧ l: : <:_: : :..゙〈      ̄ ̄¨'''───'''''¨ ̄´}
. : : : : : : : : >' : : l V  !::::{ `! _..--─''''メ`ヽ、                  人
.: : : : : : Υ : : : : l   l::::::i  !:i      }  `ヽ、__        _,,../ .ヘ
..: : : : : : : V: : : : :l  {::::::i ! {       _ノ        ` ̄ ̄ ̄´       ヘ
..: : : : : : : : :ヽ : : : ゙、 !:::::::i l: :ゝ--‐'''´/                       ヘ


問題の当事者は、頭を抱えるやらない夫の前を、ぷかぷかと飛び回っていた
.

104 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:08:29 ID:bac703c0

   ┌──────────────────────────────── ── ─
   └────────────────────────── ── ─
   ┌──────────────────── ── ─
   └──────────── ── ─
   ┌──────── ── ─
   └── ── ─


               _____
             /  ̄  ̄\
           /        \
           |     _,.ノ '(ゞ、_|
           .|    ( ー)ヽ ヽ             「本当に、居るみたいですね…」
           ノ| U   (___人_\\__
       ____-‐./l l|、    `⌒(⌒_   \
    ,,-=ニ_::::::、::l ::::! ヽ.      し「、    \                   只
   / ::::::::::: ヽ::::::)::::::| `ヽ. ___´ノ ヽ ヽ、..,,____i_                 {三}
  i :::::::::::::::::: ヽく::::::::ヽ  /  ̄ lヽl:::::〉::::Y________l_                 {三}
  l :::::::::::::::::::::: ヽ:::y:::::ヽ/、__l  !:: /::::| ::::::::::::::: |                    │!i! !i!│
   ! :::::::::::::::::::::::: l::::\::::ヽ l ヽ.l::: l::::: | ::::::::::::::: |                 {三}
   ヽ :::::::::::::::::::::::: ヽ:::\::::ヽl  l!::: l:::: | ::::::::::::::: | 


ペットボトルが空中で動いている様を見ながら
やらない夫は目の前の事実――目には見えない何者かがいるという事を認めざるを得なかった


                             ,、
               __          /- ',           _
              [__]        /´ ̄ `l.  _... -==¨´、/
                  /-‐-ヽ    ./ >-‐,,  ¨´     ヾ/
                r-≧─-‘、   /-─:::::<`>.        /
               '〈     }.}. /:::::::::::::::/:::::::',yヘ      /    「マホ! マホ!」
             {     /ノ .,':::>:::::::´ ̄::::::::ムr'    ム
             丶----'  .{:::::::::::::-==ニニ ̄ ̄ `>-、}
                 │!i! !i!│ r≦´ ´¨  {{二}}二!     >
             ,.:<>',!', ', .マ>-'''¨´:::::ノヽ ̄¨'''─- .、 }─‐-、、
            ヽ<, -≧、  ,;‘<_≧--≦ィ、/ ヽ     ¨>─- 、!i
               ヽ;,/  ̄ヽ,、;;;;;;;>ミニ..'__..マ   _.>‐ '' ´ ̄ ̄\
            //     ム};;;;;;;;;;;;;;;;;;>'''''´ ̄ヽ/ ´ _.. -─ '''' ¨ ´
            ヽ‘-、   ./''''''''''''''''        ヽ/
                    ヽ./


見えない存在を相手に説明するため、なかなかの時間を要したのだが
結局はマホロアにペットボトルを動かしてもらうことで
やらない夫はなんとかマホロアの存在を信じることが出来ていた

当のマホロアはそんなことは気にせず、空のペットボトルを上下させている
おそらくは、シェイカーを振るハクの姿を真似ているのだろう

実に楽しそうだった



           ,. '´⌒ゝ'"   ̄  ̄ `ー-  、
          /  , '⌒ヾ} ´ ̄   `ヽ.      {ミ}
      〃 /            \    {ミ!、.            「まぁ私も逆の立場だったら
      {  /    /     }、     ヽ   || ',
        ′    /」∧   | ヽ      .ハ  ||  l            そうそう信じられないだろうけどねー」
       {1   ‐i ノ !    }_ヽ__ }    jjヽ |
       从N   |   ヘ  /      !  |ヲノ ,′
       八  个 ≡≡ ∨ ≡≡z.|l   .レ' ∠-‐. :7
       r┬z  | ´         ` |l ─-ヘトr-く ̄ヽ :\
       r「「l {.  \   △     ////「 { \ヽ:.:\ \ :\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


ここに至るまでで、どっと疲れてしまったハクは
カウンターに突っ伏してぼやく
.

105 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:08:53 ID:bac703c0


          ⌒ヾ丶
            ) )
      -=ニ三>´≦,
   /        `ヽ ミ 、
.  / /〃/   }  ヾハ   \
  l  〃 ,'   ∧i  iト、    ',
  ',  iij { ,斗七"i リ≧}i ハトハ}       「…で、ふりだしに戻るんだけどさ
―-ゝ{i::i} ,乂〈チzブ} ,'チノ リ 从
::::,.-―マ彡个ヾ   jノ ヽ ルレ'        この子、何者なんだろうね?」
\  /:ヽ、从     ⊿ , ^メ、
  ,>::::::::「i乂t> ._,.へ:l\
/:::::::>ヤ ヽ ヘ. 〈:::::>ヽ::>ヽ  `Y
::::::::/   |: : ヘ ,ハ~\::、ハ  }i i }}
 ̄イ    ヽイ》, ヾミ=-ヽ≧+、ノノ 从
/ |     ∧リ i}\`ヽ∨: :`Y
.  !   ,'/: : |l//: ヽ\_Y}、:: :リ
  {===∧: : :,ノイ : : : `≧、__} ∧
 i!:::::::::/ ヽ: {i' :、:_:_; ;.イ: : } ヾ::\


改めてハクに問われ、やらない夫は腕組みをして唸る
頭の中の知識を引っ張り出してきて、出てきた答えを口にする


   ____
 /    ~\
/   ノ  (●)\            「ハクさんから聞いた容姿とか、振る舞いとか
|   (./)   ⌒)ヽ  
\     (__ノ,.<))/;、           俺には見えない所とかを合わせて考えると
  \     / /  '‐、>
   `\__l    ´ヽ〉         座敷童子…なんじゃないですかね、多分」
    ,ノヽ、ノ    __人〉
 , /'"|::::_/ヽ.   /:::::ヅ!:゙、-、_
''":::::::::::/´∨/`ー'〉 7:..ヽヽ:.:|:::::゙'ー、
::::::::::::y′.: ',ゝ、_/::\:.:.:| |.イ:::::::::|:::!
::::::::/: ://: : : :|::::::::ヽ::|/:i::::::::::::i::|


             , --―-
          , ' ,'
         ,  (
           l  λ、__, --―-_
         `ー    ヽヽ  |::::| ヽ
          , '  、    ', ',  ||   ',
         ,     人     '.   ||   ',            「ああ…
          {   ナーモ--、   r-||、   '
         |r,  ll ┰-,`ヽ l   {:::::::|   |             なんとなくそう言われれば
         リ丶 || ┃     |   }:::::::| ,--,/、
         丿     u |   |:::::j/.:.:ヽ.:.:.:` 、          そうかも、って思うね」
          \     ,イ   |イ |.:.:.:.:|ヽ.:.:.:.:ゝ
            ヽ    /  /,,,-┤.:.:.:| ゙, ト /、
            ゝ __.,´ `ー ___ ト、_j| l ヽ.:.:.:.\
               ,-―-、: : : : : Y.:.:|   ゝ_/
              r    ヽ: : : : : .|..:.:| ゙   \
               |       |: : : : : L__|、    \
               |     ノ: : : : : : : : `、ヽ   ヽ
               l     /: : : : : : : : : : :ゝ ヽ    ` 、
               l___イ: : : : : : : : : : : : ヽ        ヽ
              l:::::::::::::|: : : : : : : : : : : : : : ゝ      メ
              l:::::::::::::|弋: : : : : : : : : : : : :`,       ゝ


存在は確認されているが、他人に見えないため確証がない
「亜人」であるかもあやふやな存在と聞いていた座敷童子

自分がその状況に置かれてみると、その特異な存在が理解できる
確かに、このような存在を他人に証明するのは困難だ

研究者たちの苦労を、ちょっとだけ理解したハクであった


       (⊃ ̄ ̄\
     (⊃   _ノ  \
    (⊃   ( ●)(●)
     |     (__人__)
     |     ` ⌒´ノ        「というか、ハクさん
.      |         }::\
     /ヽ       }:::::::\.      まずは本人に聞いてみればいいんじゃないですか?」
   /:::::::::ヽ、____ノ::::::::::::::)
  /::::::::::::::::.ヘ.:.ヤ、:::>7|:::_::/
 |:::::::::::::::::::::::::::ゞ/ ̄ ̄(_)
  \:::::::::::\ /| JJJ (
   \:::::::/:::::ヾ 、/⊂_)


やらない夫にそう言われて、ハクは彼が来る前の状況を思い出した
そういえば自分はそうしようとしていたのだ

ハクはマホロアを手招きして問いかけた


106 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:09:16 ID:bac703c0


           -――-  、
        .  ´         丶
     /                \
   /    /               ヽ
  /     /      i   |         ',
  ,'    ,' /.. --|、 |i    l_ |
  l   i  イ´  / l .! |  .,'|  j、   |   l.       「ねぇ、マホロア
  |  .l  .|  ./  l/ l  / l ./ ヽ  |   |
_.', r |  l./ ○   |.ノ  ○   l ハ  ,'.        あなたは座敷童子なの?」
!::::::ヽ| l  | 、、、       、、、|〈 |/
ヽ::::::::ヽ.|  l       r―,     / lイ
 ヽ ̄ .l  |._    ` ´    .  ' |   |
  l /:|  l.:/l   ― <i´   l  l
 〈::|:::::::/l  |'| ヽ   |,、\:!ヽ   |  |
  \:/.::|  l へ\ l' .ヽ l::/   |  |



               /\
           /,;;彡=\
             {彡''´ ̄`ヽ ___ _,>───-.._
           .{   r<´ヽ {   } `>、   ヽヽヽ /
           y ´.マ _,,,,,ニ,,,,,,,,,,,,ミィ  `> 、 マム /
          /  Y.:'::::γヽ::::::::::::::::::::ヽ <  ム マソ
        ,.-─=:.y´:::::::::{  }::::::::;-─‐ッ- y´ ̄`メ、.         「ソレ!
       イ     }"';::::::::'..ノ::::::::'´ ̄:;;;i./     |
.         {      }-'-=ニニニニニニ=-{     ./!        マホ、ソレ!」
       乂    ノソ. |´: : : : : : : { i二!}i乂   ノノ
        `≧ニ´_  !───‐┴─┴i 二ィヘ__
.       { ̄ ̄ム    ¨r─''≧‐---‐≦''マ"´   ./   }
       マ.   ム   /、/>   ,-,  .マヽへ  /    ./
      マ    ゝ/< < ._/ マ_ヘ  ><   /
         ヽ_.. イ;;;;;;;;;;;;≧‐-=ニ三ニ=-‐≦ ;;;;;;\/
          `''''''::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::''''''´



           -――-  、
_Λ_    .  ´         丶
`V´  /                \
   /    /               ヽ
  /     /      i   |         ',
  ,'    ,' /.. --|、 |i    l_ |                  「本人確認がとれました!
  l   i  イ´  / l .! |  .,'|  j、   |   l
  |  .l  .|  ./  l/ l  / l ./ ヽ  |   |             座敷童子です!」
_.', r |  l./z==s |ノ  ,z=x l ハ  ,'
!::::::ヽ| l  | 、、、       、、、|〈 |/
ヽ::::::::ヽ.|  l       r―,     / lイ
 ヽ ̄ .l  |._    ` ´    .  ' |   |   _Λ_
  l /:|  l.:/l   ― <i´   l  l   `V´
 〈::|:::::::/l  |'| ヽ   |,、\:!ヽ   |  |
  \:/.::|  l へ\ l' .ヽ l::/   |  |



             / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ⌒)(⌒)
           l     (__人__)     「じゃあそれで」
          l     ` ⌒´ノ
            |           |
          ヽ       l
            _,ゝ、   _,ノ
        ,、-='l \_,ン g<\
     / \ └〆\ i=i|\'\
    丿   ゙i   \ \=il / i!
     l    l    \\| /=|l
     |    |     \i/   ||


満場一致の決議であった
.

107 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:09:42 ID:bac703c0


しかしここでやらない夫は、ふとした疑問に突き当たる


    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( ●)(●)
 . |     (__人__)
   |     ` ⌒´ノ       「ん? ちょっと待ってくださいハクさん
 .  |     ∩ ノ ⊃
  /ヾ.、_  ノヾ、_ノ      マホロアくんは、外に出れるんですか?」
 (.:::::::\ /::::./ノ:│
  \:::::..“::::/_|::::::|
   \::/Φ:::::::::::/
      ̄  ̄ ̄



                     /
                    ((   _
                       .-┘゙ー ´    ̄  ‐- 、
                  イ //   \         ヽrュ
                   / / / /     ト、        ヒ}
                / ,.イ j / i|      ||     ` ‐-  _||丶
             / / i |   ! 斗     ー-| __ |   | | || |‐-
                l / | |   |ム八     」⊥ _i「゛  丨 丨i」| |!
            jハ. | |   |化ソ ヽ  l´ヒィ_ト   | 仗ミi、|l
              ヽ| } ハ| ´ ィ  \{    |    |  ハ_ィiリ/ !.       「え、どういうこと?」
                    ト 、 |         | ハ  | ハ彡 / ,ノ
              | )ハ  マ冖ヽ   / 乂j }._ ∠イ
                    | ,イ ト、 \  _ ノ     ,. / イ ___/
                    |l l l Y {冫、 __ ...  ´  / ,ハ ―┤
               l| ∥ !|\/   }    〃! 卜.ー┘._
               |!  {. . |丨' ´|   \  /  |  | `丶. ` 、
                j /  l |  |    ,ハ    ト、|   `ヽ /
              , i   l |  |   / {   } r 、     レ′
              j  l    j/  j,.イ\   〉   Ⅵ |\,/  |
              !  ゙l       j ノ\ \j   || ハ  r|
             {  ハ       Y'´  \ \__/ 丿  '.  k|
               / ,ハ===ハ      \広厶イ」   マエ|



               .   ___
                  /   \
                /   _ノ  \
              . │   ( ●)(●)
                 |     (__人__)
        .   .     |      ` ⌒´ノ..    「ほら、座敷童子って家に住み着くっていうでしょう?
            .  |         }
           __,ノ ヽ.ヽ       }゛.       だからその家から外に出れない、みたいな話も聞きますから」
       y彳 ";;;;;;ヽ  ヽ'ヽ   ノ
     /  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';, ヽ. ::::::>/
    /     ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';,`ヽ/ヽ、
   /      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', ,.r`i ヽ、
   |      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', /::iヾ;;rァ /
   |      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'"',  `!;;ノ! ト、
   |      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',  ,';;;;|i,.!;;;ヽ.
   |    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'';;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;ヽ,
      ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i



                            __
       ,. -‐                 ‐-|::!
    , '",. -─=‐             ヽ   |:jヽ
   /´/ /   /    /    ヽ     ヽ  ||  ',
    /´7   / i     /!  i  :.:`、:.   ヾx||   !
     / イ  ,' !  l  / l  lヽ _ :.:.:',:.:.ヽ.  l Ⅶヽ.:|
     / / |  l  l   |,/  !   !  ヽ、::!ー::l-: l. : :|Ⅳ}:.             「やだなー、そんなマンガみたいな話
     |,'  l  ! .:| ト| ´ ̄ ヽ  !   ̄`` ヽ!:/ : : l-〃    _ .-┐
     i  l l  .:l ヾ z==s \|  z==x  レ   |:/:/{. : ´: : : : : : :!    あるわけないじゃない」
       ヽ|  .:|  |                |   l/_/: : : : : : : : /
          ト、 :l  ⊂⊃    `      ⊂⊃    |: :!:_:_:_: : : : : :/
          ヽ!  人   r──┐    ノ! :. l_:_:_:_:_: : :-─!
           | !  :.>、 ヽ _ ノ  ィ j  :i. l .-.-.一: :´ ̄ll
           jハ  :.:.| `ヽ、_,.、-:'´::  l  .:i i`ヽ_ : : : : : : :l
           :.:.:\ :.:.|  / /ハ:::::  ノ .:/リ:::ノ  `''ー::、  _!


そんなことを言いつつも、ハクはマホロアに手招きをする


108 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:10:06 ID:bac703c0


手招きに応じて傍にきたマホロアを、ハクは胸元に抱え込む
やらない夫から見ると、透明なボールを抱えているような形だ


                                          ,.  -‐…‐-ミ
                                         /  ´ ̄ ̄``  ヽ
                                     ( (   ____ _     jノ
                                       -‐ `ー´       `丶、
                                 ,  ´    /⌒         \
                                 /     〃   :.     `ヽ 、  [=]
                                ,_  -‐… 7{ニ二ニ }ヽニ==‐- ', ぃ [=] 、
                          〃-‐    / |    j  ',     i H [_]
     「よーし、いくよマホロア!」        ,イ     /\ |i     ;         | H  |:|  i
                            !/     /x=ミ、|  、_,厶-‐十    | H  !:l  |
                             |  |i   / 《ヒソ |  ラ丐ミ |     ; H , ,′!
     「マホ!」               . ¦ !i  i.:.:. ー'八 / ヒソ》:|i    / j/://   ,’
                           ; 八 ;   ´  V   `.:.:.:.:.|   / /r7/  /
                             乂  ヽ{           |  , ' /=し'}  /=ニ二ニニァ
                                  八   、_        j/ ,==7 , ゙=ニニニニア
                      /ヽ.         /  ,ヽ   `        _!  j-‐ '/  `ヽア
                    /三ミ、}.        '  /   、__  、 -‐   /   厶-┐、   /
                  /    .‐'- .._  ____.゙/: : : : :ヽ   /  / : : : |こ\_/
                 /  ´       <´ \\ヽ/´: : : : / }  ′ /: : : : :|`マニ`ー- 、
                 /            マム/  : : / ヽ  _/   厶-┐: :l   ` <ニニ\
.                /´’==、 >          ,;'.. ': : :/    '´〃  /:| |: : ;     `マニニ\
               /:::::::::::::::::::::ヾ ヘ        ィ、..: |: : /     /′ ;: : :|  | :/      }`マア´
          ヽ,-‐、  iヽ、::::::::::::::::::::::ヽ'_     ´ / }_..:/ / /: : i   ⅰ : l  レ′      ;_,/
.       {   ヽ ヘ <_ヽ:::::::::::::‐==-:::i ム    / ,' ´ ̄i¨i...,  -┤   | : : ; }         ハ
       ゙マ    ヘ マ ゙'' =::..___|_.].. ‐''   /    .i .i..: : : : :| ,ハ{ : : ∨         /: ',
       ゙ヽ __.ノ !`≦-..{{二}}二7  _.> ´.....    ,' ,'...: : : : :| { : : : : /、   DTM / ! i
                  |   ヽ;;;`ミ─ ''      .....:::::::::::! |
             |     ヽ¨ ` <         / /



そう言いながら二人は、店の出口へと歩いていく
ハクがマホロアを抱えたまま片手でドアを開き、店の外へを身体を移動させたその時



                             ,.  -‐…‐-ミ
                             /  ´ ̄ ̄``  ヽ
                         ( (   ____ _     jノ
                           -‐ `ー´       `丶、
                     ,  ´    /⌒         \
                     /     〃   :.     `ヽ 、  [=]
                    ,_  -‐… 7{ニ二ニ }ヽニ==‐- ', ぃ [=] 、
                    〃-‐    / |    j  ',     i H [_]
                    ,イ   _≠―.|    ;        | H  |:|  i
                !/     /x=ミ、|   ナ―- _|     | H  !:l  |    「……あれ?」
                 |  |i   / 《ヒソ |  ラ丐ミ |     ; H , ,′!
                 ¦ !i  i.:.:. ー'八 / ヒソ》:|i    / j/://   ,’
               ; 八 ;   ´  V   `.:.:.:.:.|   / /r7/  /
                 乂  ヽ{           |  , ' /=し'}  /=ニ二ニニァ
                      八    o         j/ ,==7 , ゙=ニニニニア
                  /  ,ヽ         _!  j-‐ '/  `ヽア
                 '  /   、__  、 -‐   /   厶-┐、   /
                     i  ;  /: : : : :ヽ   /  / : : : |こ\_/
                     |  |ア´: : : : / }  ′ /: : : : :|`マニ`ー- 、
                     f| ∠-┐ : : / ヽ  _/   厶-┐: :l   ` <ニニ\
                     ||  j斗': : :/    '´〃  /:| |: : ;     `マニニ\
                     ||/ : |: : /     /′ ;: : :|  | :/      }`マア´
                    /: : : : | :/ / /: : i   ⅰ : l  レ′      ;_,/
                 ′: : : : i|/〃/,  -┤   | : : ; }         ハ
                    i : : : : : {厂 7´: : : : :| ,ハ{ : : ∨         /: ',
                    | : : : : {   /: : : : : : :| { : : : : /、   DTM / ! i


ハクの胸元からマホロアは消えた


109 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:10:30 ID:bac703c0


          ..  ---   、
       .  ´         ヽ
     /              \
   /    /              ヽ
  /     /   .i i   .|       │
  ,'    ,' /.. \|、 |i    l/ |      ',、\
  l   i  イ´  / l .! |  .,'|  .l  .|  l │..    「あれー? あれー?
  |  .l  .|  ./  l/ l  / l ./ ヽ l   |  l
_.', r |  l./ ○  |ノ  ○   ! / l  ,'ヽ |.     マホロアー? どこいったのー?」
!::::::ヽ| l  | 、、、       、、、|〈 | /
ヽ::::::::ヽ.|  l            U  / l 'i
 ヽ ̄ .l  |._   r ―--、  .  ' |  |
  l /:|  l.:/l   ― <i´   l  l
 〈::|:::::::/l  |'| ヽ   |,、\:!ヽ   |  |
  \:/.::|  l へ\ l' .ヽ l::/   l  l



ハクが扉の前で慌てふためいている
やらない夫はそれを見て、いや正確には見えないが、起きたことを察することはできた



        /´ ̄ ̄  ̄ ̄`\
      /: : : :          \
     /: : : : :           '.,
     |: : : :                 :|      「もしかして…消えちゃいました?」
     | : :u : : : : : .,           :|
     |:: : : :_ ノ゛,, ;、、、 '"ヽ_  :|
     |::::;;;(  ●) ノヽ ( ● ) ;;:::|
     |: : : ´"''",        "''"´ :l
      ',: : . . (    j    )   ./             {´ヽ   .. 、
   _/二L___: :.`ー-‐´`ー-‐′ /ハー、__ /ヽ      ',.  ヽ´ヽ、|
 /: : r':| r' ̄二ユ         ./ : ',: :: ::.゙/_..=ム    r''¨7    ', |
 : : : : | .| | /  ) `)        ./| : :.ヘ: ::.,' ´   ム_.. --ヽ `     } |     「マホ!」
 : : : : |.ノ. ノ /  ⌒ヽ_    /. |: : : :ヘ:...|   > -,......==_ヽ、_.ノ .!
 : :: :: :\         ヽ- ´   .|: :、 : :.  | /ィ'..:::::::::::::::::_..-、::ヽ,、ヽ.!
 : :: :: : l: `ー┬-、      ト、.  /: :: :\/:!/ i /:ト‐┐:::::::::ー--::::::マ'_.'i
  : : ┐|: :: :: :: :\)  7 ./iii入/|: :: :: :: :\:i ,'/::::: ̄´-────-;; __',
 : : イ .|__/ ,へ/⌒\ ./iiii〈   /! : : : : : ::..゙|.ィ ''´-‐ ''  ̄ ̄ ̄{{二}}`! ¨}  ..-─‐┐
 イノ : : / /: :: :\_  ̄\ii}  |: :: :: :: :/ { i´ -‐ '' ̄ ̄ ̄:::::::7ヽ_--'γ´    ヽ-、
                         _.. -‐マ''´  /::::::::::::::::::::/ィ、' /`''ヽ.. _ヽ-、_ヽ!
                      _.. ´‐- 、     /_ `'='-='`¨  /''''''''''''''`<./ /
                      ` <   ヽ /;;;;;;;;<____> ´        \/
                         ` </



                       _
                         /'⌒ `
                        __( /
                    ⌒へ〈>ヘ、
               /          ヾ
.               //    |
              /:     八    }     }
               レ′/`ー‐.   Λ  }l  }
.          __/ / |「巧列、 {__`ー八 メ、     「あ、いた」
            {//レク{、 l|  ̄  ヽ{巧列 | `ヽ_)__
          {////Λ八    '  `^'人|  ////}
          { ̄ ̄ ̄レ个  ¬ u くl}: 八/ ̄ ̄}
            V77>‐ |l.l!/) 〕l爪 [ ̄}/ト ミ 7777
.           ∨  ./レ/厶    ]  | |ヽ V//
            { /=ミ{ ′ ,ハ     ]/| |ヽ〉 }
           。 レ'⌒{    J    }丿{、  }
           ,′/ ,>|  /     /   {\/
.           {___レ{//{  /\ ノ、/     } }}
          /7 / 人'Λ ////〉彡_____/ /}
.        ///{////≧=--イ竺7________ノ〈


とりあえず安堵するハクであったが、同時にやらない夫の言ったことが
真実であるということが証明されてしまった


110 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:10:54 ID:bac703c0


        __
          ̄¨ヽ\
             ! i
             }ノ
      _.  -──'─-=ミ
     ,イ           `  .
   /                 \.             「うーん…これは困ったねぇ
  /                 \    \
. /                    .        ,           とりあえず私の家に連れて行こうと思ってたのになー」
.′                i    l  ′
|   /     ∧ /   、∧     i   i    
l         _ 厶イ 、    /``V  / ∧!.         ……ここで寝るべき?」
.〉   |   i    l __\ ./__V /i/
.  ┌、 .rく   l       ∨    .∨ヽ
〈\j V 〈_r<.{xwx       xwx Wi  f^Y^iハ
 ヽ    / /ト     △    ,.イ 〈\j    /´〉
と´    /\≧=― ─ ―=彡 /乂    イ


今夜初めて見知った相手とはいえ、無人の店内に一人
マホロアを残していくことに抵抗があった


                / ̄ ̄ \
             _,ノ ヽ、,__   \
             (●)(● )    |         「気持ちは分かりますけど…
               (_人___)   U  |
                '、       │.           さすがにまずいでしょう
         <二ニヽ        |
.         /-‐   `i 、 ___,. イ i          …でもどうしましょうねぇ」
.         {/´、     ',┐__>ーメ ┴ュ
        しrヽ    V:::Λ  / : : :>、_
          ,.<ハ、_/ ̄ V ∨ : : / : : : : :_>-.、
.         「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : /: : : : : `、
        /. : : : : ∧ : : : : : : :ヽ : : : : : :/ : : : : : : : : }
     / y : : : : : Λ : : : : : : : \ : : / : : : : : : : : : }
.     / : :.i : : : : : : Λ : : : : : : : : :ヽ:ノ/ : : : : : : : :j
    ノ. : : :| : : : : : : :.∧ : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :ィ





                                      _
           r ─- ..._      ____      _..。s≦  !
              ', //  ≧s. <       > 、´  >、、  }
               マ〃    /     _      \   ヾマ/
             マ         r‐┐_{  }__{¨>、     }/
                マ ./ ィヘィ  _____  '-へム . '
              ヽ′マ >γ¨',::::::::::::::,'¨ヽ\ / ム´
                    iヘ// ::: {   }::::::::::: {   }:::::ヽヽ}ァヽ      「…マホ?」
               r{、/ ::::::::: 乂_ノ::::::::::: 乂_ノ_..。s≦ 〈
     . < ̄\     _ {  `  ‐-------‐ ___ ̄      〉
     {      ` -´ ヽ≧s。..____γ -‐、ヽ´ム    /、
      .マ         ノ、: : : : : : : : : : { {: : :.} }_.ィ ./   \
     .ヽ    ¨>、 / 〉、 ‐------- 乂二ニノ_> ´      \
       \     / /:::::\‐-、----- ァ ‐ ¨´ >ヽ -─ 、   .\
          ` <..__ノ />-─\ `¨¨¨´ __ <`¨ /      ヽ __.> ´\
              | /       ` <ヽ-' `¨´__〈  7     ム      }
              レ               ̄ ̄   ゝ /      ム   > ´
                              {       }¨´
                              丶..__.> ´


ああでもない、こうでもないという二人の問答を
周囲を飛び回っていたマホロアは聞きつける

そして動き回るのを止め、じっと二人の会話に聞き耳を立てた


111 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:11:19 ID:bac703c0


そして二人の会話が、自分のことを話していると理解した時
ふわふわとハクの目の前に移動しながら、自慢げに胸(らしき場所)を叩いてこう伝えるのだった


                    /ヽ          >、
               /-‐ム       , -=´ミミ、!
               ,'ィ==ム   /      ヾ!
              ,'   >''´三_ ` ''<   .i
              | ./>彡:::::::::::::::ヽ`> ヽ、i                    「マホ! マホ!
               | ._ヘ::::::::::::::::ィ彡'::::::ヽヘ ム
              |//:ィ彡'::::::::::::::::>─‐t 、_|                    シン、パイ! ナシ!
                   i-!::::::::r ''´ ̄ ̄`丶、',二i}l `i  /´ヽ_..-、_.. -、
              マム/{        } ̄`'''-},-〈  ..::'' ´    ノ .       ルス、バン! スキ!」
              〉 'r'´人_..-<二フ ̄r'\   ヽ_ヽ __..>´
              `マ‘/  `>、- ' 、ィ'  .,\   ¨´ /  >
               /`{       >、_>´''''''\ ./  /
                 /ヽ、マ       _.. >、    マ'  /
              ` -...ヽ__... -‐ ´   ._ヽ   .',/
                 ¨ヽ__.. -‐ ´ ̄



                            __
       ,. -‐                 ‐-|::!
    , '",. -─=‐             ヽ   |:jヽ
   /´/ /   /    /    ヽ     ヽ  ||  ',
    /´7   / i     /!  i  :.:`、:.   ヾx||   !
     / イ  ,' !  l  / l  l  _ :.:.:',:.:.ヽ.  l Ⅶヽ.:|
     / / |  l  l  _| 斗!'´!   !ヽ ~::T!ー::l-: l. : :|Ⅳ}:
     |,'  l  ! .:| ト|,ィ==ミ  ! ケ=ォ、ヽ! / : : l-〃    _ .-┐..  「え? で、でも…」
     i  l l  .:l ヾ {;;゙ー_ソ \|  !.;;゙ン '~ レ    |:/:/{. : ´: : : : : : !
       ヽ|  .:|  | ´            ` u |   l/_/: : : : : : : : /
          ト、 :l   l      `        l   |: :!:_:_:_: : : : : : /
          ヽ!  人     -       ノ! :. l_:_:_:_:_: : :-─!
           | !  :.>、        ィ j  :i. l .-.-.一: :´ ̄ll
           jハ  :.:.| `ヽ、_,.、-:'´::  l  .:i i`ヽ_ : : : : : : :l
           :.:.:\ :.:.|  / /ハ:::::  ノ .:/リ:::ノ  `''ー::、  _!


マホロアの強気な言葉に、ハクは戸惑う

その戸惑いは、彼女の優しさから来るものでもあるが
もう一つはマホロアを「子供」と認識しているが故のものだろう

小さな子供を置き去りにするような罪悪感が、彼女を躊躇させていた



                       {´ヽ   .. 、
                  /ヽ      ',.  ヽ´ヽ、|
              /_..=ム    r''¨7    ', |
               ,' ´   ム_.. --ヽ `     } |              「マホ! ミセ、スキ!
                |   > -,......==_ヽ、_.ノ .!
                 | /ィ'..:::::::::::::::::_..-、::ヽ,、ヽ.!              クル、ヒト! タイ、セツ!
               !/ i /:ト‐┐:::::::::ー--::::::マ'_.'i
             i ,'/::::: ̄´-────-;; __',               ホゴ! ホゴ!」
              |.ィ ''´-‐ ''  ̄ ̄ ̄{{二}}`! ¨}  ..-─‐┐
             { i´ -‐ '' ̄ ̄ ̄:::::::7ヽ_--'γ´    ヽ-、
         _.. -‐マ''´  /::::::::::::::::::::/ィ、' /`''ヽ.. _ヽ-、_ヽ!
      _.. ´‐- 、     /_ `'='-='`¨  /''''''''''''''`<./ /
      ` <   ヽ /;;;;;;;;<____> ´        \/
         ` </



しかしそんな彼女を尻目に、マホロアはなお力強く訴える


112 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:11:42 ID:bac703c0


           / ̄ ̄\
         /  _ノ´ ヽ、
.        |   ( ●) (●)
        |   (___人__)
            |       _.ノ
          |     _/__゙ヽ_          「…あの、ハクさん
         j、_    (〈_r- ヽ ヽ、
        √::::::...`ミュ、r'、〈`ヽ、 |.        マホロアくんが何か言ってるんですか?」
        /.::7 ̄ ̄. : : .:.:.ヽ_ヽ   ト、
     / .:::/.:::::::::::::::::::::::::::::..\Yー‐ソ,
      ,' .::::/.::::::::::::::::::::/ ⌒ 、ヽ,:::::::::|
      i .:::::::::::::::::::::::. ::::::::::::::..ヽ::.',::::::::|
     i ::::::::::::::::::::::/ .:::::::::::::.::::: }::::;::::::::|
     i ::::::::::::::::::::::l .::::::::::::::::::::: ,.:: i::::::::|
     ', :::::::::::::::::::::;i .::::ヽ::::::::::::::l_:::|:::::::|



          ..  ---   、
       .  ´         ヽ
     /              \
   /    /              ヽ
  /     /   .i i   .|       │
  ,'    ,' /.. \|、 |i    l/ |      ',、\
  l   i  イ´  / l .! |  .,'|  .l  .|  l │.     「あ、そっか、聞こえないんだったね
  |  .l  .|  ./  l/ l  / l ./ ヽ l   |  l
_.', r |  l./三三 |ノ  三三 ! / l  ,'ヽ |      えーと―――」
!::::::ヽ| l  | 、、、       、、、|〈 | /
ヽ::::::::ヽ.|  l            U  / l 'i
 ヽ ̄ .l  |._   r ―--、  .  ' |  |
  l /:|  l.:/l   ― <i´   l  l
 〈::|:::::::/l  |'| ヽ   |,、\:!ヽ   |  |
  \:/.::|  l へ\ l' .ヽ l::/   l  l



ハクはマホロアと自分の会話をやらない夫に通訳する

すると、彼は何故か優しく微笑むのだった



                         / ̄ ̄\
                         /_ノ  `⌒ \        「いいじゃないですかハクさん
              _           | (● ) (⌒ ) .|
             | !        | (__人___)   |.         お店の留守番、お願いしましょうよ
             | !        |  ` ⌒ ´   .|
             | !   ,.-,    |         |          マホロアくんがそう言ってるんですから」
           _,ノ ┴、/ ,/       ヽ       r
          r `二ヽ ) i      ヽ _ 、___,   ト
           |  ー、〉 /     _,,,,ノr  `   /i\,,,,_
            |  r_,j j__,,.. r''''"/::;| \`'/   ,'::;;;r;;;;;;;;;;;;:: r ‐-、
            |   ) ノ ::::::::;;;;;;;/::;;;;|  /\  /::;;; l;;;;;;;;;;:: ::;;;;;;;:: ヽ
          ノニ-、 ,/::;;|:::;;;;;;;;;>::;;|/(::::ノ \/::;;;く;;;;;;;;;;;;:: i::;;;;;;;;;;;:: }
       √..:::;;; ヽ、〉;:;;|::::;;;;;;;;{ ::;;;;;|  "::く  /:::;;;;/;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;:. ノ }
        /..:::::;;;;;;;;;;;;;;;〉;;;;|::::;;;;;;;;;:{ ::;;;;| |:::::::| /:::;;;:/;;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;;;;;;;;:: }



     /′
     〈: (__.. - ―── 、rュ
     >ァ=一 :: : : : : : : : ヒ}
    //: : :,'l: : : : : :、: : : : _|| \
   / イ: //│: : : : : : \ : :Ⅶヽ「:]
    / /_l__」メ : :`ト、 ハ_:\|Ⅳ}∨}
     |: :|八丶: : |∨ ヽ:V: :ヽ: : : |.       「もー、やらない夫くんまでそんなこと…」
     |: :}=== \{ヽ====|: : :|: ∧|
     |: :{""      ""|: /| /:.シ _.-┐
      丶\  ー(    /: /くj/∠:::: !
       \|>rーr‐r‐个/ヽ:|=ミ/:::/
         /∧ | |  | l/ ハ :.',
          //  Vハーく   / |  :.',


113 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:12:07 ID:bac703c0


             / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ⌒)(⌒)
           l     (__人__).     「いや、別に無責任に言ってるわけじゃないんですよ
          l     ` ⌒´ノ
            |           | .
          ヽ       l.       だってマホロアくんは、この店が好きで
            _,ゝ、   _,ノ
        ,、-='l \_,ン g<\        ここに来る人たちも大切で、守りたいって
     / \ └〆\ i=i|\'\
    丿   ゙i   \ \=il / i!     そう言ってるんでしょう?」
     l    l    \\| /=|l
     |    |     \i/   ||





                  / ̄ ̄\
                /  __,ノ  ⌒
                    |   (⌒ ) (⌒ )
                  |    (___人__)i
                |        ノ.         「それって、同じじゃないですか?
                   |        |
                 人、       |          ハクさんがこの店を開けている理由と」
             _,イ ト、 ヽ 、 __ ,_ ノ
       ,. -─‐-´  `, へ  \__、_ハ
      /         :i  ハ、 イ;;ヽト、
     ト⌒        :i   `<´.〉:.;〈ヽ \、
     / , : . \       :L__ `v;;;;ヘ ' ,<ヽ
    ノ l : : : . ヽ: .      く   '';;;;;ヘ l `l `-、
    i  !: :    、: : : :     ヽ   '';;;;ヘi   i  r i
    /   ´: : :  ' : : :      \   '';;;::|  ,| __| |
.   /    : :   γイ: .       `、  ':;;:|  l、__j.|
  /     / /: : : : : : . .      `、 `':'}  |  |!






                                               / ̄ ̄ \
                                             / __,ノ  '⌒ヽ
                                             |   (⌒ ) (⌒ ).i
                 「マホロアくんは一緒に頑張ろうよ、って          .|   (___人__) i
                                             |           ノ
    __            そう言ってるんじゃないですか?」               |          |
  _. } }   r 、                           __       ∧、       |
  iハi i   { '、                         /. . . . . .` -.. _,. イト、 ヽ、, ____,__ ノ
  } }-、i、  ゝ ヽ                       / . : : : : : : : : : : : : : :.ヽ \、 ___〈
 .ヽ/ .ハ,_ ̄{、  `、                    / : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ   ィ´:::.V、
   i リ ) i ヽ,  i、、____                /. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,√〉:.;〈 r .ヽ_,.
   ヽ,} {-、 ニ-、 ヾヽ .: :`ニ=-- 、_       / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .∧}::::::',} : : : : : .`、
    ` -、_    ノ`} } : : : : : : : : : : : : `ニ=-、< . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.∧:::::::', : : : : : : .ヽ
        ` <、__ノノ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ : : : : : : : : : :>、: : : : : : : : : : : : : : : : ∧:::::',: : : : : : : : }
          `ニ彡" : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :>< : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .∧:::', : : : : : : :.r
            ¨ー=ニ二、_ : : : : : : : : : : : : : : : : : : :> ´   V : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :Λ::} : : : : : : :.}
                  ¨`-- 、_ : : : : : : : >' ´      V : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V : : : : : : : i
                         ` ー ´        } : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i


114 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:12:31 ID:bac703c0


               r- .               .. -イ
              ',   >、          ,.<ヽ. __/
.  γ´ ̄`>、    ',ニ彡´ >、.. --- ..,.< `ミニ./   ,<´ ̄`ヽ
   ‘、  ,.--  ヽ.  ',       _,,..r==..,,_      ./ .∠ -- 、  ノ.       「マホ!
    ゞゝ- '、_ツ  マ  ,_>:::::::::::::::::::::<,   /  ヾ_.,ゝ-'‐´
             / .t'/::::::::::::::::::::::::::::::::::マムヘ                  ヤラ! ヨイ、コト!
               _r{ /`i:::‐=ミ、::::::::,,ィ=‐:::i´', }、_
         /¨7‐-<{ `ー:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::-'_´ }..>-‐マム.           ヤラ! ヨシ、ヨシ!」
        ,'. ,.'     マ_ |`>=====彡ii´ |_/     マム
       .i .,'      `≦=::____{{彡"≦.         ', !
     //      >´、 ''-=ニニニニニ=-'' ィ `<.     \\
    ./ /     .>´    `≦-======-≧´    `<    マム
    .! .!  _.. -''´                         `''- .._ ! !
    .|_..>´                                `<..!



やらない夫の代弁が、マホロアはいたくお気に召したようだ
ふわふわと近寄っていき、やらない夫の頭をなでる



                      ___
                    r ´二ニ フ、
                _   /  '´,. 二ノ⌒
          ___.-‐'´ `-i/  γ_)⌒)(⌒).       「おっ?
    _,.< ̄ ̄   : : : : : : : : l   r/´(___人__)
  _,.<     : : : : : : : : : : : : :l l__ノ    ` ⌒´ノ        なんだか褒められてる気がしますよ
 l,,     : : : : : : : : : : : : : : :ノノ |       |
 l; : : : : : : : : : : :-─<二二´   ト       |        そうなのかな?」
  \ : : : ̄`'''''´ノ : : : :l`-, : :`-<ヽヽ, -ーーr´
   \ : : : : :'´ : : : : : l : :l :\`-‐ヽ  ゝ--< lヽ、
     \ : : : : : : : : : : : l : : :< : : :∨∧::〈ヽ: :、>>、
       `‐,_ : : : : : : : :l : : : : :ヽ : : ∨ |:Λ | : :ヽ : : :ト-、
          `-, : : : : :l : : : : : : \ : :ヽ|:::::| l : : :/ : : : : : ,
           \ : :ノ: : : : : : : : : \ : .、:::|,| : / : : : :l.: : {
             V: : : : : : : : : : : : : :ヽ: ',::ll: / : : : : :l : ∧
             V: : : : : : : : : : : : : : :ヽ:V : : : : : : :l : :.∧


見えない何かが頭をなでる感覚
やらない夫はそこに、感謝が込められているように思えたのだ


           -― 、      r、
          /´ ̄ ヽ }      マ{
      /     _ }/ー'´ ̄ ` マ
     /    , ィ´ /         う 、
        イ              ヽ \
       イ/         ヽ\、     ヾ 、\
      / /           ', ハ ヽ }  ヽ. ハ ヾ 、
      i/   ! ,イ l     ー!┼-キ!‐ !  ',  リ
      l|   i  ! l |x     ハ jzュキ-ァ lヽ            「もう…なんだかなー
      マ   l | メ{ ',    ! 仆!jリ 'リ jト. Y !
      V    ヾ!/ X!zテ   j `´~  i/l ', } |        これじゃあ私がわからずやみたいじゃない」
     r-ュ、    ∧xチtjレ゚\ノ 、   ′! マ j、
     マニム  メ ゞ゚´           イ  Y ヽ
      マニム   \、_,    r , 人 ム  ト、  :.
       ゝ ̄ ヽ  ヾ ̄.._    イ ト、 ム  マ \l
       _〉ニア⌒ト、 \{   ̄   ! j マム  ト ̄ :.
     ´アム /    ! ヽ. \、_   j /  マム !  `ぅ、
  ィ´ イニ Y    |   \ ヽ  `      lム|     。
    ムニニ ム   i  /ヽヽ ハ   _   /  i ハ!     Y
    〈ニニ ニム   l イl    Y\}   `ヾ{   !/      }
    `ヾj /⌒、  i/ V   L_リ >。_  ヽ j: !      ム
     /    / ハ    !      `≧ュ>、 V:,ィ      イニヽ
   /   /    :.  ハ        `ヾ>:/:l._ , ィニニニ\
      /    ィ7ヽ/人         )、_: ィ:{ 八ニニニニニ
   j    ′  ノ`! lマ ∨ニ>。      彡´| : : : 〈  マニニニニ
   |!  ;'  , 〔ニレ!ム  ヾニニ≧=、 ´ /ヽl!: : : : l!  マニニニニ
   li  {  ムニニ<`マヽ Yニニニニムー'  ィ| : : : : ト.  マニニニ
   l |! {ニニニニ 、ヾ≧!ニニニニニrニニヽ: : : :|_ム  マニニニ
     l  いニニニニ>ュ マニニニニニ、 ニニヽ: :jニム  マニニ


ハクは仲睦まじい二人の姿を見ながら、溜息混じりにそう言った

マホロアの言葉の聞こえないやらない夫が、先にマホロアの気持ちを理解したことへの
羨望もあったのかもしれない


115 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:12:55 ID:bac703c0


                  __
               , "     ゛ーヘ- 、_       、
          rニ;,   /             !ヾヽヽ、       )ヽ.
          {r、}   /         /     |  \ヾー--- "  j
        ヾ.'、 /  /j       /      !   \ヽ` ー-- "
           ヽ`、j //   !    /!     j    ヘ ハ
.            ヽr=! !     i!   i! | ,イ   ハ       }! |
            {::::ヘ}|!  | ,ハーt--r' |  i!ート,    i| !i
       ____  ;ヾ=ェi|  i|/ィオテミ!ソ  ! ,!xャァj!  ハ. ! i !      「しょうがないなぁ…
.       {::::::::::::::`ヽゞミj|   |《{゚し:::)   i. /fo::}イ   j | | j !
       ヽ::::::,;;;-----;|   | ー '"   j/ ゝ-' ハ  イ.j/ノノ.       じゃあマホロア、お店の中のことは大丈夫?
.       `く  _;;ー|   | ""     ,  "/ i / j,/
          >´::::::::::::::|  |\.   -=    イ 'イ |.         危ないものが何か分かる?」
.       _,,ゝ、:::;;;;;;;r|  |_ `   ーr<.´jノ  |  |
.      //::::/7;;;;;;;},.!   | \__  .{   `!'、   |  |
.    / /:::::::/'/  ヾ!   |   ¨ハ  `ヽ{! {ー‐| |
     { /::::::/./     }!  i!   { ヽ、 i} `7、 |  i|ヽ.
    ヽー '¨`{     }!  |\ jヾ、  7 ヽ〈\,|  i| |
.     \   ヘ     ソヽハ!  ` \ヽ. `ヽ }> 〉 \j |
       \.  ヽ     }y'       ヾニニ{  `r'  \|
    、    )   ハ //         `ヽトー;'     ヽ.
    i`ー '"    / <  {            i} ヘ       }
.    ヽ、____ ノ   } ∧            .イ!  }    ノ



                    /ヽ          >、
               /-‐ム       , -=´ミミ、!
               ,'ィ==ム   /      ヾ!
              ,'   >''´三_ ` ''<   .i
              | ./>彡:::::::::::::::ヽ`> ヽ、i                    「マホ! ミタ!
               | ._ヘ::::::::::::::::ィ彡'::::::ヽヘ ム
              |//:ィ彡'::::::::::::::::>─‐t 、_|                    ハク! ミタ!
                   i-!::::::::r ''´ ̄ ̄`丶、',二i}l `i  /´ヽ_..-、_.. -、
              マム/{        } ̄`'''-},-〈  ..::'' ´    ノ     アブ、ナイ! ナシ!」
              〉 'r'´人_..-<二フ ̄r'\   ヽ_ヽ __..>´
              `マ‘/  `>、- ' 、ィ'  .,\   ¨´ /  >
               /`{       >、_>´''''''\ ./  /
                 /ヽ、マ       _.. >、    マ'  /
              ` -...ヽ__... -‐ ´   ._ヽ   .',/
                 ¨ヽ__.. -‐ ´ ̄



          ,. '´⌒ゝ'"   ̄  ̄`   、
      /  , '⌒ヾ} ´ ̄  `ヽ.    {ミ}
.    〃 /           \  {ミ!、
.     {  /    /    }、    ヽ || '
.       ′    /il∧  ‐十寸=‐   ハ|| !
      {1   ‐大{'=、   ;x-刈、}   !:jjヽ.          「じゃあ私がやらなかった事はしちゃだめだよ
.     从N   以=x , /,ォ示=ァ! |ヲノ ,′
.       八 个゙Vrリ ∨  Vrソ|l  レ' ∠-‐. :7..     食べ物とか飲み物は?
         ヽ ゞ ¨´ ,    "" |l   レ'_:::::::::::/
        | }、  マ _フ     リ  ′.、ヽ/.      何か置いていった方がいいものはある?」
        |   |i≧ァ- = ≦イ /iK:::::::Y
         Ⅳ、ル∠__ト  -}__! /」 |:::\:|
           γ/{〈|  / 〉j/^ヽK ヽ:\
             {/ l l !ノ_〃 Y   }、::::、ヽ:.\
.             (  {  ̄/   ノi== i ';:::::> ´ ̄`
            L_〉 .{___ ,{ |:::::|∨
           |:::}/  j    | |:::::: |
           |:/ヽ/    ‘,|::::::::|
           |{[i[二]ニi]ニニ|:::::::::|



               r- .               .. -イ
              ',   >、          ,.<ヽ. __/
.  γ´ ̄`>、    ',ニ彡´ >、.. --- ..,.< `ミニ./   ,<´ ̄`ヽ
   ‘、  ,.--  ヽ.  ',       _,,..r==..,,_      ./ .∠ -- 、  ノ
    ゞゝ- '、_ツ  マ  ,_>:::::::::::::::::::::<,   /  ヾ_.,ゝ-'‐´.        「マホ! イラ、ナイ!
             / .t'/::::::::::::::::::::::::::::::::::マムヘ
               _r{ /`i:::‐=ミ、::::::::,,ィ=‐:::i´', }、_                   デモ! ハク! キタ、トキ!
         /¨7‐-<{ `ー:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::-'_´ }..>-‐マム
        ,'. ,.'     マ_ |`>=====彡ii´ |_/     マム          コオ、ヒイ! コオ、ヒイ!
       .i .,'      `≦=::____{{彡"≦.         ', !
     //      >´、 ''-=ニニニニニ=-'' ィ `<.     \\
    ./ /     .>´    `≦-======-≧´    `<    マム
    .! .!  _.. -''´                         `''- .._ ! !
    .|_..>´                                `<..!



            ______
            /, -――- 、ヽ.
         //  , :-―一 'ー- .
           ´_ ,/       _     \
           `¨ 7     〈,ソ  u. `;.           「え? 珈琲を入れて欲しい?
             iλ  ヽ,._//      j
              jハ   j;;;;;;} ヽ、 ;  /          ……意外と渋いもの飲むなぁ
            !ヽ r==== 、j ソー‐‐、
             ヽ._} }二二ニ={ }=ニ二'{.        見た目と違って」
               j .{__ イ ハヽ. ____}
               ノノ.// /::/! i ';ヽヽ;\
              _,r ;、 /::::/ /::/ i! i! !::ヽヽ;\
          r´ー‐'7::::/ /::/| i!  i! |::::ヽ ヽ;::',
.            {´ ̄´/:::/ /::/ | |  リ |:::::}  }::::|


116 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:13:22 ID:bac703c0


ひとしきりの確認を終えたが、それでも彼女の中に不安はあった

それでも、彼女がマホロアに任せてみようと思ったのは
出会ってからここまでの短い時間ではあるが、この子が悪いには思えないということ

そしてもう一つは、やらない夫が言った言葉だった


               /\
           /,;;彡=\
             {彡''´ ̄`ヽ ___ _,>───-.._
           .{   r<´ヽ {   } `>、   ヽヽヽ /
           y ´.マ _,,,,,ニ,,,,,,,,,,,,ミィ  `> 、 マム /
          /  Y.:'::::γヽ::::::::::::::::::::ヽ <  ム マソ
        ,.-─=:.y´:::::::::{  }::::::::;-─‐ッ- y´ ̄`メ、
       イ     }"';::::::::'..ノ::::::::'´ ̄:;;;i./     |
.         {      }-'-=ニニニニニニ=-{     ./!
       乂    ノソ. |´: : : : : : : { i二!}i乂   ノノ
        `≧ニ´_  !───‐┴─┴i 二ィヘ__
.       { ̄ ̄ム    ¨r─''≧‐---‐≦''マ"´   ./   }
       マ.   ム   /、/>   ,-,  .マヽへ  /    ./
      マ    ゝ/< < ._/ マ_ヘ  ><   /
         ヽ_.. イ;;;;;;;;;;;;≧‐-=ニ三ニ=-‐≦ ;;;;;;\/
          `''''''::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::''''''´


マホロアが、自分と同じ気持ちを抱いている
そう言われたとき、彼女は妙に納得してしまったのだ

マホロアがいつからこの店に居たのかはわからない

だが座敷童子が離れることができないこの店を
ハクが愛するこの場所を、同じく愛しているのであれば

それはもう立派な共同経営者だと、彼女は思うのだった


           〉: : :/.    /  / _ `ヽ. / :/     }   / /ヽ. ヽ.
           / : : :     /  /≠≡ミz、厶イ    /  / /‐-、} l }!:
           〈: : : :|    !/ ./::..     `ヾ' | !:  厶イ' /    || '    /  |
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         ..イ,. -‐||  /イ} |         ::.〃 /ノ ´ ̄`ヾ.メ/ // / / ∧
      x≪, :´   八  ノ 八__.ノ     厶ィ      :::::::::::: '/ 〃 / / /:::}:7
   x≪::>:/    ノ ハ l  个ー‐'         /        _.イ/ / / / /.:::/7
 x≪>: : : /       .イl:|  |          ′          / /レ'! 厶イ::::/ /
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.  }: : : : :     / : : : 〃   |:. \     ー―      /'    /厶イ: ::/イ
  !: : ::|    /: : : :./ |  |.: : :\            ..イ|    〃ヽ : |: ∧/.    「それじゃあ…お願いしようかな
  |: : :.:.|     |: : : :/   |  |  : : :.ヽ.    _  .....:.:::l : | !  //  ヽ/X.      
  |: : :.:.|    !: ::/  ヽ..八 |ヽ._ : : : : : ̄ : : : /   ! : !:|  //     }\\
. /L_/|  /} :/     \ヽ. |   .:: : : : : : : :/    |:|  '∧    :.: :.\\...   明日までちゃんとお留守番しててね
/  /  | /: /:!/      \リ    ヽ:_: :        |:.:| 〃: ::.     /: : : : 〉/
    //: : :/::/        ヽ.        ___ -―' | : j//: : : : 〉  / : : : //    よろしく、マホロア」
.   // : : : .イ                      ´      |: : 八: : /.  /: : : :/′
. /〈: : : : :/: |           :::::::::::          |: : : : /   /: : : :/
Y´: : :∨ : /: : |          、:::::/             ! : :/!    イヽ: :/
:|: : : : :∨/.:.: |          v ´           o   K: : :〈    / |l ヽ
::. : : : : :ト、: : : :!            }          。 |: :\ハ  /: !l
八: : : :.:|: ヽ : .ト、          ;               ノ : : : \ンイ: ||
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|::::::::::::::::ヽ :_ _厶<: : : :个ー'':::::ゝ、      /: : : : : :,: : :´ : : ノ |l /  :.
ゝ::::::::::::::|:::: ̄ ̄:::::ヽゝ=入_ニ≡==ヽ. _,.. <:___. : : :´: : : : : イ l ノ! /ヽ |
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∧:::::::::::::!:::::::::::::::::::::::!:::::::|  |: : : : .イ:::::::|:::::丶.__: : .. ィ:::::::| :|ノ ノ':   ノ'



                    /`ヽ
                  /  __ヘ
              /ィ ´ ---ミヘ
                 ,'ィ ´<´ ̄`.ヘ              ___
                 ,'ィ ´  ,> ´  ̄ ̄`>:._.. -≦、´ ̄ 、  }
                 !   , 、_/ ̄¨7  , 、  `    ヽヽ ヽ /
             {./<    ___ `''-  `>. \   マム.`/
                /ヽ´ >''::::::::::::::::::::`<  <  .、 ヽ   1/
            /7 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ´ ヽ `::/
            、' `/::::‐=ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  r‐'  |、               「マホ!
           >、{:::::::::::::::`::::::::::::::,===-::::::マ ‘ー┐.-<
          /ヽ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i_>''´ /  _.. -‐ 、.        マカ、セル!」
            /__} |`>、..::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ彡>'}  ヽ/  ヽ. ヽ
     /´ ̄/   ヽ_.. -─-、─- ..二二「二彡´} }_.ィ  /_    }  ム
.     /    .,'  >´     }____{ {_彡´ィ , <´` <;;;;::: /   }
    {     .{>´       ノ' ⌒ヽ__二二彡´        `ヽ   /
    {     /      >´:::.........ノ  _ γ⌒ヽ`:::、      /` メ、
.    ',   .{  ..._>´;;:::::::::/´|__|  マ_.{   }::ノ ヽ   ./     }
.     マ / マ::::::::::::::::::::::::_..ノ‐-=__.. --┘   .{    マ<´       ノ
     V  ヽ::::::::::::::>´r ‐ ¨´          〉     ',       /
             ` ̄    .{       ........::::::::/      |__.. ‐''´
                ` ー、:::::::::::::::::::::::>´
                   ー── ''´´



ハクのお願いを、マホロアは満面の笑みで了承した


117 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:13:46 ID:bac703c0


            / ̄ ̄\
          /  ⌒´  ⌒
.         |   ( ⌒) (.⌒)
         |   (___人__)
.          |        ノ.         「解決した…みたいですね
           |          |
          j、_       |.          よかったよかった」
         √::::::...`ミュ、r<
.      /.::7 ̄ ̄. : : .:.:.ヽ
      / .:::/.:.:.: : : : : : : :.:.::..\
.    ,' .::::/.:.: : : : : : :./ ⌒ 、ヽ
.    i .::.::.::.:. : : : : : .:.:.:.:.:::::...ヽ:.',
      i ::::.::.::.::.:.: : :/ .:.:.:.:.:.:.:.::::::: }::
      i ::::::.::.::.:.:.:.:/ .:.:.:.:.::::::::::::: ,.:: i
      ', :::::::::::::::く .::::::::::::::::/:::〈:::: |


事の成り行きを見守っていたやらない夫は
ハクの言葉で、事態が好転したことを悟った

満足げに微笑んでいる


         , --―-
      , ' ,'
     ,  (
      l  λ __
     `ー--、ノ____
     , --- ´ `ー―――、_ ` ,
   /              ヽ, {::} 、
  /                   ゝ  `||  |         「あー、ごめんねやらない夫くん
  /       ハ     lゝ    l   ||  |
 リ      / ヽ    .|  `、  i |.||  |  ___ .     なんだかこっちの話に
  | |   , l__ノ\  jヽ__ヽ  l j_||  彡:::::::::::/
  ! |   ハ j--一、 ヽl ,ー‐- \l,´::::} ノ::::::::::::/      巻き込んじゃったみたいで」
  レ| リ.i l 弋ンナ    ヒ少 /|  |::::::}ニ< ̄
   レl | l         ll|| |  |::::::i::::::::::..ヽ
     | ト              リ .ノ ̄ヽ:::::/
     l リ ゝ ____ __ イ /   {   ̄
     jノ  /l ヽ-、,- / ヒ´ l   ヽ
        / /,;:::::::::::::::::::::::l  |     \



    / ̄ ̄\
   / _ノ  ヽ、_ \
.  | ( ⌒)(⌒ ) |
.  |  (__人__)  │.      「いえ、貴重な体験でしたよ
   |   `⌒ ´   |
.   |           |.       本物の座敷童子に会えたんですからね」
.   ヽ       /
    ヽ      /
     〉-r:::┬〈、
   /Λ 〉.:〈 7//\
. /////V::::::V/////\
///////∧::://///////}
.////////∨/////////{


ハクは「そう言ってもらえると、気が楽だよ」とやらない夫に感謝しながらも
ふわふわと浮かぶマホロアを見ながら、ぶつぶつと独り言を言っていた


                       _
                         /'⌒ `
                        __( /
                    ⌒へ〈>ヘ、
               /          ヾ
.               //    |
              /:     八    }     }
               レ′/`ー‐.   Λ  }l  }
.          __/ / |「巧列、 {__`ー八 メ、.         「…今晩は仕方ないにしても
            {//レク{、 l|  ̄  ヽ{巧列 | `ヽ_)__       やっぱりマホロアには色々なものを
          {////Λ八    '  `^'人|  ////}.         用意してあげないと駄目だよねぇ…
          { ̄ ̄ ̄レ个  ¬ u くl}: 八/ ̄ ̄}
            V77>‐ |l.l!/) 〕l爪 [ ̄}/ト ミ 7777        布団とか、毛布?
.           ∨  ./レ/厶    ]  | |ヽ V//.          ベッドはさすがに置けないし…
            { /=ミ{ ′ ,ハ     ]/| |ヽ〉 }
           。 レ'⌒{    J    }丿{、  }            ああ、何か時間を潰せるものも
           ,′/ ,>|  /     /   {\/.           あったほうがいいよね
.           {___レ{//{  /\ ノ、/     } }}
          /7 / 人'Λ ////〉彡_____/ /}           本とか? DVDとか見るかな?
.        ///{////≧=--イ竺7________ノ〈
        ////{//////////[/__]>'´ ̄ V///〉          うーん…」
        \///////////_ノ[.__]__ノ{///′
         \///////厂  [___]    {///}
           ̄ ̄} ̄    [.___]   {//八
              _/       [____]   V//Λ
.            /く         [.____]   .V///}
           {  {「 ≧=‐┌〈_____]-r=≦]///}
            {≧===--L ヽ/--‐=≦}//リ
           V=ニニニニニニニニニニニニニニ=}笊′


そんなハクの様子と、聞こえてくる独り言の内容から
やらない夫は、ふとこんな事を思うのだった


118 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:14:17 ID:bac703c0


                  / ̄ ̄ \
              ⌒  ⌒   \
               (⌒)(⌒ )   |
              (__人_)     |
               '、`-ー-′     |       . -,
              | ``       |    / /.       「なんかお母さんみたいですねぇ、ハクさん」
              |       ィ { r 、 / /
             `ュ`ー─ー ´_ノト} }/,`〈
               /ム _ ,. - / :./リ ,/ /ヽ{
           _,. -:::/:/:::ハ / : :/ :.ノ )(_/ ヽヽ、
        // : / : /:::l y : : : / : : }   >-< } : :i
        j : : : : :> :./:::::l ./ : : : :i : : :Λ /   / : :∧
       i : r : : 〈 : i::::::::レ : : : : : : : : : :〉、_   〈リV. :Λ
.      i : | : : : :', :i::::::/ : : : : : : : : : :.乂`ニニ彡´:.V. : ',
     | : | : : : : ', :i::/ : : : : : : : : : : : Λ : : : : : : : :V. :.i



        __
          ̄¨ヽ\
             ! i
             }ノ
      _.  -──'─-=ミ
     ,イ           `  .
   /                 \
  /                 \    \            「私も途中から思ってたけどさぁ!!
. /                    .        ,
.′                i    l  ′         言わないでよぉ!!
|   /     ∧ /   、∧     i   i
l         _ 厶イ 、    /``V  / ∧!         未婚の母なんていやーーーーっ!!」
.〉   |   i    lY⌒ヽ\ ./Y⌒Y ./i/
.  ┌、 .rく   |とつ'   ∨ ゝcぅ∨ヽ
〈\j V 〈_r<.{xwx       xwx Wi  f^Y^iハ
 ヽ    / /ト.   / ̄ ̄i    ,.イ 〈\j    /´〉
と´    /\≧=┴ ─ ┴=彡 /乂    イ



                                      _
           r ─- ..._      ____      _..。s≦  !
              ', //  ≧s. <       > 、´  >、、  }
               マ〃    /     _      \   ヾマ/
             マ         r‐┐_{  }__{¨>、     }/
                マ ./ ィヘィ  _____  '-へム . '
              ヽ′マ >γ¨',::::::::::::::,'¨ヽ\ / ム´       「マホ?」
                    iヘ// ::: {   }::::::::::: {   }:::::ヽヽ}ァヽ
               r{、/ ::::::::: 乂_ノ::::::::::: 乂_ノ_..。s≦ 〈
     . < ̄\     _ {  `  ‐-------‐ ___ ̄      〉
     {      ` -´ ヽ≧s。..____γ -‐、ヽ´ム    /、
      .マ         ノ、: : : : : : : : : : { {: : :.} }_.ィ ./   \
     .ヽ    ¨>、 / 〉、 ‐------- 乂二ニノ_> ´      \
       \     / /:::::\‐-、----- ァ ‐ ¨´ >ヽ -─ 、   .\
          ` <..__ノ />-─\ `¨¨¨´ __ <`¨ /      ヽ __.> ´\
              | /       ` <ヽ-' `¨´__〈  7     ム      }
              レ               ̄ ̄   ゝ /      ム   > ´
                              {       }¨´
                              丶..__.> ´



マホロアには理解できないハクの絶叫は、空しく店内に響き渡るのだった

                                                  【オワリ】
.

119 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:14:44 ID:bac703c0



                     (乂_: : : : : : : : : :|::|: : : : : : : : : :_乂)
                       (乂_: : : : : : : : :|:」: : : : : : : : : _乂)
                           (乂_:_:_:_:_:,...:':.:´:. ̄.:.::.:二:.:.、:_:_:_:_:乂)
                        (乂乂乂/.:,:.:.´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:\乂乂乂)
   これにて、第09話終了かしら     .____/.:∠.:.:_:_:.:.:.:.:.i'⌒Y⌒゙i:.:.:.:',
                             }厂¨¨7:./\:.:.:.:.:.:.:.:.:.ト={薔}=イ:.:.:.:.}        \
                        {{   ;':.:;   `ー─==\仆/、_:_从__, -y' ̄:ヽ__)}
                              ,{:.:.{       ィテ=ミ   f; )〃:/〃:{/{:イ\:ノ
                             八:.:.'. ⌒_     {ト:::::j}   _厶{{:.:{:.{:.{'  ̄ \
                            \:\r=ミ    " ¨´   /人  ̄  ̄      !
.     閲覧ありがとうございます           }:从   、     /r=、::\  、    |
                        f^Yi     /´ }:,>.. _ー ´_/r{ニ}__j!:::::::\ ヾ\  ノ
.    ..::ー-、                   .\|     ( /ヾ:_(\「:|〃  しi|::||:c:::::::l \__ イト、__
.  〃::::..  ',                            {ヾ:__(\}::ト、   `||〈j!:::::c:ノ   \ゝ く__ ̄\
.  j:::::::::ji:... |                     (___ノミ:}( \}レ{,_  〈j \ ̄介    / |」\]   \
.  (::::::`¨:j:¨´                      ` ̄ ̄´( \ノ:|〈フ)、____ノ \    |
.  ∧:::::-:::イ                            ̄,|:::|_У} ヾ    〈_\ 介|
.rー'   ー‐' |                                /::}:::K_丿 :   /ヾ  r^y|
.弋ミNイ::}_{:.. ヽ                          {::::[]::::}   |   /   _(У |
.从 (::..... Yアミ  \                          \:::ノ、__/   /  _(У: : |
.  ヾ::::.从:::....... Y `ヽ                               /  (.У: : : :|


120 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:15:13 ID:bac703c0


             ./ ̄ ̄ ̄`ヽ
          ./        .',.         ということで、リクエストキャラ
           .| ⌒  . ⌒  |
              | ●   .●  |         マホロアさんです
. .             | ⊃ .、_,、_, ⊂ ,'
        /⌒ヽ...ヘ   .ゝ._)  /./⌒i       座敷童子としての登場になります
      \  \`>,、 __ , .イ./ ヽ./ 
.         \  r― , ., ‐┐ /      前の幕間で聞こえた謎の声は
.           `i {::::::::::} {::::::::{. ./      マホロアさんのものでした



                - ミ
                , :f     ヽ
             //八  {⌒V Y               お客としてでない登場となったのは
              v/¨ `<ヽ≫" }
             f.:j  f.:j Y )/             このお話の亜人としての定義
               人'' .  ''ノ く               「人型で、二足歩行を行う、特殊能力者」
           く./≧=≦>イ
           /≠': . : .く /> ヽ.            これからマホロアさんの外見が離れていたので
           そ 乂: ノ  ア   j          亜人なのかそうでないのか不明な
            ノ}  ∞   >く ヽ            座敷童子になったかしらー
       ,....-r― 彡  人     、  ミX
       }ノ ゝ/  //.} ヽ     〟    }1
      ー⌒V  //: . : .、\        〃/...   …ちなみに「亜人ちゃんは語りたい」はコミックス派だったので
         f_彡". : ヽ : }. : . ミ≧x ヒ二彡彳.     ネタを寄せたわけじゃないわ
          /: . : . : . :> : . : . : l个癶 `ー'
          }. : . : . : 《: . : . : . :j . : } l.          単にカブっただけかしら
          乂: . : . : .≫: .ノ: /: . :/"
            T ¨¨ / f ー ¨
                i.  /  .}  l
            ,:   ′
           人_/   .,_ /
             _/>「_}   ィ}! イ
            fi:i:i:i:i:i:/r≪i:i:彡リ
         ` ー " ` =" ¨



121 : ◆jsXgrE.VEg : 2017/05/21(Sun) 21:15:43 ID:bac703c0


       |、   (⌒×⌒)
       | `二¨ヽ〈 八 〉 |          さて、次の投下は明日 5/22 21:00から
       |   _ ` トイ'、l
       |  ィこ:Y_| Vハ/.            幕間 第09話を投下させていただくかしら
       |   {しリ`イ ソ
       | ̄ }   ,、.ノイヽ   ..::ー-、.   
       |ー_'_ イヽ Lヽソ〃::::..  ',
       |lヽ⊥〉  ハ {ソj:::::::::ji:... |
       |ー|┘    V´(::::::`¨:j:¨´
      r-、_ 〈 、 l, ィ、ヘ ∧:::::-:::イ
     └j  !\-くノ:ト、〉}   ー‐' | 
       {_ ノ|    |」l_!イミNイ::}_{:.. ヽ     
       |:::::j      人(::..... Yアミ  \.         マホロアさんの喋り
       |_:ムzェ--'´   \:::.从:::....... Y `ヽ...      個性があって好きなんですけど、いろいろ大変
       |   └ヒュ、_    }三三ニV jハ .j... 
       | l   l └'冖=ュォ’三三三チ | || イ      では、今晩はこれにて
       | l    l  l 丿ミ三三彡' :| || }.  
       | ヽ   l  l イ   }={    :: || j
       | 、 ヽ   ノ ネ、  }={    :: ヾ ヽ


122 : 普通のやる夫さん : 2017/05/21(Sun) 21:25:57 ID:ca665103
乙津
座敷童の逸話の中には出ていく時に住人皆殺しも有るからなあ(明後日の方を見ながら
下手に出そうとしちゃアカン(棒

123 : 普通のやる夫さん : 2017/05/21(Sun) 21:26:16 ID:288d1b2b
乙ー

124 : 普通のやる夫さん : 2017/05/21(Sun) 21:36:48 ID:de6fa383

ハクさんの代わりにお店がシハイされるかと思ったらそんなことなかった

125 : 普通のやる夫さん : 2017/05/21(Sun) 21:38:12 ID:1dd32bc4

座敷童が店に居つくのがなぜか今まで想像につかなかったお稲荷様とかの神様祀るのが多いからなのか(飲食店は特に)

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