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Author:やる夫達のいる日常
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キル子は剣客で魔法少女で残酷なようです 第二話 少女キル子

目次 現行スレ

46 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:00:52 ID:G4YWRaT.0
     |┃______
     |┃      \
     |┃-‐‐- 、   \
     |┃__これ_ \    \
     |┃\|\:.:.:.\\    ,
     |┃:::::::::n\i:.:.:.:.i‘,  }
     |┃:::::::::U  l:.:.:Λ:‘,/
     |┃      ,’:.:./__):.∠ニZ
     |┃▽__ ,./:∠:._{>o<}
     |┃( )__L/´    /:.:.|          それでは第二話の投下を始めます。
     |┃・l ト-{〉    ノi:.:./
     |┃ |___,.{   、_,.ノ
     |┃ |   \
     |┃ |___ __/
     |┃ | |_|
     |┃ノ 」.|




47 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:01:17 ID:G4YWRaT.0

                     ,....:::''"´::: ̄ ̄`::::..、
                 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\
                 /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.、
                ′:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r 、
             /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ.ヽ
.            /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\::::::::::::::.、{:.、
.           ,゙.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、::::\::::::::::.\:.\
             ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| レヘj,_ ヽ::::::.{'::::::. 丶
             i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::レ' ´ィチミ、 ':::::|V::::::::. 、\             ┏━━━━━━━━━━━━┓
           ,゙.::::::::::::::::::::::::::::. 、:::\:::::::::::|/ { ●タ丶レ' ;、:::::::::.\
            /.::::::::::::::::::::::::::::::::. \:::.\:::::l   Vン′  \ i  、:::::::.、\            第二話 少女キル子
        /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::.丶\:::::>′          L | :丶> .,\
          /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. \ - ミ、        L j ;       `' ー-   ┗━━━━━━━━━━━━┛
       /.:::::/.:::::::::::::::|::::::::::::::::::::::. ´ィチ●    、, ノ,'  厂 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      /.::::::::/ .::::::::::::::::ト、:::::::::::::::::::::. ゞ-孑'′     ′ イ:::::)
.   ,.:::::::::::(´7.::::::::::::::::i:::::._\:::::::::::::::::::.`>‐-   -=≦:::::::::/
   乂:::::::::::/::::::::/::::::ヽ:::::::::::>─--....::::::::::::::::::::::::::::::::::::(:::::......、
    `>/:::::/l::::::::::::::::::>─--....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::.........、
     (:::::::::::::.、...>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::

48 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:01:54 ID:G4YWRaT.0

                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||.美.||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││||.筆.||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.家.||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬..┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ___________|   |││││││││││
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││.  ある夜半。
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''"""""""""""""".   美筆やらない夫は誰にも気づかれぬよう、
               , ,ノ 、
                 l (● ●                     こっそりと己が屋敷を抜け出した。
                 |  (__人)
                 ヽ    ノ                     ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
               ,イ ⊂ 二〕
                  /     /
                 (J  /ヽ \
                  Lノ  \__)

.

49 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:02:25 ID:G4YWRaT.0

、            `:.、                 : :. ::..       .: :. .:.::.  :. . :. ;:;;:
、   、、     、   `:.、.   ;:;;: , .,., .,. ;:;: ,.:;,;,:,..: ..: :ヽ ::::... ..... ,.': :...  :. :. . :.::,; +
、\ヽ、 :.;;:.,..;,:,.,.,..,,..:...;...,..,,,.、丶       .;:;;: , .,., *.,::.. :..:. :` ー- ‐ ''"... .   .:::    . ;:
| | 「「「「「「「「|.|.|.|.I.I.ITT.l.l.i.i /`:.、         :;;: , .,., .,. ;:;: ,.:;,;,:,..: ..:
|_|_|」」」」」」」」」」」」」.I.I I l.l.i.i./ ''''"^            ;:;;: , .,., *.,::.. :..:   /"""∧__/.:::
,,...ヽ、、\ヽ、、丶、ヽ、ヽ、、、 、、`;,,、                         / .::::/""/,;;::::
| 厂「干幵幵幵lロiニフニニli`゙lxi:i::i':,、                   ,:''"/,, .::::/ ,, /,;;;;;;;;;
|ノ川 !│L⊥⊥ロ|ノ:::::圀||ミ|x|:i::ト、 `:,、                /.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
|j_j乢山Liア"毛[i「`゙ヽ:::::||ミ|x|:i::| i゙;.、       ,;'""´,;'  ,;'""´,;'  ''
凵L」 ::::::′ 下[||○ :::::||ミ|x|:i::| l :  ,:'' ',:'゙,;'",;' , ,,,,, , ,, /,:, ,,,,;'',,, ,, ,.  周囲に人気はない。
| {::::::::::{   津[||亭 }::_|| |x|:i::| l i_ └-L竹TTロ何呵可 竹T竹T!ii|
|⌒}:::::::::::   盛[|i斗ャヤi|| i: |:i::| l [__      └┴--==Lⅲ」 |州州 夜はぞっとするほど静まり返っていて、
|  };;;;::::::::::ー---[||二ニ二|| :: |:i::| i⊥ニ   ..            ̄¨二上十
|密密密密密密[||三ニ=-|| :: i/ ̄         .. .           _ ̄] まるで彼以外の生者を失くしてしまったかのよう。
| ITITITITITITIT[|H‐!T!「〕!-=ニ_ ̄   , ,. .
LI:I:I:I:I:I:I:I:I:I:I:I:I:乢斗也三 ̄_               ,. . ,、    .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
匚 ̄ ̄   -=ニ二 ̄
[ _  -=ニ二 ̄_ . .
{三三二 ̄_ _ _ . . . .




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────────────────────────

         ,.、.,ri‐ty-‐‐====‐-、_
     ,、-‐‐´i  .!i !ト-i'´ ̄ ̄ ̄ ̄``!`ヽ、
    ,ィ'´ヽ   i、 〉'‐'´  _,.r--、__,.r'´ i!  !ヽ.
  ,.イ .ヽ、ヽ.  ! / _,.、‐'-、‐-‐-y'´  !i  t i_!r-、       ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 /i、 ヽ. ヽ、i、 ('´    },.r‐'´  __ノ_!    Vr-、!
 !、ヽ、ヽ、ヽ.ヽ、 >tπ‐-,‐ヘy'ニ二/__),ヽ.,____ノ  ノy、        その光景から、やらない夫は抜け殻を連想した。
./`ヽ、ヽ `ヽ,_>‐ニ二ノ〈/´ 〉!へ--‐///'´``У`ー'´ン、ミ、
iヽ、_,.>、>='‐´'ー‐┴‐'!ヽ/ノ  レ-、/(イ   ,t´.,__`'"´           人間という中身が抜けて落ち、
``´  //   ,.rィ-‐‐='ン    i`〈 !ヽ∠.,__,r、!
    //  ./.r-'‐‐''"´     ゝ.ヽヽ.!、.,__ `ヽ,             誰からも見捨てられた、抜け殻のような夜。
   ,! i  /./           ト-) )  二X´ヽ
   /ヘ! /./           ./,r'  レ'´`' ̄!´.i         .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   ゞ' //           ,r',r'      ノン
     〈_!            /'´      ー'´
     !.i           !j´
    t_j

─────────────────────────━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

50 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:02:59 ID:G4YWRaT.0

    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)
  |     (__人__)                      ┏━━━━━━━━━━━━┓
   |     `⌒´ノ
   |   ,.<))/´二⊃                       「良い夜だ」
   ヽ / /  '‐、ニ⊃
  _r‐入l    ´ヽ〉                        と、やらない夫は呟いた。
''"::l::::l;;/    __人〉
:::::::::|/|   /  `ヽヘ、_                        ┗━━━━━━━━━━━━┛
:::::::/::::|  /::〉   〉〉::::゙'ー、
:::y′.:::| /::::|ヽ  //:::::::::|:::!
/: :/:|/:::::::|\ソ /:::::::::::::i::|



、.       V: : : : : : : : : : : : : /:´ : : : : :
゙:\    /: : : .、: : : : : : : : : : : : : : : ,::
゙:::__\  ヽ: : :::l: : : : : : : : : : : : : : : .;:::
::::レ'__\  }: :::::|: : : : : : : : : : : : : : .;:::::        .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
\::::レ'__\}: /!: : : : : : : : : : : : : :/::::::
  \::::レ' /  |: : : : : .....:::::': : : :/::: : :             人を斬り殺し、その亡骸を転がしておくには、
   \/   / : : : .::: へ:::: .:/::: : : :
    /    イ : : : /: : : :./::: : : : : :           あまりにお似合いの夜である、と。
.   {   / l: : : | : : /:::::::::::::::::.....
    \  ヽ,/: : : .::|: : :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`        ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
     ヽニ/: : : .:::/: :/ : : : : : : : : : : : :
.      /: : : .:::/: : l : : : : : : : : : : : : :
      ′: : .:::′: :ト :_______
      ,: : : .:::::/: : :/::::::\三三三三
     ,: : : ..:::/: : :/゙::::: : : :\三三三

51 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:03:39 ID:G4YWRaT.0

.       /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
       /: : : : : : : : : : : : : : : : : : /.:.:.:. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :l
     / : : : : : : : : : /: : : : : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
      l : : : : l: : : : :/: : : : : : /:.:.:.:.:.:.:./\:.:.: :.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : :|   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      |: : : : :l: : : :/: : : : : : /:.:.:.:.:.:.:.:/   \:.:.:.:.:\: : : : : : : : : : : : : : : :|
      |: : : : l: : :/: : : : : : :/:.:.:.:.:.:.:.:/    \:.:.:.:.:.\: : :\ : : : : : : : : :|      その時、物陰から一人の男が現れた。
      ! : : : l : /: : : : : : :/.:.:.:.:.:.:.:./         \:.:.:.:.:.\: : :\: : : : : : : |
      |: : : :l: : : : : : : : :/:.:.:.:.:.:_r┘           ヽ: :\: \ : :ヽ: : : : : : |     .「旦那、こんな夜に一人歩きとはちょいと
     l: : : l : : : : : : : /:.:.:.」 ̄                  ̄ヽ: :\: :ヽ: : : : :|
      !: : l: : : : : : : ;'-‐'´                    ̄ ¬==┬‐┘    不用心じゃないですかい?」
     ー'フー‐=ヲ                          ヽ  \
      /    〈                          l!    `li、  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
    _,r'´    ノ 〕                          ヽニ‐-ll ヽ.
  ./l l, -―、_//                            \ ̄ヽ_ノノ
 (ヽ/'´ ̄フ/´                                   `=='´
  `ー==´′



            ,
           "::\            ,.'ヽ
          /:::::::::.l.       ./.:::::.l
          !:::::::::::::!-‐'''''''''''ー、,/:::::::::::::|
          .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l'.   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
          !:::::::::::::::::r'"ヽ::::::/ `,::::::::::/
          ':::::::::::::::::.\ ヽ/ / ::::::::'、       .釜瀬健一郎の弟、釜瀬憲次郎である。
         ," :::::,, へ,●:::`フ' `く::::●.ヘ::ヽ
        .":::::::.,"  `'ー''"   `''''" ヽ:::゙ 、   兄とは違い落ちぶれたゴロツキで、
        ゙ヽ::.l         _ ヽ  ,,'::::,゙
          ゙''        (::::::) 〉 /:::./    主に辻斬りと物盗りで生計を立てている男である。
              `   、.-....__  ̄, / .l.:/
              | `''ー - .二 / ,,,'    ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
               ,ヘ1、     /へ
        _  -イ::::::::::,ヘ  //::::::`ト-   _
      /: : : : : :!::::::::::::, ヘ/ /::::::::::::/: : : : : : :\
     /: : : :i: : : : !::::::::::::::ゞ_/::::::::::::/: : : : : !: : : : \             ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    ./: : : : : :!: : : : ヽ::::::::::::/:::::::::::/: : r'1: : ! : : : : : :
   /: : :/: !: :!: : : : : : \/:::::::::::/: : : iz!}: : i : : : : : :               「その不用心の代償に、有り金と命、
  ./: : : :!: :l: :i: : : : : : : :/:::::::::::/: : : : : |Z1: : !: : : : : :
  /: : : : :i: : V: : : : : : /::::::::/::: : : : : : :!キ!: : i : : : : : :                両方を俺に恵んでくれやしませんかね……?」
. /: : :/: : l: :/:: : : : :/::::::::/: : : : : : : : : :!キ!: : l: j1: i : :
/: : : :! : : l: :! : : :/::::::::/: :rュ 、: : : : : : : !キ!: : !/1: :l:/          ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
: : : : i! : : i: :!::/::::::::/ : : ::'-<:キ 、 : : : : !キ!:: :l: { : :j1:
: : : : :i: : : !: :Y:::::::/ : : : : : : : :\キz、: : ::!キ!:: :!: :!: :リ :

52 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:04:11 ID:G4YWRaT.0

        / ̄ ̄\
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       |   (●)(●) |ー--- 、_
     _|    (__人__) | ,, ""  `ヽ、_
    / |    ` ⌒´ ノ! ,- '"  ,-ー-っ、
    r'ー -,      ノ!/        ノ , !、_
   /!  -ー!`!、__,ノ! i  ;,;;;       、ー`=ー 、
  / (! '"_"_! |)!  ;;; ! ヽ_ ""      ヽ `  ヽ、`ヽ
 ( , i ー--イ ハ !,_,; ノ    `ー、  ,   ノ`ー、ヽ_ ヽ ` 、
  ヽ、`ー'" ノ  ソゥ        `ー!、   、 ヾ 、`ヽ\ `ヽ
   ヽ、_!ノ"  `"ヽ ヽ        ! ヽ   ヽ  `、 `ヽ_` 、`ー、_
            `!          ヽ_  ヽ ヾ  ヽ_ `ー、_ヽ `ー-、_
            ハヽ+、_   ,ー",-へ`ヽ、 ー `i   \_  `     `ー 、_
         ,-ー", `!、__i_ ̄`ー'"_, ノ`!  `ヽ_ , ヾ 丶`ヽ、、 `ヽ、、 `ヾ i!
      ,ー"          ̄`ー"   !    ヽ、   ヽ   `ー、ヽ `!  i! !
    /       ヾ   _,        !     l!   ヽ`-、   `!ヾ 'i!  i! !::
  /'"        ー-`ノノー        i      i!   \  ヽ  il,  l!  l! il
  /         _,==!、         !      li    l!ーi    l!  i! l!,,l!
  !      ー','"     !、        l      l!、  i! l!    i!  li-'"   _ 00         ∩  ∩
  )      く~      !         !       ヾ、  l! `    l!_,;'   ...└‐┐ |   [][]「l  ∪  ∪
 ヽ、      /       l!        i!        ヾ,_ `ヾ、 __,,li        ┌‐┘ |    くノ  ○  ○
  \   , イ        i!        !、         `ーー"`             ̄ ̄







     _ ,:                         ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   ト'´_,.>ァ‐ 、
   { / //. : :i: \_ :                      「邪魔だ。お前じゃねえ」
  _//. : } : : :ヽ : : \_  ピクピク
 └〈 : : : ノ. : : : : \;_;_; L_,..、 :                    やらない夫が拳を打ち込むと、憲次郎は動かなくなった。
   `マ¨. : : : : : : : :`⌒,>'广¨二二"ニ   …‐- 、 :
    ヽ: : j : : : :i : : 厂/. : : : : : : : : : : : : : : : : . \ :. ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      ゙〈 : : : : : : :〉 { : : : -‐… : :¬'' : T^\: .\ \ :
       ヽ: : : : : :} }: : : : :_;_;_;_;_;_; : : : }   \: :\ \ :
         \: : 「 / 丁´      |: : |    \: : : . \ :
           ヽソ /: ;ノ        | : : !      ` 、 : : : ,ゝ、___ :
             `~¨´          } : : !         \/     」 :
                          V⌒丶..__      └-‐'^¨¨´
                          {__     }

53 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:04:44 ID:G4YWRaT.0

              / ̄ ̄\    ガッ
            /  _ノ 、_ \ |
       |     |   ( ○)(○) |
     |i  ダンッ |    (__人__)
     |i|      |    |r┬`| ノ
            |     `ー'´ }     |                 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     li|   _   ヽ        }     i| ゴッ
    l「` ̄"´   ´⌒\、    ノ、  |i                       「……そうだ。お前じゃ、ねえんだ」
    |  ヽ__、_ \   ,   ̄ ` ´  ̄⌒ヘー│-ォ、 |
    |  ,イ   ̄.、`ヽ/        ヽ/      〉i|            .やる夫が惨殺されてから、この日で五日目になる。
  | |  l     ゝ  ゝ /⌒`ヽ /イ  ̄゛ト  /
  |i l  ゝ、    ト  ||i/     イ |   /ゝ /               役人たちも必死に捜索しているらしいが、
    ト ヤ メ    |  | / ト     |/   くヽニイト
    ゛ ̄     | l|i/  ゝ     |l   `ヽイ   ・.…         .手がかりらしい手がかりは殆どない。
            | /   |   |  | ::   .;
           //   i|   i|  | |       .・¨        ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      ダンッ   /イ     |i |  |  i i| :’
          /      | |i  | ||
          |   ;. ノ| |   ||i| |i
          \_ _,ィ´ ノ||il |  ||| |
              `ー、 i|| | |i  ||i|ii|  “





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────────────────────────
             i⌒ヽ__|__::::::}  __   __     __
             |__::{::::::::::::::>'"         `/:::\_  /::::::::}_
             / \::/            〈:::::::::::::ヽ|__:::::::::::::〉
            //   / /  /  //   /  }:::::/::/ハ \‐ '
.           /'i // /  / / / / }∧ 八::_/   !   ヽ
           '<::::::/:},'  /| /⌒ // ⌒/ヽi / }/::{ /  ノ
          /  l \/|   |x=ミ/   ァ=ミ/| / :::l/    / |.  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
.             | ハ/ | |小■■■■■■■;::::::/     / /|
            八 {   | |:::■■■■■■■ム-{   /   / ノ    せいぜい進展があったとすれば。
.              \ 八 |::{    `_    /  /|  / / , '
                   ‘|V\   V  ) /ィ/八 /'")/.        伊藤カイジが魔法少女の犯行だと証言し、
                    > ..  <ィ辷ラ ` ´
                    __ _{二二ノ¨⌒\.              それが噂として街中に流れた程度である。
                  / ,, ィ⌒)   /     \
                 /vく_ノ´   {          ',       ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.              , イソ⌒>{_ソ孑乏辷}       ノ
              {/ソ 〃o/ //7´  |   ,  -─{_
.             {-{ 〃,/  '/ソ   {  //⌒_ソ
            r={7{ lo i   l{-}    ヾ,{/ ノ7⌒ ´、
            V゙Ⅵ | |  |{-}      /_ソ (,     ,
.              `{-} | |  |{-}     /  `ヾ}    ‘
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54 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:06:00 ID:G4YWRaT.0

           / ̄ ̄\
         /   _,ノ ヽ、_
          |    ( ●) (●)
.           |    (___人__)                ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
           |     ` ⌒´ノ
            .|        |                       「……ふん、馬鹿馬鹿しい」
            人、       |
        ,イ:. ト、ヽ、 __ ,_ ノ                     やらない夫はその噂話を信じていない。
  ,. -ーー -‐ ´::::::::::::::::::::::::::::::::7
/..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、                      そもそも剣術とは肉体によって放たれる技術であり、
.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. \、_
::::::::::.\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ヽ               そして大人と少女には覆せない肉体の差が存在する。
:::::::::::::..ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ヘ
:::::::::::::::::::V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::           .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |::
:::::::::::::::::イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l::
::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |:|




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                  /}.                 ┳
              r─ ァ ´ ̄⌒ く⌒ rく\.         ┃
              >.イ | 、 \  Lノヽ \!       ╋
             / / | ハノX´ヽ | | |\ ヽ       ┃
            /イ } 十'-   -=彡 ムイ | |ヽ|     ╋
             |ムハ=彡 ,    | レ' }_ル'^リ.     ┃
             从八 }   ー '  ,リ |  ̄`ヽ      ╋
                   , 'ヾ≧_r─‐仏イ__ , -‐‐゙ー=: .、.  ┃         .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
           ,. ‐='´` >‐‐ 、≠ ´  `ヽ   __   ヘ ┻.  __   __
              /   /    ;'     ___    /∧l_ -‐―-―!!\V∧i    その差を埋めるのは難しい。
            i   ;      i    .((ヽ\__.|.{/|.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽii
            }.   {         !     > '´.:.:.:.:ヽl,l.:.:.:.:.:.:../|.:..:.:ハ.::.::..ヽ   腕を磨いても少女の背は伸びないし、
         / ∨`ヽ       ノゝ .._   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i_/  .l.:.:/ `V i.:.:.:.
            { ,'   ゝ★ィ´ { _,._' /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ■■■■■ Vl.:.:!  技を磨いても少女の間合いは伸びやしない。
           /      .イY⌒`゙{´  `//|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:..:.|           l\i.
         / ヾ.    / ト.、_____ ;.... -‐‐‐.i.:.:.:.:.:.:.:.:.:A:.:.:l        u !.:...┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       /   ヘ-、/   }{   `.:      l.:.:.:.:∧:/ l:.:l    _     ノ/::/
        !    :  i   |ハ、......c;r '"  ̄ }.Vl::/ `  .l:/ _`iーt  ' V/ヽ '
      ハ、  ノ ,'     ! i.         ,'. `      _l  __|| ==、、
        i,リ )'  /    ヽヘ         /_..≠/、.ヘ./   `,:::::::ハ::::::l \
        !     , '      人ヾ、    _.≠ , "ヽ  ',../    i -イi=i|` '.   `i
      i  :. /     / .i ヽミ=´  /   ;   /     !   || ||.  i  ./
      |  ヽ      / '´i   ∧    !   /,  :. \,   /  ` `  .|  /
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55 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:06:35 ID:G4YWRaT.0



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                  , r ' ´  ̄ ` ' ‐-=、         / `ヽ
            /           \       </,  ハ
              ./                 ',       (くく __  ',
     ヽヽ.     /               ','´ ̄`Y´`ーヽノ ハ
     /       .,'    \    /         }    }   {  } ',
    \ .     {  (●)ゝ `ー'(● )     .l   /    ) /ヽ .}
        .つ ハ    (_人_)       /  /,/ゞ_ノY   /.  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   _|ヽ   /  \    `⌒´       /   Y´   _,,ヽ_ノ
   \  /´{/    `ー- ,, ___  イ      }ゞ__,,-‐=''´         そして、やる夫という男は、
   <,,/   ゝ /   ,,      `ヾツ_,,-     /;;/
    ノ   _,  ̄`>=<;'_ノ      ニ',_    o/lソ              そんな溝を抱えながら勝てるような、
    {   /   '´   ;}、        ノゝ__/ /
   ../ヽ  ゝ=‐-、_ノ;;;\o   _,,,,/ 个 、,,__,,,,ノ                やわな男ではなかったはずなのだ。
   \__  `ー-、\_,r‐、;;`ー‐'´ / }    /
     ..ヽ`ヽ,_     r='ヽ`ー‐'´、__,, ' `ー'/                 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      `ー-=,,..._     ノ   (    }=,_ /ー-=,_
          ./  `ヽ=-'´`ヽ  ハー' ´ /,    `ヽ
       //         ノヽ `   '      ハー、
─────────────────────────━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





      ________
   /) / .)  \
   / ./::/ ./:::/ ) \
   l .l/ // ∠___ |           .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   l / / / _、,,.ノ |
  r      /___)  |              「どうせ死ぬなら、俺との決着をつけてから死ね、阿呆め」
  /     /     |
 /     ノ     |                やらない夫は、ぽつりとそんな言葉を漏らした。
 {    jヽ      /
 .|    i  >    人_           .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  |   |/   ̄     ヽ
  .|   |        ィ ヽ

.

56 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:06:58 ID:G4YWRaT.0

          | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
.        |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }、
.         |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
       |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.
        |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .、               ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
        |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\_
        |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /`ヽ、.           ……人伝に聞いた、
       | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ;    ´    }
       |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :  <        /             旧知の男の死に様を思い返す。
       |: : : : !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ;    ´  ヽ     ,′   ,  ア^ヽ
        |: : : : |: : : : : : : : : :_:_;  -‐   ´ {      {     {__//  /. ┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
         |__j: :=-‐  ''´ /      {         ,..-=ニ三ヲ' ,:ヘ_/
              ,,r===<__       :.       /jノ三ヲ7/ /
            r -〈三三三三ニミ:.、___ノ      {三:イ /   |
.        r‐ ー------‐==`ー'''´      |     <〈_{ノ゙´ ,.  ´
          ゙ー-  ____r''´ ̄ 、L__|    〈  ,,.  ''´
                                  ¨





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     \、
       \、
        \、      ,..,:'''  .:.:.'               r''"ヽ,
          \,_    ,;  .;:' '             _,,,、、j   ''''''''' ‐‐- 、
           } ヽ   ;: ,: ;: : :    _____,,,,-= ''"´ __,,,__,,        }
         ,、 j´ }\,::; ,:; ''           ゝ-''' "´   `ヽ      '.、
.         レ',.,' .l ,>' , -'''',                    _ヽ      .)
.         i. ヽ  i '"´   ヽ‐---- 、              /         ゝ,_,_,,、-‐.、
         ', /  j      ヽ    ゝ、            ヽ、. ヽ,''''''''ヽ    ,、‐.、` ' "´
.      r‐''ヽ'   '    ___ノ‐‐‐-‐ゝ, ``‐-、 _        ヽ ヽ、  \
      ヽ,,__,,-、,,__,,、-'"´          ` ‐-、 ` , -'        ,r'´   "´
                           ``''    ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                            _,、 ‐ ' "´
                      _,、 ‐ ' "´         .腹を裂かれ、大袈裟なほど血と中身をまき散らした、
                _,、 ‐ ' "´
          _,、 ‐ ' "´                       無残というほかない骸だったという。
    _,、 ‐ ' "´
‐ ' "´                                その有様を聞いた時、やらない夫の直感が告げた。

                                  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

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57 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:07:32 ID:G4YWRaT.0



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                              |:::: ::::::::::::::::::::::l
                              |::: ::::::::::::::::::::::::!.  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                               |:::::::::::::::::::::::::::::l
                             !:::::::::::::::::::::::::li:|    ……ああ。これは恐らく、一人殺して満足するような、
                              !:::::::::::::::::::::::::l|::|
                              /|::::::::::::::::::::::::ll.,7:   .そんな生ぬるい人斬りではあるまい、と。
                           |:| !::::::::::::::::::::::l|.l| !
                           ! !|:::::::::::::::::::::::| |  l.┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                             / |:l|::::::::|!:::::::ll|::l|  |
                         l_  |:|.!:::::::|l!::::::|l:.:||  l
                              ヽ |ll_|__:_!|:∟:!:.::l‐!  l
                              /         `ヽ!   !
                          / / .         ヽ..._│                    ,ィ劣王ミ::、,l|lヽ,,_∠_
.. .,ィ劣王ミ::、..___                 |、 !             `<ヽ,                    /  ̄      ̄    \
.. .寸圭圭圭圭圭}               ._メ´丶、:     -‐─、:ヽ :`\                   /          /     l
..`ヽー―- 、.、 少´              ∟ 、┴-    -l_____, -ー‐‐‐‐'  . ___       _ ─'/_.,., / ̄  ̄ 一一<     |
  {\ー―ゝ、` 、             _                        <"\\ ̄  ̄ ̄  /__、 i!         |     /
     {   ヽ ` ー=ニニ=ー――=´―‐`r―- 、                    \_//\ヽ_ _/ヾ\ _l一一一─_ _l|_彡//
  ..._、}__ ,r- 、                |     ヽ         _z‐ヘトz_.\ /ノ   ヽ─″ ̄.¨¨¨´ ,佳圭圭圭圭圭圭圭
.______ヽ彡ー―――――――'´ ̄ ̄ ̄     ;;;#圭#;;.._>ニニニニニニく.;#圭圭圭圭     .{少r:ゞミ王王圭圭圭圭少
..圭圭圭圭圭王圭圭}                    ;:;;;#圭圭=ヘ,イニrーヘ^ー=ミ、#圭圭圭リ       {圭圭圭沁 `¨¨¨´ f壬
..圭圭圭少'´ ̄¨¨¨´                        ::;;;圭;| #_ノ孑″  {〕゙ .,.ィ ′ヽ圭少         寸少' ̄ r劣}   .弋圭
.`¨¨¨´ f壬心                             ;;;;/ _j/^´)" √ィ′´ ̄ `゙ `ヽ                . ̄
    ..弋圭ヲ                              /'´ #. ィく)ィァ⌒゙オ /ィ斗~、 ヽ \_
                               t/}⊆ヽ≦=‐ ''´ __/Уj:ニ: : : 7ヽVヘ.  \
                                  巛ゝ'゙ ,,.,斗 '' ´ . :<: :´: :`: : : :'〃: : :ヾY`~
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58 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:08:19 ID:G4YWRaT.0


        ,-- 、
          i ..!
       _ ! ω,!_
.     /: :ヾニ//:ヽ               ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     ,ハ: ; : У;': :i:八
   //: : :i;:: /:/: : :!: : :\                だから、やらない夫は夜を歩く。
  <、: ': : : ;!<∠ :_; {: : : : 冫
   `、: : :ハ三彡':ハ: : f´                  やる夫が惨殺されてからもう五日も経っている。
     `┤: : : : /: :├ '
        !::: : : : : : ::i                   そろそろ、新たな獲物が欲しくなる頃だろう。
        }:::: : : : : :::{
      ハ: : : : : :::::i                 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
     ヽ、;_: : : : ::::/
       iミヽ_;-‐'
       `´ .} /
         i !
          ゝ┘



                               ///∧   ∨
                                /////∧___/
                            ///////////
                              ///////////
                                ///////////
                            ///____ //     .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                 /`ヽ       ///∧   ∨
                 /_/   |    ./////∧___/           ならば、こんな夜に一人歩きする間抜けなど、
               /ヽ   ,'≧o。//////////:/
              ノ    ノ三三≧o。///////           .新たな獲物とするのにうってつけだろう――?
                , ´     /三三三三三≧o。:/
           /      ,/<三三三三三三三≧o。          腰の刀に手をやりながら、彼はそう考えていた。
          /      |   /´ ̄¨ <三三三三≧o。
        /        i__,/      ¨ <三三三ニ=i    ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       /         |  /==- __    / ̄`ヽ三ニ/
      ,′         | /    ̄ ‐=-Y / ̄i  i‐‐"
      /           | /       人|__!_, イ
   / ̄\             |/    , -──< \
   /    .\        /    /          |

59 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:08:51 ID:G4YWRaT.0

        _,:'::::::::::::/           |:::::::::::::::::: ;'
       /〈::::::::::::/            |:::::::::::::::: ;'
      ハ ‘t::::::::i'                 |::::::::::::::::'
      〈__> |:::::::::i                 |::::::::::::::;'      ..┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    :::..... l| l::::::::::{             l::::::::::::;'
     ::::::l| ヽ-―',::..           !:::::::::::;            すると、前方からざりざりという音が聞こえてきた。
      ::ヾ、   ノ::::::::::..           ;::::::::::::'
       :::::` ̄´:::::::::::::::::::......     ,!::::::::::i            足音である。この静かな夜にどこか馴染む、
         : : ::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ノ::::::::::::;
           : :::::::::::::::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::、            二つ足の生者がしっかりと歩む音。
              :::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ::::::::::::',
              : :::::::::::::::::::::::::ト、 ヽ:::::::::ヽ      ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                 :::::::::::::::::::ヽ」>、 \, -‐\
                     ::::::::::::::::li     ',:..
                            :::::::ゞ.     ノ:::::..
                           `  ̄´



    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)               ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  |     (__人__)
   |     `⌒´ノ                それに釣られて、
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃               やらない夫が思わず視線を上げると。
   ヽ、l    ´ヽ〉
    ,-/    __人〉                 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   / ./.   /    \
   | /   /     i \
   |"  /       | >  )
   ヽ/      とヽ /
    |       そ ノ

60 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:09:18 ID:G4YWRaT.0

                      _
                  ,..:ヽ'"::::::::::::`ヽ、
                   /::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::ヽ
                ,::::,::::::::::::::::::、:::::::::ヽ.::::ヾ、゙!
                 j::::|:::::::::::i:::::::|::i:::::::::ヾ、::〉:|i:|
                 |::::|:::::::::::|:::::::|:::|::::::::::_iV::|:|:|
                |::f|:::::::::::|:::_:_|:_|レ-イ●i:::|:|::|
                  |::゙ト、::::::::|lヤ●ソ  `¨ !::|`
                 |::::::|゙‐n-! `¨    , /1:!
                  |:::::j::::|/ヽ 、_  ‐' / |:|、_
                  .|:/ |:::| ト.   ̄/´  |:|/´ヽ、
                 .|! !::| | ゙! , '/    ,!|    ヽ、              ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
                   i! .!::j  | У/   ∨|:|     ヽ.
                 |ヽj::,'!  |'/´  / |::i     / ゙、             ――そこには刀を携えた、
                 | |:i | /   /   !::|   / /   ゙!
                 | !| .i/    /    !:::|  |/    ノ!            幽鬼のような少女が立っていた。
                ./ |:|7'.、_  /     |::::゙! i/  _/ !
               /  .|:|ヽ、 `'ヽ-=ニ、__|::::::|‐|`=´   |        ┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
               /   |:`ト、ニ─- ニ二二|::::::!‐|        |!
               /   |::::ヽ_ `_=`─="|:::::::|_,|   !     !゙!
              /    .|:::〉ト‐ハ<=ェェ___‐ェ|:::::::|"|i  !     ゙!
             ./     .|:/〈ァ、      |:|:|::」,.イヽj      |
            /        ゙>、_`゙───'"´´ _イ ゙、!      !
           /         |  | ``゙───''" .| .!       |
           ゞ、        |ヽ.|            | |      ./
_____^ヽ__/,ィヾ ____| ト'ヽ.        .| |     /!.____
.XXXXXXXX)l}:;;;;;ト|` _)_);;;;;;;;;;;;;;;;|  iヽ.゙ヽ、       ヽ.|   /i/.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄._ノ ̄下、ソノムつ ̄ ̄..|  | \ ヽ       ゙ヾ‐j.´ r i'.. ̄ ̄ ̄ ̄
           ノ )         .!  |             ヽl_i iノノ
          / '´         .|  |             ! ト'`

61 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:10:03 ID:G4YWRaT.0

                 / ̄ ̄`ヽ
                 ,!  u.   ノ
          ,.--,- '" ̄``ヽ、      (
        ノ′{´ /⌒ヽ ', ヽ    !)
      /   ∨.__   ∨ ,リ,゙i    7
       ノ.-‐ ‐-/,'   }  ,/',´// リ /
    /´    { i   {  ( .>、.._}'´ ̄
   /     ,..ハ  : 人_,,._-``ー 、..__                   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    i〃⌒''''"´  ! `ヽ‐-、..._ ``     ̄`ヽ、
   .|     '" 人_ ィヒ..             .ノ `ヽ-=...、          その姿を認めた瞬間、
    |    ,ノ"´  ゙ヽ、_       _,,..ィ''">‐--、 \''"
   !  , '" -‐‐-'"⌒', ` ̄ ̄丁´ ,とノ´     `ヽ-'             やらない夫の背中がぶるりと震えた。
    { ノ´ ,.. --      ゙レイ'⌒{ ゙Y
   i  /´       爪,人 .ノ}  }                   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛
    .|/          》 、  Yノ .リ
   .{             《 `ヽ.ノ} _ イヽ、
   ノ        `ヽ._ ヽ  ノ′ヾ、 ヽ
   /    ,      `ヽ`ヽ、 }      \
  i    {        \ ヽ}、       \





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────────────────────────

-───- 、     ´ ̄ ̄ ̄`ヽ
        ヽ/
           オ オ オ   }                 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  な  死    i イ .イ .イ  j 川 j_j_,
  い. ぬ   |      ,_州レ┴'~^'<j:i_,             武者震いのたぐいではない。
  夫. わ    |      j:ル′      `Vj
         イー--┐ _i|  ,x=== レ=ミ、 i.              百戦錬磨の剣士であり、歴戦の武者である彼の直感が、
、__  _∠i:j:|ij;l,  ヽ( l "r¬ i ' 宀 |
  j:レ^ヽ{      `゙'i    「`  __゚, | i .゚__  '^i.             これは恐るべきもの、おぞましいものに他ならぬと
  |′ ,ニ_´  `,ニ. |    L_.   r, _ぅ   ,_ノ
. _」   `゚┘ └゚´ l┐    ヽ  r― 、   /              はっきり告げていたのである。
..|   ,、  (n n)   |     ト、 `こ´ .イ
..ヽ,i  ヾー===-ァ'^ ト'     r|  ー‐  |、              ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. r|、  `こニ´   ノ、     _l |      l} }、_
__,{:{j丶.._ ___,. ' |} }ー--< ト\     / /   `ヽ

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62 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:10:32 ID:G4YWRaT.0

   / ̄ ̄\
  / _ノ  ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |              ┏━━━━━━━━━━━━━━┓
. |  (__人__)  │
  |   `⌒ ´   |                「……一応聞いておくが。
.  |           |
.  ヽ       /                 やる夫を斬ったのは、お前か」
   ヽ      /
   >     <                  ┗━━━━━━━━━━━━━━┛
   |      |
    |      |



  ./ ∧
  ./ /∧
 / .//∧
  ////∧
  .////∧       .  ' "´ ̄ ` : 、
  //////∧.    /::::::::::::::::::::::::::ヽ:`:、
 .///////∧  ./:::::,::::::,:::::::、:::::::、:::ヾ:::::.
  ///////∧. l:,f::i|,:::::|_::::::||_:::::i|:::::i:::::|                    ┏━━━━━━━━━━━━━━┓
 .////////∧ |:::|::::|(●) (●)|::::::|:::::|
 /////////∧´ |::::|   、     |_:::::|:::::|                        「ええ、そうよ」
  /////////∧ ´ iヽ、_ ‐-  _,.|:`:|:::::|
 .∨/////// ∧了: :7× / _ノ  \|:::::|                        少女は臆することなくそう答え、
  \///////∧ `フ: : :.Y_ノ ̄ヽ  |:::::|
    \//////∧〈__,r'´   ノ  /::|i:|                       そして流れるように抜刀した。
     \ ////∧_/、    / _ イ:|::||:|
  ト、   \////|‐、: . :レ '´   .ト、| ||                      ┗━━━━━━━━━━━━━━┛
  | ` 、   \//,イ l/        ヽ′
 、 l   ` 、  \/イ  ヾ  ノ     Y

63 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:11:17 ID:G4YWRaT.0

                              /.;i.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/.;:;:;://;:;:;:;:;:;:;:;:;/ /;:;:;
                             j:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/.;:;:;://;:;:;:;:;:;:;:;:;:;{/;:;:/:;
                            /.;:;:;:i:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;{:;:;:;:;:{::{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/;:;:;:;:
                           /.:;:;:;:;:i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/.;:;:;:;//;:;:;:;:;:;:;:;:/\;:;:;:;:;
                          r';:;:;:;:;:;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:{:;:;:;:;:;!::!:;:;:;:;:;:/     \:;:
                           /.;:;:;:;:;:;:;:;!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;{:;:;:;:;:{__!;,:.r           ヽ
                            r='.;:;:;:;:;:;:;:;:;:i:;:;:;:;:;:;:;:__,,.. -‐=ニニ.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                        {ニニニニ=‐ =ニニニニニニニニニ
        _(`ヽr‐‐-y‐‐-      ,,. イ/ニニ\ヽ二二二ニニニニニニ  . 「……全く。魔法少女など、
       〈 \ ゙ー 、 ー‐;  '; Y_ ̄__/二ニニニニムマニニニニニニニニニ
        \ ヽ  ';___';}  '; _/.i=/ニニニニニニムマニニニニニニニニ   .出鱈目の妄言だと思っていたんだがな」
ニニニニニニニニ=====‐‐‐--fi:i:i:|/マニニニニニニニムマニニニ==---──
ニニニニニニニニニニニニニニi!!i:i:,'  マ(__)ニニニニニ/:.;,.:‐-.,. ... __ニニニ    それに合わせ、やらない夫も刀を抜く。
 ̄    ‐‐‐‐----====ニニニニ!i:i:,'  i!`ヾ===--‐ ´/r 、:.:.:.:゚. .:. ,;.:: .゛,:..:.‐
           \  (____/';:i   !  i!  /   /_:;:;:;:;≧=r_、,__:; .:;;. ゚ :.: .;.┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
              ‐-==-、'' .ゝ=゙==''ー_'゙ー‐''/;:;:;: ̄:;:;: ‐--、__\‐-  _:.:;:..:,:.;;.:.:: :..:. ::..
               }三三三三}} ̄ ̄ヽ==':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: \ニニニニニニ=‐-  _:.
               !三三三三i|     \:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:}\ニニニニニニニニニ





                                     , -/
                / ̄ ̄\            ,..:::'´::::::::/
               / ノ  \ \         /::::::::::::::/
                |  (●)(●) |       /::: _:::/
               |  (__人__)  |    /::::::::/ /
              |   ` ⌒´  ノ . /::::.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
              |         } / :::::/
          __ ヽ        ,/::::::      先の憲次郎と違い、この少女は拳一つで倒せる相手ではない。
        //:::::,∠⌒ヽ      /:::::::/   /
      //:::/^⌒\⌒\ヒL/::::|::::::/   /   .その事実を、先のあまりに淀みない抜刀が物語っていたからである。
     //;:://⌒ヽ  |  \ イ^|::::::|   /
   //:::/   ...::: |  | ::;   \}〕|::::::|  j   ..「――真古流、美筆やらない夫だ。参る」
    //⌒ヽ__.    |::: .|      \|::::::|  |
   / /__:::::...\;:: |  | ::.::::::.   | |::::::|  |..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  // ............... ̄⌒\}:::: |     .{ j!::::::{   {_
 /...:::::     ___ \_ノ:::::::: \\/ヽ  |!:::}r ニ⊇┐
 |  , - ´ ̄      `――――⌒/ |\ゝ┘ノノ斤=}
 {/i                   、_>-‐イ`<ヽ}ノ
 〒三二>___ _ ――――――、_ノ_」┴┘^
 ノ ⌒‘     :::::::::::::::\⌒/ ⌒/ /}ノ^〕ヾ

64 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:12:10 ID:G4YWRaT.0

                             i|    |i  / ̄ ̄\
                            i|      |i / _/   \
                           i|     |i (●)(● )    |
                         i|      |i  (__人__)     |
        , :_, - ― - 、       i|        ,|i  (`⌒ ´       |
      ,::´:,::'::::::::::::::::::::\   ..i|       ,|i     {          |
       .:::::/:::::,::::::::,:::、:::::、:::゙:.. .i|          |i    {         ノ
     .|:::::i::::::|i:::::_|:::::_|:::::,|i゙l::l..i|        |i   /⌒´   .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     |:::::|::::::| (●) (●)|::/..i|            |i |
     |:::::|::::::|     ,   j::|`'i|           |i \ \       ――やらない夫の剣は驚くほど鋭い。
    / ⌒ヽ_    -‐_ノ|`ヽi|               i|i \ \
   /     \ヾil、::/  ....i|                 i||,\ \.  並みの剣士では、避ける所か捉える事さえままならぬ。
 /ヽ        ノ    ...i|i              /i|!\
( _ イ )   ,.-、 ,. -‐'\‐--‐'..i|i.               /   i|(ノ. .斬られたと気づく前に、その命を奪うことさえ可能とする。
   レ__ノ´|::/i/: : : : :._,.\    .i|i            /   / ,ゝ
       |: :|" : : : /  ....\  . i|i       / \\ / ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       |: :| : : /       ヽ.  i|i        !. / /       〉    !
       ヽ /          |  ..i|i    \\ / |           ヘ   \
           \.           |    i|i  / /  〈           ヘ,    )
          |          |     ..i|i__/____ノ             `ー‐ '





              __
            /    ヽ-ー、-、                  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
             i       i   ヽ ヽ
           ノ| _ノ L l 、    i`ヾ、                  くわえて、その観察眼も並ではない。
          /. i| ( ●)=(●) ー  j   ヾ、
         /   {  (__人__)/   ヽ     `^-               彼はすでに魔法少女の間合いを見極めており、
        /   ゝ  |i!i!i!| 〈/    〉、_     =
        i|//二≧=二`ヽ、   /`ー--=、     `        .常にその一歩外から斬撃を重ねていた。
       l !' i /     二ヽ>ー/__ _ ~   _ー___
       | ! !  ,     `ー=≧´  ―――  ̄ ̄ ――― ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       |i ヽハ {ヽ                   __ _  _ -‐ ̄
       ハ  ヽヾ__`- = ̄-             __- ̄   .―=≡.' "´ ̄ ` : 、
     _ - = ̄-  ̄ __  _  __―― ̄        .―=≡. ::::::::::::::::::::::::::ヽ:`:、
 -=二 ―  ̄  _  _- __- -― = ̄          ―=≡../:::::,::::::,:::::::、:::::::、:::ヾ:::::.
      _  二 -= ―  ̄ __ _                   ―=≡.::i|,:::::|_::::::||_:::::i|:::::i:::::|
 _-= ― ̄ミ、          ̄    ̄ヽ             ―=≡|:::|::::|(●) (●)|::::::|:::::|
                               \.             ―=≡.:|   、     |_:::::|:::::|

65 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:12:38 ID:G4YWRaT.0

               '                                 \
              /             _______            \
              /       _....-‐  ̄           ̄ ̄ ̄ ̄ ‐-..._    、
             /     ── ───────────     .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
             /     =───────
            /    /                                入速出やる夫と並ぶほどの実力と謳われ、
            /   /
          / /_/、                                  剣速ではむしろ彼を超えるとさえ噂される、
         \__/
         /ミ,r´ノ:l\                               やらない夫の腕前は決して伊達ではない。
         ヽノ/:::::/:::::::\
         〈:ノ、/::::::::::::::::\ / ̄ ̄\                   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
            \:::::::::::::::::::::\       |                            /    |
             \::::::::::::::::::::\ .   |                         〃  ∧|        ._
               \::::::::::::::::::::\  }.                         /   /       三 "´.::::::::::` : .
                \:::::::::::::::::::\/                          ' ,ヘ/      三/.:::::::::::::::::::::::::::::,
                /::\:::::::::::::::::ヽ                    /  /        三i:::{:::::L:::::ト、_::j::::::::,
              /::::::::::::::::\:::::::::::::::l                    / /           三::i :「(●) ̄(●)|:::i:::::
             /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ.                   / /             三l:::ゝ   `   ,!:::!::::i
            /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/                //                    三|.、_  ̄ __,.:::r::j :::|
          /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/                  /                      三     /:::::/:::ノ
        /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|\             /                      三     /::/::ノ
       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::>          /                     三     ./
      /´\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|/っノ                               三         ./



                ,ィ7
               /,/
            / /
              / /
.             / /                  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
            / /
           / ̄ ̄\                      しかし当たらぬ。かすりもせぬ。
          /\  /  \
.         | (●)(●)  │                    まるで太刀筋を全て見切っているかのように、
.         /| (__人__)   .|
        / ,| ` ⌒´     |                      魔法少女は斬撃のことごとくを避けて見せた。
.    ィ´ /''ヽ      ノ
   (⌒) イi一‐ヽ、   /                   ――焦れたやらない夫は、剣を大上段に構え。
    7 .K.`ー--→―― )
    ヽ/ ヾ--‐―‐  /                      ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.       /      /
      /      /

66 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:13:03 ID:G4YWRaT.0

                      / |       ____  ー ,_
         '|、       .   / .ヽ-‐'" ̄ ̄゛  Z二 ..,,_.   `'!=;;- ..、
          !.゙l,      il   ./                 `゙"'ー-..,,,、.`''-ミ;;、
           l,     .l.゙i  /             /' ̄ ̄ ̄''''ー ,,,   ゙'`-二   ゙゙'ヘ、
             ! .'l. 、  | ! /             /          `''ー、、  .`゙''ミ..,,,  ゙''-、
           |,│  |l  ! .゛             l゙                `'-、.  `'-,゙゙“'ー `'
           l !  l.! !           │               `''-、 `''そ_
           ..l|  |.!│            l                   \   て \
               ゙!  |.l.|             !                    \. \ `
              |    .l             │                        \ \    ゙!i、
               |, ,  .|                 l                       \. \   .゙ !-,
      ll,      .l.l、 |              ┏━━━━━━━━━━━━━┓       \ ゙'、   ヽ\
      l.l ト     l.! l .|                                               \'、   .ム,.゙‐
       l.ヽ| l    .l レl,|                地を割るような、一閃。                  ヽヽ   . lゝ
       !   .l.    ! リ                                              ヽヽ   ヽ
        !   l    l             .┗━━━━━━━━━━━━━┛             ゙.ミ.
        .|,  .!、   l                    l                               ミ
           l   `'- 、 |,                 ゙l、                             ゙ヽ
         'ト、  .亅 .l,.l                    l                               ヽ
          ヽ  |!  リl、                      ヽ
              l. l  .l.lL                 ヽ
            l .|  .! l|、                    ヽ
             l .!  .! !li                  ヽ
             l.!   ! .l                    ヽ
              ll  │                    ヽ
                 リ   l                        ヽ
                    il                      ヽ
                 リ                       ヽ
                    |                           ヽ

67 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:13:41 ID:G4YWRaT.0

                     , ,
                    '.: ´
                  ,:' , '
                 , /
                ' ,'
              ,:'  .’           /  ̄ ̄ `ヽ                , ⌒ ー ‐ ''イ
                 i             ノ /  ̄ .丶  \           , '´       _ -‐'
             ,'   7         / /      V ヽ. \        , :'         {
              ,': , 、、           |  .i._\   /  i   ヽ ヽ       }             '.
             { /  ` <       i   |(●ゞ イ●) |   , |  i      /           _}
            /  /     ` <    ゝ.  ヽ (_人__,) /  ,’イ  V     (        ,  '´
          ,'   /            ` <  ゝ  ヽ`´_`_ノ   /」     .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
               /       _       `i}<∧  ヽ  ヽ  ´/   i
     ,; : : ⌒ヽ /       /:::>:::..._    `ヾ   ゙i  |  /    丶  . 美筆家に伝わる古式剣術、真古流。
    , ’     ./       /::::::::::::::::::::::::i}`>::..._ `ヽ-.,,>  ,´ 、
   :   :. :... . /       /:::::::::::::::::::::::::/{::::::::::::::::>|i:|   7  \      .その奥義、“飯綱”と呼ばれる業である。
 ヾ {      /        /:::::::::::::::::::::::::::i;;i::::::::::::::::::::::|i:|_.ィ´     ヽ、ノ;;
  \ゝ    ./        /:::::::::::::::::::::::::::::};;|:::::::::::::::::> |i:|     っ: . ' ゝ;;   全身の筋肉とバネを使い、最速で放つ斬撃。
    .>、  .:〈       V:::::::::::::::::::::::::::,';;;|::::::::::://¨´  ー: ゙    /
   , :'⌒ヽ.:..V         .V:::i::::::::::::::::::::’;;;|:::::://   , .: ´    イ__ _.  これを受けて無事だった生物はおろか、
  ,:’     .V         .V|:i::::::::::::::::,’;;;i:://    '      'ー ¨ ¨´
  `ー- .:._ : .V        .|;;|:::::::::::::::|;;;;;;;{/   .: '      'ー ¨´     .無事だった物体さえ存在しない。
こ_ '' ー _ ゝ:. . V      |;;|:::::::::::-/;;;;:'´._. :.; '´
   ` … 二.  V      |;;;;、_ ノ;;;;;:'.:.::      ,.: ''´   ´ ,’   ....┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
            ゝ _.V     };;;;;;;;;./  _   , -‐''´      ,:'      .''´
            ヾ .Vヽ /{/;;;;;;;/ ./ }イ´          :    ,: .:'´
          ハ .V;;;ヾ;;;;;;/ .{ ゙’              ` ⌒ '’
            ’:. V;;;;;/_ , :.'
            ヾ;'´

68 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:14:02 ID:G4YWRaT.0

                                                   ト、._人,.ヘ.__人_,.イ_,.ィ
                                                j`‐'┌┐ r‐――‐ 、ーィ
         , : ´  ̄`゛ :: .                                 、- '   | |  | r--- 、 l   L_
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\                              _ )    .| | └┘ ノ ノ   く
        .:::::/:::::,::::::::,:::::::、:::::、:::゙:.              /  ̄ ̄ `ヽ        )...   | |    i"´/   (_
       .|:::::i::::::|i:::::_||::::::_|:::::,|i゙l::l            ノ /  ̄ .丶  \    ...´)   └┘   └┘    ,ニ=-
      |:::::|::::::|(●) (●)|::::|::|         / /      V ヽ. \    .)   ┌┐   ┌┐   (_
      |:::::|:::::_|     ,   j::::, 、         |   i_\   /_, i   ヽ ヽ   ..)   └┘   └┘   (
      |:::::|:´:|、_  -‐ _ノ:::./  ` <         i   |(○ゞ イ○) |   , |  i   ⌒)-、 ,. 、         〈
      |:::::|:::::{´ ヽヽil、:::|:::./     ` <    ゝ.  ヽ (_人__,) /  ,’イ  V     ′ ヽ/⌒'^´ヽ'⌒ヽ「
       |:::::|:::::| ヽ. // ',:|./         ` <  ゝ  ヽ`´_`_ ノ  /」    \
       |:i|:|:::::|   |┴─i./       _     ` <ヽ  ヽ  i  .´/    i  ヽ
       |:||:|::,i'l  .|._ /       /:::>:::..._   `ヾ   ゙i  |  /     丶 |
       || |ッ',__|:┴../       /::::::::::::::::::::::::`>::..._ `ヽ-.,,>  ,´、         i
      | |:{ lェrl|  /       /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
         ゝ  /|.../        /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
          |V |./        /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>.  そして、一度放たれたこの秘剣は、必ず相手を両断する。
          |.  〈       V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://
          |__|.V         .V:::::::::::::::::::::::::::::::::::://    長い真古流の歴史の中で、飯綱から逃れた者はいない。
          {ーイ V         .V:::::::::::::::::::::::::::://
          `ー'  ..V         .V:::::::::::::::::::://        言うなれば、文字通りの“必殺技”と呼べる業なのだ。
                V       V:::::::::::://
               V       V:::://      ..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛.
               V       V'./
                    V      ./
                   V    /
                   V ./

69 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:14:54 ID:G4YWRaT.0

      / ̄ ̄\
    /  _ノiiii,ヽ\
    |   ( ○)(○)                              _,,,
    |     (__人__)                         _,,,,--==~^,,,
    |     ` ⌒ノ                   _,,,,--==~^,,,,=--=~^~^
     ヽ       }   _,,,,-=ニニ=-__ ,,,.ー-ニ,,,,-=-""~^"
     _,ゝ     ノ レ" レ      | =<ニ-=-ー"~~┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    /;;,,,,,   |i./ヾ  ソ__,,,,-t''└──┘"
   /;; ,-=--,,-=┴-<,,,-~-=~^  /"  Y"           .「……馬鹿な」
   |i  ,;;:'''      \     /"  |
   /;  :'i        ミ ̄~^`=v";;:..  |i             やらない夫は狼狽していた。一度放った秘剣が誰も殺めぬなど、
  |;   ,li;:..      ;;     ヽ,   ,i
  i;    :丶:,,.  _ソ"      `  ,/              彼からすれば空が落ちるよりありえぬ夢想だったからだ。
   ヽ,;:::....   ~^^^  ^`=-,,__,,.ノ  ソ
    \:::::,,...   ヾ,,   |i   `~^"             ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      `-、:::::..   ヾ、 /




                 / ̄ ̄`ヽ
                 ,!  .u   ノ
          ,.--,- '" ̄``ヽ、      (
        ノ′{´ /⌒ヽ ', ヽ    !)
      /   ∨.__   ∨ ,リ,゙i    7           ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
       ノ.-‐ ‐-/,'   }  ,/',´// リ /
    /´    { i   {  ( .>、.._}'´ ̄                「名乗れ魔法少女。貴様、一体何者だ」
   /     ,..ハ  : 人_,,._-``ー 、..__
    i〃⌒''''"´  ! `ヽ‐-、..._ ``     ̄`ヽ、          その声は、妖怪変化を前にした幼子のように震えている。
   .|     '" 人_ ィヒ..             .ノ `ヽ-=...、
    |    ,ノ"´  ゙ヽ、_       _,,..ィ''">‐--、 \''"   ..彼はこの時初めて、目の前の少女は尋常の剣士と異なる
   !  , '" -‐‐-'"⌒', ` ̄ ̄丁´ ,とノ´     `ヽ-'
    { ノ´ ,.. --      ゙レイ'⌒{ ゙Y              真正の怪物であるという可能性に思い至った。
   i  /´       爪,人 .ノ}  }
    .|/          》 、  Yノ .リ               ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   .{             《 `ヽ.ノ} _ イヽ、
   ノ        `ヽ._ ヽ  ノ′ヾ、 ヽ
   /    ,      `ヽ`ヽ、 }      \
  i    {        \ ヽ}、       \

70 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:15:12 ID:G4YWRaT.0

         , : ´  ̄`゛ :: .
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\
        .:::::/:::::,::::::::,:::::::、:::::、:::゙:.
       .|:::::i::::::|i:::::_||::::::_|:::::,|i゙l::l
      |:::::|::::::|(●) (●)|::::|::|
      |:::::|:::::_|     ,   j:::::| `                ┏━━━━━━━━━━━━━━┓
      |:::::|:´:|、_  -‐ _ノ:::i `
      |:::::|:::::{´ ヽヽil、:::|:::::|                     「キル子」
       |:::::|:::::| ヽ. // ',:|:::::|
       |:i|:|:::::|   |┴─i:|:::::|                     と、短く少女は答えた。
       |:||:|::,i'l  .|.__||,、i'|
       || |ッ',__|:┴─イヽ.                      「ほおずき村の、キル子よ」
      | |:{ lェrl|     |ィ´
         ゝ  /|     |                      ┗━━━━━━━━━━━━━━┛



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)                              ┏━━━━━━━━━━┓
. | u.  (__人__)
  |     ` ⌒´ノ                             「キル子……?」
.  |         }
.  ヽ        }                              ┗━━━━━━━━━━┛
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ○)(○)
. |    (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |

71 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:15:49 ID:G4YWRaT.0

            i ;
         :ii | | ;                            , /
       { 从| | i                            , ///ハ
.       { Ⅵ   | i ;       i                 , ///    }
      、Ⅵ     | i ;r-、  |                   |i  //     j , /
      Ⅵ  :{ |i.i   ヽノ | i ;  i           ;jl∨し、/   ,////
.         ミ   .:乂li.i.|:!     `⌒7  |  / ̄ ̄\ii/Y⌒Y/  ,,////
.       ミ  .:{i.i.i.i从:.    |ii/iヘ、|i;/      ∨/`ヾ//,, , /////
       ミ . .:乂{⌒ヾヘヘヽ |/!!   l ヽ、 _ノ  l / , /////// ′
          ミ . :.:.:.{    \|:i:i|!i !;    l (○) (○) l;/ , ///// ' ′  ..┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
         ミ`ー=ヘ.     \|:i:i:i i   { (_人_)  },' ,'////∨ / :,′
.        ミ`ー==〉       ∨:i i  人 ´⌒` / , // ∧ ∨ / ',      .やらない夫は再び剣を振り上げる。
         {ー‐<      Ⅵi{   {个ー‐=个 , /'′/ ,∧ ∨ /
           八   ヽ__    ∨ / ,  ⅥⅣ /,' /    ' ∧ ∨ ,      .“飯綱”である。金剛石さえ断ち割る秘剣で、
.         〈〈 } /⌒ー′    ∨,/ / , V/ , ,..//{,    / ,∧ ∨
          `Y ノ           `Ⅵ/ / /V,/,///゙/      ' ∧ ∨     今度こそ魔法少女を討ち倒そうとする。
          ヽつ          __彡イ彡イ彡イ//彡イ       ∧∨
                       __彡へ、///}}///}}イイ/`ヽ   '∧∨.┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                  \ `ヾミニ=─{{_}}─<_/::::::/, /  ∧∨
                丶\\\     ノ厶    `ヾ'//// ヘ
               、\\丶       く<          //, / ,ヘ
.               、ミヽ\  \\     /\.        ///, /
.            、ミヽ    ヽ   \\/ `Y´ \    /     '//' ,





                     /:::l. ` ノ ヾミ`='"´|::::::::|_|::::::::::::::::ヽ     ./::::/ /
                 /::::::ゝト,vェェェェvェイ  '|:::::::::| ヽ、:::::::::::::ヽ、  /::::/  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                /::::::ノ  ヽxュェェyvソ/ ,|::::::::::l _ィゝ-、_::::::::/::::/ /
               /::::/   / ゝ-‐= ´ /'|::::::::_」'-‐'"ヽ、ヽr、::::/ /      しかし、その刹那。
              //  //  |  ヾヽ//_>'/7      、\/`‐´:::::ヽ
            /'    / /  |  _`メ‐'´ /     、 \ゝ' ヽ、::::::::::::ヽ   剣を振り上げてから振り下ろすまでの、
          //    /  メ─-‐"´       ノゝ----i'ヽ_ゝー'     \:::::::::::
        /::::/    / '"-/´        ///::::::::::T´ |       ヽ:::::::::  .針の穴のように小さな隙。
      /:://    ///       r_ 二二⌒丶、ー::!‐-ヽ、  ,r-、  ヽ::::::
     /:://::::/  / /´/        ⊂二 二_´    `ヽ     ̄`ヽ、_  ヽ、  その隙間に、魔法少女は剣を通した。
     // / V´_/  ゝ"         _ ⊆ 三二、     |            ゙、
      , -‐="             . イヽ-、_ゝ ニニ、___  i              ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
    /            _ニ-‐'"´  `ミ_ー--/::::::::::::ヽヽ`|             ヽ\、::::ヽ
   i_rニ二二二ニニ=-‐'" ̄        |、_ ̄ 7:::::::::::::::∧ヾ`|              i   ``
                        |、 _‐/::::::::::::::::/--\j|              |

72 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:16:07 ID:G4YWRaT.0

                  / ./             !  /
                 ,i"/             !  .|
                   /./                 l   .!
                /./                  ,!   .!
                  //               l   |
                  /                !   ,!
                 フ                !   .|
                ″                !    !
                              /    l
                                 ,!    l゙
                             !    .!
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                       ――斬られた瞬間、やらない夫は“浅い”と感じた。

                     ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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73 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:16:38 ID:G4YWRaT.0

          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、_ \
       .| ( ●)(● ) |              ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
       .|  (__人__)  │
        |   `⌒ ´   |                少なくとも命を奪えるような傷ではない。
        .|           |
 r、     r、ヽ       /                  実際、やらない夫はこの程度の刀傷を抱えながら、
 ヽヾ 三 |:l1.ヽ      /
  \>ヽ  |` } >     <                      合戦場で敵を切り倒して回った経験がある。
    ヘ lノ `'ソ    /  ヽ
     /´  /,1   /  .| |               ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
     \ ノ .|. /   | |





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                  /}.                 ┳
              r─ ァ ´ ̄⌒ く⌒ rく\.         ┃
              >.イ | 、 \  Lノヽ \!       ╋
             / / | ハノX´ヽ | | |\ ヽ       ┃
            /イ } 十'-   -=彡 ムイ | |ヽ|     ╋
             |ムハ=彡 ,    | レ' }_ル'^リ.     ┃
             从八 }   ー '  ,リ |  ̄`ヽ      ╋          .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                   , 'ヾ≧_r─‐仏イ__ , -‐‐゙ー=: .、.  ┃
           ,. ‐='´` >‐‐ 、≠ ´  `ヽ   __   ヘ ┻.  __   __  .  キル子の踏み込みが足りなかったのだ。
              /   /    ;'     ___    /∧l_ -‐―-―!!\V∧i
            i   ;      i    .((ヽ\__.|.{/|.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽii  .  身長差から産まれる間合いの差。
            }.   {         !     > '´.:.:.:.:ヽl,l.:.:.:.:.:.:../|.:..:.:ハ.::.::..ヽ
         / ∨`ヽ       ノゝ .._   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i_/  .l.:.:/ `V i.:.:.: .  少女というものは背が低いゆえ、
            { ,'   ゝ★ィ´ { _,._' /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ■■■■■ Vl.:.:!
           /      .イY⌒`゙{´  `//|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:..:.|           l\i.. .大人より一歩多く踏み込まねばならぬ。
         / ヾ.    / ト.、_____ ;.... -‐‐‐.i.:.:.:.:.:.:.:.:.:A:.:.:l        u !.:....
       /   ヘ-、/   }{   `.:      l.:.:.:.:∧:/ l:.:l    _     ノ/::/.  その差に救われたと、やらない夫は察した。
        !    :  i   |ハ、......c;r '"  ̄ }.Vl::/ `  .l:/ _`iーt  ' V/ヽ '
      ハ、  ノ ,'     ! i.         ,'. `      _l  __|| ==、、  . ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
        i,リ )'  /    ヽヘ         /_..≠/、.ヘ./   `,:::::::ハ::::::l \
        !     , '      人ヾ、    _.≠ , "ヽ  ',../    i -イi=i|` '.   `i
      i  :. /     / .i ヽミ=´  /   ;   /     !   || ||.  i  ./
      |  ヽ      / '´i   ∧    !   /,  :. \,   /  ` `  .|  /
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74 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:17:02 ID:G4YWRaT.0

                 / ̄ ̄`ヽ
                 ,!  .u   ノ
          ,.--,- '" ̄``ヽ、      (
        ノ′{´ /⌒ヽ ', ヽ    !)
      /   ∨.__   ∨ ,リ,゙i    7
       ノ.-‐ ‐-/,'   }  ,/',´// リ /                 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    /´    { i   {  ( .>、.._}'´ ̄
   /     ,..ハ  : 人_,,._-``ー 、..__              もしも、キル子が並みの背丈を持つ大人だったなら。
    i〃⌒''''"´  ! `ヽ‐-、..._ ``     ̄`ヽ、
   .|     '" 人_ ィヒ..             .ノ `ヽ-=...、    ..今の一撃で、間違いなく自分は死んでいただろう。
    |    ,ノ"´  ゙ヽ、_       _,,..ィ''">‐--、 \''"
   !  , '" -‐‐-'"⌒', ` ̄ ̄丁´ ,とノ´     `ヽ-'       やらない夫は、内心肝を冷やしながら――
    { ノ´ ,.. --      ゙レイ'⌒{ ゙Y
   i  /´       爪,人 .ノ}  }              ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
    .|/          》 、  Yノ .リ
   .{             《 `ヽ.ノ} _ イヽ、
   ノ        `ヽ._ ヽ  ノ′ヾ、 ヽ
   /    ,      `ヽ`ヽ、 }      \
  i    {        \ ヽ}、       \





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                           _
                             } `丶
               「 \  __   -┴ ァ  \
                    ´         /    ヽ
                \        __ く/
                ∨ __     '⌒ Y    ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                  _|{ '⌒ r:‐ヘ    八
                   / 八    、:::ノ  イ 丶.   「――でもね、キル子。多くの人は一つの真理を忘れている。
             ⌒\/ ,   / ーァ   T´ {   \
           ( (⌒>く./  / . : /     ',: :ヽ      余りに当然過ぎて、誰もが見落とすありふれた真理だ。
              \{/ : : :/ : : /       ヽ-ヘ . : :
         /\\_∧: : ,′|  i  i | ∨∧/  そして魔法少女を相手取る者は、その忘却ゆえ命を落とすのさ」
           (_゚: :。 ーァ‐' : ;  |  |  | |  ー‐く:
          / . : : 。人: : :.:!   |  |  | |     ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
          (_/{:_:/  \:{.    { ,'    ノ    \_ノ ̄
                  ̄>  \)(/  く
                 / / ̄ ̄ ̄\ \
                'ー‐        ー‐'

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75 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:17:30 ID:G4YWRaT.0



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                                                 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                                                   |  F I R S T   |              /`l _
                                                  \_____ノ             ,、.   l  |/ 〉
                                                         ―- 、          ,l |  l  |レ' ,、   ,、
. ,ィ彡三ニミヽ_                                               ィ彡'⌒ヾミヽ.、_        ,! L.-ヾ=,'  l |   l |
       ミミ               ー、_  : "´  ̄ ` : 、                彡彡      ー―   ,.-'´  _, - '_´  | .! .   | .l
         ミミ、         _ ー、  ,:::::::::::::::::::::::::::ヽ::、   .、  、    /´               (_,.- '´| L-'´ _)  l,i   | .!
           \    k‐'´. ノ(¨ヽ....//:::,::::::,:::::::、:::::::、::ヾ:.   .\ \                      ,.-'´  ,.-'"       i' l
           .      l! `ヽ、⌒   l,f:::i|_:::::|:::::::||:::::_|i::::i::|..ヽ、  ヽ ヽ                    {,.- '´| |         i' /.
                 |   入    |:|:::::|(●)  (●)|::::::|:|   へ                            、|,i         '-'´
  / ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ.      ! /  リ`ー |:|::::_|    、    |_::::|::|...、  :l           、
  l C O M E S メ       l  f´    .|:|:´:|゙:、_ ‐‐ _,.ィ|:`::|::|r‐   リ          ‐-、
   ヽ______/      |.  {_         `V .`ー=ニ ィ' フ¨ ,ヘ /         ‐-、
             / /ヽ  `‐-、―-、 __!ニ == _  Y     f‐ '' "~ ̄ ̄`ト- 、  ヽ、           ―-
            / / / `、 ‐i、_〉   こ`ヽ、   、 _ !     ノ  ノ(    ノ   :i           ィ彡'⌒ヾミヽ..
               {   ....`‐'´     }  ー‐' "~.. .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                、..:: ヽ;:;:;:;:   ⊂´、  ,、_   、
 ィ彡三ミヽ             \   ` ‐-、_;: r‐' ノ /   `~ ̄ ̄  「……『魔法は、少女を大人にする』。
ィ彡'⌒ヾミヽ、__    _ _ . `ー-、;:;:;  Τ~ ー' ―---‐`ー
        ー―'´  ̄          ヽ  `、           そんな、ごく当たり前の真理を忘れてしまったせいで、ね」
                    _, イ` ..:: `)
       /`l _          (^rュィ'´ ,.r― '         ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
    .,、.   l  |/ 〉                ̄                             `^¨
    ,l |  l  |レ' ,、   ,、          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    ,! L.-ヾ=,'  l |   l |       |  R O C K ... |
 ,.-'´  _, - '_´  | .! .   | .l       \______/
(_,.- '´| L-'´ _)  l,i   | .!
  ,.-'´  ,.-'"       i' l
{,.- '´| |         i' /.
    、|,i         '-'´

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76 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:17:54 ID:G4YWRaT.0

                                   ,,..::::'.:."'.:.、
                              ,,.. -‐''..::::::::::::::::::::..`、
                            ,,.. -‐''..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...\
                   ,,.. -‐''..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..\
                ,-'''"..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...\
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──── 、       /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..::.:;;、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: /´\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /        .突如、やらない夫の口から血がこぼれた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /   \:::::::::::::::::::::::;,.,___r:::::::::::::::::::::::::|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/       \::::::::::::::;:|─・─‐\:::::::::::::::::::ノ       ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: /           ̄ ̄ ̄ .・: 、∵ ̄ ̄
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /                  ,;), :;.(;;;ヽ ”、
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/             :;.ノ;;) ”、、;;;;;
:::::::::::::::::::::::::::::: : /              : ”    ヾ

77 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:19:47 ID:G4YWRaT.0

            ___
              :/      ヽ
          :/       ヽ:
            :ハノ  ヽ、__   ゝ: .....             ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
          . (○)(○) )::  | ーーー 、.
           (__人___)    |       \:           訳も分からぬまま、彼は崩れ落ちるように膝をつく。
            / `:j⌒┃   /⌒゙ ヽ      ヽ::
         :/  八;;_・、__ / _|   i ,!  i_/_   |:        地面には血溜まりと臓物が店を広げていた。
        :/  /  ;` ´   .|.   |/       i:
        :/  /  ;   `ーテー|    |ハ     .|:        体中から力が抜け、何が起きたと呟くこともままならぬ。
        /  /   ゚ .  / :::::::|   | |       |─- 、.
         /  /   ゜   イ  :::::|   | !      ! )   ):..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   , --‐-ー、_ /  。    \___|    |\..   /^ー-‐'
  く / / ァ- ,ノτ゚υ'゜~ (::.ノ^ノ^/⌒ヽj:::::) ̄
    `ー' ー´ ̄  (:::::::::::::::(_(_イ_,イ、_,ィ'´.:::)
             ):::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::(
            (:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ



                        ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

                            浅かったはずの腹の傷が、いつの間にか
         , : ´  ̄`゛ :: .
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\      臓腑まで達するほどの深手になっていたことに、
        .:::::/:::::,::::::::,:::::::、:::::、:::゙:.
       .|:::::i::::::|i:::::_||::::::_|:::::,|i゙l::l      やらない夫は気が付いた。
      |:::::|::::::|(●) (●)|::::|::|
      |:::::|:::::_|     ,   j:::::| `.  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      |:::::|:´:|、_  /ヤヽ、:i `
      |:::::|:::::{´,/ .∧ ヽ|
       |:::::|:::::|イ    ,/  ゙.
       |:i|:|:::::|    /ゝ 、_;ノ              ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
       |:||:|::,i'l、_,. ィ" j_k  ヽ.
       || |ッ'゙\   /‐ヽ、 /                   ……この少女が魔法で俺の傷を広げ、致命傷へと化けさせた。
      | |:::||  `iー   .| ´
          |  |     |                        朦朧とした彼の頭では、そんな風にしか理解できなかった。
          |  |    |
                                 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



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78 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:20:24 ID:G4YWRaT.0



            _____;                         ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
.          /:;:;:;: ;     メ\ (⌒二\
         │:;:;:;:;:;:;:;        |´: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ                 そのまま、やらない夫は死んだ。
         │:;:;:;:;:;:;:;: #   メ | ',∴ ・':;;:::##;  ヽ\__
      .ィ-=-;;;\:;:;:;:;:;:;:;:   #  / ',∴ ・' :;;     メ \__)_.         .自分が如何な術理で殺されたのか、
     .ー'゙;;;;;;;;;;;;;;;; ̄ ̄ ̄ ̄ ̄#;il;;゙  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、    メ  )
     ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;v ..    ̄;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ̄ ̄ ̄           まるで分らぬままに死んでしまった。
     .l´|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.ン- /     ゝ-..、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;¬';;ナ
     ;;;;;;.,,_.;;;;;;;;;;;;;/             |;;;;;;;;;;i¬ー-,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{´     ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛





         , : ´  ̄`゛ :: .
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\
        .:::::/:::::,::::::::,:::::::、:::::、:::゙:.
       .|:::::i::::::|i:::::_||::::::_|:::::,|i゙l::l             .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      |:::::|::::::|(●) (●)|::::|::|
      |:::::|:::::_|     ,   j:::::| `             その屍を、キル子はじっと眺めている。
      |:::::|:´:|、_  /ヤヽ、:i `
      |:::::|:::::{´,/ .∧ ヽ|                   隠した口元からは、少女が何を考えているか
       |:::::|:::::|イ    ,/  ゙.
       |:i|:|:::::|    /ゝ 、_;ノ                  窺い知ることはできない。
       |:||:|::,i'l、_,. ィ" j_k  ヽ.
       || |ッ'゙\   /‐ヽ、 /               ……やがて、どこか名残惜し気に、ぽつりと。
      | |:::||  `iー   .| ´
          |  |     |               ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
          |  |    |
          |   |    |

79 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:20:40 ID:G4YWRaT.0



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               ィ辷fーr-r------------ィ-r一ヽ  、    ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
              , '/〃__{__{__{___|___|___|___|___}__}__}__}__ハ }
                { { < __ __ __ __ ___ ___ ___ __ __ __ __ > } i        「あと、三人」
             ヾ::{ { { { |  |  |  | } } }__l>’
               ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄             それだけ呟き、魔法少女はその場を去った。
                    `ー───────´
                                       ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



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80 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:21:04 ID:G4YWRaT.0





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                            ●

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                            ●

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81 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:21:24 ID:G4YWRaT.0

:::l洲:::::::::lllll/:.:.:.
-l洲,,,,/lll廴                                  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
;';';';';';';';';';';';';';';';'ヽ
:::洲l ,-llll{_ノ;';';';';'\                                 眞峰の街の中心からやや外れたあたりに、
;';';';'/,.イll|⌒ミ;';';';';';';')
7洲//lll{:: :: :.:~'´´´                  ________   設楽場できない夫の屋敷は建てられている。
(;';';';';';';';'ミzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz,.ィ升三三三三三メ,
l洲 /,l洲、'//'//////////////////////////,イ三三三三三三ア/.┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
l洲 //l洲トミ=========================,イ三三三三三三ア/,<'//,\
}洲 l_洲l_|__|\_________>く三三三三三三ア//イl| `'ミ//,\
}洲  .|洲l | l  |         l二ア´三三三三三三>く彡イ:::|::|  /`'寺/≧=ァ
l洲zzz|洲l | l  |          `寸ZZZZZZZZZ彡イニニニニニニ7 _二><
l洲 ̄ }洲lコ |ニ|ニニニニニニニニ|| l\ >´/ ̄l:l::| ̄¨ア ̄ ̄7__./二__|   |
===ニニニニニニニニ二二二 ̄ ̄ ̄7‐‐=彡_ ∠___∠」jl:|__,ィ───/__/__/_|__,,.. |
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/___/i:i:i:i:i|:|:::|:|:::|:|:::|:|:::|l‐.|:|::| .TT    _____,,..
ニ=- 」j'j'j'j'j'j'j'i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|」」」|i:i:i:i:|:|:::|:|:::|:|:::|:|:::|l |:|::|  |::|「「「「i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
         ̄ =- 」幵幵:i:i:i:i:|:|:::|:|:::|:|:::|:|:::|l |:|::|  |::||i:|i|i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
               二ニ=-[二二]」∟∟」L.l:|::|_|::||i:|i|i|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
                          二ニ=- .」_||i:|i|i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
                                  ̄  =-  i:i:i:i:i:i:i:i:i:
                                          ̄ ̄

83 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:22:15 ID:G4YWRaT.0

                 / ̄ ̄\
              / -┘ へ. \
              |  (●)(●) |
              |.     |   |
                   |   ___´_   |         ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                 |.  ` ー ´  }
                  ヽ     ,ィ{             できない夫はこの地を治める代官なのだが、
                | `ー-‐ '  }`iー -- 、
                  ,! i   / ノ  l _,シ ム     ..その周囲からとにかく悪い噂の絶えない男である。
                 〃ト、_,,,. ;i'メ  |/ ,/  \
               //lliiiiiiiiiiiiiiiill/{r―‐^ i〃/    ヽ  . 賄賂を贈与し権力を濫用する、絵に描いたような悪代官。
              / ,イllliiiiiiiiiiiiillll/´  /r- ゝ  '     l
.          / /´フliiiiiiiiiilllll/ ,  /   |/    |.  それが、設楽場できない夫という男の正体だからだ。
.         / ir'    |liiiiiiiilllllli'  /    |   ーイ、
        ハ |,    /iiiiillllllllll|  /      |       .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.        / lj   /llllllllllllllllll{/       l      |.
.         l |  /llllliillllllllllllll|         |       |
       | ヽ|  /lliiiiiiiiiillllllllllll}          |      |
         〉  l |iiiiiiiiiiiiiiilllllllllll|        | 、    |
.        /   ||iiiiiiiiiiiiiiiiiillllllll!、       |  二   |
      ./    | |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiillllllヽ、       |    ` |

84 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:22:53 ID:G4YWRaT.0

.      |::|     `'弌ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ:||彡'´..|::|       |::|
.      |::|        :|                  |i:i|          ||   |::|       |::|_,.。o≦
.      |::|        :|                  |i:i|          ||   |::|    _,.。o≦
二ニ=‐   |ニ=-      :|ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ|          ||   |::|_,.。o≦ _二ニ=-‐ ''
-=ニ二三二ニ=- ̄_=- ,,,_|  | | ̄~~|  |~ ̄~|  |~ ̄~|:::|i:i|          ||_,.。o≦_ニ=-  ̄  :::|::| |
.     ̄”“l|::| ̄ || ーr =- ̄ | || ̄.:||  || ̄::||  || ̄::||:::|ZZZZZZZZZZ|l_ 。s≦|_,, ‐| |'¨¨ ̄|::|::| |
      ||::|   ||   l| |i:i:| ̄| ||  ||  ||  ||  ||  ||:::|i:i|_||_||_||_,,,||'´|| ̄||   :| |    :|::|::| |
      ||::|   ||   l| |i:i:|  | ||____,l|  |l____,||  |l____,||:::|i:i| ̄ ̄ ̄ ̄~|~゙|| ||  ||   :| |    :|::|::| |
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      ||::| o||o l| |i:i:|  |      (_)...Ω       │:|i:i| _ll_
      ||::|   ||   l| |i:i:|_ ┴───/二二ム───┘,|i:i|ー||─    さて。この日、できない夫の私室では
      ||::|  _||_ -┴ァ'ニニニニニニニニニニ〃ニニニニニニニニ|i:i|ニ||ニ
      ||::|‐'"_,.。o≦===========ァ'=〕〔 ィニニニニム======爪=  ....三人の男が顔を突き合わせていた。

            / ̄\                              .悪企みではない。それにしては、
           .|    |
            \_/           / ̄ ̄\           .三人の間に流れる空気があまりに重苦しすぎた。
              |           / 「   ヘ \
       ./ ̄ ̄ ̄ \       |  (●)(●) |        .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      ./   ::\:::/::::\     ..|      |   │
    ./   <●>::::::<●> \     |   __´___  .|           ___
    .|     (__人__)    |   ...|        .|         /      \
    .\     ` ⌒´   /   ....ヽ         /       ./―  ―    \
      . ̄(⌒`::::  ⌒ヽ        .ヽ       /       /(● ) (● )   ヽ
        .ヽ:::: ~~⌒γ⌒)        /    く      ..|      ´          |
         .ヽー―'^ー-'          .|      |        \    ̄       /
          .〉    │          .|      |         ./             \

85 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:23:21 ID:G4YWRaT.0

      / ̄ ̄\
     /      \
      |    -‐'  \ |
      |  ( ●) ( ●) |                ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
      |     |  │
      |    、__´___   l                      「……やらない夫がやられたか」
     ヽ        !
      ヽ       ノ                     ぽつりと、できない夫が言った。
      /      く
      /        ヽ                      ┗━━━━━━━━━━━━━━━┛




           / ̄\
             |    |             .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
           \_/
             |                 「気にすることはなかろうよ、できない夫。
         /  ̄  ̄ \
        /  ::\:::/::  \            .あいつは我々五人の中でも一番の小物。
      /  .<●>::::::<●>  \
      |    (__人__)     |           恥さらしが減ってむしろ好都合だろう」
      \    ` ⌒´    /
       /,,― -ー  、 , -‐ 、         と、返したのは和権やるオプーナである。
      (   , -‐ '"      )
       `;ー" ` ー-ー -ー'        .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       l           l

86 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:23:54 ID:G4YWRaT.0

        ___
       /     \           ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      /  ノ    ヽ\
    /   ( ー)  (ー) \           その言葉に、派速出できる夫は顔をしかめた。
    |  u      ___´__   |
    ヽ、    `ー '´  /             既知の仲が死んだと言うのに、その物言いはあんまりでしょう――
    /⌒ヽ         ィヽ
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |           .そんな言葉を心に浮かべ、しかし口に出すのは止める。
   ./    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |          ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



        / ̄\
.       |     |
        \_/
          |                           ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      / ̄ ̄ ̄\
     / ::\:::/::  \./´`;                       やるオプーナはそういう男で、
   /  <●>:::::<●> /   / ,. -、
.   |    (__人__) .ァ'   / / /                 その気性は言って治るようなものではない。
   \    ` ⌒´ ァ'/  /''  ∠__,,,...、
    .ヽ    . _.ノ.ノ_   . ´    __.ノ                  その事を、できる夫はよく知っていたからだ。
     /  r'"´    `ヽ    <´
   __| .  `''ーr 、,        ,._ `ヽ.               ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 /´__.ンr,    `ヽ二iヽ、.,__,.イ  `' ー'
 i __.i !           |

87 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:24:19 ID:G4YWRaT.0

              / ̄ ̄ ̄ ̄\
             ,'          \       ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
            i     ヽ,_     |
             !,_ノ、 (● )   .|           それに――そもそもこの場では、
             (●)          |
             !    |         :|           他人の死を悼む方が少数派である。
              ',  __`__ ノ    |_
              ',       / |、/: :'.  ..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
               \__ __/  /: : : :.」
               /| ヽ  / /: : : : /: :`:┐
            ____.../: :/}/ / ./: : : : /: : ::: : : :`ヽ
       / ̄: : : : : :/: /ノ r- , ': : : : :/: : : ::: : : : : : :`ー           ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
        /: : : : : :./: .l: :.|     /: : : : ::/::: : : : : : /: : : : : :
.      /: l: :/: : /: ::.|: ::|  /: : : : ::/::: : : ::: : /: : : : : : : : :             「やはり、アレかね?」
     /: : |:/: : /:: : .|: : | /: : : : : :::/::: : : ::::: :/: : : : : : : : : :
     ,': : :.〈: : : l: : : :|: :::|./: : : : : :::/: : : :.::::: :/: : : : : : : : : : :              オプーナの失言を気に留める様子もなく、
     〈: : : : l: : ::|: : :::|: : :/: : : : : : /: : :l: :::::: /:: : : : : : : : : : :
    /: : : : l: : ::'.: : ::|: :/: : : : : : / : : : '.::::::/: : : : : /: : : : : :              できない夫はそう問うた。
     |: : : : ::|: : ::l: : ::|:/: : : : :::: /: : : : ::i::::/: : : : /: : : : : : : :
    }: : : : ::|: : ::|: : :/: : : : :::: /: : : : : : |/: : : :, ': : : : : : : : : :           ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


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88 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:25:15 ID:G4YWRaT.0

       / ̄\
       |     |
        \_/                        ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
        __|__      ____
     /      \    /      \             .「まあ、アレでしょうね」
    /   :::─::::::─\/  ─    ─\
  /    <●>:::::<●> \  (●)  (●) \           .「アレだろうな。他に心当たりがない」
  |       (__人__)   |     ___'___    |
  /     ∩ノ ⊃  /   .∩ノ ⊃  /           .できる夫とやるオプーナが頷いた。
  (  \ / _ノ |  |.. \ / _ノ |  |
  .\ “  /___|  |..  "  /__|  |          ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
    \ /___ / ..\ /___ /



            / ̄ ̄\
         /  `ヽ   \             .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
         (●)(● )   |
          | |         |                 「ま、やる夫とやらない夫が同時に恨まれるなんて
          l __`___       |
.          { `ー'´      l                アレ以外にはありえないだろうからな。
          {        ./
    γ⌒ヽノ   ヽ     ノ                   やれやれ、何年も経ったというのに御苦労な事だ」
    (  ⌒ )    ノ     ヽ
    ゝ_ イ   /      |             ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

.

89 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:25:34 ID:G4YWRaT.0

                       -‐─- 、                          -‐─- 、
                     /        ヽ                      /        ヽ        / ̄\
                    '          i                  '          i     ..|     |
                   |  ,ノ  ⌒   |                       |  Γ   へ   |       \_/
                   | (●) (●)  |                  | (●) (●)  |        |
          -―─-  、     |  (__人__).     |         -―─-   、     |    |      |      .- ┴ -. 、
     /          \.   l.   ` ⌒´    .|    /          \  ...l.   ___`___,    |   /          \
    ′ ─    ─     ,  λ         .ノ   ′ ⌒   ⌒     ,  λ         .ノ.   ′ ─    ─     ,
     i ( ●)  (● )   i.   > __    <   ..i ( ●)  (● )   i    ..> __    <  ....i < ●>:::::<● >   i
     |    (__人__)     |   / ./       ,  ヽ |    __´ _      |  / ./       ,  ヽ..|    (__人__)     |
      、           ノ /   '       l ヽ   ヽ 、     ̄     ノ. /   '       l ヽ  ヽ.、           ノ
       > __    <  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ リ  > __    <
     / ./      ,  ヽ.                                             .// ./      ,  ヽ
   /   '       lヽ  ヽ  この場にいる三人と、すでに斬られたやる夫とやらない夫。  .//   '       lヽ  ヽ
  く  く/       .l :〉                                               く  く/        l :〉   リ
   ヽ ,'        l/  /.  実のところ、彼ら五人は誰にも言えない秘密を共有していた。    ヽ ,'        l/  /
    l ;l        .l ,イ                                               l ;l        .l ,イ
    l ;l   {}     .l イ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛....l ;l   {}     .l イ
     l  ∠¨| ̄_ゝ l      .l   .!V .l   l       .l   レ|\|  l       .i   ∨| V  l        l  ∠¨| ̄_ゝ l
     l   レ|\|  l       l   l   l   l        .i   ∨| V  l       .l   .!V .l   l      .l   レ|\|  l
     i   ∨| V  l      .l   l   l   l        l   .!V .l   l      .l   l   l   l       .i   ∨| V  l
       l   .!V .l   l       .l   l   l   l       l   l   l   l       .l   l   l   l       l   .!V .l   l
       l   l   l   l     ..l   l   l   l       l   l   l   l       .l   l   l   l      l   l   l   l
      l   l   l   l       .l   l   l   l       l   l   l   l       .l   l   l   l       l   l   l   l
      l___l   l___l       .l___l   l___l        .l___l   l___l      .l___l   l___l       l___l   l___l

90 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:26:00 ID:G4YWRaT.0



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                                   、_人_从_人__/
                                   _)
 ,..r;;:  (  人)  ) ,;`ー、          | ヽ丶       _) 消  汚
 ヾゞ、  ゞ'´   '`´   `ヾ、     ─|─           _) 毒   物
          -‐':、ゞ'``  ,l      / | ヽ            _) だ  は
ヾ、 ゞ;;.  ,r-、   `ヾ、    ヽ、                   _)  l
, rヾ    ,r!/r'ヽ    '`      \      _|_      _) っ    ....┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   _,,,.,ノ、_ ヽ,       `ゞ;;    ;:、    /|        `) !
,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、      ``  ´;;i             V^V⌒W^Y⌒   ……先の合戦で、枯れた兵站を補うため、
__,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、        `i;:、      オ
;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i   . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、                   ,ィ    各々が率いる兵を用いて野伏りまがいの
彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ  ,t'´           ,.、ー、  ゝ     ォ             i|l;
;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´    ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r    ヽ、            ,j|l;;    略奪と虐殺を行った、という秘密である。
j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ    ``´ー  ゙i ;;: ,r'      )  ,r、       ,rヾlir'ミ,
  / ,;:' '´/ ー≡;i{、      /ヾr'´  ,.   '`;;:、 〉ゝ  r-ー-、_ ,{i=i= }i、 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ  ;:、 `' (´  `ゞ、;;;;'',,fi、,≡:;イ==、
,,:'  ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´  `ヾ、ヾ   '    ー、  ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr、_,r'ミ
'   ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´     ヾ,ゞ         、 ゞ,ミ;:l;;l  ,!  ,!,i;;'´¨/
;.   r-‐;;'"}            ``ヾ、  ノ       ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l
....   _,,,ィ、 i        'ヾ人  、}( /     ノ   ,r'i  r'"ヾ-‐i‐-:;イ, / ヾ
    ,.r'´,ィ'l、   _ィ;;、   、,.ミミ'´ ,;:'´ハ   '´  ,j ,r'  }ミ,r;}ゞ‐'─l:::.i  ,jl
,l:.   ヾ;'´イ'´ト、_  j (_,r'´(`'´`ー'´,ノ  i; l  (`'´ Y´     ,イ≡=‐-ゞ、,r'
キ:.  ,.彡;:、    }ヽ、'´ `   、,;{   ゙レ   ,ゝ'        i;;;:: ,;:li三ミ;}jlK
'i   ,r'"´,;ゞ、_,.イレ'゙、         ,.{ i'   )        ,イ ;;;;;;jk三ミ}゙kiヾ、

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91 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:26:27 ID:G4YWRaT.0

             / ̄ ̄\
           /   「    \
             |   ( ●)(●)
.          |       | |         ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
.          |     __´___ノ
             |     `ー'´}             「アレの生き残りか、それとも親類縁者かなんかかな。
         /\       }
        /::::::::\       ノ            どこから俺達のことを嗅ぎ付けたか知らんが、
.      /:::::::::::::::::::\ ,一
     /::::::::::::::::::::ヽ`エ.                なんにせよ上にチクらない馬鹿で助かったぜ」
   /::::::::::;::-─:::::::: : :ヽ∨
.   /:::::::/: : : :::::::ヽ:::\: ゙|               ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  /:::::::/: : : : :::::::::::::|::::::::} j
. /:::::::/: : : ::::::::::::::::/::::::/:/
/:::::::/: : : ::::::::::::::::/::::::/:/




           / ̄\
             |    |                      ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
           \_/
             |                      「全くだ。これならもう一度口封じしてしまえば済む。
         /  ̄  ̄ \
        /  ::\:::/::  \                    まあ我々も二人ほど減ったが、所詮あの二人など
      /  .<●>::::::<●>  \
      |    (__人__)     |                我々の中でも一番目と二番目の小物よ。
      \    ` ⌒´    /
       /,,― -ー  、 , -‐ 、                    ある意味では死んで当然の連中だったと言えるな」
      (   , -‐ '"      )
       `;ー" ` ー-ー -ー'                 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       l           l


.

92 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:26:49 ID:G4YWRaT.0


       . ─―─‐ 、                    ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      , "          \
    /           \                  「……それで、これからどうしますか。
.    /        _/::::::\_ヽ
    |            :::::::::::::: :..              .その推測が正しいなら、次は我々の番ですよ」
    |  u    ( ー):::::::::( ー)
.    \             ´   /            どこか気分の悪そうな顔で、できる夫が訪ねた。
     ,\        ` ー‐‐/
    /  ` ー─         \            ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



      / ̄ ̄\
    / 「  へ \
    |  (●)(●) |
.    |    |   |                     ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     |   __´___  j
     |        }                       「そうだな、まずは例の、魔法少女って奴を調べよう。
     ヽ       }
      ヽ     ノ                            対策張って罠に掛けりゃ、勝てない相手でもないだろう」
      i⌒\ ,__(‐- 、
      l \ 巛ー─;\                      ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      | `ヽ-‐ーく_)
.      |      l

93 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:27:14 ID:G4YWRaT.0

     _____     ━┓
   / ―   \    ┏┛
 /ノ  ( ●)   \  ・
.| ( ●)  ,      |
.|           /
.|      '~   /
 \_    ⊂ヽ∩\
   /´     (,_ \.\
    |  /     \_ノ



           / ̄ ̄\
           「   へ   \
         (●)(ー.)   |
.           |  |       |
            l __`___,     !         ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
              l       {
            、______ .ィ-ート、           「やる夫とやらない夫があっさり斬られたのは、
            V/_:_ュ:-:-: ヽ
            {ャ< : : : : : : : : :.           ひとえに相手が何者か知らなかったからだ。
           /ー-、: : : : : : : : : :'.,
   「r'、     / : : : : :`、 : : : : : : : : :'.,        魔法少女の正体さえ掴めれば、幾らでもやりようはあるさ」
   } r'、 ヘ、 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
   i/ ム、} .{ i : : : : : : : : : V : : : : : : : : |   ...┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   { い、{  Y : : : : : .\ : V: : : : : : : : |
   \  ヽ {|V : : : : : : \V: : : : : : : :|
     \  ノ|:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :|

94 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:27:51 ID:G4YWRaT.0



         / ̄\
        |     |                       ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
          \_/
         _|___                        「ふん、この和権やるオプーナを
       /     \
      /  ::\:::::::/::\                      やる夫ややらない夫のような軟弱者と一緒にするな。
    /    <●>::::::<●> \
     |       (__人__)   |                    仮にその、魔法少女とやらに襲われようと、
      \      ` ⌒ ´  ,/
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ                 逆に正々堂々返り討ちにして見せるわ!」
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃
     |            `l ̄                  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.      |          |





           ____.              ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
         /     \
       / _,ノ  ⌒ \            .「いや貴方、あの二人に剣で勝ったことなかったでしょう。
.     /   (一)  (ー)   \
.      |        ´    ij  |           ここは大人しくできない夫さんに任せましょうよ」
     \     ⊂つ     /
     /           \         ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


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95 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:28:11 ID:G4YWRaT.0

                / ̄ ̄\
                 「   ヘ   \
               (ー)(● )   |
                 |  |      |
               |__`___    |
                   | `ー´    |
                l       /_.{            ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                アニニ<//〉、__ __
               ,./ /\  / : : : : : : > : :\       「……しかしまあ、鬼が出るか蛇が出るか。
            _/ /|イ:::::/∨. : : :l: : : : : : : : : : :.丶
          /. : : : :| ./`Y / : : : 」: : : /: : : : : : : : }     .かの魔法少女は一体どんな化け物なのやら、ね」
         ,´ : :/: : : :| i::::::|/ : :/: : : /: : : : : : : : :|
          { : :/. : : : :|/:::::/ : : : : : : : | : : : : : : : : : ,'       .できない夫はどこか軽薄な様子で、そう言った。
        / : :,' : : : : : |::::/ : : : : : r---く´ニ\: ヽ:ノ
       、'ーr,_| : : : : : :|:/ : : : : :_/二ヽ V: : : : ` :´    ..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      / :./ ̄>< :./ : : : : :/ 二 ヽ_」┘: : : ∨}
     / : : :ム / : : : : ̄ ̄ ̄ ̄~゙''-ゝ.」: : : : : ∨ :}
    { : : : : : :\、 : : : : : : : : : : : : : : : :\. : : :∨ : :l
    ヽ: : : : : : : : ̄"\ : : : : : : : : : : : : : : : / : : :{

96 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:28:29 ID:G4YWRaT.0





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                            ●

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                            ●

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97 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:29:04 ID:G4YWRaT.0

  ./ ∧
  ./ /∧
 / .//∧
  ////∧
  .////∧       .  ' "´ ̄ ` : 、
  //////∧.    /::::::::::::::::::::::::::ヽ:`:、
 .///////∧  ./:::::,::::::,:::::::、:::::::、:::ヾ:::::.
  ///////∧. l:,f::i|,:::::|_::::::||_:::::i|:::::i:::::|
 .////////∧ |:::|::::|(◎) (◎)|::::::|:::::|             ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 /////////∧´ |::::|:!!!r‐-v、!!!「|.:::::|:::::|
  /////////∧ ´ iヽ、_lililil| _,.|:`:|:::::|                 キル子が初めて刀を抜いたのは、
 .∨/////// ∧了: :7× / _ノ  \|:::::|
  \///////∧ `フ: : :.Y_ノ ̄ヽ  |:::::|                 まだ齢九つにもならぬ頃の話である。
    \//////∧〈__,r'´   ノ  /::|i:|
     \ ////∧_/、    / _ イ:|::||:|            ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  ト、   \////|‐、: . :レ '´   .ト、| ||
  | ` 、   \//,イ l/        ヽ′
 、 l   ` 、  \/イ  ヾ  ノ     Y

98 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:29:44 ID:G4YWRaT.0

乂ハと少八匕                                               _
イ个イ匕小トし      ∠ニ二^二ニヽ    __ /ヽ、    ,.へ、 , へ、         _,,. -‐¬ '"´.:.:.:.:.:.`
介廾レシ代乂k イ乢r└r────r′'´.:.:.:.:.:ヽ、  ヽ^ニ- ─ く    >¬-‐'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
ン乂北孑儿⊥廴沂伏k |∠ ニニ ヽ│.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:` <.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;> '´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
爻戈乂尤ン之k泝垳ト乢 { 郵〒便 }| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:ヽ.:.:.:,;.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
尓小Y爻久乂泝收游卦 ト、P0STノ│_从Y林卆k¬=弍來k二三三. ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
ヌ以从y戈k孑湫批效收「  ` ̄´  ¨|    ̄`ヾ率ィkュュュュュュュュュ芻
戈キY尓父ト派收批彬淵        | ‐ ─ ''  ̄_   _ュュュュュュュュュュ   剣と縁がある産まれだった、というわけではない。
爻丱W从リj浙似彬批矧| ト ---イ  |7ヱ三 ̄ _ 〕 〔℡广TT弋ゝ、
ネ仗!|朮k湃漆柎游?陪翔 || ̄ ̄||  |        ヽ '^率、    く   キル子の住まう村は何の変哲もない農村であり、
什メ从尖淋坿游?陪彬矧| ||__||  |= ======\ ヾ來、
タ乃リミ斗?如漆?陪游戔翔 ` ̄ ̄´  |           ヽ、 `'卆k    彼女自身もしがない農家の三女である。
爻カ||k夭汽?陪辧彬辨戔|         | = = = = ===== ヽ、 Yw从
`^Yj|l广´ `¨'`^卅¨^ _,」         L_           、vヘYリ  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛.
、wツ|lk__シ艸リy洲ルr_ハ、` ー---一 '´ ハ _、wYレr_、vリ州k災リル艸ハW洲爻W州艸从リ笊州〈ルイ災川ム
゙¨´ "-゙¨'^`^、, `¨'´ ,ト、 ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´_ノ `^'゙´'`″ `^'¨"´_,^'¨^`"´ ¨^",¨` ^`¨'´ `^'¨"  ^'゙´'`_,
  - `'  、;  `" _, ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´、_ ‐ ゙ `' 、, ゙ 、;   ‐'  、_,  ‐ `' 、, ゙  、_;




               ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

                  そんな小娘に剣を教える物好きがいるわけもなく、

                  くわえてキル子自身も剣に興味がなかった。

               ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                                |
                      _______.,;|
              _____ |\_______\
              |\      \...|l______l|
              |  |二二二二二|.|l______l|. ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
_______(-_-) .|二二二二二|.|l____(\ ̄ ̄
          .(∩∩)'.、|二二二二二|.|l____(\\_  家の納屋には、どこぞの落ち武者の骸から盗ってきた
                              .(\.\)
                              .(\|\ ̄  古びた刀が仕舞われていたが、彼女はそれを
                               \|\\
                                \.\  心の底から無用の長物と考えていたほどである。
                                  .\
                                     ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

.

99 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:30:52 ID:G4YWRaT.0


          ,.-─‐-.、
      /:::::::::::::::::::::ヽ       ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
.      |:::: ::::::::::::::::::::::l
.      |::: ::::::::::::::::::::::::!       肉を捌くなら包丁で済む。薪を割るなら鉈で済む。
.       |:::::::::::::::::::::::::::::l
        !:::::::::::::::::::::::::li:|       刀とは人を斬るためのもので、そんなものは
.      !:::::::::::::::::::::::::l|::|
.      /|::::::::::::::::::::::::ll.,7:!      農村の暮らしに必要ないと、彼女は信じていたのだ。
      |:| !::::::::::::::::::::::l|.l| !
      ! !|:::::::::::::::::::::::| |  l   .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.     / |:l|::::::::|!:::::::ll|::l|  |
    l_  |:|.!:::::::|l!::::::|l:.:||  l
.      ヽ |ll_|__:_!|:∟:!:.::l‐!  l                ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
.      /         `ヽ!   !
     / / .         ヽ..._│                  ――だからキル子は、今でも不思議に思っている。
.    |、 !             `<ヽ,
   _メ´丶、:     -‐─、:ヽ :`\              ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   ∟ 、┴-    -l_____, -ー‐‐‐‐'




                                   、_人_从_人__/
                                   _)
 ,..r;;:  (  人)  ) ,;`ー、          | ヽ丶       _) 消  汚
 ヾゞ、  ゞ'´   '`´   `ヾ、     ─|─           _) 毒   物
          -‐':、ゞ'``  ,l      / | ヽ            _) だ  は ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
ヾ、 ゞ;;.  ,r-、   `ヾ、    ヽ、                   _)  l
, rヾ    ,r!/r'ヽ    '`      \      _|_      _) っ        最初に野伏りがほおずき村を襲った時。
   _,,,.,ノ、_ ヽ,       `ゞ;;    ;:、    /|        `) !
,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、      ``  ´;;i             V^V⌒W^Y⌒  なぜ自分は、刀の事を思い出したのか。
__,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、        `i;:、      オ
;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i   . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、                   ,ィ    なぜ自分は、納屋の刀を取りに走ったのか。
彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ  ,t'´           ,.、ー、  ゝ     ォ             i|l;
;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´    ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r    ヽ、            ,j|l;; ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ    ``´ー  ゙i ;;: ,r'      )  ,r、       ,rヾlir'ミ,
  / ,;:' '´/ ー≡;i{、      /ヾr'´  ,.   '`;;:、 〉ゝ  r-ー-、_ ,{i=i= }i、..
ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ  ;:、 `' (´  `ゞ、;;;;'',,fi、,≡:;イ==、
,,:'  ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´  `ヾ、ヾ   '    ー、  ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr、_,r'ミ
'   ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´     ヾ,ゞ         、 ゞ,ミ;:l;;l  ,!  ,!,i;;'´¨/
;.   r-‐;;'"}            ``ヾ、  ノ       ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l
....   _,,,ィ、 i        'ヾ人  、}( /     ノ   ,r'i  r'"ヾ-‐i‐-:;イ, / ヾ
    ,.r'´,ィ'l、   _ィ;;、   、,.ミミ'´ ,;:'´ハ   '´  ,j ,r'  }ミ,r;}ゞ‐'─l:::.i  ,jl
,l:.   ヾ;'´イ'´ト、_  j (_,r'´(`'´`ー'´,ノ  i; l  (`'´ Y´     ,イ≡=‐-ゞ、,r'
キ:.  ,.彡;:、    }ヽ、'´ `   、,;{   ゙レ   ,ゝ'        i;;;:: ,;:li三ミ;}jlK
'i   ,r'"´,;ゞ、_,.イレ'゙、         ,.{ i'   )        ,イ ;;;;;;jk三ミ}゙kiヾ、

100 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:31:17 ID:G4YWRaT.0




                               ,.-─‐-.、
                           /:::::::::::::::::::::ヽ.   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                              |:::: ::::::::::::::::::::::l
                              |::: ::::::::::::::::::::::::!     どうして自分は野伏りを皆殺しにしてしまったのか。
                               |:::::::::::::::::::::::::::::l
                             !:::::::::::::::::::::::::li:|     キル子には、未だ答えが出ないままである。
                              !:::::::::::::::::::::::::l|::|
                              /|::::::::::::::::::::::::ll.,7:!...┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                           |:| !::::::::::::::::::::::l|.l| !
                           ! !|:::::::::::::::::::::::| |  l
                             / |:l|::::::::|!:::::::ll|::l|  |
                         l_  |:|.!:::::::|l!::::::|l:.:||  l
                              ヽ |ll_|__:_!|:∟:!:.::l‐!  l
                              /         `ヽ!   !
                          / / .         ヽ..._│                    ,ィ劣王ミ::、,l|lヽ,,_∠_
.. .,ィ劣王ミ::、..___                 |、 !             `<ヽ,                    /  ̄      ̄    \
.. .寸圭圭圭圭圭}               ._メ´丶、:     -‐─、:ヽ :`\                   /          /     l
..`ヽー―- 、.、 少´              ∟ 、┴-    -l_____, -ー‐‐‐‐'  . ___       _ ─'/_.,., / ̄  ̄ 一一<     |
  {\ー―ゝ、` 、             _                        <"\\ ̄  ̄ ̄  /__、 i!         |     /
     {   ヽ ` ー=ニニ=ー――=´―‐`r―- 、                    \_//\ヽ_ _/ヾ\ _l一一一─_ _l|_彡//
  ..._、}__ ,r- 、                |     ヽ         _z‐ヘトz_.\ /ノ   ヽ─″ ̄.¨¨¨´ ,佳圭圭圭圭圭圭圭
.______ヽ彡ー―――――――'´ ̄ ̄ ̄     ;;;#圭#;;.._>ニニニニニニく.;#圭圭圭圭     .{少r:ゞミ王王圭圭圭圭少
..圭圭圭圭圭王圭圭}                    ;:;;;#圭圭=ヘ,イニrーヘ^ー=ミ、#圭圭圭リ       {圭圭圭沁 `¨¨¨´ f壬
..圭圭圭少'´ ̄¨¨¨´                        ::;;;圭;| #_ノ孑″  {〕゙ .,.ィ ′ヽ圭少         寸少' ̄ r劣}   .弋圭
.`¨¨¨´ f壬心                             ;;;;/ _j/^´)" √ィ′´ ̄ `゙ `ヽ                . ̄
    ..弋圭ヲ                              /'´ #. ィく)ィァ⌒゙オ /ィ斗~、 ヽ \_
                               t/}⊆ヽ≦=‐ ''´ __/Уj:ニ: : : 7ヽVヘ.  \
                                  巛ゝ'゙ ,,.,斗 '' ´ . :<: :´: :`: : : :'〃: : :ヾY`~

101 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:31:39 ID:G4YWRaT.0



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                               ┏━━━━━━━┓

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         : "´  ̄ ` : 、                                                  _/`ヽ
        ,:::::::::::::::::::::::::::ヽ::、                                                / ̄  `ー‐  ¬
    ....//:::,::::::,:::::::、:::::::、::ヾ:.                                             / ●      //
    ...l,f:::i| :::::|:::::::||::::: |i::::i:::i                                            { (__   ●  / l/
      .|:|:::::|_:::::|:::::::||:::::_|::::::|::l                                           \ `ー'  , |
      .|:|:::::|   、   |_::::|::|                                             | iヽ   イ!  |
      .|:|:´:|゙:、_ ‐‐ _,.ィl:`::|::|                                             | 乂}   `| |
      .|:|::::|:::::/ ヽ//ヽ:::1::::|::|                                             | ノ  ,:コ、 |
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102 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:32:15 ID:G4YWRaT.0


                              -‐ニ ┤
                       _  -‐ ´ /   }
                 __ /´        `ヽ、  j
             _ -‐二 ─ァ         (:.r:.) ヽノ
            く  ̄   /   (:.r:.)          ヽ\
                  \  / /         、_,    } ヽ
                   ヽ/   {       ー´       ノ  ヽ
               /   ハ               イ.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
               ,′   | ゝ           / l
          _    l    ├─`ー ┬-    l´   l   「――それはね、君には魔法の才能があるからだよ」
         \ヽミヽ/     !     l        !    l
   /⌒     ヽ\〃ミヽ、 j     ,'      l\  ∧  ある日のこと。キル子の前に白い狐のようなものが現れ、
  /  (       `ノ    \、    l       \/レ-
 /   \     /o      ノヽ\  ハ  i     ヾ、:...   悩む彼女にそう言い放った。
 {    r‐` ̄ / o  o / `ー┘ { {  |       `
 、    ゝ-/   /  /         ! 丶 {        ..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
  \    'ー─/__ /       / l  ∨    /       }
    \     ´      _ -‐ ´    l  {   ∧       ノ
     ` ー─--  -─ ´       ((l,  H   ト、ゝ─ ´ /
                        〉 ハ / (r  , '´
                       ゝノ/ ノ   ̄'

103 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:32:34 ID:G4YWRaT.0


            /      .:/
       / ____   .::/
      /  VZニ=->──- ,.____         ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     /      ア^/        r==≧:、
     .:     / / ●        `ヾ二ア… 、     「剣法とは魔法だからね。君は魔法の才ゆえに刀を選び、
     |     .′ :.         ● i:. Y´    \
     l  ,.-=#==xi\  `^ー'     .::从 |      '..    魔法少女の資質ゆえに鏖殺を選んだ。それが答えさ」
.     \`ー=i   {ゝ::≧ァ---‐r</__l__:::::.    }
      ¨¨ |  人¨¨ :′   Vく{「 ̄ 「_≫:::.   / ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
         | 。 。 ゚ヽ i     \j   \ヾ::::  ′
         l  ト、 |`ヌ | u   し  ヽ。、。、゚\:/





       .  ' "´ ̄ ` : 、
      /::::::::::::::::::::::::::ヽ:`:、                            ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     /:::::,::::::,::::::::::::::::::、:::ヾ:::::.
.    l:,f::i:::|_:::|_:::::::::、:::::i|:::::i:::::|                              「……あなたは、誰?」
    |:::|::::|(●) |:::::::|::::::|:::::|:::::|
    ´ |::〈    |_::::::!:::::|:::::|:::::|                               四つ足の獣が口をきいたことに驚きながらも、
      ´ iヽ‐  _,.|`:|::::|:::::|:::::|
.        |:::::7 l/'  ゙`1::::::|:::::|                          キル子がそう尋ねると。
      |::::イ./  ,ィ  |:::::|:::::|
      |::::i┴─ |   |:::::|::|i:|                          ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

.

104 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:32:57 ID:G4YWRaT.0

        /    {         / | i         ___
       ,イ     ヽ      /   ト-'― ー--<二       ̄` 、
       l i 、_    `ー ニ´   └ 、          ̄` 、      丶
       ! 'ハ\  ̄`ー- ´   , -c    ヽ          ` 、      ヽ
       ',  ゝ' ヽ        ヽ-'      ヽ           ` 、
        ゝ´   j. , -c             } ヽ  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      ,ィ    ,イ ヽ-'    __ノ        j  \
.     /     j     `ー'         ノ        「ボクはキュゥべえ。魔法少女の使い魔さ。
     /      ハ             _ <_
.    /        !  ヽ           ヽ      ̄ ̄  でね、キル子。ボクと契約して、魔法少女にならないかい?」
   /         !    `二ー┐       ヽ
   /       l ( ̄   `´                  狐のようなものは、嫌になるほど明るい声でそう答えた。
.  i          !   ̄` ー --┐     i   \
  l. .       l           ',     j    ヽ  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.  l: : : .     . :l         ',     l  /   ヽ       /
  i : : : : : . . : : : : i        ,イ ヽ   l  i     ヽ、__ ノ        /
  !: : : : : : : : : : : : i       i      ヽ j      \          /

105 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:33:21 ID:G4YWRaT.0

                       へ            /'''ー―' 、  j `l
                     /,....,,_\          ヽ  ,、___,   ゝノ ,
- ,,,_                  (' .( ;ヽ く、         ,' (    `'ヽ、   ,'
‐-,,,,,_"''' ‐- ,,,,,__            ヽヽ' ,⌒ヽゝ        ヽ C      ヽ、,ノ、
    ~""''' ‐-,,,,,_‐-,,,,,_        ヽ||/  | ヽ、      ,、 く  ゝ       `ー‐ー-
            ~""''' ‐-,,,,,_  c,,-‐''ヽ、 /ヽ ヽ、.   /__\ヽノ   /\
                    くゝ ,,-‐''   ヽ ,.-ヽ、  '、( ヽ く    '、(ヽ く    ,r゛
                  ,、 `'  "'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ,  ヽ' ,⌒ヽ    ヽ' ,ヽ  ,r'
                 /__\'''''''''ー-/彡彡ヽ,.-'7゛c,,-‐''ヽ ノヽ"'''c,,‐'' ノヽ,r゛
                 '、( ヽ く    /,.-‐''/  /  くゝ-ー''''  ヽ   7' ,.r'
                 ヽ' ,⌒ヽヽ、  ヽ/.., /ヽ    /彡ヽ彡ヽ  ,、‐''゙
''''''''''ー―─ ー―─--,,-c ,,-‐''  ノヽヽ/    ,'...,;`/、 ヽ、   / / ヽ,‐' ゙
              くゝ-ー''''''   ヽヽ  ,' ,' ノ ヽ、 \  l_,.-‐''"
             /\     ヽ,.-‐''"ヽ..ノ、,'/    `_,.-‐''"┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
            '、(ヽ く    /彡/ヽ(ミヽ、Yl ,.-‐''"
              ヽ' ,ヽ  /  / ヽヽ、__`ノ            ――屍山血河のありふれた、戦乱の頃の話である。
‐- ,,,,,_─ー―─---c,,‐'' ノ ヽ、(  _,.-‐''"
    ""'''――─---------ー'''"゙`                    天下泰平の気配は遠く、死神の足音ばかりが近い。

                                      ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



 ,..r;;:  (  人)  ) ,;`ー、          | ヽ丶
 ヾゞ、  ゞ'´   '`´   `ヾ、     ─|─
          -‐':、ゞ'``  ,l      / | ヽ
ヾ、 ゞ;;.  ,r-、   `ヾ、    ヽ、
, rヾ    ,r!/r'ヽ    '`      \      _|_
   _,,,.,ノ、_ ヽ,       `ゞ;;    ;:、    /|
,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、      ``  ´;;i             ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
__,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、        `i;:、      オ
;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i   . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、             そんな時代である以上、戦から逃げ延びた者どもが
彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ  ,t'´           ,.、ー、  ゝ     ォ
;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´    ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r    ヽ、         野伏りとなって村を襲うなど、そう珍しい話ではなかった。
j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ    ``´ー  ゙i ;;: ,r'      )  ,r、
  / ,;:' '´/ ー≡;i{、      /ヾr'´  ,.   '`;;:、 〉ゝ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ  ;:、 `' (´  `ゞ、;;;;'',,fi、,≡:;イ==、
,,:'  ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´  `ヾ、ヾ   '    ー、  ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr、_,r'ミ
'   ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´     ヾ,ゞ         、 ゞ,ミ;:l;;l  ,!  ,!,i;;'´¨/
;.   r-‐;;'"}            ``ヾ、  ノ       ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l

106 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:33:41 ID:G4YWRaT.0

  寸圭圭圭圭/:::::::::::::ゝヽ‐''"`ヽ-.、::::::|.  ,;'  | .イ:::|圭圭圭圭圭ヽ|     ;' |
    ``x圭圭/   ζ        ヽ::::|  :'   |  /,,-''圭圭圭圭圭リ|    ;'. ハ
        ̄'´    /          l:|     |  |:ヽ圭圭圭圭少  |    ;'ヽ .リ
      /:::::::::::::::::::::/             |j    ..|  |::::::\ 圭圭.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    /:::::::::::::::l::::::::::ヽ             |    {;  | 、::::::ヽ 圭王
  /::::::::::_:::::::`ヽ_,,..-|           /,, .."".`i'" /:::::::::::::::/ '´ ̄  ……そして、襲われた村の人々が
  l::::::::::::::::::┴┐/   `"''''''v_,,..-''"´/'',-''"   l,:./::::::::::::::/
  ヽ、:::::::::::::::::::\          _,l ''     ,:' {::::::::::::/      無残に鏖殺されるというのも、珍しい話ではなかった。
    \:::::::::::::::::::::\   /――‐‐'ヽ ヽ    . !、 .ヽ'"´
     \:::::::::::::::::::::\ ヽ     / .} _,,..-'' ./ |         ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       \::::::::://‐-.._\_フ‐'  /    .|  l'            .ヽ、`ヽヾヽ \彡=`ヽ
          \〈/Y´ 、ヽ_〉     .ヽ__/又ヽ{              `゙"ヽヽ、_  .|、_,,ノ)、
              .ヽヽ Y__/      |ヘヘ |.》《| .l                 \`゙ ―‐ ´ .リ
                `~´        lヽi|  |》《.|.ヘ                   `゙''''''''''' ´
                        ヽ |  ヽ==ヽヽ,,                          /⌒ヽ
                          'lヽ /、  リl、l                 __       .l   /
                           ヽ、ヽ、_二彡リ                    〈.  `ヽ   r'′,/`''‐‐――-.、
                            `ヽ-==-´    ,..xュュュュ、    _,,...--‐ ┘-.、|.   ヽ.r'´::::::::::::::::::::::::::::\
                                   {圭圭圭 /::::::::::、::::::::::::::::::| }    \::::::::_,,-'⌒::::::::::::::〉
                               __........__寸圭圭l:::::::::::::::::::`ヽ.::::: /´       /::::::::::::::::::::::::::/
                    ,.......xュョョュュ.、,....ィ升圭圭圭圭圭圭',:::::::::::::::-‐''":::::: ̄"'''::‐‐-v' ::::::::::::::::::::::::::::/
                    `寸圭圭圭} 寸圭圭圭圭圭圭圭_ヽ_,,.. -‐''"´::~`゙"''‐- ._.:::::::::::::::::::::::::::::::::::/
                      `¨¨¨¨´ ,佳圭圭圭圭圭圭圭/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、::::::::::::::::::/
                        {少r:ゞミ王王圭圭圭 /::::r;;;;;;;;;;-、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::/;;;#圭#;;
                          {圭圭圭沁 `¨¨¨´ ::::::::::`""""´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',::/:;;;#圭圭圭#;;

107 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:33:58 ID:G4YWRaT.0



            i::| ヤ::::/j::::iゝ"           |::::::::::::::::::::::::i:::::::/ ゙i:!
             !| .V´ /::::::、丶  _       |::::::::::::::::::.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
            ゙i   /::::::::::::\´       .:!:::::::::::::::::::::
.               /:::::::::::::::::::::ヽ、      ´ i::::::::::::::::::::::|..  だから、キル子は考える。
:::`::-..___        ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::`=r´、ヤ ,i::::::::::::::::::::::|
::::::::::::::::::`:::丶、........ィ"::::::::::::::::::::::,ニ─- ト、/ `ヽ\|::::::::::::::::::::::ト..  『これで終わりではあるまい、きっと次があるだろう』。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/-     `ヽ.  .`゙/:::::::::::::::::::::||
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ノ  、      \ ./::::::::::::::::::::::ル  『無遠慮な略奪者どもは、やがてまた何かを奪うために
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://   、 |       〉'::::::::::::::::::::::/j
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://     ヾ∨     /::::::::::::::::::::/、i |   愛しい故郷を襲うに違いない』、と。
 ̄二≧─ ‐::::::::::::イ./       ト.∨   /::::::::::::::::::::/ `|
 ̄:::::::::::::::::::::::::::://         ∨.   /::::::::::::::::::::/  ,!..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
:::::::::::::::::::::::::::://           ∨.  /:::::::::::::::::::/∨ /    j     i  ゙.





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────────────────────────




               ィ辷fーr-r------------ィ-r一ヽ  、    .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
              , '/〃__{__{__{___|___|___|___|___}__}__}__}__ハ }
                { { < __ __ __ __ ___ ___ ___ __ __ __ __ > } i       ――『ならば、次はもっと上手くやらないと』。
             ヾ::{ { { { |  |  |  | } } }__l>’
               ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄           ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                    `ー───────´



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108 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:34:18 ID:G4YWRaT.0

               __
            /`´: : : :\  _ ........._                         r- '⌒ヽ
          , -イ:.:.:/{{`ヽ-: : :ヽ .ア:__,.へ:::`ヾ                _ノ゙ヾ、   .j ,___ぅ^′
__     /:.:.:.:ゞ/rx__r廾>ヽ: }ア::ノ,zz  __ヽ<, -へ__     , --- 、-{:.:.:; -'ー 、 / l
: : : : :>-- '´_:.:.:.:.:.:.:.:.L..」└‐┘!/}:_/ ゚-  ゚ ' ハ:.:.:.:.:.:.:.:ゞ´ ̄>´::::::::::::::::::::ヽ/:.:.:.:.:.:.:.:.:\__l   __
    }:.:, ´: : :`丶: : : \ー`,. イ:.:il:.:ゝ!  [二l ハi:.i:.:.:.:.:.//<__::::::::,、::::::ヽ:::l:.:.:.:i:.:.:.:.:.ト、:.:.:l ア ̄r---
^~`ヽレ′: : : : : : :厂`Lア二,イ:V ヾ__ヽ  .._ イlr.ヽ>`. . . . . . .く/V xz..┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
:::::::::::l: : : : : : : : : /  </ヽ/`ヽ/     ゝ..__/. . . . ,、. ,、_ト. .ミ __゚- .
:::::::::::ハi,、,、i: : : /         .l   i      Ⅵ. . ノ-イ r. Lト'ー 'イ   『次は何も傷つけさせないように』。
Aヘ::::j__Lヽ_r-ァ'        ./ j   i      ヽVr┘・` _ー レヘ V⌒′
.゚ ' r ':::::}  ア       /}  Y⌒ヽl        >- 、.ー'イ´`ヽ L. ┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛.
-‐'´:::/:::| ∠_      ∠、 丁]  .厂      r ⌒7:.:/:.`¨´:.:.:.:.:.:`ヽ__l .l  厂ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
::::::::::):::/:.:.:.:.`丶__  j.  ヽ !/  ,l        ヽ  !V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'.:,/l`\! l  /r‐┴ 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
:::::::> '::::::::::::::::::::::::::::V- 、   './  / !  , -=  ̄ ̄^\ `!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ヽ-l .//ノ:.:.:.:.:.:.:. ̄`ヽ- ...._



                 、   ,    `Y   |   ∵”     .,t                  |::| ..:::ト、
               ,ノ)        |   人         .-}ト         、 ト、   /T|::|:::::::|:::
        ,      `Y´(    '     ,/    く、       Y:ヒ、  ,、   || r┘.:|-┐|.;|:|::|:::::::|:::
工|工|工l工エエエl\    ) 、    /       }    ...`=|;:{二  |:| /\.||...::/〉:::::::,⊥;:|::rェェェェ
__|___|_,工工]エエ}ニTニ7〉ェェェュ  ::::::::::::::::::::::  \ノ!    |;:厂 .r┴:/.::.:.└┐/.::: __|_rェェエlエ工
_|_|_;工工]エlエ|-[]─[[:ロ::ロ:{  .)    ::::::::::::::::::::::ゝ  ...|:;|   |..::::':::: .r:、:...|:::::r┘..;;'エエ工[工[
__|_|_l工工;エエ|____]〕ニlニl          .::::::::::::  、.v,,!;:.v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ ,工/\>工工工
_|工|_;工工]エlエ|┴┬/>─‐>. .:::::::::::::::::::::::::.  、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ; ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
__|_|二l工工;エエ}┬//.::::/   、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ,v,,v,vゞゞ;;
_|_|_,工工]エlエ}//. .) 、    )ヽ      (  ミ゙':ヾvv'w:,ゞ;;;ヾ.:;.   『次は、何も奪わせないように――』。
__|二l_l工工;エエl/,,;;,/  . ) ( (  )ヽ ; ・  ) ; '.. .''、v,;.wVゞ
_|_|_l.  (.  エエl-. .) `   ( ( ) ) ( (   )ヽ ( 、  )ヽ  ; ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.: , )   )  )ヽ( ( :(    )   ヽ、) ) ( ( ) ); ( ( (、 :.  . 、.v,,.  ',:; .::)       て:;;
  )ヽ  (丶  )ヽ  ( ( )   ( ;;  ;、:  ; ;)__) ) (____) ) )) ;  . .:.(ノ        (::
. (  (  .) )ノ  | : ) _,,,-、__  ;; .、     (/(_)ヽ )ヽ ;;. .lニコ. .::::)    ヘ ソハ   ,ゞ
._ノ  `-'      `-' :~~--~~--、_;; ::  、.、.  ) ( (  )ヽ    .;: . .:::: .:ソ   ノ:.::.:.. :(    (
.   _,,;::- ‐' ~~ ~  __,_        `‐-、__  (_(_) ) ( (   ::.: :::..::..:(    (::..::..:::.::ノ    )

109 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:34:44 ID:G4YWRaT.0

                           .. -─── -..._
                         /::::::::::::::::::::::::::::::::::\
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                      '::::::::::|::::::l'_Vメー ' -'ニ._7::::::l::::l
            ´'⌒ヽ`.      /::::::::::::ハ:::::!(○):::::::(○)/::::::/...┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
          _.. -―...>` ー.':::::::::::::::::::::ゝ-!  ::::::::::::::  ゝノ:::::::::
     ,  "´´:::::::::::: _,.. -─ ' ::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ.  -‐-   イ:::::::::::::.  「……魔法少女になれば、
    ∠::::::::::::_.. '" ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_> - イ::レ'::::::::::::::::
   /:::::::::,.. '´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ:::::::::::::::::::ハ\   /ン:::::::/i:::ハ.  今よりうまくやれるようになれるの?」
   `'/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,.. - ´::::::::::/::::∧ : :\_V ´:::::::::ノV:::l : :
    j::::::::::::::::::::.. -― "´ /::::::::::::::イ '::::::::/: : ゝ '´:::イ::::::/__ l::: |: :  キル子は、蜜に誘われる虫のように、そう尋ね。
    ゝ::_..イ/´     '::::::::::::::/j :/:::::.:ノ:/:::::/::::::::/  Yノ:::イ: :
            /::::::::::::://::/:::::, /::...イ::::::::::/、_>':::/': : :┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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          /イ:::::::::/ /:::::::::/...イ>'::::::::::::/'ー― へ ノ、  V: : : ハノ  |::::::::::: |   !:::::ノ
           ノ::::/  イ:::::::::ィ: : : : く::::::::::/- =_ ≡ = 、   \| : : : : \ ノ::::::::::::ノ   レ'




                、          ,
                i \      / i|
                |i\\__//. i|          ______
                |i/           \    i:     /     `ヽ...┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
               /l            i: \   {i  /
            /. | ●    ●  |i   \ \¨    :|            「なれるよ、保証しよう。魔法少女になれば、
.           rrヽ/. 八  、_,_,    ノ\/  \.  ‐-―|
           i.i/  / ` ‐‐‐┐  :ー-=<.\    \   人           君は誰よりもうまく人を斬れるようになる」
.      _____/\. /     |:.         \   ≧=-ミ___
     `‐==―  "         | \.        |゙―====‐‐‐┘      .キュゥべえは、虫食い花のようにそう答えた。
                  |  l/ /‐-┐.  i|             /
                       | / / }:::::::}.  / \______/.  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                     { {~ /{~::::{~~ /
                    `¨¨゛  ̄  ̄ ´

110 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:35:01 ID:G4YWRaT.0

                 ハ 、
                   ': :ヽ'                , イ
                  /: : : :| ’               / /|
               j: : : : :| ヽ __      ./ /: :|
                厶-‐        ̄  、/ /: : : : :|          ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
               , '                 \: : :|
              / /                   \j             「けれど、注意をしてほしい。
.           /  /                   、 \
        /   /   ,-==-、         ___    i   \       なにしろ剣法というのは魔法に他ならない。
       /     ,                   ' ⌒ヽ   |   ヽ
        /     i                     |     ヘ       君は剣の力を借りる代わりに、多くのものを
.       /       、                       j       ハ
.     /       ヽ      `ー' ー '          ,イ           剣に捧げなければいけなくなる――」
    /        / `  _                 / .|         ’
.   /         j     ンー‐        r‐ '    |        i ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
    ,            l      /            l        |        |
.   i         ,     / 、        |        |        |
== |            i    ,   ヘ      /. |       |        |
- __l            |     i    i    /   |      |        |ニ====-   、
`.ー-ミュ、        .|ミ、  |   |   /    ヽ、  r‐''ニ|        | _ - ‐ ' _ノ

29 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/09/25(日) 00:14:10 ID:CZQUqTKA0

                         -=-            ___
                      ´         `        //////
 _                 /              ヾヽ///////
,´ '-、                                ∨7777777、
l l:::: \             /                  ∨///////77ヽ
l l:::::::::::\           ,'                  ',  ∨//////////\
l  ',::::::::::::: \.         /,                      ',  ∨///// ̄ ̄ ̄
l   i\::::::::::::: \         'イ        ',           ' , ∨//:/ヾ 、
l   :.`、\::::::::::::: \       |        ',           ' ,. ∨:/`ーヾ
l  ::. ヽ \::::::::::::: \     | !.         '.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
ゝ、 ::. ミ  \::::::::::::: \   | .;ィ 、        ト
  `ミ |    \::::::::::::: ,ィ´^"   〉     ',  「魔法であるということは、つまり魔の物だという事なんだ。
    ヾ       \ ,ィ´ r'´入_, '´ ト、   N
             〈 r'´,イ:圭:ミ:、Nィレヘ从|    それは君のような少女にも力を与え、君の願いに応えてくれるだろう」
          ,ィ´ ._`寺:圭:圭:ミ:、||: : : : :
          \, '´/. `寺:圭:圭:ハ:、: : : :.┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
             /.     `寺:圭:州:ミ:、.: : : : : : : : : : : : :. :.|     ヾ


┳┳┓┣┣┫┗┗╋╋┃┃━┓┣┳┓┣┣┫┗┗╋╋┃┃━┣┳┓┣┣┫┗┗╋╋┃┃━┫┗┗╋╋╋╋┃┃━


               . . . . . _
         ,. : : : : : : : : : : : 、
         : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
.       //: : : : : : : : : : : : ',: : : : : ,
       ': : : : : : : : : : : : : : :i : : : : : ,
       ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :l
.      l: : : {: : : : : : : : : : : : :,、:,: : : :!}        .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
.       l; : : :l: : : : : : : : : : ;': { l: : :.!:,'
.      {i,: : : 、: : : :!: : :}: :/: :.j.: :/リ:.!               「けれど、剣は君をただ助けるという事は絶対にしない。
      !ヽ、: : : : : l: : ; : : : : ;.!ノ ' jノ
.      ', ヽ: : :、: : /:,: : ://               むしろ君の心を蝕み、君の願いを踏みにじり、
         ソ` > '" ̄>、
         _. ,.l、 _ ,.  ´ `ヽ- 、‐- 、         君を魔道に堕とすために、剣は力を与えるんだ」
          -、 \         、  ヽ  、
.         '  、     、                 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.        '     、   \           \ ヽ
       l  i.   ヽ       、          \、
        l ヽ_ヽ Yヽヽ       、            、

30 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/09/25(日) 00:14:26 ID:CZQUqTKA0

                / // / / /| ハ ヘ、 ヘ     冫 ',
                ,イ // / / /  !    ', ハ``ヽ - ノ i | ハ
                //./ / / /  /i   ハ  ∧   イ',〃j /
           /// / / / /  / .|∨   !ヽ-:<ニ x_ヽ i./
           //.イ / / / /  /  j ∧   .|':: :: :: :: :: ::.>xヽ、
      ,. イ 〃7 ./ / / /  /  //:::::∨ i:: :: :: :: :: :: :: :: :: Y ヽ、
`ー─ ' ´    {{  / / / /  /  //:::::::::::V !:: :: :: :: :: :: :: :: ::.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
         ヾ .| ! { |  .|  //__:::>.ィ∨i:: :: :: :: :: :: :: :: ::ト
             | .'| | | /:.| {イ>,.:::--==ヽ:: :: :: :: :: :: :: :: r   「予言しよう。剣は間違いなく君に力を与えてくれる。
            V |りレ':: : |/イ<:::::::::::://::|:: :: :: :: :: :: :: :: ト
            _}ヾ:: :: :: :: :: ヽ::::>x-:' <::::j:: :: :: :: :: :: :: ::.∧.   けれど同時に、君から必ず大切な何かを奪っていく」
            ヽ:: :: :: :: :: :: :: \://:::::7:: :: :: :: :: :: :: :: ::∧
                 V:: :: :: ::_r--、::>-:.<:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::.┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
             .':: :: :: :/    ヽ:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ヽrt  __
              7:: :: :: :.i       \ :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::ハ:: :: {::(>=≦:::)
             7:: :: :: : t        r':: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::∧:: :: ーiYiヾ=x
          r-、 /:: :: :: :: /         \:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :∧::::::/:|:ヘ',: \ヾ


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.           |: : : : : :.,ィケ! : |.     、 |
             ! : : : : : ゝ、|: :.|   __   ノ
          |: : : : : /:./ |: :.ト、     .ィ′
          }: : : : /:.∧ |: :.| / 辷'l:.|
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.         /:.:r'’∨∧.  |: :!v}|  Ⅵ! 》
        /: : | /:∧ \|:.:ト、||  | |:.}}、       . 「そして果てには、奪われたものを取り戻すのにすら
.       /:.-r=彡/ '   |:.:l ||  | |:.|l |
      / /厂7/      |:.:l\|  | Ⅵ..|         剣に縋る以外道がない魔物に、君を変貌させてしまうんだ」
       / : : : |,イ/   ',  |:.:|  |   | !:! |
     ': : : : :.|:./    i, |:.:|  |   |  Ⅵ      .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      |: : : : :.l/       | |:.:|  |  ヽ  }〉
      |: : : : :.|      | |:.:|  |   } 仆、
      |: : l: : :|      | ,j:.:リ  〉 / _〉| 〉
      |: : |:.:.:.|      |/:./_,∠r≠孑'¨|Ⅳ
      |:.:l:|:.:.:.|      |:.:「: : ̄ ̄.:}:|_:.:.|| ヽ

111 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:35:34 ID:G4YWRaT.0



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                               ┏━━━━━━━┓

                                  >>29-30

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         , : ´  ̄`゛ :: .                                          ,.       、
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\                                        i  >ー  < /
        .:::::/:::::,::::::::,:::::::、:::::、:::゙:.                                        Y o   o  Y、
       .|:::::i::::::|i:::::_||::::::_|:::::,|i゙l::l                                     /i  、,._,    i \ィ=x
      |:::::|::::::|(●) (●)|::::|::|                                       / ヽ、     ノヘ  \ }}
      |:::::|:::::_|     ,   j:::::| `                                    ,〆、 / /    \ ', __シ
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.

112 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:36:26 ID:G4YWRaT.0

      . : "´  ̄ ` : 、
      .,:::::::::::::::::::::::::::ヽ::、
     //:::,::::::,:::::::、:::::::、::ヾ:.
.     l,f:::i| :::::|:::::::||::::: |i::::i:::i
    |:|:::::|_:::::|:::::::||:::::_|::::::|::l
    |:|::::_|    ,、    |_:::|::|          .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    |:|:´:|゙:、/ |l|\,.ィ|:`::|::|
    |:|::::|::/   |  ゙ヽ:::::|::|             ――それでもキル子は魔法を願った。
    |:|::::|/   ∧   |:::::|:::|
    |:|::::|  /,| ヽ  |:::::|:::|            .たとえ自分一人が魔道に堕ち、剣の犠牲になったとしても。
    |:|:i'l〉イ´  .|  `ト〈'i,::|:::|
    |::::::\_   |:|   ,ノ:::|:::|             .それでも、村の皆を護れるならばそれでよい、と願ったのだ。
    |仆イ|'i|`ゝ' ゙ー:'´|::/|ilハ|
         ||      |              ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
         ||      |
         ||      |
         |:|___,|
         {ーイ トー}
         ゙ー"  ゙ー'





                          ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
¨¨ ‐- . _             ,.. -‐ァ
、       `ヽ-‐…‐- ミ,.. '"    /ニ      .「素晴らしいよキル子。ボクは君の覚悟を尊重しよう。
ニ、              `ヽ.    /ニニ
ニ=ヽ                   '.   /ニニ     .ボクの修業はとても厳しいから、そっちの方も覚悟しておいてね」
´   i                    :. /ニニニ
   i                  '. `ヽ.ソ     「え、魔法って修行で覚えるの?」
   |    x≠ミ     r==ミ '.   '.
   l   ⊂⊃          ⊂⊃  '.     「修行で覚えるよ。とびきりキツいやつだよ」
  .,:′           `ー'^ー′    }  i
 人                   .:   |  ...┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
´  丶              イ    |                                          ' "´ ̄ ` : 、
.   /≧=-   _ .  -=≦ . ‐=ニ二ニ= 、                                      /::::::::::::::::::::::::::ヽ:`:、
.  /         /     . ‐=‐ ´  i ` }                                       /:::::,::::::,:::::::、:::::::、:::ヾ:::::.
/   !     イ       {=‐{ |     |彡'                                       l:,f::i|,:::::|_::::::||_:::::i|:::::i:::::|
  |   |      |       `ー-|     |                                         |:::|::::|(●) (●)|::::::|:::::|

113 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:37:14 ID:G4YWRaT.0

-――― - 、         ト ,                 , イ
        \       |    >、 __   , <  |
          \      、    ´     `     .j
       , -- 、ヽ    / 〉             λ
      /     ヽ}   / /              ヘ ハ
.     /        リ  ./  i                 , ハ        ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    ,            /   ,                j  ヘ
     i        /     ゝ、                 ,イ   ヘ        「……もっとも。いかな魔剣を身に付けようと、
    |      r 、/    j  > __      _   < |   ハ
    |      ヾソ    ,    / ,....、     |      ,    ヘィ=ァ    .本当に人を護れるかは君次第になるんだけどね」
     ,      入\  ム     , /::::::::ヽ   |     l    ヘ//
      ハ     /.。 `ヾュ厶」    i'::::八::::::',  |     入 _ /ヘ    ..キュゥべえは、最後にぽつりとそう言った。
     ヘ   /   O o/      /:::/  }::::::}   |    'ー-イ    。、
      ヽ'    /  /     /:::::L__」:::::::|  ハ       , o O ヽ. ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       \ , イ ./     ハ:::::::::::::::::::/   ハ         ヘ     \
         \.レ'       /  `ー--‐ '   、j        ヘ  、 \__ゝ
          \     /             ヽ       ヽ、 \ `l
            \   ,                '         \_」`ー'
              \ i               j
               \            /
ヽ、              `ー         /
  ` ー -  _______,ィ、_____厶

114 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:38:25 ID:G4YWRaT.0



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         , : ´  ̄`゛ :: .
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\
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       .|:::::i::::::|i:::::_||::::::_|:::::,|i゙l::l                                   {f\>´  ̄ `</)}      /    /
      |:::::|::::::|ο)lilililil(ο|::::|:::|                              / / C...........C  V\    / , __   /
      |:::::|::::_|;;... __, .;j:::::|`                                / { :::::::::::::::::::::.  }\ ` ー┴/‐=}ミ /
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115 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:40:26 ID:G4YWRaT.0

                                                     _
                                                       /| r`l
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                                   -}ト         、 ト、   /T|::|:::::::|:::
                                    Y:ヒ、  ,、   || r┘.:|-┐|.;|:|::|:::::::|:::
工|工|工l工エエエl\                        `=|;:{二  |:| /\.||...::/〉:::::::,⊥;:|::rェェェェ
__|___|_,工工]エエ}ニTニ7〉ェェェュ                |;:厂 .r..┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
_|_|_;工工]エlエ|-[]─[[:ロ::ロ:{                  |:;|   |..:::
__|_|_l工工;エエ|____]〕ニlニl               、.v,,!;:.v、ミ.:ゞ;.. .……やがて戦も終わり、世が泰平を迎えた頃。
_|工|_;工工]エlエ|┴┬/>─‐>          、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞ
__|_|二l工工;エエ}┬//.::::/   、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;..,.v;ゞ,v,,v,vゞゞ;.  柳原藩では、かような噂が流れるようになる。
_|_|_,工工]エlエ}//.::::/v、::.;.;...       ;| ヽ __/ { vv'w:,ゞ;;;ヾ.:
__|二l_l工工;エエl/,,;;,/    ....-::.;.;::.::::-., |  ⌒   \..''、v,;.w..┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_|_|_l;;工工;エエl-_L-|,,;..v、       ....::. ::./         i}, ヽ__ `.';;::.._/\二:トニH.{エエ(現在でいう佐川県上ヶ岳市付近)
、.v,,;..v、, 工工エエ|-l_ L|vゞ;ヾ.:゙;;ミ゙',,,ゞ、.v,,;..   .ト __   ノ i  |..\へ . 、.v,,;.v<|ニHニ|エエ}工]工[ニ
ゞ;爻彡ヾ;ゞ;yゞ、.vk,,..vl,|ゞ゙;ミ゙、.v,,;..v<  r i___{ヽ }   { |   |:、:.:.\;ゞミ.:ゞ;y;、HニH.kv,l.v[工;工工
”v:";v;oゞゞ;yゞ ゞ;爻彡ヾ;,,;..v、,...:/ ./:/..`'|冖ー‐'   ㌻x {   |<;~~`.::: llニコ;;::/>.爻v;oゞ;ゞ彡ゞ゙;
.:゙;ゞ;ヾ.:゙;;ミ゙':,oヾv”v':,ゞ;;ミ゙'爻。....:~~'~<二.|   ‘,j {{ }}‘, | \   ゞ;ヾ.</:ゞ;yゞ゙;;ミ゙':,;oゞ;ヾ;
.:゙;;ミ゙':,”:";oヾv;;ミ゙'爻vゞ;ヾ.:゙;;ミ゙':,;.;:: .:. .....  |    V 乂_ノ 〉⌒..~.~`.... .. . __ ゞ;ヾ゙ヾ;ゞ;yゞ;ミ゙':,ゞ.彡

116 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:40:52 ID:G4YWRaT.0

                               ,.-─‐-.、
                           /:::::::::::::::::::::ヽ.
                              |:::: ::::::::::::::::::::::l
                              |::: ::::::::::::::::::::::::!                ┏━━━━━━━━━━━━━━┓
                               |:::::::::::::::::::::::::::::l
                             !:::::::::::::::::::::::::li:|                      『ほおずき村の村跡には、
                              !:::::::::::::::::::::::::l|::|
                              /|::::::::::::::::::::::::ll.,7:!                      一匹の幽鬼が棲んでいる』。
                           |:| !::::::::::::::::::::::l|.l| !
                           ! !|:::::::::::::::::::::::| |  l                .┗━━━━━━━━━━━━━━┛
                             / |:l|::::::::|!:::::::ll|::l|  |
                         l_  |:|.!:::::::|l!::::::|l:.:||  l
                              ヽ |ll_|__:_!|:∟:!:.::l‐!  l
                              /         `ヽ!   !
                          / / .         ヽ..._│                    ,ィ劣王ミ::、,l|lヽ,,_∠_
.. .,ィ劣王ミ::、..___                 |、 !             `<ヽ,                    /  ̄      ̄    \
.. .寸圭圭圭圭圭}               ._メ´丶、:     -‐─、:ヽ :`\                   /          /     l
..`ヽー―- 、.、 少´              ∟ 、┴-    -l_____, -ー‐‐‐‐'  . ___       _ ─'/_.,., / ̄  ̄ 一一<     |
  {\ー―ゝ、` 、             _                        <"\\ ̄  ̄ ̄  /__、 i!         |     /
     {   ヽ ` ー=ニニ=ー――=´―‐`r―- 、   .r 、        /|.  \_//\ヽ_ _/ヾ\ _l一一一─_ _l|_彡//
  ..._、}__ ,r- 、                |     ヽ  . ', `ヽ. --- '  |     .\ /ノ   ヽ─″ ̄.¨¨¨´ ,佳圭圭圭圭圭圭圭
.______ヽ彡ー―――――――'´ ̄ ̄ ̄    .}           リ、                     {少r:ゞミ王王圭圭圭圭少
..圭圭圭圭圭王圭圭}                 _.._/:i        i ハ _                    {圭圭圭沁 `¨¨¨´ f壬
..圭圭圭少'´ ̄¨¨¨´               _r_‐〃ァ' ィヘ.       ハ  X'                寸少' ̄ r劣}   .弋圭
.`¨¨¨´ f壬心                  ,゙=-___..ゞ≦ノ `7   ┌ ´ ム.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
    ..弋圭ヲ                       ̄        ノ゙ハ  |
                                ,.ィ::廴ノリ  |        .『一度村跡に足を踏み入れると、
               < ̄ ̄>。.              / ゞ==彳 / |
          ./          > .        .イ '     .イ |        .その幽鬼が恐ろしい形相で襲ってきて、
         ./                >。.. _ ..。<  /|:l   rく:jヘ !
         .,'                       /八} ,ノ   `¨        たちまち命を奪われてしまう』。
        .:!                       /   { ト、
        .:!   . ャ==‐- ..__         _. イ     ゝ- '          .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
         .', /: :i       ̄¨¨¨¨¨¨ ̄
         .\八_
           . ̄

117 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:41:46 ID:G4YWRaT.0

                  ;:;:;: -‐- 、
              ,.;:;:;:'";:;:;:;:;:;:;:;;:;;:`ヽ、        /|
             /:;:;:;:;:;:;:/i;:;:;:;:;:゙l;:;:;:ヽ;;:;:;;:.      / !
            /;:;:;:;:;:;:/;:;;:|;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;',:;:;:;:'.     / ! i
            ./;:;:;:;:;:;:/;:;:;:;:|;:;:;::;:;:|;:;::;:;:;|:;:;;:;'.     ,.'.::1  !
           !;:;:;:;:;:;:;||:;::;;:;;||;:;:;:;:イ=-ミ;|;:;:;:;:|l    ,'::::::;!  i
           |;:;:;:;:;:;:;l||y=ミ;:::~´::i, ●゚j:!;:;:;:;:;:|  ,.':::::::::i   !
           |;:;:;:;:;:;:;:k。● }::::::::::ゞ="::|;:;:;:;:l:| ,.'::::::::::::;r'゙   i
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 ヾ、     /;:;;;;;;;;/ ::::|;;;;;;;|::::::::::::ヽ/::,.-'´::::::::::::::::::::::::: '      ,
…=≦二'′,.;:;;;;;;;;;;;!'´ l;;;;;;;;!:::::::::::/:-'´:::::::::::::::::::::::::::::;f´    , '        『そして、村跡に踏み入った哀れな犠牲者は、
    /;:;:';;;;;;;;;;;;;/    !;;; /;;;!: /,-'´:::::::::::::::::::::::::;;;;;ノ     ,:'
  /;:;:/;:;;;;;;;;;;/     ,i゙   /,-'´:::::::::::::::::::::::::::::::;f´       /          血とはらわたをボロボロに撒き散らす
./;:;;:/;:;:;:;:;;;;;;/     !  ;-'´:::::::::::::::::::::::::::::::;:- '゙        '´
;:;:;/;:;;;;;;;;;;;;;;;/    ./. ;:-'´:::::::::::::::::::::::::::::::::;;;ノ      ,. '´            .無惨きわまりない骸にされてしまうのだ』。
/;:;:;:;:;;;;;;;;;;/     ./-'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ´      , '´
;;;;;;;;;;;;;;;; ,ノ    ,r:'r'´  |:::::::::::::::::::::::r'⌒´    ,. ‐;|´                ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   /,/ ̄ ̄ _!   |::::::::::::::;rー- '´     , -'´ i
   (^/  、 ヾ__ r‐ く. ヽ_|rー- '    ,. -'´    !
   ,/ 、  i,Z、\ \ ヽ, .|      ,. - '´      l
   入 、 ヽ l、\ ゝ y-.' |  ,. - '´         l
 r'´ ヽヽ ヽ 'ー     _ ノ:'‐ ' ´
 l  , -ヽゝ-`'´>ー ´

118 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:42:02 ID:G4YWRaT.0


                                                    _
                                                       /| r`l
                             ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

                           ――不思議なことに、この噂話は

                           貞保四年の夏を境にぱったりと姿を見せなくなる。
工|工|工l工エエエl\
__|___|_,工工]エエ}ニTニ7〉ェェェュ          まるで火が消えたかのように、噂も跡形もなく消えてしまう。
_|_|_;工工]エlエ|-[]─[[:ロ::ロ:{
__|_|_l工工;エエ|____]〕ニlニl       .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_|工|_;工工]エlエ|┴┬/>─‐>          、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ.v;ゞゞ,上/ ./|エエ;工工
__|_|二l工工;エエ}┬//.::::/   、.v,,;..v、ミ.:ゞ;yv;ゞ;ゞv;ゞ,v,,v,vゞゞ;;ゞv;ゞゞ,.上ェΥエlエ[工:[工[
_|_|_,工工]エlエ}//.::::/v、::.;.;...       ;.w;ヾ.:゙;;ミ゙':ヾvv'w┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
__|二l_l工工;エエl/,,;;,/    ....-::.;.;::.::::-..... .. .... . ... ... .`"''、v
_|_|_l;;工工;エエl-_L-|,,;..v、       ....::. ::: .:.;:へ.;.'.. ._... .'.. __. では、そこに居たはずの幽鬼はどこに消えたのか?
、.v,,;..v、, 工工エエ|-l_ L|vゞ;ヾ.:゙;;ミ゙',,,ゞ、.v,,;..v、 ~~. .::/vへ\-/:/
ゞ;爻彡ヾ;ゞ;yゞ、.vk,,..vl,|ゞ゙;ミ゙、.v,,;..v<>'ニニTニニTニTニ>/./,:、 それを知る者は、今のところ一人と一匹しかいない。
”v:";v;oゞゞ;yゞ ゞ;爻彡ヾ;,,;..v、,...:/ ./:/.ー~「l─「l─「l-|:|./ <
.:゙;ゞ;ヾ.:゙;;ミ゙':,oヾv”v':,ゞ;;ミ゙'爻。....:~~'~<二二二>~ ~~ ~/ <. ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.:゙;;ミ゙':,”:";oヾv;;ミ゙'爻vゞ;ヾ.:゙;;ミ゙':,;.;:: .:. ....  ..'  .  ....::.;.~~`´:~:.::~~.~`.... .. . __ ゞ;ヾ゙ヾ;ゞ;yゞ;ミ゙':,ゞ.彡

119 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:42:15 ID:G4YWRaT.0




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120 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:42:43 ID:G4YWRaT.0


                 r=-ーーーー‐‐---ー--ーーーーーー--==---=ー--ァ
                 ∥    _ノ三ニ=-―'''三二ニ=-ー--v- 、__        }
                ノ     i,二二三三三三二二ニニ==--==ニ=、    ヽ,
                ij     /二二三三二二二二ニニニニ==---===j__. ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                ∥_   ソ三三三三ニニニニニ,,=-―‐- 、三三ニ=-,ヽ
            _, - ' ´   `" ' =,,,_`ー---ー---ァ"´::::::::::::::::::::::`"'ヾ       しかしまあ、それはそれとして腹は減る。
          ,, '´     _,、=-、   `"' 、-==-ァ":::::::r==、ハ__,.:.:.:.:.:.:.:'ヽ==--
        /   ,、_、/ / : : : `-v、   ヽ、 ∥:::::::∥  そヲヽーァ.:.: ハ  . ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       ./   _i^: : : : : /      `ー、  ', .i.{:::::::〃 <くi !フ}__ノ.:.:  i     _
      ../  ,、ノ: : : : : : j    : : : : : : : 7 ハ .ヽ 、::ト、__ノ iVハ八.:.: _,,=-^~ ̄  `"' - 、
      ∥ ,,j: : : : : : : ,,ノ   . ::::::::::  ∥ ∥ .ヽヽーvn、__V、 ノ / ,;;;;;;'" ̄ ̄`"' - 、 ヽ、
      i  {   : : : : : i ヾ..  :::::::   / ∥ __ `'-=,,__  >__,,=ァ/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘv:;:;:;`ハ ハ
      ∨ `}   : : : ::::::ゝ..       ソ /;;;;´::::::::`::ヽ、ー二ニ=イ i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:O:;:;:;:;:;:;.', .ハ
      ..∨ ヾ,: : : : : ノ  ::::..      ノ /〈三三ニニコ;;;;;ヽ     .i|.:.:.:.:.:.:.:.:.:@o。:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ハ リ
        ヽ、 `,_: : : : : : :  ::::;;;,,,''"´_/;;;ノ,ニニ>、ヽ,,/i     ヽ、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;Cハ:;:;:;:;:;:;:;リ∥
         ヽ,  `ー==-~´_,, -' " ヾ;;;((_,-----、::::/∥      ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/./
           ` ー--==‐'"´      `ヽ、t____ノノ:::ノノ        ヽ、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;..//
                           `ー-=-'"´           `ー-...,,,___,,,...=‐"´
                    | ̄^i
                  -=ニニ二二二二二二二二二二二二二IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
                  -=ニニ二二二二二二二二二二二二二IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
                    !n___j

121 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:43:08 ID:G4YWRaT.0

            _,,,__
        , -' ̄::::::::::::::::::::::`:ヽ
       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
      ./ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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      |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|!|'li:::::::::::::.!     ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     .!::::::::::::::::::::::,r、、:: ::::::::|` └┐::::::j!
     .|::::::::::::::::::::::.!ti|::::::::::::l ( ●)::::::|`        .キル子は大通りの料理屋で、少し早めの夕餉を摂っていた。
     .!:::::::::::::::::::::::ヽ!:::::::::::||!    >:l
    │::::::::::::::::::::::::|:::::::| ̄   _/_;l!        麦飯とみそ汁と鯖の味噌煮と、あとは漬物を黙々と口に運び、
     |::::::::::::::::::::::::::|::::::::| .   /::|
    .!::::::::::::::::::::::::/l::::::::| /  ̄´::::|          .噛んで砕いて腹に収める。
     |::::::::::::::::::::::./_|:::::::::|':::::::/::::::.!
   ./ :::::::::::::::::/. !::::::::::l:::::/::::::jl          .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
   / ::::::::::::::::i二 ヾ |:::::::::::!二j:::〃
  .〃:: ::::::::::/::::::::`ヘ_|:::::::::.!ヽ |' '



                        -―――-、
                 r----‐'´         、
                 ヽ.  _ _______\__,..z≦〕
. ======≡ニニニ二二二二/ ゙辷三三三三三三三三三三〕
                     , l   、   _,..z≦斗 ''"´',
                  . '  、   、≦斗 ''"´l.      .
               r  ´   _、    、    .ノ      '.  .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                  `_,..z≦斗ヘ    `'く  '         ,
           _,..z≦斗 ''"´.  ´ヽ    ヽ        l   ..どうにも眞峰の飯は舌に合わぬ、とキル子は思う。
       _,..z≦斗 ''"´  . ' . -ミ '.      `          l
   _,..z≦斗 ''"´   `T_.  '    `i               l   いや、うまい飯なのだが、 村での食事と比べると
    ̄ ̄ ̄                   l               l
                        、              l   どうにも美味すぎて、逆に味が分からないのだ。
                           ヽ                l
                            l \          l ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                         、            \
                             `          . く ̄ ̄厂゙ト
                             丶  /:::::::::\:::::{:::::l:
                              ヽ/::::\::::::::::::>'´ ̄
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                                 l::::::::\;:::'::::::::::::::::::::

122 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:44:02 ID:G4YWRaT.0

         , : ´  ̄`゛ :: .
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\
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      |:::::|:::::_|     ,   j:::::| `                一汁一菜に椀まで空にして、茶で一服しても
      |:::::|:´:|、_  -‐ _ノ:::i `
      |:::::|:::::{´ ヽヽil、:::|:::::|                    まだ何かが物足りぬ。まさか故郷の粗末な飯が
       |:::::|:::::| ヽ. // r─┐
       |:i|:|:::::|  ̄ ̄7~ア茶_}、                 恋しくなるとは、難儀な舌になったものだ――
       |:||:|::,i'l    /三゙一メ;}|
     !| |.゙::j ト-、/┴─イ、~ /                キル子が、ぼんやりとそう考えていると。
      | _|/   / ト. ̄  ̄`、、
        У  ,/‐-、j}      〉ュ           ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       ` ̄´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄





/ 八: : : : : : :|           :!           |: ::レ/: : }. \
   ヘ: :: : :l从                        人 ィ: :: :ノ          ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   ハ : : : : : ト         、-‐―,       / / ノ}: :〃
    !: l: :: :八:l≧o。        ̄      ィ升/l:/ ノイ             .「ごめん、向かいの椅子、空いてる?
    !: |: :: :! ` \ ∧≧o。 __  。o≦ / レ  〃
.    八 | ヘ:ハ    ` f У     |≧    /                    相席してもいいかな」
     ヾ  \    λ≧= ┐r‐ =≦|、
      _  rf千´-‐=‐- 、! | ,.ィ=‐- ≧=z  、              唐突に、そんな声がかけられた。
    〃  く::::::::::::::::::::::::::从f⌒}:::::::::::::::::::::::::`ヽ  ヘ
    /    ヽ:::::::::::::::rf千テ{::::::ト、:::λ::::::::::::::::/    ハ          ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.    ′  i!  冫:::::::::::::`´::::/' ̄ヘ:::::::::::::::::::::: ノ 、 ,.   ‘,
  /   ハ.  {::::::::::::::::::::/ | |  ヽ::::::::::::::〃  ヘソ   ヽ

123 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:44:31 ID:G4YWRaT.0

|           _____          |
|        |.::..:..:..::::..:..::.:..|       |
|        |.::..:..:..::::..:..::.:..|       |ヽ
|        |.::..:..:..::::..:..::.:..|       |   ヽ                   lニニi
|        |.::..:..:..::::..:..::.:..|       |\   \        i\,―─┴─┴――‐、  i\
|        |.::..:..:..::::..:..::.:..|       |.::..:\   \        |\i\          \|\i
|        |.::..:..:..::::..:..::.:..|       |.::..:..:..:\   \.     |\| ̄.┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ̄ ̄ \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     .\     | ̄
____\____________________\.         店内に人の気配はまばらだ。
────|_____________________|
.::..:..:..::::..:..::.:..|  ___     ___    ___  |           .見知らぬ輩と相席するのが趣味でもない限り、
.::..:..:..::::..:..::.:..|  └┬┬┘   └┬┬┘   └┬┬┘ . |
.::..:..:..::::..:..::.:  ̄ ̄ └┘ ̄ ̄ ̄ └┘ ̄ ̄ ̄ └┘ ̄ ̄             わざわざキル子の前に座る理由はない。

                                            ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



             ,  -── -  .、
          /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
         , ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
          /::::::::::::::;イ:li::::::::::::::l::::::::::::::::::::::',
        ,'::::::i:::!::::/l::i!::::::::::::::l::!:::i::::l:::::::::::i
        i:::::::l::i:::」 .l::|:::::::l:::l_j::Lji::::ト、::::::::l
    , ' ´ ; `ヽl:::l:(●)  ̄(●)l::::l:::::l }:::::::l           .┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   (   ':;  );」!   、    l:::l::::;」':l:::::::l
    ヽ、   ノーl:j,.   _._     Lィ:イ:::::l:::::::l                そもそも自分はもうすぐ店を出るから
     ` ‐ '´ 「 ̄ ̄ ̄l_ , イ:::::l:::::::::l::::::l
         l   r 、l::::l   , !-=-、:l::::::l              相席もなにもないのだけど――。
         「ミ.l  r' ̄ ̄`ヽr く.  _ ';:l:::::l
          「',   ヽ、    il  \ , -──┴i              キル子はそう言おうとして、しかし取りやめた。
        入`ー--`ヽ、__/  ヽ\:::::::::::::::::::l
       /  `i‐-l:::::l/l::/    ', `‐ 、:::::::::::l          ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      /     l::::l::; -l:/         `ヽ::::',
      l       l::l(  l      ヽ    l::::::〉
      l      ';l::::::l        \   l:プ

124 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:45:06 ID:G4YWRaT.0



          |: / : :.    '      |:: :}ハj丿
         |/{: :: :ト     ー '   イ: :ノ ル'
          八: 从: l: :≧=- . r‐| 〃           ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
          `  ヾ ` / 冫f´  λ、
         r‐‐-′入〃仆、〆  ` ヽ          声を掛けてきたのは、キル子と同じ年頃の少女であった。
        〃/孑   冫┴ 、\    ヽ\
        /  -‐=  ̄ /Yl \    ヘ  }      いかなるな趣味か、南蛮人がやるように肩から外套を
        l rf千ミ孑{ 'ニ}幵ノV\  `寸
       /二{:::::::::::: ̄{  ヲ::::::::\}| \ ヘ       羽織っていて、体格はよく分からない。
.       ′ {::::::::::: ,z┘ 丿:::::::::::::从 -‐┤マ、
        {ニニ人:::::/  \く::::::::::,::::/ 厂  ̄| ハ}  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.     /二二} l孑ヽ   }:::: ̄::::/ /!    |  ∧
.      /≦三厂二ニ冫  人≧=-<,r‐―┤ノ ヘ
     {二二ニニニ/ |厂     ノ  |二二|  ヽ \





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                                             ┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓

         ,=ニfーr-r------------ィ-r一ー'、                 ……その外套から。
.       / / {__{__{__{___|___|___|___|___}__}__}__}__}ヽ ヽ
        { } }-{ { { { |  |  |  | } } } l |ー} }                  あるいは外套の下の服から。
       ヾ `ー'-' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー'-'-' ノ
           `ー───────────一´                 もしくは、彼女自身の肉体から。

                                             ┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛


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125 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:45:38 ID:G4YWRaT.0



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         ,,..、._,ii、 -,,..-'';,i'   |;;;;;;;;;;;;;.;v―ーi;;,,v-ー'"          ,,-- 、
         ヽ./   `゙ヽ,;;;;__ゝ,, ..,,l゙;;;;;;;;;;./              _,,iiiニソ一'" : ii、
、             _,,ミ/゛  ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;゙‐'―― .... r;;;;ッr‐'''''"゛  .y、_
;ヽ、  .,ノ7       ヽ‐゛   ,r''゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i‐'"         ヽ;.|
'''-、゙゙ア'"             {,゙二、,,-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r‐┘ : :lニ;;.         ゛
  ...l′   :l";二゙''''┐       ,l´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ-'''''-、           ['l、
._...   _.  ´ ,〉;;;;;;゙'ー、,  . _,._..ミ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;7            `゙"
;;;l゙   .ヽ;; ̄ ̄;;;;;;;;;;;;;;;;;.!  .l、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.!                     _,,
.、!、   .,i┘;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ^'''"   ,|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,..;>ー'゙゙゙゙゙ヽ             ゙‐' |.l
..l;;;;゙ゝy レ;;;;广'L;;_..コ    l;;;;ン'ッ;;;;;;;;;;.,,.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;./  `''、_;;;;;;;;|        .,,,     . l、;゙¬.
. ゙'''''″ .ミ、;;;;゙''''l:゙'" ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓   !;;゙''┐    .゙'ー'"
    ,-シ、;;_ノ   . _                                    !、;;;丿
;/  ,r./  l;/    '!  ..濃密な血と屍の臭いを嗅ぎとったため、       ´   ,,、   ,、
,! ./  ,i";;{_                                     ,i''';     .|;;;;゙゙''''''";;.l、
!     ゙L;;;;;゙>     キル子は席を立つのを止めたのだ。    ....`''".ィ;;-一'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
..,i¬―''>.l..、/゙                                     `''-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ィ
: };;;;;;;;;;;'\_ ゛   .〈;.┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛.    ....};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
.l゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!    .,ン-. : '!''L,l゙    l.;;;;;;゙ゝ、,i''";;;;; ! !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; l!´二..,,,_,..--'''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゛
.;;‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l゙;l ,!;;;;/   .|'ヘ,    `''''''i_;;;;;;;;;i;;,゙  l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,! ゙'―'''''''^゙゙゙゙゙゙'l,,_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
..!、_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙!-゙;|,`''″  .,/;;;;;ゝ..r‐┐   i";;;;;;;;i┘  ゝ、;____,,/´        : ,ii;;,゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
 .ィ";;;;;;;;;;;;;;;;;,,、;;;;;.! ---'''゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; !   .〔;;;;;;;;;;;;ヽ :lニ二'゙'';;.    .,.. -ニ=''"゛ ./;/''''i;;;;;;;;;;;;;;;;
.ー'゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;∨;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/    l;;;;;;;;;;;;;;;ヽ,  ヽ!      "'"     ..   . l-x,;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;v ..,,,,、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙'―- -ヘ;;;;;;;;;;;;;;;;;゙'---、                "  .'|゙゙''、
.l´|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.ン- /     ゝ-..、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;¬';;ナ'             l7   l
;;;;;;.,,_.;;;;;;;;;;;;;/             |;;;;;;;;;;i¬ー-,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{´                    !
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126 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:46:09 ID:G4YWRaT.0

         /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
    /::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
   〃:/:::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
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  //!::::::::::::::/::i:::::::::::::ll:::::l::H:i:::::::::::::!::::::::::::i
  // !:i:::::::::::ii:ト!:::::::::::;ハ::_LLV::::::::jヽ::::::::ハ               「ねえ、人違いだったら悪いんだけどさ」
  / LL:::::::〈/:::|::_./l l l l´,´●。j:::::::/ /::::::::::ヽ
       |:::::ハ/。●;    ` "´::::::/ノ::::::::::::::::ヽ               少女は声を潜め、子供がやる内緒話のように
       |:::::::ハ `" 、      /::::::/|:::::::::::::::::::::::::\
       |:::::::::ハ         /:::::/ ,イ!::::::::::::::::::::::::::ヽ           軽やかで楽しげな口調を作ってから、
       '::::∧::::ヽ..._ ‐ - ,::::://  ゙、._::::::::::::::::::::::::::ヽ
      ,'::::, ヽ::::::::::::>‐イ::::/'    ,.イト‐‐-::、::::::::::::::ハ        .キル子にこんな問いを投げかけた――。
      /:::/   \:_,.ィ' |/::::/   /   / `ヽ::::::::::::ハ
     /:::/    /´ i  /:::/   ,イ    ./ /   ';:::::::::::::ハ     .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.   /:::/    ハ   ! /:::::/  ,/       / ,'   ',:::::::::::ハ
    /:::/   l l   |./::::/  /       / /     ,::::::VV
.  /:::/    | |   !':::::,'  ./       i /     ゙.::::::::/
  /::::l    / !  /::::::,  /         j /   ,..-‐'"~〉::::::、
  !:::::|   ,'ヽ! .//:::::| /         !/ ,.ィ_,. -‐'"´ヽ.::::::ヽ
  !:::::|   / ゙| / /::::::| /          !'-イ'´      ヽ::::::::\

127 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:46:33 ID:G4YWRaT.0

          /: : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
          : : : : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : :ヽ
        : : : : : : : : : {: : : : : : : : ヽ: : : : : : : : : :ヽ: : ヘ
         /: : : : : : : :{: :ハ: : : : ヽ: : : ヽ: : : : : : :ヽ: : ヘ : ハ
.       /: : : : : : : : |::,' ': {: : : |: : : : ',ヽ: : ヽ:',: :!: : : }7 ハ
       : : : : |: : /:/!:{  ',: !: : :',ヽ: : : ', \: :',:ヽ|: : : :}7:} }
      |: : : : |: : |/ |::|   ,!ヽ: :', \: }_,ィ_ヽ}、::| : : : |::: :|ゝ
      |: : : : {: : | ≧ミ_,{ \{ `¨Vイ:c、ヽヽ|: : |: :!::: :|\
.       /: : :!: ヘ: :', 〃r'c、`   ゛   {:i:::::ハ  |: : |: :|:::: :!
     /, イ: ト、:ト、{'{:i::i::}       弋_少  |: :,'|: :|::::: |      ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   〃ヽ/ |: : ヘ: :',\ 弋少       /i/ハヽ |: :,:: : }:::::|:!
   {  V |: : ::::\ヽ、/i/ハ    '        |: ,::: :,i::/!リ          「美筆やらない夫と、入速出やる夫。
   ヘ  ヽ、、: ::::::人`     __. - ≦}    イ:,!:: /|/ |′
    ゝ、  `ヽ、::l::{:> .   ゝ _ ノ   イリ!ハ://             .この二人をぶった切ったの、あんたでしょ?」
    ノ、 ヽー  ヒ‐-、::::::Vヽ>  . _ .  イハル′///
 //  }  } r―‐ ヽ }ヽ7 \ `ー _ イ /、              ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.( .〈  |  ヽ ー- __レ }`丶、    三 イ  `}ヽー-- 、
  ヽ ヽ )ヽ_ )ー´ /       /  \         / ハ
   ヽ _)、\_ /       /     \      /  |

128 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:46:53 ID:G4YWRaT.0

           . : "´  ̄ ` : 、
           .,:::::::::::::::::::::::::::ヽ::、
          //:::,::::::,:::::::、:::::::、::ヾ:.  _
. ((  ,ヘ,   l,f:::i|_:::::|:::::::||:::::_|i::::i::| / | ))           .|\     /\     / |   //  /
     '、 ソヽ |:|:::::|(●)  (●)|:::/ ̄\ゝ             _|  \/\/   \/\/ |∧/ ///
.     ソ/ `|:|::::_|    、    |:/    〉           \                     /
      /     !ハルト、_ ‐‐ _,.イ    /              ∠        つづく!!       >
     |___       ヽ//    __ ゝ             /_                 _ \
        ` 弋_  ,/   ,  /|::|                  ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄
         |:|::::i::`ト┴─‐ イ::::::|::i               //   |/     \/     \|
         |:|:i'l:j:::|___ |::::::::|::|
         |::::::::::::|─── |::::::::|::|
         ||仆イ|'i       |::/|ilハ|

129 : どこかの名無しさん : 2016/10/01(土) 22:47:30 ID:v6ITXF2U0
魔法少女は引かれ合う・・・
乙でしたー

130 : どこかの名無しさん : 2016/10/01(土) 22:49:10 ID:mmONm8V.0
おつ
いい引きだ

131 : ◆xCDm1f0Os. : 2016/10/01(土) 22:51:37 ID:G4YWRaT.0
            ___
        _,,..-‐''      三三──
     , -'"                  ‐-
    /                     \
   ./   _,,..-‐  ̄これ ̄ "<          ヽ
  〈  / 艦,ィ=====‐-. ._ "<      三三ニ─
 (_\l,.ィi〔:l、 ∨/: : : \: ヽ : : : ヽ.、\     ノ
    / : /l: :lヾ、 \l∩: : :\ ',: : : : :',:.\ヽ  _/
   ハ : l ∩      ∪ ̄ ̄ V: : : : ',: : :`|'、  ̄ ̄ ̄>ニ=─
   l: : :l ∪              V.: : : :l: : l:.ト、"<ー─-->
   |: :ノ          """  V: : : l: : l/  >=-"<マ
   ∨ """    ァ フ       V: : :l= 寸<___,ィ_,イ ニ=-
   lゝ. _              _,,..-‐l: : /  八: : : : : : : : : ノ
     、: : :マ ー─‐==≦  ̄ノ: /三三ニ \: : : : :三三    第二話の投下は以上です。読んで頂き有難うございました。
     \j: 三 ゝ:_/癶癶 l>三         ̄ ̄
          rュ / l 介 | 三ニ=-                  第三話は来週土曜の同じくらいの時間に出来たらいいなあ(願望)。
        {¨}}ニ>v'r,ィ=}ヘ三ニ /〉ニ=─
          ス \゚ω゚ =T||⌒l⌒// __
      _/人ゝ _  ノ ゝ__l/<-'ノ
       ゞくニ=\ r─‐-じ=_ -‐ ̄ ̄
             ̄ ̄ ̄

132 : どこかの名無しさん : 2016/10/02(日) 02:14:02 ID:tbkxD7IQ0


133 : どこかの名無しさん : 2016/10/02(日) 03:08:59 ID:t93EQbmQ0
乙。なんだろう、全体的にこう、シリアスな笑いの匂いが……

134 : どこかの名無しさん : 2016/10/02(日) 05:30:49 ID:olJGKTec0

剣撃シーンといい語り口といいすごく引き込まれた

135 : どこかの名無しさん : 2016/10/02(日) 07:51:06 ID:u7jb7J5Y0
おつです
小説にAAをつけたスタイルのやる夫スレなんだね
こういうのは新鮮だなぁ

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